第4研究室 創作に関するQ&A 60P | トップへ戻る |
ユウさんからの質問  
 プロットの必要性
   
 どうもユウと申します。
 えっと、コイツ何聞いてんだと聞こえてきそうですかがご容赦を。
 僕はあまりプロットを書きません。書いたとしても物語をざっと書いてしまうぐらいで。
 キャラのプロフィールや設定は書き出すのですが、ちゃんとしたプロットは書けないわけです。
 一応頭では完結させれるわけですが。
 これってまずいことなのでしょうか?
 誰か教えてもらえると助かります。


●答え●

DoZunさんの意見
 必ずしもプロットを書かなければならないわけではありません。
 プロットは書かなくても、頭の中でどういう展開をして、
 どんなラストに持っていくかということが出来ていれば、
 わざわざプロットを起こす必要はないのではないでしょうか。
 実際、僕もプロットを書かないタイプの人間ですが、それで特に困ったという経験はありません。
 まあ、初めての頃は大変でしたが、
 慣れれば自分の頭である程度最後まで見通しが着くようになりましたし。
 忘れると困りそうな展開だけをメモっておくくらいで十分なのではないでしょうか。


蒼い人さんの意見
 かなり、まずいと思います。
 プロットを書かずに作品を完成させられる人は、勿論いるでしょう。
 しかし、それは経験の積み重ねや、記憶力が良い人など、
 展開を覚えていられる人に限られるのだと思います。

 プロットを残しておく事には、ちゃんとメリットはあります。
 構成と伏線の管理が容易になります。

 
 ただ書き連ねていった場合、私は失敗しました。プロットを立てても、です。
 まあ、それはプロットの立て方で失敗したからなのですが、成功すれば何も言う事はありません。

 ただ、立てないとなれば、それは限りなく「失敗」の方に近付きます。

 プロットを上手く作れる人は、読者を楽しませる事にも意識が向くでしょう。
 「どうしたら話が面白くなるか」の具材を、適当な目分量で計れるようになる訳です。
 これに失敗すると物足りなくなったり、冗長になって退屈なものにもなりかねません。
 実際私はシーンを多く取り過ぎて、行数制限に触れそうになりました(新人賞を想定していたので)。

 私は自分で満足できない作品に価値は無いと思っています。
 が、もっと高次に、他人の目も考慮した上で満足した仕上がりを目指さなければならない、
 とも感じてます。

 そうなる為にも、プロットはやはり必要なのです。


垂れ坊さんの意見
 僕もプロットはあまり書かないタイプの人間です。
 というもの、書いていても役に立った記憶がほとんどなかったからです。


 まあこれは物語の作り方に問題があるんでしょうが、プロットを作って物語を書き始めたとしても、
 必ずどこかで「ここが変だ」とか「ここはこうしたらいいのでは?」
 という疑問が次々と浮かんできて、変更していくからなのです。
 とはいっても、やはり始めのころはおおまかですがプロットは作っていました。
 ちなみに僕の作ったプロットはこんな感じでした。

 大まかな始まりのシーン
  ↓
 中間点となるイベントをいくつか大まかに
  ↓
 終わりのシーン

 大雑把極まりありません(笑)。しかしこれでも書くのには事足りたのです。
 ですから、プロットが必ずしも必要かと言われれば、僕は否と答えます。
 参考になるかわかりませんが、これが僕の意見です。ではでは!


Neutronさんの意見
 はじめまして。
 何聞いてんだ、などとは全く思いません。凄く重要な問題だと思います。

 個人的な見解ですが、ユウさんの今の状態だと、プロットは書く、
 あるいは練習する"べき"であるような気がします。
 (もちろん、それが正しいと言い切ることはできませんので、最終的にはユウさんがご判断下さい)

 その理由ですが、プロット無しできちんとした物語を創れるのは、
 プロットのノウハウが完全に身に付いており、それが無意識で実行できるレベルまで来ているか、
 あるいは作者がほんの一握りのの大天才であるかだと思うからです。

 プロがプロット無しで物語を創れるのは、血の滲むような練習のたまものとして
 得た能力であるように思えます。だとすると、素人が真似すると火傷します。

 ですがユウさんは、プロットに関してはあまり意識したことが無いようです。
 言い換えるならそれは、和音を無視して音楽を創ることにも似ているように思えます。
 完結に"一応"がついているあたり、ユウさん自身、あまり良い形で物語が創られていない、
 とお考えなのではないでしょうか?

 あと別のトピックでも書きましたが、プロットは創っても必ず途中で壊れます。
 壊れないなら、それは物語が完成しているか、
 あるいは登場人物が死んでいるかのどちらかなのですから。

 判断を下す材料になれば幸いです。


嵐さんの意見
 出来上がった作品がよければ、プロットが書けなかろうと一切問題ありません。
 ごちゃごちゃ設計図描いているより、作った方が早いというのであれば、
 それでもいいんじゃないでしょうか。
 ただ、それで出てきたものがダメだった場合、全編書き直すとか必要になるでしょう。

 まぁ、ものはためしに一回プロットつくってやってみることをお奨めします。


天和斎さんの意見
 ここにだけたまに出てくる天和斎と申します。
 結論から言うと、なるべく書いた方がいいと思います。
 書く上で最も大事な「モチベーションの維持」にかかわるからです。

 小説を書くことは、マラソンを完走するのに似ています。
 プロットはその中で、コースを指示する地図の役割を果たします。
 コースもゴールもはっきりしないマラソンを走り続けられますか?
 プロットを書かずに書き始めても、テンションが高いうちはそれなりに書けます。

 しかし、筆が止まったときにプロットがないと、物語全体で何割ぐらい書けたのか、
 書けなくなった原因は何か、どこに問題があるのかがつかみにくくなります。
 すると、一気に書く気が失せるんですね。


 私はサイトに連載している長編でこの失敗を経験しました。
 主人公の設定は詳細に作っていましたが、プロットを書かずに書き始めてしまったせいで、
 ある時点で全く描けなくなりました。
 結局、描けなくなったのがプロット不在のせいだと分かり、プロットを書き直しているところです。

 現段階でも「物語をざっと書いてしまう」程度のプロットは書かれているようですから、
 さしあたってはそれでいいと思います。


サファイアさんの意見
 こんばんは、サファイアです。
 私は皆様と逆行した意見となりますが、大してまずいことでは無いと思います。
 まず、九割がたの物書きさんは大なり小なりプロットというものを想定します。
 それは頭の中であれ、紙に書くものであれは人によって違いますが。
 ユウさんの場合も大雑把に言ってそれもプロットであると思います。
 プロットの定義は知らないんですが、物語を書き始める前に決めることだと思います。

 そしてユウさんは物語を完結させることが出来るということですし、特に問題は無いと思います。
 これから先、完結させられない物語や設定の複雑な物語が出てきたときに、
 もっと念入りにプロットを作成するべきだと思います。

 言うなればこれは万人の感覚なのでは無く、個々での必要性が重要です。

 個々によって書き上げられるプロットと、書き上げられないプロットがあるからだと思います。
 なのでユウさん自身のさじ加減でプロットを起草するべきだと思いますので、
 後は経験を積んでプロットを考えてみたら良いでしょう。

 それではこんなところで失礼します。


ファクターMMCBさんの意見
 どうも……初めまして。

 僕の場合は、プロットの必要性は曖昧です。
 短編だったら、プロット無しでやります。
 中編だったら、無いと困るかもしれないと思って作ります。
 長編だったら、必須だと思ってプロットと箱書きを両方作ってみて、
 自分の描きたかったイメージに近い方に合わせて修正しています。

 長いスパーン(執筆期間が長い状態)で書いていくと、
 どうしても『俺は何を書きたかったのだ?』と書きたかった内容を忘れてしまう事が出てきます。
 そういう時にプロットは役に立つと思います。


 プロット通りに書こうとして、たまに苦しくなる事を『産みの苦しみ』
 なんて言っている人もいるみたいですけど……
 僕はそれを抱える必要性に少し疑問を感じています。
 物語を、成長するナマモノとしてとらえているからです。
 長い期間だと書きたかった事が薄れる、若しくは曖昧になっていく事が出てきます。
 それに加えて、さらに酷い時には何を書きたかったかを作者自身が忘れる事さえ出てきます。

 こうなるとお手上げです。

 鍵を無くした玄関前です。
 現実には、鍵のロックマ○なんて商売がありますけど、
 作者の脳内には、そんな都合の良く解決する手立てがありません。

 何を書きたかったのか?
 それを知る手立てとしてプロットが役立つ時が出てきます。
 (特に長編とかで、錯乱気味に、半狂乱気味になって書きたかった事を思い出す為の悶絶などは、
 体験した自分としては知らない方が良い事だと思ってます。)
 プロットの役割は、そういう物だと僕は考えています。


秋葉秋馬さんの意見
 はじめに言っておきますが、プロットを書いているからと言って、何の自慢にもなりませんよ?

 ちゃんとしたプロットが書けない。プロットという言葉の意味を考えれば、
 頭の中でストーリーが全然完結していないということになります。
 頭の中でストーリーが完結しているのなら、それを書けば良いだけです。
 プロットとは、それ以上でも、それ以下でもありません。
 また、初心者さんの場合はプロットを作るとプロット作りで満足してしまうため、
 そんなことになるくらいなら書くのはもっと心と腕に余裕が出来てからで十分だと思います。

 本物の短編を書こうとか、本物の長編を書こうとか考えるとプロットは必要になってきますが、
 それは必要になったから身につける技能であって、
 必要も無いのにとりあえず身につける技能ではありません。
 焦るのはわかりますが、物事には順序があります。
 プロットを書くようになる日も、いつか自然に来るでしょう。


峰しずくさんの意見
 こんにちは、峰です。

> これってまずいことなのでしょうか?
> 誰か教えてもらえると助かります。


 まずいことかどうかを訊かれたら「そりゃあ、まずいでしょう」と答えることになるでしょうね。
 でも、実は僕もプロットは作りません。
 キャラのプロフィールや設定も、本文を書きながらメモしていきます。
 これはあとで矛盾のないようにするためですが、
 これすら「全部記憶する自信があるのなら不要」と思っています。
 僕は自信がないし、これまで失敗もしているから、
 せめてプロフィールは控えておこうと思ってやってるだけです。

 京都を舞台にした作品が多い某有名女流ミステリー作家の方も、
 書斎には連載中の作品を掲載した雑誌がズラリと置いてあり、
 「過去、どう書いたかわからなくなるので、時々読み返しながら書いている」のだそうですよ。
 書き始めたときには犯人も決まってないとか。

 やり方はひとそれぞれでいいんじゃないでしょうか?

 また、ふと思ったのですが、プロット作りとは「カンニングペーパー」を作るのに似てると思います。
 皆さんはカンニングペーパーを作ったことがありますか?
 私はあります。
 あれって、結構勉強しないと作れないんですよ。
 しかも、カンペを作った事項がテストに出ると、
 もはやカンペを見なくてもいいくらい習得できていたりします。

 多分、プロットを精密に書き起こしたりしたら、
 ストーリーは頭の中で明確に記憶となって残っているでしょうね。
 だから、プロットを書き起こすという作業自体は無駄じゃないと思います。


 本論からそれましたが。


U さんの意見
 結論を言うと、必要だと思います。
 赤川次郎とか一部を除いてプロはみんな書いてるわけです。

 本当に面白いものを書こうと思ったら、たくさんの情報量を処理しなくてはなりません。

 こうこうこういうことが出来事としてある、とかいう事実関係は確かに脳内で整理できるかもしれません。
 しかし、ドラマとして必要なものは読者をはらはらさせたりする事件だけではなく、
 登場人物の喜び、嫉妬、絶望とかいった感情もあるわけです。
 この「感情」というのは、すべて先ほどの「事件」に拠るものです。
 全て、因果関係が成り立っていないと不自然なものとなってしまいます。
 事件が起こり、感情が生まれ、それが事件を生む。といった感じです。

 「ここでこいつを怒らせたい」とか思っても、理由もなく怒ったり、
 怒るようなことではなく深く悲しんだりする場面であればギャップができてしまいます。
 そのために、プロットを作って、事実関係を整理する必要があります


 また、特定の感情を作りたいと言う願望があれば、それに沿った事実を作ればいいわけです。
 例えば、あるキャラクタに殺人を犯させるために、「怒り」を抱かせたいとすれば、
 そのキャラクタが怒るような出来事をつくればいいのです。
 しかし、これをやはりこれをするにもプロットは必要でしょう。
 
 出来事が全部繋がっていることを考えれば、因果関係がおかしくなっていないか、
 表とか一覧にしないと確認できないと思います。


 とにかく、登場人物の心情が臨界点に近づけば近づくほど、
 ドラマの価値、ハラハラ度というのは高まっていきます。

 こういったことのために、紙に書いて整理するというのはおそらく必要だと思います。

 プロの将棋棋士の頂点に立ち、信じられないほどの成績を残している羽生さんは、
 今までの対局の全てを一手一手覚えているそうです。
 ここまでつきつめているとそんなことも可能なのでしょう。
 おそらく赤川次郎はそれと同じように、頭の中で全部処理できてしまうのではないでしょうか。

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