第4研究室 創作に関するQ&A 500P | トップへ戻る |
モドキ堂さんからの質問
 文章力ってなんですか?
 
 本当に基本の質問ですが、文章力ってなんですか?

 いや、意味としては理解できるのです。
 ですが具体的な上手い下手が分かりません。

 説明が足りないと言われれば理解できるし、
 光景が浮かばないとか、臨場感がないとか言われれば分かります
 けど漠然と、文章力がないと言われても参考になりません。

 プロの作家さんにも、描写を多用する人もいれば、全くしない人もいますし、
 分かりやすい単語を使う人もいれば、難しい単語を使う人もいます。
 個人的に言い回しの好きな作家もいれば嫌いな作家もいますし、単に読みにくいだけの作家もいます。

 なにせ文字媒体なので、多少なりと読者の想像に任せる場合もあると思います
 例えば
Aは「咀嚼し嚥下する」
Bは「噛み砕いて呑み込む」
Cは「ばりばりごっきゅん」
 このどれでも意味は通じますよね?
 これが「咀嚼してごっきゅんする」なら、いくらなんでも下手と気付きます。前後で性質が違うのですから。
 しかし上記3パターンの場合、作者のスタイルとその場の雰囲気で変えられているだけとしか思えません。

 意味としては書きたい内容を伝える能力なのでしょう。
 ですが何をもって上手い下手とするのか、その基準と線引きが分からないのですよ。


●答え●

三十路乃 生子さんからの意見

 どうも失礼します。三十路乃 生子です。

 文章力とは    *文章力を構成する6つの能力より引用

1・語彙力(言葉の種類や使用)
2・表現力(言葉の組み合わせや装飾)
3・構成力(バランス・理屈)
4・説得力(現実味・論理)
5・魅力?(規則性・創造性)
6・生産力(メタ的な要素)

 これらの上位概念の一つではないでしょうか。
 簡単に言えばこれを全てを使って文章を書く総合的な力、だと思います。


 そして別な見方として文章は辞書で引いたところ。
 『文章=まとまった思想・感情を表現したもの』
 とありました。つまり文章力とは「まとまった思想・感情を表現する力」となります。

 これをさっきの下位概念と合わせると。

 文章力
 =語彙力・表現力・構成力・説得力・魅力・生産力を駆使してまとまった思想・感情を表現する能力

 理屈的にこうなりました。

 まぁ、私はシンプルに。

 文章力=場面や状況、感情を的確かつ理解しやすく伝えられて、
 さらに魅力(引き立つ修飾語や決めゼリフ、視覚的見易さ)を持った上で、
 物語の良さを引き立たせ決して損なわない、文章を書く能力。

 って感じだと思っています。


魏延さんからの意見

 読みやすくて、分かりやすいかどうかだと思います。

 そのふたつがそろった上手な文章は、何の突っかかりも覚えずに読める上、読み応えを感じます。
 けれど、下手な文章はもれなく読みづらいし分かりづらいです。
 理屈抜きに考えてもそれだけは間違いありません。

 抽象的にしか言えませんが、
 文章を扱うのではなく、文章に扱われているような感じがするんです。
 剣道で言えば、
 「お前はまだ竹刀が振れてない。竹刀に振り回されてる」かのような。

 豊富な語彙や正しい文法知識でもって書きたいことを読者に的確に伝達できる力、
 が文章力じゃないかなと僕は思います。


 比喩だって突き詰めれば読者さんのイメージをうながすためのものですし。


MIDOさんからの意見

 こんにちは、MIDOです。

 「書きたい内容を伝える能力」だとわたしも考えております。

 何をもって上手い下手とするのかに関しては、
 「いかに読者に作品の世界観を想像させることができたか」というところにかかってくると思います。


 語彙が少なかろうが、あるいは作品全体の文字数が少なかろうが、
 つい引き込まれてしまう作品ってあると思うのです。
 どれだけ素晴らしいストーリー、世界観、設定、キャラクターを造ったとしても、
 それを伝える文章が破綻していてはおもしろさ激減。
 しかし少ない文字数でも、読みながら想像をかき立てられるような文章が並んでいたら、
 その作品はおそらくものすごい文章力が高い作品だと思いますね。

 漫画と違って小説は文字しかありません。
 つまり小説を書く人間は文字だけで読者を物語に引きつけなければならないわけです。
 となると当然、作品の内容などを読者に想像させるように仕向けなければならないわけです。
(ひどい言い方してしまってすいませんが)
 
 そこで問題になるのが文章力です。
 いくら魅力的なキャラや素晴らしい世界観を考えたところで、
 それを伝える文章がつまらなければ楽しさ激減。逆にものすごく読みやすく理解しやすい、
 且つ巧みな文章で綴られていれば楽しさは十倍にも百倍にもなります。

 要は、どれだけ読者の想像力をかき立てられるか、それが文章力の高低の基準になると思います。
 
 ぶっちゃけて言えば、作品にのめり込めた」とか「感情移入できた」とか読者に言わせられれば、
 それはきっとものすごく文章力が高い作品だと思うんですよね。


 もちろんキャラや世界観の素晴らしさも作品にのめり込む要素にはなるでしょう。
 しかし、結局それを伝える手段は文章しかない。それが小説というものです。
 イラストがつくプロ作品ならまだしも、わたしたちアマチュアの場合は、
 本当に文章だけで読者の想像力をフル回転させなければならないわけです。

 あー、思えばこんなことを考え出したのがスランプのきっかけだったんだよなぁ……。

 最後に私情が入りましたが、コメントはこんなところです。


かなTさんからの意見

 人名です。

 文章 力【もんじょう りき】(1885〜1966)

 越後の大地主、文章家の三男として生まれる。学習院高等科を経て東京帝国大哲学科に学ぶ。
 帝大時代には武者小路実篤ら白樺派の作家と交流を持ち、本人も創作活動に携わるが、
 卒業後は後の大規模書籍小売店「文章書店」の前身である貸本屋「文章堂」を開業し、貸本業に専念。


ひすいさんからの意見

 どうも、ひすいと申します。

 やっぱり文章力って、「どんな人を読者対象にしているか」「作品がなにを表現しているか」
 によって変動的なものだと思うんですよ、私は。

 
 たとえばモドキ堂さんが提示した三つの例なんですけど、
 Aは芸術的部分に重きをおいている場合、
 つまり多用な表現をつかうことを好む純文学にはぴったりの表現でしょう。
(いや、作品の雰囲気によって左右されますけど)。
 しかし、Cの「ばりばりごっきゅん」は芸術性を重んじる純文学には少し砕けすぎているような感じがします。

 また、絵本みたいな幼児を対象とする作品の場合。
 「ばりばりごっきゅん」みたいなオノマトペを駆使した表現は、幼児にも分かりやすいし、
 なにより幼児の想像力を活性化することができます。
 ですが、「咀嚼し嚥下する」なんか使っちゃったらどうなるでしょうね? 
 幼児ではまず理解できないでしょう。
 文章っていうのは読み手に意味が伝わんなきゃ駄目ですから、
 コレではいくら多用な表現が使えていようが落第です。
 つまり、モドキ堂さんのおっしゃっている

>作者のスタイルとその場の雰囲気で変えられているだけとしか思えません

 で良いんだと思うんです。

 たくさんある表現のなかから、いま自分が書いている作品、
 あるいはシーンの雰囲気を上手く自分の伝えたい対象に伝えられるような表現はどれか。
 それを見つけ出す能力というのが「文章力」だと思うんです。


 最終的にその作品の文章があんまり多用な表現を用いているわけではなくて、
 単調になってしまったとしても、その作品の雰囲気や、その作品でなにを伝えたいのか、
 そしてその作品の読者の年齢層なんかをすべて考慮した上で書かれ、
 結果的にそれが最適のものだとなったのであればそれでいいのだと思うのです。
 
 そこから先は、単に読者の好き嫌いとなってきます。

 どういうストーリーが面白くてどういうストーリーがつまらないか、
 ということの線引きがひとによって様々なように、文章だって人によって好き嫌いが存在します。
 だから世間一般で文章力が高いという定評のある作家でも批判者は存在しますし、
 その逆もまた然りです。
 純文学を好んで読む人は純文学の文章が好きなのでしょうし、
 ライトノベルを好んで読む人はライトノベルのような文章が好きなのでしょう。
 ひとによってはそれすらも文章力の問題であると考える場合もあるかもしれません。

 もう一度繰り返しますが、私は文章の上手い下手の基準は、
 その作品の対象者と雰囲気に合った表現を探し出し、
 活用することのできるか否かにあるのではないかと考えます。



アンデッドさんからの意見
 最近思うのが、漢字を多く使ってれば文章力がある、ってぐらいのレベルで勘違いしてる人も多いですね。
 ハッキリ言って文章力云々と言ってる人も、漠然と言ってる人が多すぎるので、
 文章力が高いだの低いだの余り当てになりません。

 ここで他の方が何人か書かれている様に、
 作品の性質と受け手によって流動的に変わると思われるので、
 軽く使われている文章力という言葉自体が余計に当てにならないと思います。

 では作者としてはどうすればいいか。
 ここに書かれている他の方の様に、自身が文章力とは何かというのを見極めて、
 それに沿って書く事が出来れば、文章力の実感というのを実現する事が出来ると思います。
 まあ文章力とは作品の性質とも密接化されているので、
 感想等で面白いという言葉があれば、それは文章力も含まれているとは思います。

 「咀嚼してごっきゅんする」について。

 僕は下手とは全く思いませんでした。むしろ面白い表現だなと。
 「咀嚼」という言葉を辞書で調べても、飲み込むという意味は含まれないので二重表現でもないですから。
 難しい言葉を「ごっきゅん」という擬音で崩すのは面白いです。
 ギャグやコメディであれば使えますし、キャラクター性も表現出来ると思います。
 そういう事で文章力が無いとは思えません。


じさんからの意見
 かなTさんのレスにあった「文章 力」でググったけど、出てこなかったよ。痔です。
 この結果は当然よね!

 さて、文章力っていうのは、つまり、どれだけ言葉に柔軟性があるかだと思います。
 文章力のない俺が、頑張って文章で文章力を表現するとしたら、

 例えば、戦争を舞台に兵士が主人公の小説で、

 チュドーン!
 空から大量のクラスター爆弾が降ってきた!
 バラバラバラ。ドッカーン!!


 なんてやれば興ざめします。
 ギャグ小説はその逆で、小難しい日本語を使えば、ギャグ小説の魅力が無くなってしまいます。

 結局、物語のテーマやイメージに合わせて言葉を取捨選択し、
 適切に使えるかどうかが文章力のある人とない人の違いです。

 
 難しい単語や熟語を知っているというのは大きな武器ですが、それだけでは文章力が身につかない。
 その沢山の言葉のストックから、最善のものを選び当てはめることができる。
 ある意味、車の両輪です。どっちが欠けても文章力があるとは言えないと思います。

 以上、痔の痔論……もとい、持論でした。


バルカンぴじょんさんからの意見
 文章力に欠ける文章とは、読みにくい文章です。

 より正確に言うと「作者が自分の事しか考えていない(読者がおいてきぼり)文章」です。
 具体例としては、

・何らかの理由から、本来なら不可欠な状況説明が成されていない。
・何らかの理由から、短期的な時系列が乱れている。
・何らかの理由から、その場の雰囲気にそぐわない比喩表現が使われている。
・何らかの理由(主に作者の推敲不足)から、何が重要な情報なのかわからない。
・主に作者の虚栄心から、難しい漢字を多用している。
・主に作者の勘違いから、登場人物の言動が一般人の思考ルートを逸脱している。
・主に作者の間違った愛着から、削るべき文章を削っていない。


 別に誰かの悪口とかじゃなくてですね。
 読みにくいのは読みにくいんだから、他に言いようがないのです。

 理由があるんだからいいんだよ、と主張する作者さんもいますが、
 それが原因で読みにくくなってしまっては本末転倒なのです。


とるとるさんからの意見
 こんにちは。

 まず、辞書のような回答を求めれば、三十路乃 生子氏のような回答になるでしょう。

※貴君も自身でおっしゃられている「説明が足りない」とか、
 または「言葉の使い方が間違っている」とか、そういったものの総合的な判断を含む。

 さて、それは「どういう場合」に「何を基準にするか」によって変わってきます。

 例えば、小説に点数をつけて偏差値化するのは難しいですが、
 (大学受験などの)小論文には点数をつけて偏差値化します。

 この場合、「小論文」に求めているものは語彙力なり、論理性なり、説得力なり、
 つまり「具体的なもの」だから、点数をつけて偏差値化できるわけです。

 ところが、小説では必ずしも読者が求めているものは一様ではないため、
 何をもって上手い下手とするのか、その基準は各読者の判断に任されます。

※一般的に読書量が多くなればなるほど、求める上手い下手の基準も高くなってゆきます。

 中高生があげる文章力のある作家と、大学生があげる文章力のある作家は違ってくるでしょう。

 さらに言うと、出版関係者や、大学の文学部の教授に文章力のある作家の名をあげさせれば、
 これもまた変わってくるでしょう。

> Aは「咀嚼し嚥下する」
> Bは「噛み砕いて呑み込む」
> Cは「ばりばりごっきゅん」

 この例でいうと、 
 大学の教授が論文で「ばりばりごっきゅん」と表現すれば、文章力が低いと評価されるわけです。
 同じように、「咀嚼し嚥下する」も、幼児向けの絵本で使うようなら、(相当)文章力が低いですね……。

 まとめれば、文章力の上手い下手は
 「誰が」「どんな文章の」「どこに基準をおくか」で変わってくるということです。


鳥ノ木さんからの意見
 こんばんは、鳥ノ木です。
 日食見れませんでした。

 私は単純に読ませる力じゃないかと思っています。
 なので、上手い下手もありますが、どちらにしろどんな名作であれ、
 読めない奴には読めないものだと思います。
 携帯小説好きの女子高にはその女子高生なりに感じる上手い文章とかがあると思いますし、
 児童文学書好きな少年にはその少年が思う上手い文章があると、
 その他モロモロも合わせて思うのですよね。当然ですけど。
 自分はこれが結論だと思っています。

 自分は「この人は描写のところに文章力がある」とか、「物語そのものが個性的で読ませる人だ」とか、
 「面白い文章の人」とか、そんな風に捉えますので……
 何と言いますか、やっぱり個々の好みによると思います。
 ですので、自分の中では『文章力』の定義ができてますし、
 モドキ堂さんのように思う事もありますが、考えるだけ無駄だと感じてそこまで引っ張らないですね。


 「咀嚼してごっきゅん」とかは、一人称ラノベなら出てきても
 別に主人公の性格なら「おもろい表現するな」程度で流しちゃいますし。
 その時に「コイツ下手だな」なんて自分は思いませんね。

 むしろ、そう思ってしまうモドキ堂さんに
 「コイツ小説書いてるくせに分かってねえな」と自分は感じると思います。
 どちらかと言えば、モドキ堂さんは作家視点といいますか、書く側になりすぎているように思えます。
 読者としての楽しみ方ができなくなってしまっているんじゃないかと。

> 意味としては書きたい内容を伝える能力なのでしょう
> ですが何をもって上手い下手とするのか、その基準と線引きが分からないのですよ

 最終的な話、自分も分からないです。
 どんな名作にもケチ付ける奴はいますし、基準は人それぞれなんで、それこそ考えるだけ無駄です。


 例を上げれば、たしか交流版の方だかで、
 私の大好で尊敬してて参考にしてる吉野匠という作家さんの
 「レイン」と言う作品をありきたりでつまらんと書いていた人がいました。
 オメェにゃあの人の文章センスは分からんだろうな、と流してましたけど。
 矢神千倖さんと言う方が一押しの方でこの「レイン」を、作者は()を多用する人、などと書いてましたが、
 自分はワザとそうやっているのだろうと思って逆に感心してたくらいですので、
 やっぱり人それぞれなんだと思いますよ。


黒尻尾の駄猫さんからの意見
 通りすがりの野良猫です。
 金田伊功さんに哀悼の意を表します 。
 金田光り、金田エフェクト、金田パースと、そんな事は知らなくてもアニメを長年見ていれば、
 必ず観た事あるはずの偉大な演出をしてきた創作者の死を悼みましょう。

 それはさておき、文章力ですが。
 要は文章における表現の幅の事だと思います。

 例えば3人ほどの登場人物が喫茶店で会話しながら互いの価値観のズレから、
 まったく異なる話題を勘違いして話しつづける内容の掌編をセリフ抜きで書くと考えてみてください。

 3人分の個性、3人分の話題、それらが明確に区別がつくように流れを整理し、
 描写や視点をスムーズに切り替え、
 そして何よりセリフは一切ないのに会話が続いていくように読者に感じさせる表現。

 こうした事を総合的に行える技術を文章力だと思うのです。
 描写だけでは成り立ちません、キャラクター性や、内容のトリッキーさ、ユーモア、
 それらを個別で入れ込んでも成り立たない事だと思います。

 トータルにできるからこそ、1要素抜けても他で補える。
 もちろん、セリフの順序性や内容のユニークさ、説明要素のシンプルさ等も重要なものです。

 どれかの要素が足りないと文章の全体的な印象が低く感じます、
 そんな時に「文章力が足りない」とご指摘を受けたりします。

 オイラはそんな風に考えてますが、どうでしょうか?

                                ではでは。


凛々さんからの意見
 ラノベに限って言えば、

 登場するキャラクター達の活躍を読者(中高生レベル)に的確に伝える力だと考えます。

 ラノベと他の小説の違いについてはここでは触れません。
 ただラノベと一括りにされる作品群の中にも一般小説のようなジャンルがあるので、
 求められる表現が違います。
 それがラノベ作家にも、描写を多用する人もいれば、全くしない人もいるし、
 分かりやすい単語を使う人もいれば、難しい単語を使う人もいることに繋がっています。

 何をもって上手い下手とするのか?
 ラノベの場合、中高生に受けるかどうかに尽きると思います。


飛車丸さんからの意見
 そもそも、文章力という『漠然』としたものに、はっきりした基準を求めてる時点でアウト。
 それでも何とか定義付けるなら、

 文章力がない→文章の基本すら出来ていない。
 特に突っ込まれない→基本だけは出来ている。
 文章力がある→基本だけでなく、統一やギャップなどの応用も出来ている。


 といったところですか。


ペロきちさんからの意見
 私にとって文章力とは、そのまま文章を書く力、読む力の事をさします。
 さて、私なりに文章力を発揮して今回は『書く力』についてのお話だと思うので、
 それについて掘り下げますね。
 書く力とはすなわち、書きたい内容を『分かりやすく』伝える能力だと考えています。

 例えば、
 『左から赤髪ポニテと黒髪ロングと青髪ツインテールと金髪縦ロールと手をつないだ青髪ショートで一人だけ小さいという5人のすごい美少女が仲良く前から歩いてきていて、僕は縦ロールの真正面にいるので時間にして約5秒、距離にして10メートル進めばぶつかる。そんな位置関係にいる』

 『僕が道を歩いていると、前から5人の女の子が歩いてくるのが見えた。5人はそれぞれ、左から赤いポニーテール、黒のロング、青のツインテール、金髪の縦ロール、青のショートという分かりやすい髪型をしていて、青のショートの子だけは少し小柄で幼いのか、隣の金髪の子と手をつないでいた。その金髪の縦ロールの子が僕の正面にいるんだけれど、『おいおい、どこのお姫様』だよ、という突っ込みは心の中にも生まれない。なぜなら、それこそどこぞのお姫様というような、華麗な容姿の持ち主だったからだ。いや、彼女だけじゃない。仲良く並んでいるその五人組の誰もが、文句のつけようのない美少女揃いだ』

 という二つの文章があります。私としては後者の方がわかりやすいつもりなんですが、どうでしょうか?
 『書きたい内容を伝える』という枠組みならば、正直前者の方が優れている事になると思います。
 文章量もコンパクトで、位置関係という二文目にはない情報まで含まれています。
 しかし私なら、後者の方が文章力が高いと評します。後者の方がわかりやすいからですね。

 文章の上手い下手が分からないのであれば、その仔細は判断できませんが、文章を読む力……
 文章力が足りていないのだと思います。
 文章力が足りないと、自分の文章を推敲することもできません。
 何せ、それがいいのか悪いのかわからないのですから。

 余談を加えるなら、私はプロの文章力が同一だと思っていません。
 それどころか、高水準に保たれているとさえ思っていません。


ととさんからの意見
 基準と線引きは無いと思う。
 個人的見解なんで、別に鵜呑みにしてもらわなくてもいいんだが……
 文章力だけを理由に作品を批評するのはぶっちゃけ、参考にならない。
 漠然論で何となく評価してる(っぽくみせてる)だけ。

 なにせ、ほら。明確な基準も線引きも無いからね。
 こうして書いた文章(このような体裁の文章)は文章力があります、
 なんてのは今だかつて見たことないし。
 対象者によって相対的に遷移する価値を指して、一意的に物を述べるのはあまりにリスクが高いしな。

 矛盾点を指摘するなら具体的に箇所を上げるべきだし、批評者の脳内設定で「文章力」とは何ぞや?
  って答えがあるなら、その「何」の部分を明示すべきだし。
 それが出来てないのは総じて漠然論でしかない。

 ただ、文章力そのものが計れなくても批評には本当は支障が無い。

 「動きの描写が荒く、登場人物がどういう動きをしているのかが分からない」
 ことを指して文章力が無いと思っているならそう言えば良いし、
 「心理描写が少ないため、物語世界に共感できない」ことを指して文章力が無いと思っているなら、
 そう言えばいい。

 つまり、基準が無いことを前提として、基準値を仮定。その上で批評を展開する、ってところか。
 

 ここまでレス集めた結果からして、すでに個人の脳内での「文章力」の定義に振れ幅があったでしょう?

 結論。文章力って言葉が何を指すか。それを明らかにせずに批評されても参考にしようが無い。

 同じように、矛盾点を明示せずに矛盾があるって言ってるやつとか、
 参考にしたくても出来ない批評を声高に言ってる場合もあるからな……
 そういうのは、参考にしようとしないほうがいいんでない? 不可能に挑むのは酔狂でしかないしな。


mi-coさんからの意見
 mi-coです。

 何か面白いですね。
 色々な意見があるんだなぁ、と思いました。
 これだけたくさんの方の意見が集まると、漠然としていた文章力という言葉にも、
 何か、形があるように思えるから、不思議ですね。

 個人的な意見ですが、
 文章力という言葉の意味は、正直、わかりません。

 ただ、上手かそうでないか、というのは、わかります。
 それは、情景が頭に想像できて、なおかつ、読んでいて、ストレスを感じない文章です。


 文章の流れや、リズムがいい。読点の位置が不自然でない。
 文章に違和感がない。理解不能な文章がない。
 表現の仕方や、比喩の使い方が巧みな文章も、上手だなぁ、と思いますね。

 最終的には、純粋に、物語にのめり込める文章ですかね。五感が奪われた気がします。


 重要なのは、やっぱり、物語の内容ですかね。面白いのがいいですね。それが大前提です。
 いくら文章が上手だとしても、内容がつまらなかったら、勿体無いですから。
 ただ、感じ方は人それぞれなので、一概には言えません。
 あくまでも、私の中での上手な文章、ということなので、あしからず。

 自分の文章を評価できるか、といわれたら、できません。
 ていうか、自分の書いた文章を、上手だなぁ、とか、思わないですよ。
 誰かにこういわれたような気がします。夢の中かもしれませんが。
 『自分の文章というのは、常に下手だということを意識しなさい。
 もっと上手になるように、常に向上心を忘れないようにしなさい。
 それを養うために、たくさんの本を読みなさい。
 色々な本を、ジャンルや作者を問わずに、読み続けなさい。
 そして、常に一定量の文章を、毎日書き続けなさい。』

 まぁ、全然できていませんが^^;

 結局、評価というのは、他人から下されて、初めて意味があるものだと思うのです。
 自分で評価しても、意味はないでしょう。


 上手かそうでないかというのも、他人に評価してもらって、初めてわかることだと思います。
 でも、その評価に、慢心してはいけませんよ、ということですね。

 以上です。
 執筆頑張って下さいね。
 では、失礼します。

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