第4研究室 創作に関するQ&A 26P | トップへ戻る |
神瀬巧さんからの質問  
 擬音語・擬態語は使ってはいけないのでしょうか?

 初投稿です。神瀬巧という者です。
 小説を書き始めてまだ2年という、素人ですが、
 これからよろしくお願いいたします。

 本題なのですが、
 擬態語・擬音語はいかなる場合でも使ってはならないのでしょうか?
 今私が書いているラノベは、読者が読みやすいように、
 あまり堅い文章を書かないようにしているのですが、
 擬音語・擬態語を絶対に使わないと、どうも堅くなりそうなのです。
 みなさんの意見をお願いします。
 使わないほうがいいというかたは、
 どのように書けば堅くならないかを教えていただければ幸いです。

●答え●

 関連情報・第1研究室『安易な擬音は使わないようにしよう』


DoZunさんからの意見
 はじめまして。僕は小説書き始めて…4年、になるのでしょうか。
 いえ、だからどうした、って感じだったりしますが。

 さて、本題に入りましょう。
 擬態語・擬声語は絶対に使ってはいけない、というわけではありません。
 市販のラノベを読んで頂ければすぐにわかると思いますが、
 プロの方でも擬態語・擬音語を使っている方は数多くいます。
 ただし、気を付けて頂きたいことが一つ。

 擬音・擬態語などは、決して乱発しないこと。
 プロには擬態語や擬音語を大量に使う方もいますが、それはプロだからできることです。


 下手に使いすぎると、作品全体のイメージが薄っぺらくなってしまったり、
 読者から「擬音語使わないと表現出来ないのか」と思われてしまうこともあるでしょう。
 濫用は禁物。何事も適度に。その適度という量は、書いて慣れていくしかないでしょう。


世羅 悠一郎さんからの意見
 結論から言えば使っても構わないと思います。
 ただし、濫用は避けるべきかと。

 勢いのある文だと結構擬音が混じっていてもいいと思います。
 擬音が沢山混じっているラノベというと、
 私はMFJ文庫の『ジャンクフォース』あたりを思い起こしますが……。
 あれは、キャラクター視点で語り、勢いを見せるための描写という感じでした。

 ただ、普通は使いすぎると逆に頭悪く見えます。
 例えば――

 自動車がキキキキーッ! って音を立てながらブレーキをかけたが間に合わず、
 ドーン! と人が吹っ飛んだ。
 それからバターンという音を立ててアスファルトの上に転がり……
 アスファルトに転がった身体から血溜まりがだくだくと拡がっていった。

 臨場感を演出したいというのは見えるかも知れないですけど、やっぱり頭悪い感じです。
 また、出しすぎも却って状況の説明を不足させる自体に繋がりかねません。

 ただ、どこかの賞に応募するとかの場合にはアドヴァイスは出来ませんが、
 使わない方が無難かと。
 読者も完全に無知ではありません。想像をめぐらせる頭くらいありますし、
 その想像をめぐらせる隙間こそ文章の良いところですから。
 ぶっちゃけた話、堅いと感じるのなら柔らかい表現の言葉を探し、
 それによって描写するしかありません。文章力の見せ所です。
 全くもって当たり前の話ですが……。

 擬音を使うから柔らかく見えるというのは、実はそう感じたとしても本質は違うと思います。
 擬音を使うのは、読者の思考レベルを下げる行為であると思うのです。
 その点に気をつけて描写なさっては如何でしょうか?

 役に立ったかは解りませんが、結局は結論どおり匙加減が大事という事ですね。
 
 それでは、乱文失礼いたしました。


通りすがりeさんからの意見
 小説らしきものを書き始めたのはいつだったのでしょうか。
 まあ、年数なんてどうでもいいですね。そんな通りすがりです。

 あ、この前文は通式儀礼となっておりますので。早速本題です。
 あまり推奨されるべきではありませんが……使っても不自然ではない場合があります。
 人物の科白です。
「ほら、あれがどーんとなって、どかーんでばこーんなわけで……」
 書いてみましたが、よく分かりませんね。
 でもまあ、擬音語擬態語を使う人がいないわけでもありませんし。
 動揺していてどう説明して良いか分からないという雰囲気を出せるかもしれませんね。

 どのように書けば堅くならないかと言われると……副詞でしょうかね。
 まあ、数週間前まで区別がつかなかった馬鹿は私くらいでしょうが。
 そろそろ、かくん、くるくる……など。
 「――と」の形で使うのが多いようです。
 擬音語かと思って辞書を引いてみたら、副詞と書かれていたので驚きました。
 上に書いた以外にもたくさんあるので、気になったら辞書を引いてみるとよいでしょう。
 ふふ、どうせ区別がつかないのは私だけでしょうけどね。ふふふ……。
 とにかく、副詞は多用しても問題ないです。文法的におかしくなければ。


緋松武志さんからの意見
 どうも、緋松武志という者です。

 擬音語・擬態語に限らず、全てのものは使いようだと思います。
 使うとバカっぽいというのなら、バカっぽさを出すために使ってみたりとか。


 現に、自分は変身ヒーローが出てくる小説を書いたとき、
 そのヒーローをバカっぽくするために擬音を多用しました。
 ただし、それはヒーローの行動に関してだけで、周りの人のアクションには使っていません。
 そんな感じの使い分けです。

 あと、擬音語・擬態語を地の文の中ではなく、単独で使うことは結構しています。

  コンコンコン
 誰かが私の部屋をノックする。一体誰だ、こんな時に。私は一人でいたいのに。
  コンコンコン
 ったく、うるさいなぁ。さっさとどこかへ行ってよ、もう。今は誰とも会いたくない。
  コンコンコン
 あぁ、うるさいうるさいうるさい! いいから私をほっといて。私を部屋から出さないで!

……そんな感じで。

 ちなみに、擬音語擬態語を使わずに堅くない文章、と言うことでしたら、
 絵本を読んでみることを地味にオススメします。


蜜柑さんからの意見
 こんにちは、蜜柑です。

 最近思いました。擬音語は使う作品がと軽く見られると言われていますが、
 実は軽く見られる擬音語とそうじゃない擬音語があるんじゃないかと。

 例えば

    戸を叩く音。「開いてるよ」と俺は言った。

 より

    トントン 戸を叩く音。「開いてるよ」と俺は言った。

 の方が感じが良くありませんか? 
 いや、ひょっとしたらそんな風に感じる私が変なのかもしれませんけど……

 場面転換の直後にこのシーンを持ってくるなら、私は下の方がいいと思うんです。
 上は読んでて不安になります。始まりが唐突に感じられるためです。
 ミステリーなどではいいのかもしれませんが、
 ほとんどの場合、そんな事を演出する必要はありません。
 一応例をもう一つ

  ガタッ その音に俺は反射的に振り返った。そこにいた女と目が合う。聞かれていたのだ。
 
 音そのものが意味を持つ場合です。特に軽い印象は受けません。たぶん……
 逆に使うとまずいものもあります。爆発音がその代表選手です。
 ドカーン ちゅどーん だろうが ズババーン キュウオォォォォカッ!ドドドーン だろうが無理です。
 小文字を並べても長音連打してもエクスクラメーションいっぱいつけても駄目なものは駄目です。
 これらの擬音語は目立ち過ぎるのです。
 読んでる方も気付かないくらいさらっとした(どんなだ)擬音語なら使っても良いと思います。

 私なりにまとめてみますと擬音語が使われていても違和感を感じないのは、

 ・〜の音と言う表し方しかできない音、
  もちろん戸を叩く音にも聞いた人物の心象を反映させる事はできますが、大体大げさになります。
  少なくとも私はなります。

 ・聞いている者が何の音か解らない、表現できない音。
  上記の「ガタッ」は聞いた「俺」にも何の音かは解りません。
  立掛けてあった傘が倒れた音かもしれませんし、
  椅子に肘でもぶつけたのかもしれません。
  どちらにせよそれを〜のような音といきなり表現するのはナンセンスです。

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