第4研究室 創作に関するQ&A 376P | トップへ戻る |
岩尾さんからの質問
 本を読むのが異常に遅い
 
 こちらでははじめまして、岩尾と申します。
 受験まであと1年で学習に励みながら小説を勉強中です。

 そして早速質問の方なのですが、私は読むのが異常なほどに遅いのです。

 このサイトにもあるように、小説を書くためには、まず読むことが欠かせないと思います。
 しかし読むのが遅いとその「インプット」が出来ませんから、
 小説を書くときにもどのような言葉を選べばいいのか、
 どういう言葉がリズムがいいのか、などがよく分からなくなってしまうのです。

 決して本を読まない、と言うわけではありません。
 むしろ積極的に読んでいる方だと思いますし、興味があるから手を伸ばします。
 また、国語の成績が悪いわけでもないです。
 どちらかというと私の成績の中ではトップ1・2を争う加点科目です。

 しかしどういうわけか、一つ話を読むのに膨大な時間を要するのです。
 友人から借りた小説は最低二週間は手元に置いておかないと読み終わりません。
 また、先日の模試では遂に時間内に問題文が全部読み終わらないという事態が発生しました。
 今や4歳年下の弟の方がはるかに読むのが早いです。(うらやましい……)
 
 友人や先生に相談したところ、「数をこなしていくうちに早くなる」と言われたのですが、
 暇を見つけるたびに本を読んだりして、どんなに数をこなしてもなかなか早くなりません。
 速読用のフリーソフトも試してみたのですが、一番遅い設定でも一文が長いと読み落としますし、
 読み終わった直後に目が回る始末です。
(しかも文章をただ詰め込んでいるだけで、あまりやっていても文章を味わえない……
 これでは読書をしているとはとても言いがたい気が)

 何か着実に早さが上がるような方法がないものでしょうか。
 努力をする覚悟はあるので、多少大変でも耐えられると思います。

 では、ご意見お待ちしております。


●答え●

公ちゃんさんからの意見
 こんにちは。公です。
 研究所にこのようなアドバイスがあります。

 90分以上、連続して本を読まない
 
 つまり、この90分にどれくらい読めるかを把握し、
 それをもとに読書計画して読めばいいと思います。
 ちなみに私は最近、200〜250P程度の本ばかり読んでます。
 自分の読める範囲はこの時間で60〜80Pなので
 だいたい3日ってところでしょうか?

 それから、小説を読みながら研究するのは最初は難しいと思います。
 まず、娯楽として、エンターテイメントとして読む行為を楽しみ、慣れてきてから、
 文章を分析して読んでみるのはどうでしょう?

 要は、いきなり強引に無理をしないことです。


 素人の私の意見ですが、参考になれば幸いです。


鳥ノ木さんからの意見
 初めまして、鳥ノ木です。

 やはり、一番確実なのは数をこなすことでしょうか。

 それと、基本的に問題用紙と小説は異なったものだと思います。
 問題用紙の方は、最後まで読まないと何言ってるのか分かりませんし、
 経験から予想をしてはいけないので、時間がかかるのは必然の理かと。
(初めて「必然の理」という言葉を使いました)

 例えばで算数の例ですが、数をこなせば、
 『18+17= 』
 とかの問題をパッと見て、視界に入った瞬間に35と答えが出るようになります。
 式が文章に置き換わったのが小説です。
 これが増えていけば何か難しい言葉が出てきたとしても、
 大して考えずにすらすら進むことが出来るようになっていきます。

 恐らく、見て理解しているのであって、一字一字読んでいるというワケではないのですよね。

 私も中学始めの頃は、ハリー・ポッターの第一巻を読むのに三日くらいかかりましたが、
 今は一日かからないで読めるようになりました。
 けれど、今度は文体が気になって仕方ないんですよね。


いさらごさんからの意見
 最初に言っておくと、どうやったら速く読めるのか、私はわかりません。

 走るのが速い人、遅い人がいるように、本を読む速さには個人差があるようです。
 筋肉同様、脳も体の一部なので、当然といえば当然なのかもしれません。


 読む本にもよります。私は400ページくらいの推理小説を1日で読んだことがありますが、
 同じくらいのページ数の別の小説を読むのに1ヶ月近くかかりました。
 それから、集中力がないので、一ヶ所にじっとして何時間も本を読む、ということが私はできません。
 体調も関係あるかもしれません。
 本を読む速さは、その人の才能(?)とか体質みたいなもの以外にも、
 本を読む環境や状況も影響するんじゃないかとは思います。
 私の考えとしては、そんなに気にしなくてもいいと思います。
 
 本をめちゃくちゃ読んでるくせに、びっくりするくらいつまらない小説を書く人もいます。
(プロとかアマとか関係なく)

 小説を読むということは、必ずしも「読み終える」ことではありません。
 場合によっては、いろんな本に手を出すより、同じ本を何回も繰り返し読むほうがいいこともあります。

(何がどう「いい」のかはその人がその本に求めるものによりますが)

 小説の読み書きは時間との戦いです。
 少しでも速く、少しでも多く、読み、書かなくてはならない……
 という意味での「戦い」ではなくて、むしろ、そういう時間観との「戦い」です。
 1分間に何文字読んだとか、1時間に何ページ読んだとか、1年間に何冊読んだとか、
 そういう風に数で計れる時間とは全然別の次元の時間があるんだ、
 ということにアタマが回らない人は、はっきり言って、小説を書くのにも読むのにも向きません。


琳瞳さんからの意見
 こんばんわ、琳瞳(りんどう)と申します。

 私も、あまり読むのが早いほうではないです。
 ラノベだと1時間に100p弱くらい。大体1冊3時間くらいで読めるものを選んでいることが多いです。

 早く読めるかどうかは、私の場合、本のフォントとか、文字の量とか……
 体裁に、幾らか関係しているように思います。

 これは個人的な好みかもしれませんが……
 例を挙げますと、私のよく読んでいる角川ビーンズ文庫は、
 今のところ一番読みやすいなぁと感じています。
 電撃文庫は少し苦手です。講談社は気合があれば読みます。
 などなどです。

 文字が小さかったり、古かったりすると、なかなかページが進みません。目で追いづらいです。
 文字が大きめだと、当たり前ですが読みやすく、ページが進みます。

 児童書は基本的に読みやすいです。
 図書館でヤングアダルト(中高生向け)においてあるものならば、ラノベっぽいものも多いですし、
 そうしたものから読書なれしていくのもいいかもしれません。

 あとは、集中して読める時間を見つけたりとか。
 私は夜に読んでいます。そして大体ラノベなら一気に読みます。
 中断すると進まなくなりますし、話の流れが分からなくなってしまうので。

 あとは面白い話を探すことでしょうか。
 おもしろければ、次へ次へと頭で考えるので、結構スピードが上がります。
 また、もともと読みやすい文章かどうかも、速さに関わってくるのではないでしょうか。

 小学生のとき数時間かかって読んでいた本が、今では数十分で読めるようになっていたりするので、
 やはりたくさん読むというのが、速読に繋がるのではと思います。

 個人的な例ばかりですが、参考になればと思います。
 それでは。


雷徒さんからの意見
 どうも、自分も遅い雷徒です。

 文庫本一冊読むのに五日くらいかかってますからね。
 通学時と眠る前に読むくらいですが。

 でも、自分の場合はですが、
 遅い人間って、逆に内容は頭にしっかり入ってませんか?
 自分はわりと周りに言われるのですが、
 下手すると一語一句覚えてる感じで。

 テストとかのときなんて、要所以外は読まなくていいですし、
 むしろそれでも正解率は高いんだから、あんまり困りませんし、
 読むのが遅いので悩むことなんて、あまりないですが。

 数読めばいい、というわけではないでしょうし、
 多少数が少なくても、要所をしっかり読んでいることが重要だと思いますが。


みずさんからの意見
 こんばんわ。みずと申します。

 普通に本を読む分には、遅くてもさほど問題はないと思うのですが、
 試験問題が時間中に読み終わらないというのは深刻ですね。
 速読は基本的に効率よく情報を取り入れる為の技術であって、読書を楽しむのとはまた別ですので、
 小説よりもいわゆる説明文と分類されるものや、ニュースなどに向くのだと思います。

 もしかしたら、一言一句、しっかり読み取っていかなくては、と思っているのでは?
 そこまでこだわらなくても、大方の場合は、いわゆる「斜め読み」で十分です。

 
 特に資料をあさる場合は、ざーっとめくりながら、必要なキーワードを見つけることが重要になります。
 数をこなすよりも、同じ本を繰り返し読んで、
 単語ではなく流れで理解していく癖をつけるほうがいいかもしれません。
 会話をしていても、一つ一つの単語はもちろん必要ですが、重要なのは流れですよね。
 流れがあるから、多少単語を聞き逃しても、会話が成立するのです。

 また、蛇足ですが、試験対策としては、
 問題を見てから、問題に関わるキーワードを探す方法をとると、
 頭からじっくり読んでいくよりも時間が短縮できると思います。


ASOさんからの意見
 僕の場合はビジネス書とかを読んでいたので嫌でも何とかなりました。
 
 その間に分かったことですが、文字を目に焼き付ける必要は無いということです。
 ただ、確認をする。そのくらいでの軽さで読んだほうがいいですね。


 ためしに図書館等で全部読めなくても構わない本を借りて、それで練習するといいです。
 論文なら主張を。小説なら流れを把握できれば平気です。
 このやり方は最初不安ですが、慣れると便利です。

 僕も最初、本を読むのがとても遅いほうでした。
 文字を音読しないと読めないほどに。
 本読まなかったんです。
 ですが、いやいやながらも情報に触れていると、
 知らないうちに頭がオーバーヒートを起こすようなことはなくなります。

 まずは一日に一冊を目指しましょう。


Sour Grapesさんからの意見
 1分間に何文字くらい読めるのでしょう。
 ゆっくり音読で300文字です。黙読だと600文字くらいなのでしょうか?

 ちなみに別に速読を訓練しなくても大学受験生の上位者は2500字以上の速さで読むそうです。

 ttp://www.greatreaders.jp/


岩尾さんからの返信(質問者)
 どのくらいかまだはっきりわからなかったので、リンク先に行って早速試してみました。
 一度目は黙読で559字(遅っ……)。流れに沿ってトレーニングをして二回目は913字読めました。
 実に単純計算で1.5倍。これはすごいですね。
 つまり、早い文章を目で追っているうちに目の動きがそれに慣れて早くなる……という仕組みでしょうか。

 確かに、大学受験の上位者が文字を2500字以上/分で読むというのも頷けます。
 実は私も一度、去年国語の先生が配った東大の現代文の二次試験にチャレンジしたのですが、
 読解力不足よりも何よりも、読む早さが追いつかなくて無理だと思いました。
 まず出題文が長いし、キーワードとなる言葉を取るのが難しい(つまり文章が難解)、
 そして問題全てが記述式でたいてい100字近くになります。
 それを50分で解かなくてはなりません。とても常人ができるようなものではないと感じました。
 訓練して解けるようになるのにも相当な時間を要する……
 それこそ「才能の差」を感じざるを得ないような問題でした。
 小さい頃から本を読んでいて潜在的な速読力を有しているか、
 ワーキングメモリーが広いとしかいいようがありません。

 ですが、そんなことに腐らないで、自分は自分なりに成長できればいいと思っています。
 少しずつでもいい、進めればそれは確実に進歩だと私は思っています。


 本によって同じページ数でも時間が異なるというのは、私も経験しました。
 中学まではずっと純文学を読み続けていたので200ページがすごく多いような気がしていましたが、
 ラノベになるとそうでもないことを知りました。むしろこのくらいが一般的なんでしょうかね。

 一ヶ所に集中して読む、というのは、休日でなければ私もやりません。
 それも何時間も、なんていうことはあまり経験したことがなく、たいていはキリがいいところまで来ると、
 そこで読むのを止めてしまいます。確かに状況も重要ですね。
 怪我で入院したときとかはやることがなかったので、一週間ずっと本を読み続けられましたし。

 小説の読み書きは時間との戦いというのはよくわかります。
 最近、私も人生って短いな、と感じることが多くなりました。
 今の平均寿命から換算したら、私の場合、もう人生の1/5くらい終わってしまったわけですからね。
(こういうと大体の大人の方に「私の場合はもう1/2終わってしまった」とか言われて、
 羨ましがられるのですがね)
 勉強して、知識を増やして、そうこうしている間にあっという間に現実は押し寄せてきます。
 大人になったら今以上に娯楽に費やす時間が短くなるでしょう。

 本を貪るように読んでいても書くことができない、という人は山ほどいるでしょう。
 それはわかるのですが、やはり言語感覚はインプットして比較してみないと、
 何が伝わって、何が伝わらないのかが自分で理解できなくなってしまっては大変だと思うのです。
 つまり読者の視点を忘れて推敲が出来ない状態になるのが嫌だなぁと。

 ただし速読をするのと読書をするのは仰っているとおりやっぱり違う次元にあると思います。
 確か村上龍さんだったと思いますが、「本を読む」ということはその文章について
 『ああいうことが言える』『こういうことが言える』と、
 同じ本の読者と何も見ないで語り合えるくらいでないと、
 「本を読んだ」ということにはならないと、小論模試で載っていた文章で言っていました。
 
 私が速読のトレーニングのフリーソフトで
 「文章を詰め込んでいるだけであまりやっていても文章を味わえない、読書をしている気がしない」
 というのはまさにこれのことです。
 つまり速読は、おいしいご飯を噛まずに飲んでいて、
 味が分からない、おいしくない、といった状態になってしまうんです。

 このおいしくない状況を打開して文章を早くインプットするには、どうしたらいいのかと考えているのです。
 単純に量をこなすだけでなく、早く読みつつ文章を味わうにはどうしたらいいか……
 それが分かれば、読者の視点を得ることができるのではないかと考えています。
 返信ありがとうございました。



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