第4研究室 創作に関するQ&A 386P | トップへ戻る |
ヴィルアスさんからの質問
 世界観を読者に伝えるコツ
 
 久々にふらっと立ち寄ってみました。ヴィルアスです。
 お久しぶりのお方はお久しぶり。
 知らない人ははじめまして。

 さて、テスト前ですが小説のことが気になってしかたがないので質問させていただきます。

 現在現代ファンタジーの執筆に取り掛かっているのですが、
 上手いこと世界観の説明を交えることが出来なくて困っています。

 その世界のことを知らないキャラクターが一人でもいれば、そのキャラに質問させる……
 という手法が取れるのですが、如何せん登場キャラ全員がその世界で生まれ育った人間で、
 その世界で当たり前のように過ごしているばかりなので、
 上手いこと世界観の説明を交えることが出来ません。

 ちょっとずつキャラクターのセリフに交えさしたり、地の文で説明をさせてみたりしたのですが、
 どうにもしっくりきません。

 どなたか、アドバイスがありましたらよろしくお願いします。


●答え●

みつきさんからの意見
 ヴィルアスさま、お久しぶりですこんにちは。

>登場キャラ全員がその世界で生まれ育った人間で、
 その世界で当たり前のように過ごしているばかりなので、

 
 あえて説明しない、っていうのも、ある意味一つの手ですよね。

 説明はしないけれど、読み手が誤解しないよう、
 丁寧な会話のやり取りを登場人物たちにさせるとか、地の文での描写を丁寧にするとか、
 視点保持者が理解している事柄やそれに関する素直な感想などをしっかり書いてください。
  読み手には普通、まっとうな推測能力が備わっているものですから、特に説明がなくても、
 「きっとこうなんだろう」「多分こうなってるんだろう」、
 と、納得していただけるのではないかなあと。
 というか、この手の問題を解決するのに一番良い方法は、

 『異世界で生まれ育った登場人物たちが活躍しているファンタジー小説』を読んで、
 その中で世界観というものがどういう風に書き込まれているのかを
 分析してみることなんじゃないかな……、とか思います。


 ……すいません、結局のところ、結論はそんな感じで。
 それではこれにて。


峰しずくさんからの意見
 こんにちは。
 アドバイスになるかどうかは、心もとないですが、自分ならこうします、って感じのことを。
 参考になれば幸いです。

 自分の場合、読者の立場なら、ダラダラと世界観を読まされるのはキライな方だと思います。
 

 また、書く立場でも、世界観だけをズラズラ書き連ねるのは苦手ですね。

 意識していてそうしているのではありませんが、だいたいは、
 その時に必要な部分だけ、世界観を説明しています。

 
 読者は、全体像は把握できないけれども、とりあえず必要な情報は得ることができて、
 そのシーンそのシーンでの、キャラの行動や心理、
 あるいは周囲の状況などが納得できる、という具合です。

 先にたくさん説明しても、読者は忘れてしまうだろうし、そもそも100%説明しきることはできないでしょう。
 また、謎のまま残しておいてあとで説明するというのも、あえてそうする場合は別として、
 理由も無く謎のままにしておくのは不親切というもの……という考え方によるものです。

 それともうひとつ、「ここんとこ、もっと説明が必要だな」とか、
 「これには、背景設定を説明しとかないと、読者に伝わらないぞ」など、
 書いているうちに気づくことも多々ありますから、その都度、必要な説明をしていく、
 という手法は便利でもあります。



 自作の異世界ファンタジーを例にとると、ものの大きさとか、距離とかの単位を、
 センチメートルとかキロメートルと表現したら、
 どうしても「異世界感」が崩れるなと思ったことがあります。

 で、どうしたかというと、大きさの表現は、「大人の男が両手を広げたくらい」など、
 人間をモノサシに使いました。また、距離については、「大人の男で3日の距離」とか
 「俊足の馬で1日」など、やはり移動する人間や動物の所要日数を単位にすることを思いつきました。

 想像力が豊な人なら、最初からどう表現しようかと決めて書き始めるのでしょうけれど、
 自分には無理なので、やはり書きながら、色々なことが詳しく決まってくる、というのはありますね。


冬さんからの意見
 抽象的な説明で申し訳ありませんが、世界観を読者に伝える一番のコツは、
 キャラクターに世界観をくどくどを説明させるのではなく、

 「その世界で生きているキャラクターの生活を描く」ことです。

 食事、服装、環境、果ては政治や世界情勢など、そのキャラクターがその世界に生きていて、
 そのキャラクターを通して、その世界を見ることで世界観は自ずと伝わります。

 もう少し言えば、キャラクターにとってその世界のことが当たり前だというのなら、
 そのまま文字通りに、当たり前のように描写すればいいとおもいます。
 その中で現実とは違う「ファンタジー」の部分は、
 「違和感」として読者として伝わるのではないでしょうか。


公ちゃんさんからの意見
 こんにちは。公です。
 先日「仮面ライダーキバ」に登場した「ドッガ」が、
 何となく昔のロボット刑事に似てるなと、ふと思いました。(笑)

 さあ、素人の私の回答です。(爆)
 小説の内容を読者に効率よく伝えるのは、地の文と会話文のバランスです。
 それを踏まえて、幾つかの説明方法を挙げてみましょう。

1・会話に出てきた単語を直後の地の文で説明する。


「その辺りは、最近エルフが減ったらしいよ」
 エルフとは、俗に言う妖精の一種である。

2・会話に名詞を出し、周辺の地の文で言い換えた表現をする。

「しょうがないなあ……。じゃあお金貸してあげる」
 そう言うとAは、男性の顔が書かれた青い紙切れを数枚Bに渡した。

 ……ってこんな感じで。
(2つしか思い浮かばんやん!!)

 後は、やはりみつきさんのおっしゃるとおり、
 参考作品で研究するのがいいですね。
 出てきた専門用語がどの様に説明されているか即チェックです。


飛車丸さんからの意見
 自分ならどうするか?

 おそらくは、世界観を象徴するいくつかの設定を、序盤でさくっと登場させることになるでしょう。
 世界観の鍵を提示してしまえば、読者はぼんやりとでもイメージを掴んでくれますから、
 長々と説明するのと同じ役割を果たせます。
 
 それさえ済んでしまえば、あとは細々とした描写でそのイメージを補完するだけですね。
 当たり前の行動をありのままに描写することが、そのまま世界観の説明になります。
 またどうしても説明が必要な部分でも、全員がその世界の住人であっても、
 知識の差や偏りはあるでしょうし、性格の違いなどもありますから、
 質問なり解説なりさせることも可能でしょう。

 といった感じでしょうか。


結城 ゆうきさんからの意見
> 登場キャラ全員がその世界で生まれ育った人間で、
 その世界で当たり前のように過ごしているばかりなので、
 上手いこと世界観の説明を交えることが出来ません。

 
 それは大きな誤解です。
 なぜなら私やあなた、他の方々は同じ世界で生まれ育った人間であり、
 当たり前のように過ごしてきましたが、互いに知ってる事と知らない事がそれぞれにあるからです。
 
 知らないことは調べます。分からなければ尋ねます。
 すると親切な人は答え、あるいはヒントを示してくれます。
 それは異世界であろうと同じこと。

 たとえ当たり前の常識であっても誤って認識していたり、ウソを教えられてたりすることがあります。
 そうした誤りを正す、あるいは一緒に悩む。それが世界観の説明につながるように思います。


 それでは、結城 ゆうきでした。


葉山宗次郎さんからの意見
 こんにちは、葉山宗次郎です。

 私は設定人間で使い切れないのに異世界の設定とか作るのが好きです。
 下手をすると、一冊丸々説明の本を作ってしまうほど。
 それだけに世界観を伝えることに四苦八苦しています。
 
 さて、世界観の伝え方ですが、簡単です。
 キャラを動かせばいい。

 
 キャラが動くことによって世界に触れることが出来ます。
 身に付けているもので、ファッションがわかりますし、食事をすれば食べ物がわかります。
 とにかくキャラが動けばいやでもその世界に触れることになります。
 
 見せ方ですが、キャラ自信の主観や感慨を書けばいいでしょう。
 下手に現実と比較するより、より入り込みやすいはずです。


 例えば江戸時代の長袴を着た主人公がいたとします。
「殿、長袴は慣れましたかな」
「まあまあだ」
 と爺の前では強がったが、実際はまったく慣れていなかった。
 江戸城内では、大名は長袴を穿く決まりになっているが、非常に歩きにくい。
 何しろ紐下から七尺(210)もあるため、足がすすの中に完全に納まってしまい、
 余った部分が床と接触してしまい歩くだけで一苦労だ。
 浅野のように人傷沙汰を起こしても後ろから袴を踏みつけ、羽交い絞めにするための装具だが、
 もう少し動きやすく出来ないのだろうか。

 と、思いつくままかいてみましたが、以上のことで長袴を江戸城内ではかなければならないこと、
 床に引きずってしまうほど長いこと、拘束衣の一種であることが、
 殿様の思考によって説明できたと思います。
 
 あと、世界観を説明するコツですが、すべて載せる事はない、ということです。

 裏設定は物語を充実させるために必要なものですが、
 キャラクターの視界に入らない部分にまで記述することは必要ありません。
 またストーリーから離れる内容も必要なく、多いとくどいことになります。

 以上、ご参考になれば幸いです。


ウィキさんからの意見
 こんにちはーっ
 面白そうな話題なので参加させてください。

 異世界だけの登場人物だけで話を綴る設定として、
 私の場合は、物知り爺さんみたいな知識人を一人は必ず用意します。
 普通の世界の子供でも、
 「何故、空は青いの?」といった疑問をもち質問しますよね。

 年齢設定にもよりますけど登場人物でも「何故、魔法があるの?」とか、
 「何故、王様がいるの?」とか疑問をもって生きていてもおかしくはないわけで、
 その答えをある程度だしてくれる人物はどこかでいるはずです。
 私の場合は主人公がそういったキーパーソン的な役割も持つ人物に接触したときに会話などで、
 できるだけ世界観や世界設定を出すようにしています。

 その世界の事をよく知らない者同士の会話で世界観を語るのには無理を感じますし、
 またいきなり全部まとめて地の文に出されると、
 話にまだ興味を感じていない読者立場で読んだ時は辛く感じました。

 読者にはすぐに回答をださずに、とりあえず疑問としてどんどん積ませていき、
 その話の中核になる世界観を伝えたい時と合わせて、
 そういった人物に出会った時などでするのがベストだと思います。
 

 またお爺さん一人では華がないと感じるのなら、お姉さんでもいいし、
 そういう役割をできる人を増やせばいいだけですので。


ケンタッキーさんからの意見
 こんにちは、ひょっとすると唯一この中で子供なのかもしれないケンタッキーです。
 僕の描いている小説ではこうやって説明します。ファンタジーです。

1.主人公が日常を過ごしている。
2.彼の身に非日常的なことが突然起きて主人公を危機にさらし、読者を引き込む。
3.その非日常なことを日常とする人が現れる。
 (主人公が自分で危機を脱出した後でもいいし、その人が非日常的なものを破壊してもいい)
4.その人が主人公に説明をする。ただし少なめ。

 これはもうすぐ映画化するパーシージャクソンにも出てくる方法です。
 こうすればだらだらとしても読者の「アクション願望」はうまく満たされ、
 さらに直後に理解が深まることによるさらなる満足感が得られる。都合も効率もいいやり方です。
 逆にぼくはこれ以外のやり方はやっていませんが......

 短くてすいません。

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