第4研究室 創作に関するQ&A 387P | トップへ戻る |
雷矢さんからの質問
 新人賞の応募歴を書くとき
 
 こんにちわ。
 ただ今、コバルトノベル大賞に応募しようと表紙を書いたところでございます。
 この表紙には、ペンネームとか応募歴とか、その他いろいろなものを書かなければならないのですが、
 この応募歴というのがよく分かりません。

 ウェブサイト『下読みの鉄人』さんには、
 「最終選考に残った、くらいの戦績がなければ無理に書く必要はありません」とありますが、
 「同じコバルトの別の賞に応募した事がある」場合、書いておいた方がよいのでしょうか?
 出版社の方はそういう事は把握しておきたいものなののでしょうか?
 むむぅ。

 どうぞよろしくお願いします。


●答え●

安眠妨害禁止区域在住の猫さんからの意見
 応募歴に対する考え方は編集者によっても違います。
 しかし、その価値は知られていないもののかなり重要ですよ。


 まず第一にリピーターであるかが分かります。

 一人はA賞、B賞、C賞でそれぞれ一回、合計三回最終選考まで残ったとします。
 もう一人はA賞で三回最終選考に残っていたとします。
 A賞の審査員なら、両方が同レベルであるとして、どちらを残しますか?
 仕事が出来るだけではなく、しやすい人間を編集側としても選びたいので、
 少し能力が低くても自分の所をリピートしてくれる人を選ぶ可能性は高くなります。

 過去から実力を見ることも出来ますし、最終選考まで残っていれば、
 読んでいる可能性が高いので成長度合いも分かります。
 三回も最終選考まで残るなら自社の色に近い作品を合計四回提供できているという実績もあります。

 また何ヶ月ペースで投稿しているのかという情報源にもなります。

 能力が高くて遅い人より、少し能力が低くても早い人の方が成長度合いも含めて有望です。
 応募歴から見て執筆速度を推測するのです。

 他にも幾つか編集者側に利点があるので、応募歴は存在しているのです。
 ただし、一見するとメリットが多いので書いた方が良いと思うかも知れませんが、デメリットもあります。

 一次選考敗退などの履歴を書いて送るのは止めた方が無難です。


 賞に寄りますが一次選考は「マナー的問題あり」または、
 「文章的な基本が出来ていない」などの面白さ以前の問題で落とされていることがあり、
 読み手に悪い印象を持たせる場合があるのです。
 毎年送って順調に一次・二次・三次と通過しているのなら成長していると思われますが、
 ずっと一次敗退などでは今年もダメだろうと読む前から思ってしまいます。
 
 また逆に最終選考に残っている歴を書いてもデメリットはあります。
 読み手に少なからず期待をさせるので評価が厳しくなる可能性があるのです。


 じゃあ結局どうすればいいの? と問われればお好きにどうぞ。という以外にありません。
 ただし、応募歴の意味というのは知っておいて損はないと思います。
 実際、審査を左右する要素としては間違いないですからね。


峰しずくさんからの意見
 こんにちは。

 僕はこの「応募歴」というのが、なぜ必要なのか、よくわかりません。
 この応募歴によって、いま、応募している作品の評価がかわるわけではありませんからね。

 とくに「コバルト」は、プロは応募できないはずで、そうなると、
 応募歴も発表歴・出版歴も、関係ないものと思ったりします。

 ただ、ご指摘のように、別のコバルトの賞に応募したなら、書いておいた方がいいかもしれません。
 応募歴があるのに、書いていなくて、
 「こいつ、うそつき。あるいは、応募要項をちゃんと読んでない」なんて思われたくないですから。



あらさんからの意見
 どうなんですかね。少なくとも、私は書きません。めんどくさいから(笑)。

 プロアマ不問の賞でなら、何かしらの賞を獲ったことを書いてもいいでしょうが、
 この場合もメジャーな賞じゃなくちゃ意味がないでしょうし。
 一例として、現在電撃文庫では、ホームページなどで掌編の公募をしていますが、
 これに選ばれてプロになった、もしくは本を一冊出したという話は聞いたことがありません。
 雑誌の片隅に選ばれた作品が掲載される程度ですか。
 つまり、これに選ばれたからと言ってプロに近付くわけではないのです。

 ……最終選考でも賞に選ばれても、その賞のレベルとかによっては全く意味をなさないのでは、
 と言いたいわけです。
 ブランド志向ではないですが、出版社やレーベルによる格差は確実に存在しますしね。

 他にも、送った作品が、過去に落選した作品を修正して送った場合。
 もしかしたら、出版社同士、もしくは下読み同士に横の繋がりがあって、
 応募歴やタイトルやペンネームなどから使い回しが発覚するかもしれませんね。
 印象が悪くなるかもしれません。
 同じネタを使う場合は、完全に新作のつもりで1から書き直さなければ話にならないと、
 何かの賞の批評に書いてありましたし。

 要は、『書かなくても良い』というのが私の意見です。

 賞のリピーターが選ばれるとか、過去に他の賞や同じ賞の選考で、
 いいところまで残ったから選ばれるなんてことはないですよ。
 選考する人は、その作品のみで評価するはずですから。
 本当に良い作品を書いた人だったら、編集者も名前を覚えて、
 選考から漏れてしまっても、電話などでコンタクトを取ってくれますし。
 それに、最終選考に残ったことがあっても、所詮は敗戦の歴史ですしね。

 勝負するのは送った作品なのです。
 応募歴とか学歴とか職業とかは、その作品の良し悪しに関係ないと思いますよ。



クロウドさんからの意見
 こんばんは。同様の問い合わせを某編集部にした事があるクロウドです。

 そこの編集さんの回答によると、応募者の経験と気概を知る為の資料であるとの事でした。

 一次落ちをつらつらと書かれても困るので、少なくとも何時から応募し始め、
 何時どの賞で一次以上を経験したかぐらいは書いて欲しいそうで。

 勿論、作品の評価には一切加味されませんが、下読みさんの兼ね合いによっては色々とあるので、
 正直に書いて下さい、とも言っておりましたので、書かないあるいは捏造はダメという事でしょうね。

 まぁ、編集部によって違いはあるでしょうが、ちゃんと書いた方が正しいという事ですね。


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