第4研究室 創作に関するQ&A 78P | トップへ戻る |
海森さんからの質問  
 登場人物が多いキャラ紹介場面について
 
 こんにちは初めまして。海森と申します。
 今、異世界モノの設定で小説を書いています。
 (小説の流れは3人称です)
 書いている話の中で、重要人物が6人いまして、
 それに一人ずつパートナーの精霊(言葉が話せます)が居るという設定で書いているのですが……

1→異世界に迷い込んだ6人が2人ずつに分かれてそれぞれ精霊と対面。
2→6人同じ場所に揃って、異世界に住んでいる者から自分達がこの世界に来た意味を聞かされる。

 ……と、言う流れなのですが、
 余りにも人数が多過ぎて説明臭くなってしまいます。
 でも、序盤の所なので人物紹介は外せないし……どうしたら良いものか悩んでいます。

 何かアドバイスがありましたら宜しくお願い致します……


● 答え ●
 
蒼い人さんの意見
 重要人物が6人でて、それぞれ精霊と契約していれば、
 計12の人格が同じ場所に存在することになります。
 それでは人数オーバーも甚だしいです。
 
 『プロ作家養成講座』という本にもあるのですが、
 短時間で大勢の人間が出てくると理解にし難くなるのです。


 なら、どうするか?

 一番簡単なのは、キャラを減らすことです。
 精霊を含めて6人にした方が良いかもしれません。
 次には、登場するタイミングをずらすことです。


 たとえば、本当にメインの三人を選んで共に行動させ、
 途中で残りの三人と遭遇させるという手法が考えられます。

 また、単に説明するだけではキャラクターを印象付けることは困難です。
 キャラクター一人一人に対して十分にページを割く必要があるでしょうが、
 それは彼らの経歴を描写することではありません。
 それだと、無駄に分量が増えて読者はすぐに飽きます。
 一堂に期した時、彼らがどのように振舞うかを、どんな役割を担っているのかを示すのが妥当です。
 しかし、六人それぞれの反応を描くのはかなりの労力が必要でしょう。

 「哀しみキメラ」という作品では冒頭の場所を予備校のエレベーターにしていることで、
 主要キャラが総じて学生であることを描写し、割とスリムな作りになっています。
 具体的な説明はやや後に入れてますよ。

 また、私の場合は貴方が書こうとするような冒頭は避けました。
 いきなり友人の姿をした敵を「能力」で斬り殺すシーンから始めたのです!
 登場させる人数が多い故の判断です。
 焦点を、AtoZではなくて、不思議な事件に巻き込まれた際の苦悩と葛藤に絞ったという訳です。

 本当に主要キャラが一人であるなら、時系列の最初から書いても良いのかもしれません。
 「黄金拍車」という小説の第一巻は、主人公が異世界に飛び、
 そこで騎士の位を得るという行為の功罪を描いています。
 騎士になったかと思えば、スパイの嫌疑をかけられて、
 騎士団が解散させられる破目になるのです。

 なので、「精霊と対面+α」をストーリーの主軸として、
 「精霊」の前後にキャラクターを登場させるのもベターかと。
 そうすることで人数の調節ができます。
 その為には、いくらかプロットをいじる英断も必要です。


アゲインさんの意見
 その後の物語にもよりますが、恐らくこの場合は「旅」へと続くのでしょうか?
 だとしたら、名前と、ちょっとの補足さえあれば良いと思います

 例えば
「私はローラってとこから来た。フールっていうんだ。んで、こっちにいる私の精霊が、ポー。
 風を操れるみたいだよ」

 これぐらいでしょうか?

 え? もう少し説明を入れないとよく分からないのではないかって?
 大丈夫です。
 
 旅の途中で会話を盛り込んだり、戦闘があればそれを何度か起こすことで、
 キャラクターたちは勝手に仲良くなってくれます(きっと)


 秘術として(かな?)
 「詳しいことは、旅をしながらで分かってくるだろう」
 という台詞を最初につける事でしょうね(笑)


どてかぼちゃさんの意見
 こんばんわ。海森さん。
 はじめまして、どてかぼちゃです。
 わたしならばこうする、という話をしますね。

 ひとつのペアを主人公格に据えて、精霊とのやりとりをしっかりと描きます。

 みんなが揃ったところで、他の奴らにも精霊がついているのを見て
「おまえたちもか?」
「ああ」
 と、さも同じようなことがあったように話を進めます。

 人物紹介は、六人きっちりとやってしまうとページ数がかさむので、
 名前と特徴だけさらりと説明して、あとはじっくりと書き込んでいくようにします。

 異世界で、パートナーに精霊がいる……。
 コミックの原作になりそうで面白そうですね。
 頑張って下さい。


むらちゃんさんの意見
 僕の場合はわかりやすいキャラを作ります。
 異世界に迷いこんだのなら、

1・不安になるキャラ
2・なんとかなると励ますキャラ
3・怒るキャラ
4・全然動じないキャラ
5・帰りたがるキャラ
6・みんなをまとめるリーダー的なキャラ

 六個出た。
 まあこんな感じにすれば、それぞれの台詞も変わってくると思います。

 それぞれの性格を考えて書けば台詞だけでも誰が話してるかがわかるようになりますよ。

 たまに台詞だけ先に書く方法をやっています。
 この方がキャラが出る気がして。出てるかどうかは不明ですが。
 参考になれば幸いです。それでは。


みつきさんの意見
 海森さま、はじめまして。
 私も六人くらいをいっぺんにしゃべらせなければいけない小説を書いていましたが、
 ビジュアルがない分、小説では人数が多い場面は難しいですよね。
 
 で、それをやる上で一番有効だったのは、キャラクターひとりひとりを極端な性格設定にする、
 ということでした。

 
 無口、怖がり、切れ者、ひょうきん、真面目一徹、プラス視点保持者、という感じで、
 本当に「こんなヤツいるか?」ってくらいにその人物の性格の一面をクローズアップする、というか。
 で、みんなで話すシーンはなるべく早く切り上げ、後はなんだかんだと理由をつけて、 
 主人公とひとりずつ話させる、という形にしました。

 ところで、海森さんのお話には精霊も加わるわけですが、
 精霊たちは人間と同じように話しをするのですか?
 もしそうだとすると、総勢十二人ですから、さすがにちょっと難しいですよね(^^;。
 
 私でしたら、精霊は必要なとき以外はしゃべらないか、
 単語単位でしか話せないようにする……かもです。

 
 もしくは、その声はパートナーにしか聞こえない(姿は見えるので、ジェスチャーは出来る)、
 というふうにするでしょうか。
 
 精霊が、パートナー以外の人間と直接会話できなければ、
 発言するときにはパートナーを通すしかありませんから、
 多人数の会話シーンでもちょっとはすっきりしますし、楽になるのではないかなあと。
 それに、精霊と人間との間に何かしら制限を設けた方が、
 精霊っぽさとかパートナーシップとかを強調することも出来るのではないかな、とも思うんですよね。
 
 と、こんな感じで。
 それでは、簡単ですがこれにて失礼させていただきます。


海森さんの返答(質問者)
 今晩は☆海森です。

 皆様のアドバイスのお陰で光が見えて来そうです!!
 やっぱり、人物が多い以上……
 どうやって話を進めようか本当に悩んでいたもので……
 色んな方法もあるのですね!! 勉強になりました。
 参考にさせて頂きますね(^ω^*)
 もう少しプロットを崩しながら色々頑張ってみようと思います。

 アゲインさん、蒼い人さん、どてかぼちゃさん、むらちゃんさん、みつきさん、
 本当に有難うございます!!

萌え・美少女・美形・BLについて
その他・創作上の悩み
世界観・リアリティ・設定についての悩み
タイトル・ネーミングについての悩み
やる気・動機・スランプについての悩み
作家デビュー・作家生活・新人賞・出版業界
上達のためのトレーニング・練習法について
読者の心理・傾向について
使うと危険なネタ?
恋愛・ラブコメについての悩み
ライトノベルについて
文章・描写についての悩み
人称・視点についての悩み
推敲・見直しについての悩み
コラム(創作に役立つ資料)
批評・感想についての悩み
ネットでの作品発表の悩み
ストーリーについての悩み
冒頭・書き出しの悩み
プロットについての悩み
キャラクターについての悩み
主人公についての悩み
セリフについての悩み
オリジナリティ・著作権・感性
テーマについての悩み
二次創作についての悩み

 携帯版サイト・QRコード
  
第4研究室は小説を書く上での質問・悩みをみんなで考え、研究する場です。
質問をされたい方は、創作相談用掲示板よりお願いします。
質問に対する意見も募集します!
投稿されたい方はこちらの意見投稿用メールフォームよりどうぞ。
HOME|  第1| 第2| 第3| 第5| 鍛錬室| 高得点| CG| 一押| 資料| 掲示板|  管理人| 免責| リンク| メール|