第4研究室 創作に関するQ&A 568P | トップへ戻る |
みっくすさんからの質問 2010年09月
 ラノベに女性主人公があまりいない理由とは?

 はじめまして、書き込むのは初めてですが、みっくすといいます。

 わたしは今、小説を書いているんですが、主人公は女性という設定にしています。
 が、よく考えると、ラノベにしろマンガにしろ、
 女性(ないし、少女)が主人公の話って、男性が主人公の話に比べて圧倒的に少ないですよね?
(そんなことない、と思われたら、その旨もお伝えいただけると幸いです。
 これ は、みっくすの主観にすぎないかもしれないので……)

 どうでもいいことかもしれませんが、どうして女主人公は少なく、男主人公が多いんでしょうか?
 どうか、皆様のお考えを教えていただければ幸いです(2010年)。


●答え●

ヤーリースさんからの意見
 ライトノベル業界を形作ったと言われる「スレイヤーズ」は女性主人公ですね。
 スレイヤーズのリナ・インバースがいなければ、ライトノベル業界など存在しなかったでしょう。
 彼女がいてのライトノベル業界です。

 さて、ラノベ(少女小説を除く)で話をします。

 スレイヤーズ以外にも多数ありますが、女性を主役に据えた作品はヒット率が高い傾向があります。
 これは、女性を主人公とする場合には作品に高度な技術力が必要とされる結果、
 秀逸な作品が生まれる可能性が高くなるからです。

 1つ目は女性を主人公にした場合、
 キャラクターをウリにできるボーイ・ミーツ・ガールの展開が使えない。


 無理に女性主人公の作品に恋愛を持ち込んだところで、
 少女小説にはとてもではありませんが太刀打ちできません。
 よって必然的に、ストーリー展開、叙述テクニックなどの技工で魅力を出さなくてはならなくなります。

 2つ目は女性を女性として扱わなければなりません。

 男主人公時のヒロインのようにあざとい萌えや美少女で誤魔化すことができません。
 ですから萌えや美少女度においては男主人公のヒロインに劣ります。
 女性主人公には、萌えと美少女に囚われない高いレベルの魅力がなければなりません。

 3つ目は男性作家が圧倒的に多いことです

 男性作家は男性主人公というフィルターを通した女性像は容易に描けます。
 対して女性主人公になると求められる技量は上がり、
 女性観の理解に自信が無い限りにおいて二の足を踏むのが現状です。
 理解できないものはそもそも書かないという訳です。

 4つ目は、女性作家の描く女性主人公に女子力では勝てない。

 男性が書いた女性主人公には、女性作家には書けない何らかの中性的魅力がなければなりません。

 最後に。
 ラノベ市場には「女性主人公の作品でなければ買わない方」
 「女性主人公の作品ならば1巻目は必ず買って読む」という、

 女性主人公ファンが少数派ではない一定数いらっしゃいます。

 ですから、何ら気にせず女性主人公の作品をしっかり書いてみてください。
 とにかく女性についての幅広く深い知識を要求されるなど、難易度は高いです。
 それだけに技量は身につくでしょう。

 がんばって。


みっくすさんからの返信(質問者)
 ヤーリースさん、ありがとうございます。

 なるほど、制約が多い分、乗り越えればいいものになっていることが多いわけですか……
 逆に言えば、たとえ技術的には同じくらいのレベルでも、
 かたや男性主人公で王道を進んだ作品は「まあ読める」くらいに落ち着く「かも」しれないものの、

 女性主人公の場合は下手を打てばどうしようもない、
 もしくはあまり面白くない作品になってしまうリスクもまた、高いと。


 どちらの主人公を自分のスタンダードとするかは置いておくとして、
(みっくすはまだ、そんな高いレベルのアマチュアではありません。
 なにせ、男性主人公の気持ちが自分で想像できないくらいですから)
 
 技術向上を図るためには、一度異端を覚悟して女性主人公を書いてみる、
 というのは望外に有効な可能性を秘めた手段だったようですね。

>女性を主人公にした場合、キャラクターをウリにできるボーイ・ミーツ・ガールの展開が使えない。

 正直、こちらが一番の悩みどころです。
 みっくすは別に、ボーイ・ミーツ・ガールや恋愛が嫌いなわけではないんですよ。
 ただ、そればっかりじゃもう公募でも、市場でも売りにならないだろう、
 というのも若干感じつつある次第で……。
 ストーリー展開、叙述テクニックに自信はまだありませんが、
 みっくすのようなヒヨコにはいい訓練だと思います。
 
 ただ、もし仮に技巧に走りすぎ、もしくは全く何もかも不足してしまった時は、
 どうか鍛錬投稿室で叱ってくれると、みっくすは感謝します。

> 女性主人公には、萌えと美少女に囚われない高いレベルの魅力がなければなりません。

 萌えは好きですが、あざといのは流石にイヤですね……いえ、本筋には全く関係の無い話ですが。
 しかし、ラノベの特徴としておそらく世の中に最も流布しているであろう萌え要素において、
 設定の段階から「男性主人公のストーリーには負ける」ことが決定しているあたり、
 みっくすの中のちょっとした闘争心が沸き立ちますね。
 明確に退路を絶っていただき、ありがとうございます。
 
 高いレベルの魅力、というのがちょっとすぐには分かりそうも無いですが、
 微力を尽くして探してみますね。

> 理解できないものはそもそも書かないという訳です。

 なるほど、これは考えていませんでした。
 ネット上のことなのであまりリアクションはできませんが、
 興味深い見立てをされるんだなと思った次第です。
 そして、プロの男性作家の中のけっこう多くの方々が、こういっては傲慢ですが、
 私が男性主人公を避けるように女性主人公を避けているということに、ちょっと面白さを感じたり。
 ただ、女性のフィルターを通した男性像(主人公ではなく、登場人物として作ったキャラ)なるものが、
 男性読者から「ありえない」と拒絶されないかが少し怖いですが……。

> 4つ目は、女性作家の描く女性主人公に女子力では勝てない。

 これは三つ目の条件と一体ですね。
 一見すると「みっくすは女だから関係ないな」と考えてしまいましたが、
 女性には書けない中性的魅力、という項目には、少々心動かされるものが。
 自分に無い視点を模索する作業は、望みの魅力が見つかる見つからないは置いておいて、
 探すということ自体に実力練成の効果があると考えます。
 ありがとうございました。

> 女性主人公ファンが少数派ではない一定数いらっしゃいます。

 いえいえ、そんな、市場の話をいまから考えても、
 それこそ本当にタヌキの皮算用にしかなりませんから
(しかし、多分に勇気付けられています。ゲンキンなみっくす……
 きっと、公募においても購買層のあるなしは大きいと←後付した理由)。
 
> ですから、何ら気にせず女性主人公の作品をしっかり書いてみてください。
> がんばって。


 分かりました。頑張って、そして撃沈してきます(←)
 丁寧かつ分かりやすいレスをありがとうございました。


さんぴえーるさんからの意見
 ラノベでは女性が主人公の場合も少なくないとは思いますが、
 やっぱり男性が主人公の方が多いですね。
 
 まあ、レーベルで分けられているので、
 男性読者の多いレーベルでは、必然的にそうなってしまうのでしょう。

 要は棲み分けだと思うんです。
 少年向けコミックだったら少年の主人公だろうし、
 少女コミックだったら当然女の子の主人公が多いですし。


 あと、作者が男性の場合、男性主人公に感情移入しやすい、とか。
 別にタブーでも何でもないので、気にせず普通に選んでしまえば良いと思います。


毛玉さんからの意見
 こんにちは、毛玉です。
 初めまして。
 早速レスを。

 女主人公、大丈夫ですよ。
 
キーリ
キノ
竜とアイツと可愛げのない私


 まぁ、他にも色々あると思います。

 女主人公にする理由はいくつかありますが、
 特に理由が無い場合もありますし、
 男性キャラの排除、という目的を持つ場合もあると思います。

 男主人公が多い理由。

 それは、ラノベを読むのは男が多いから。
 なぜなら、同性の主人公の方が同調しやすいから。


 それではこの辺で。
 創作頑張ってください!


リンチェさんからの意見
 こんばんは。

 少女漫画、少女小説などでは、むしろ女性が主人公の話が普通です。

 また、漫画、ライトノベルなどの、いわゆるおたく文化の愛好者の中でも、
 女性は決して少数派という訳ではありません。
 そして、女性向けの漫画やライトノベルも、
 決して珍しいもの、マイナーなものという訳ではないのです。
 以下、具体的な例を述べます。

・コミックマーケットの参加者は男性より女性の方が多い(2010年現在)。
・コバルト文庫は30年以上の歴史を持つ。ライトノベルレーベルとしては古参。
・2000年代の一時期、少女漫画雑誌「ちゃお」は、発行部数100万部を突破した。



 みっくすさんは、あまり少女漫画や少女小説を読まれない方でしょうか。
 もしそうでしたら、ぜひ読まれることをお薦めします。


7さんからの意見
 単純に使いやすいからじゃないですか?
 読者も感情移入しやすいし、ヒロインも多く出せるし。
 恋愛要素絡めるなら男のほうが動かしやすいですしね。


みっくすさんからの返信(質問者)
 さんぴえーるさん、ありがとうございます。

> 要は棲み分けだと思うんです。少年向けコミックだったら少年の主人公だろうし、
 少女コミックだったら当然女の子の主人公が多いですし。


 なるほど、住み分けですか……。
 確かに、読者に男性が多いレーベルなら、感情移入の関係上主人公、
 ないし語り部も男性の方が親切ですね。
 
 しかしそうすると、少年向けのレーベルを視野に入れた場合は、
 女性主人公は避けたほうがいい(ベストではなく、ベターという意味で)んでしょうか?
 私、少女向け文庫は今のところ考えていないのですが……

> あと、作者が男性の場合、男性主人公に感情移入しやすい、とか。

 それはみっくすも、感覚として分かります(笑)。
 私は女なので、どうしても作り手としては、女性主人公の方が感情移入しやすいですし……
 少年向けレーベルを目指していながら拙作の主人公を女性にしたのも、
 やっぱり「少年が少女に」形式のストーリーを考える方が、
 目指すレーベルにおける優れたサンプルも多くて楽だし、
 確実に外さないことがある程度分かっていても、
(上手い下手の話ではなく、王道であるという意味でです、あしからず)
 やっぱりそれって一種「嘘」なんじゃないか? 
 みっくすは女だから少年の心理を描いたところで、
 それは男性の描く少年には絶対敵わないんじゃないかと思ってしまって……

 というのも、私の尊敬するさる作家さん(一般文庫の方)は、
 男性の眼から見た描写はすごくお上手、いっそ生々しいくらい真に迫っているのに、
 女性視点になるや急にテンプレートじみた、
 悪く言えば「ああ、この作者は男だな」と一目で分かるような描写をなさるんです。


 同じように、といえば僭越ですが、きっと私の描く男性キャラも、
 本当の男性から見れば「女の理想」なんだろうなと。
 なので、

> 別にタブーでも何でもないので、気にせず普通に選んでしまえば良いと思います。

 ごめんなさい、先のスレでちゃんと明言するべきでした。
 少女向けレーベルではなく、少年向けレーベルを考えるなら、
 主人公は多少無理をしてでも少年にしたほうがいいのでしょうか?
 女性主人公も別にタブーではないとのご意見は受け止めますが、
 それによって読者の感情移入を妨げることがあったりしてはいけないと思うので……。

 飲み込みが悪くて申し訳ありません。
 面白ければ、主人公の性別なんてどっちだっていいのは分かっているんですが……。


みっくすさんからの返信(質問者)
 毛玉さん、ありがとうございます。

> なぜなら、同性の主人公の方が同調しやすいから。

 要するに、みっくすが一人でうだうだ悩んでいるのは、
 単純なリスク管理の問題なんだと自分で気付いた次第です。
 
 片手には「みっくすは女性であるがゆえに、本物の男性の気持ちは正直分からない。
 想像することはできても、それはある意味の嘘であるという妄想にかられている」。
 もう一方の手には「目指すレーベルは少年向きであり、その読者は男性が多い。
 ゆえに男性主人公の方が感情移入の対象になりやすい」があるわけで……
 どっちが重いのか、どっちを優先すべきなのか、ごめんなさい、まだ悩み中です。

> 創作頑張ってください!

 ありがとうございます。
 結局、読者の感情移入うんぬん以前に
 「黙って書け。そして一次で落ちて泣いて、ここで批評してもらって泣け」
 という声が聞こえてきそうな気がするので、頑張ろうと思います。


みっくすさんからの返信(質問者)
 リンチェさん、ありがとうございます。

 う、ごめんなさい、最初のスレでちゃんと明記しておくべきでした。
 みっくすが目指しているのは、少女小説ではなく、少年向けレーベルなんです。
 確かにご推察のように、みっくすはあまり少女マンガも少女小説も読まない人ですが、
 それでもなんとなくフィーリングで、そちらに行けば女性主人公がスタンダードであるということは
 分かります(主に表紙や、あと、読者の層から考えて、ですが……)。
 
 問題は、壕に入ってなお意図的に壕に従わないというのがありかなしかということでして……
 本当に言葉が足りず、申し訳ありませんでした。

 コミケは、友人(女)が複数人行っていますね。
 その友人たちがちょっと腐の入った子なので、明言はしてませんが、
 たぶん同人誌を買いにいったんだろうと思いつつ……。
 そちら方面に耐性のあるみっくすは別になんとも思いませんでしたが、確かに仰るとおり、
 女性のおたくも、私が考えているほどには珍しい存在ではなくなっているようですね。
 
 コバルト文庫とちゃおは、すみません、
 作家志望としては恥ずかしい限りですが、ほぼ読んだことがなく。
 りぼんなら二、三回、友人にすすめられて読んだんですが、
 前回との話のつながりがよく分からないままに流してしまい(本当にすみません)。

> みっくすさんは、あまり少女漫画や少女小説を読まれない方でしょうか。
 もしそうでしたら、ぜひ読まれることをお薦めします。


 了解しました。これからは、ちょっと苦手かもしれないですけど、頑張ってみます。
 ありがとうございました。


みっくすさんからの返信(質問者)
 7さん、ありがとうございます。

> 単純に使いやすいからじゃないですか?
> 読者も感情移入しやすいし、ヒロインも多く出せるし。
 恋愛要素絡めるなら男のほうが動かしやすいですしね。


 反対に言えば……女性主人公は使いにくい、ということでしょうか?
 うー、せっかくお返事いただいたのにどうだろうとは思うんですが、
 それは一概には言えないんじゃないかと思います。
 他の方へのレスで書いてしまいましたが、少なくともみっくすにとっては、
 確かに男性主人公の方がヒロインもたくさん出せる、
 どきどき恋愛コメディも定石を踏みつつ演出しやすいことが分かっていても、
 「男性である」だけで苦手意識を持ってしまったりすることもあるわけで……
 ごめんなさい、否定から入ってしまって。

 しかし7さんのレスを読んでいると、私は女だから分からない、苦手だからと理由をつけて逃げ回るより、
 上手に折り合いをつけて嘘をつく方法を考えるのも楽しそうな気がしてきました。
 
 とりあえず、現在書いている女性主人公の話は、完結させようと思います。で、次は、男性主人公。

 書きあがった暁にはたぶん、こちらのお世話になると思いますので、
 その折にはどうか構ってやってください。みっくすが喜びます。

 ありがとうございました。


毛玉さんからの意見
 あ、気になった事で一言。

 大人気シリーズ『トラどらっ!』でしたっけ、
 タイトルの片仮名の部分とかは覚えていませんが、兎に角あのシリーズ。

 あれって、少女マンガに出てくる展開らしいですねぇ。

 主人公が好きな人がいて、
 後のヒロインにも好きな人がいて。
 お互いがお互いの成功を支えていくうちに、相手の事を意識し始める。

 少女マンガはあまり読まないので分かりませんが、そういった部分も、
 男性からは受けが良かったりするようです。

 自分が好きなジャンルを好きに織り交ぜるのもいいかもしれませんね。

 哲学というかなんというか、前に見た孫正義氏の特集で彼は、
「私はゴッホが好きだ」
 と言ってました。
 ゴッホは、絵を売るために描いたのではなく、自分が言いたい事、伝えたい事を描きました。
 生きているうちこそ評価はされませんでしたが、今では何億という価値が見出されています。

 少し話が飛躍しましたが、言いたい事は一つ、
 何のために小説を書くか、です。
 デビューで金が欲しいのもいいですが、自分が好きなものを描くのもいいと思いますよー。

 新しい風を送るつもりで、レーベルに少しタッチした程度の、
 新しいジャンルの作品を送るのも良いんじゃないかなぁ、
 と、無責任な呟きを残していきますw

 それでは。


クロンさんからの意見
 どうもこんにちは、クロンです。
 ちなみに男です。

 みっくすさんの言いたいことは分かります。
 たしかに異性の気持ちというのは難しいものです。
 しかし、同性の主人公なら完全に気持ちが分かるわけではありません。
 
 例えば、僕は臆病でコミュニケーションが苦手です。
 だから、巨大な敵に正面から立ち向かえるような、勇気ある主人公はカッコイイとは思いますが、
 気持ちは完全には理解できません。
 逆に、似た性格なら女性でも気持ちが分かったりします。

 それにあなたが女性なら、
 だからこそ女性にとって理想的な男性を描くことができるのではないでしょうか?
 主人公なら、多少理想の入ったキャラでも良いと思います。


 結局、性別だけにこだわる必要もないと、僕は思います。
 女性みたいな性格の男もいますしね。

 長くなりましたが、参考になれば幸いです。
 それではこれで失礼しました。


みっくすさんからの返信(質問者)
 クロンさん、ありがとうございます。
 はじめまして、みっくすです。ご存知の通り、女です。

 確かに、私も似たような経験はありますね……
 私の場合、性格はかなり男っぽい(友人談)ので、
 いわゆる可愛らしい、女の子らしいヒロインの気持ちは、正直完全には分からないことが多いです。
(かわいいなぁとは思うものの、同性嫌悪なのか、
 同時に「こんな子いないよ」と妙な敵対心を持ってしまったり)

 しかし、いままで通っていた学校がほぼ全部女子校だったために、
 中学生以上の男子の生態や気持ちが、普通にちょっと輪をかけて分かりにくいというか……
 これを飛び越えて大人になってしまえば、
 「おとな」という括りでそれなりに理解、推定も出来そうなんですが。
 ごめんなさい、自分の話ばかりしてしまって(汗)。

> それにあなたが女性なら、
 だからこそ女性にとって理想的な男性を描くことができるのではないでしょうか?
> 主人公なら、多少理想の入ったキャラでも良いと思います。

 確かに、クロンさんの仰ることには一理あると思います。
 むしろ、理想の一切入らない主人公は、男性作家、女性作家を問わず「だめ」でしょうし……
 しかし、みっくすはまだまだ未熟者で、「理想が入ってもいい」と考えてしまうと、
 それこそ理想で構成された男性主人公を作ってしまいそうで、それが怖くて。
 多少、と仰っている通り、そのあたりのさじ加減がまだ分からないんです。
 
 しかし、女視点でもいいんだよ、と言っていただけたことで、すこし気が楽になりました。
 性別にこだわって、ちょっとジェンダーバイアスっていうやつに囚われすぎていたようです。


一撃必殺!さんからの意見
 かつて、女性主人公の作品を主流にしようとして、失敗した歴史があるそうです。

 男性=主体的、ストーリーを動かす
 女性=自動的、助けられるのを待つ


 童話でもよくある展開ですが、こういう展開が昔もはやったそうです。
 結果、男性主体の物語が横行しているから、女性が受動的になっているに違いない。
 そう怒りを感じたフェミニスト達が、物語の力を借りて、
 受動的な女性の態度を主体的に変えよう、教育しようという働きがあったそうです。

 結果は残念なことになりました。
 良い結果は出ずごく一部の作品を除いて世の中に受け入れられなかったとか。
 
 男性は何かに挑むように戦い、女性はお姫様のように助けられる。
 これが、当時の男女共に望んでいる物語であったようです。


 ごく少なくうまくいった話が下記リンク。
 『アリーテ姫』の物語です。DQ4のアリーナ姫のモデルかもしれませんね。

 近年(2010年)、女性主人公の作品が増えてきています。
 これは、かつてのフェミニストが望んだように、
 主体的に動く女性が望まれる世になりつつあるのかもしれません。
 
 店のレイアウトやディスプレイ、その他ヒット商品を生み出すのは、
 女性の感性に合わせることが重要項目と、聞いたことがあります。
 女性が主人公の作品、女性が主体的な物語は、今後良い作品の条件になるかもしれませんね。

 女性主人公がかけないわたしは、うらやましく思います。


みっくすさんからの返信(質問者)
 一撃必殺!さん、ありがとうございます。

 アリーテ姫のwiki記事、興味深く拝読しました。リンク貼って頂いた事、感謝します。
 寡聞にして、そんな歴史があったことも知らず(汗)。
 しかし所々、口に出しはしないもののちょっと自分が考えていることに近い発想が、
 かつてフェミニズムの世界で起きていたということに驚いている次第です。

> 男性=主体的、ストーリーを動かす
> 女性=自動的、助けられるのを待つ


 この発想ですね。みっくすも本やマンガを読む際、
 言葉には出来ない程度にうっすらと感じていたことです。
 まあ、男性主体の物語が横行しているから女性が受動的になっているのだ、
 とまでは考えていませんが(まして、自分がお手本になって「教育」しようとは)。

 なんと言えばいいのか、これだけ現実では女性が社会進出しつつあるのに、
 フィクションの世界ではいまだ現実離れした、やや古典的な発想の女性像
(誤解を恐れず言ってしまえば、男性にとって都合の良い性別としての描かれ方。
 美しく、可憐であり、守られる立場にある存在。女であるというよりは、男ではない性別としてある)
 がちと目に付くし、多いなあと感じてはいました。
 もちろん、例外もすごく多いですけれども……。

> 男性は何かに挑むように戦い、女性はお姫様のように助けられる。こ
 れが、当時の男女共に望んでいる物語であったようです。

 つまり、運動した側は「解放」なり「教育」を銘打っていたのに、
 女性自身がそれを望まなかったということですか……時代の限界を感じますね。

 
 確かにみっくす自身も、例えば男性が女性を庇っている絵はけっこう浮かぶものの、
 女性が男性を庇っている絵はちょっとピンボケ気味にしか浮かびにくかったり。
 「女が男を庇うなんて」というよりは、「女に庇われるなんて、男らしくない」という
 逆方向のジェンダーバイアスがあるみたいです。
 人のあらは目に付くくせに、自分の中のそういう偏見にはなかなか気付けないでいました。
 
> 近年、女性主人公の作品が増えてきています。
> 女性が主人公の作品、女性が主体的な物語は、今後良い作品の条件になるかもしれませんね。


 温かいお言葉ありがとうございます。
 しかしそう考えると、現実とフィクションは絡み合って発展するものなのかなと思ったり。
 「フィクションは現実の鏡である」といいますし、
 フェミニズム運動ではそれは失敗してしまったようですが、例えばかの「アンクル・トムの小屋」のように、
 フィクションが現実の問題を解決し歴史を動かす契機になることがあれば、
 一撃必殺!さんが挙げておられるように、世の中が変わったからこそフィクションが変わったり……
 なんとも奥深く感じます。
 ちょっと本筋からずれてしまいました。

>  女性主人公がかけないわたしは、うらやましく思います。
 
 いえ、一番肝心なのは、主人公の性別ではなく、面白いかどうかですから。
(それを私は、遅ればせながらこのスレで学びました。恥ずかしい限り……)。
 
 ありがとうございました。
 よろしければ、今後ともなにとぞよろしくお願いします。


なしさんからの意見
 1. 読者が男だから
 2. アグレッシブな女性は一般的に受け入れられがたい
 3. 書き手の問題で、男性にしたほうが書きやすい


 ぱっと思いつくのはこの辺です。


クロスケさんからの意見
 はじめまして、クロスケです。ちょっと気になるテーマだったので、
 質問の直接的な解答にはなっていないかもしれませんが、私の意見を述べさせていただきます。

 最初に断っておきますが、私は男です。
 私も今までにいくつかの小説を、拙いながらも書いてきたのですが、
 その作品の実に半分近くは女性主人公ということになっています。

 なぜかというと、答えは単純です。
 困難に対して、自らの腕で戦い、立ち向かっていく、強くてかっこいい女の子が私は好きだからです。

 男を主人公に据えた場合でも、ヒロインの女の子を、
 主人公にただ守ってもらうだけのお姫様のようなキャラにすることは少ないです。
 むしろ主人公と肩を並べて、あるいは背中を預けて共に戦う、
 勇ましい戦士のようなヒロインを置くことが多いです。

 そしてそういう強くて凛々しい女の子が時折見せる弱さや涙に、私はいわゆる萌えを感じるわけです。

 みっくす様の描く女性主人公がどういうタイプの女性なのかは分かりませんが、
 こういう考えの読者も少なからずいるということを伝えておきたいと思い、
 書き込みをさせていただきました。


 「お姫様がとらわれの王子様を助けに行くお話」 

 「何の取り柄も特徴も無い冴えない女の子が、空から降ってきた宇宙人の少年と出会うお話」
 

 こう書いただけでもなんか新鮮で面白そうに感じるのは、私だけではないのではないでしょうか。
 女性主人公、大いに結構だと思います。少なくとも私は大好物です。


 私の好みを書いただけで質問の答えにも何もなっていませんが、
 少しでも参考にしていただければ幸いです。

 それでは、創作活動がんばってください。


三毛さんからの意見
 単純に、読む人が少年だからではないでしょうか。

 レーベルによって明らかに男女の主人公比率は変わりますし。
 電撃や富士見を想定しているのであればそれは少なくて当然でしょう。
 あれらは少年向け(男性向け)レーベルですから。


ビーチさんからの意見 2012/07/28
 私はビーチです。
 以前掲示板にも書きましたが・・・。
 女性はよく花にたとえられるように華やかな存在です。

 主人公は華やかであってはいけません。

 現に女性しかいない世界やストーリーを思い浮かべてみてください。
 何か聞こえは悪いが飾りばかりでメインがないような気がします。
 ある空間に男がいる場合なら、別にその空間は華やかにならないからその男が主役になれます。
 でも女性がいる場合は場が華やかになるため、その女性ではなくその女性に華やかに飾られた空間が主人公になります。

 華やかなものは永遠の脇役なのです。

萌え・美少女・美形・BLについて
その他・創作上の悩み
世界観・リアリティ・設定についての悩み
タイトル・ネーミングについての悩み
やる気・動機・スランプについての悩み
作家デビュー・作家生活・新人賞・出版業界
上達のためのトレーニング・練習法について
読者の心理・傾向について
使うと危険なネタ?
恋愛・ラブコメについての悩み
ライトノベルについて
文章・描写についての悩み
人称・視点についての悩み
推敲・見直しについての悩み
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