第4研究室 創作に関するQ&A 91P | トップへ戻る |
夜鷹さんからの質問  
 物語の始め方について

 
 どうも。最近ちょくちょく出現させて頂いてます、夜鷹です。
 今回は質問……というか、
 皆さんの意見を聞きたくて書き込みました。

 題名の通りです。物語の始め方、皆様はどう始めていますか?

 私は急展開から物語を始めることが多いのです(特に短編)。
 例えば、主人公や登場人物が敵役に追われていたり、
 戦いの最中の状態から始まったり…と。
 でも最近、短編を書こうと試みているのですが、
 そんな始め方ばっかりなので、自身がつまらなくなってしまって……

 皆さんは最初、どんな風に物語を書き始めていますか?
 よければ参考として、教えて頂きたいと思います。


● 答え ●
 
参考資料・第一研究室『ストーリーの作り方のヒント』
物語は竜頭蛇尾を心がけるべし 

繁さんの意見
 どうも、繁と申します。
 頻繁に顔を出していたかと思えば数ヶ月間顔を出さなかったりするフラフラした女です。

 冒頭は、夜鷹さんと同じく急展開から始める事が多いです。
 でも急展開から始められないような場合(特に短編)では、
 文の使い方・表現の仕方を工夫して、どうにか印象に残るよう試行錯誤しています。
 私が使っている方法を少しだけ記述してみました。

○過程よりも先に結論を書く。
 例えば母親を殺してしまった少年が主人公の小説があるとして、
「僕は小さいころから母親に虐待を受け続けていた。
 そして昨日、抵抗してもみあっているうちに母を殺してしまった」
 と始まるのと、
「昨日、母を殺した」
 と始まるのとだったら、後者のほうがインパクトがありますよね。……ありますよね?

○実際にはありえない表現(擬人法・比喩法を含む)を使う
 例えば推理小説なんかで、「死体は語る」といった表現をよくみかけます。
 これは死体から沢山の情報を得られる事を意味していますが、
 本当に死体が「私は愛人に殺された」などと語る訳ではありませんよね。
 こういった文には多かれ少なかれインパクトがあります。
 実際に私が冒頭で使って友人に評判がよかったのは、
「お前、水の中なら息できるんだな」(台詞ですが……)
「沈黙は実に耳障りだ」
 です。インパクト……あります、か?(汗)
 体言止め・倒置法なんかも普通の文と比べて印象が残ると思います。

 長々と失礼しました。参考になれば幸いです。
 他にも色々と方法はあると思いますので、
 書いていくうちに自分のスタイルを見つけられればいいんじゃないかなぁと。


ゆきむしさんの意見
 はじめまして夜鷹さん。ゆきむしといいます。
 書き方は十人十色、いろいろあると思いますので、私の一意見を書かせていただきます。
 私の場合、短編のものを書いたことがないので、長編小説限定の意見になりますが、
 主に、「事の発端」から書き始めます。

 長編になると、序章の時点で魅力を感じられなければ、匙を投げられてしまう可能性があります。

 そういう点では、インパクトのある場面を序章に持ってくるべきなのだとは思うのです。
 いきなり戦闘が始まっている、若しくは、誰かが死んでいる。
 このような書き出しで始めることもあります。
 でも、常に意識しているのは、「主人公が何をするのか」ですね。 
 私の書く小説は序章の時点でこれを明らかにします。

 あと、序章に、本編の一部を切り抜いて持ってくることはしません。
 時間軸を修正するのが面倒ですし、
 やはり序章では起承転結の起を持ってくるべきだと思っていますので。

 こんなところでしょうか。
 参考になれば幸いです。


野井宮さんの意見
 物語の核心、またはクライマックスを詩にして持ってきます。

 出来るだけ抽象的に、けれど大仰ではなく。
 過去には聖書とか偉人の台詞とかからの引用もありました。

 欠点として、いかにも狙ってるんじゃないかと思われる可能性が高いです(体験談)。
 ただ、使い方次第では効果てきめんなのでお試しあれ。


優奈さんの意見
 初めまして。
 私の場合は、毎回物語の始め方は違いますね。
 どうしてかわかりませんが、その時のノリで書いちゃいますね^^;
 こんな私が言うのも何ですが、たしかに人が死んでいたり、
 何かに追われているとインパクトがあると思います。
 ただ、その分主人公の冷静さが削がれてしまっているので、
 もちろん世界設定など語っている暇はありません。
 すなわち、その時は読者を置いてけぼりにしてしまう傾向があるようなのです。たぶん。
 (現にプロの小説でおいていかれました;;/私だけかもですが)
 
 そもそも私は異世界ファンタジーが苦手なのでそう思うだけかもしれません。
 ごめんなさい。まったく何が言いたいのかがわかりませんね。
 ただし、やはりインパクトは必要なのが、難しいところです。


みつきさんの意見
 夜鷹さま、こんにちは。

 物語の始め方ですが、私の場合は大抵、事件から始まります。

 ミステリなら“夜の学校で遺体発見”とか、
 ホラーなら“引っ越したばかりのマンション(家賃高額)の廊下で霊と遭遇”とか、
 ファンタジーなら、“バイトから返ってきて部屋のドアを開けたらいきなり異世界で、
 慌ててドアを閉めたところ”から段々と書いていく……みたいな。
 とにかく、読者が頭の中に?マークを三個か四個ぐらい浮かべてくれるような始まり方を、
 と心掛けています。

 それでは、手短かですがこれにて。


アトベさんの意見
 アトベです。
 自分の場合は途中まで書いた後にプロローグを手を出すのですが、
 たいてい時系列上の一番初めになります。

 内容は物語の核となる部分を書くか、物語のきっかけを書きます。
 だいたいそのシーンでは黒幕がフフフと笑ってますね。


夜霧さんの意見
 こんばんは、夜霧です。

 自分の場合は会話から始める場合が多いですね。

 特に掌編、短編は冒頭から会話で勢いをつけて、
 そのまま一気に書き上げる少々荒っぽい書き方をする事があります。
 まあ荒い分推敲に多大な時間を使いますが……

 でも最近は何も無い日常から物語を始めるパターンも書きます。
 しかしこの手法は第一研究室でも書いてあったようにインパクトに欠けるので難しいですね。
 では、駄文失礼しました。


玖渚さんの意見
 どうも、夜鷹さん。玖渚でございます。僕なりの物語の始め方は、二つあります。
 まずは夜鷹さんと同じ、読者にインパクトを与えるやり方です。
 主人公が敵に追われたり、キーパーソンになる人物が戦っていたり、など。
 このようなインパクトのある序章であれば、この序章がどう繋がっていくのが気になるんですよね。

 もう一つは、物語の伏線となることを書きます。
 どこか謎めいた人物が話をしたり、主人公の過去をちょこっと出してみたり。


 伏線を出すと、この伏線がこの先どのようにして解消されるのか、
 この伏線がどんな意味をしているのかが気になってしょうがなくなります。
 とまぁ、こんな感じですね。
 なんていうか、参考になりますかね?

 では、参考になることを祈って……
 失礼いたします。


馬野鹿麻呂さんの意見
 少し意見させていただきます。
 短編と長編は、ベースは同じですけれども、表面的なところで少しずつ違うんですよね。
 たとえば、電撃文庫で大ヒットした「キノの旅」は、あんまり冒頭にインパクトがありません。
 
 それよりも、最初の超短い詩的ストーリーで、「この小説はちょっと違うぞ!」
 というところをアピールしてから、本編に入る、といった形をとってるんです。


 物語を個々でとらえずに、すべてのお話を統括した最初のお話でインパクトを与えてるんです。
 静かなインパクトですが。
 で、その後のお話は、キノとエルメスの漫才トーク→国に入る→事件、異変発生→
 謎を追う→意味を解釈、事件を解決(ここで、読者は話の意味について考察) 
 という流れがお決まりになってます。
 連作短編の形をとっているからできることですけどね。

 ほかに、私の知っているのでは、「しにがみのバラッド。」ですね。
 アニメ化までしてるほどの有名作ですが……。
 こちらも冒頭部のインパクトは濃厚ではなかったです。
 血しぶきが上がったり、誰かが号泣したり、意味不明な会話が行われていたり、
 などと言ったパターンはないです。
 ですが、グッと引き込まれるものがありました。
 それは何故か。
 
 主人公が心理的に煮えたぎっているのをうまく描写してるんですよ。

 私が、一番面白かった! と思う、第一巻の第一話では、
 主人公が「現世から消滅したい、こんなくだらない世界、すぐにでも捨ててやる」
 みたいな心情を実にうまく描写してるんですよ。
 そこからはもう中毒です。ぐあーっと読みきってしまいました。
 こんな風に、静かなシーンでも、インパクトを与えることは可能なんです。

 ……思考の流れるままに書いたので、自分なりに要点をまとめます。

1、短編の集まりを統括するお話でインパクトを持たせる。
  そうすると、「この人の書くのは面白い」と思われて、引き寄せることができる。

2、インパクトはどんな場合にでも持たせることはできる。
 轟々としたシーン以外でも、ちょっとした異変を誇張させれば、それがインパクトになる。


 こんなところでしょうか。ほんと、いまさらみたいな感じですが、お役に立てればうれしいです。


参考資料・第一研究室『ストーリーの作り方のヒント』
物語は竜頭蛇尾を心がけるべし 

萌え・美少女・美形・BLについて
その他・創作上の悩み
世界観・リアリティ・設定についての悩み
タイトル・ネーミングについての悩み
やる気・動機・スランプについての悩み
作家デビュー・作家生活・新人賞・出版業界
上達のためのトレーニング・練習法について
読者の心理・傾向について
使うと危険なネタ?
恋愛・ラブコメについての悩み
ライトノベルについて
文章・描写についての悩み
人称・視点についての悩み
推敲・見直しについての悩み
コラム(創作に役立つ資料)
批評・感想についての悩み
ネットでの作品発表の悩み
ストーリーについての悩み
冒頭・書き出しの悩み
プロットについての悩み
キャラクターについての悩み
主人公についての悩み
セリフについての悩み
オリジナリティ・著作権・感性
テーマについての悩み
二次創作についての悩み

 携帯版サイト・QRコード
  
第4研究室は小説を書く上での質問・悩みをみんなで考え、研究する場です。
質問をされたい方は、創作相談用掲示板よりお願いします。
質問に対する意見も募集します!
投稿されたい方はこちらの意見投稿用メールフォームよりどうぞ。
HOME|  第1| 第2| 第3| 第5| 鍛錬室| 高得点| CG| 一押| 資料| 掲示板|  管理人| 免責| リンク| メール|