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ひいい、風が痛いよう。寒い! 寒い!
なんで屋上なんか選んだんだろう、私……。 いやいや。 過去を悔やんでも仕方なし。未来に目を向けよう。ほら、空が綺麗! シチュエーションばっちり! ここならきっと大丈夫! わたしー、ファイト! オー! ややっ? 意外に元気出てくるな、これ。 わたしー、ファイト! オー! わたしー、ふゃあ!? せ、先輩! いつからそこにいたんですかっ? いたなら声をかけてくださいよ! ……見ました? いえ。 なんでもないです。なんでもないんですからね? えっと、今日お呼び立てしましたのは他でもなく……は? 違いますよ。借金の申し込みじゃありません。保証人でもないです。クレジットカードの番号も聞きません! 壺も売らないっ! 一分でいいからシリアスになれませんかねえ! はあー……、もうっ。 緊張してた私がバカみたいじゃないですか。 ……ひょっとして先輩、私の緊張をほぐそうとして……くれてたわけじゃないですね。はい。わかってます。 あの……屋上に呼び出したわけですから、用件はだいたいわかってるかもしれませんけど……あ、いや、リンチじゃないです。物陰に手下が隠れてたりしませんから。根性焼きもしません。番長との決闘もないです! そもそも先輩は番長と決闘するほど武勇を轟かせてないでしょう……。 二度目! 似たようなネタ二度目! 使い回しはどうかと思いますよ……。 オーケイ、わかりました。もう先輩は黙っていてください。黙って私の話を聞いてください。いいですか? え? 返事ができない? ……じゃあイエスなら頷いて、ノーならその場でバック宙を決めてください。 なんで華麗にバック宙! 十点差し上げますけど頭を打って死ねば良かったと思います。嘘です。死なないでください。 あーもう! とにかく話を聞いてくださいよ! 私の話を聞くのがそんなに嫌ですか! うっ……。そうやって急に真面目になられるのは心臓に悪いです。 あのですね、その……先輩には付き合ってる人っていらっしゃいませんよね……? いえ、知ってますけど、念のためです。確認です。 ですよね! 良かったあ! あ、痛い。痛いです先輩! 違います別に先輩は格好悪いから彼女なんかできねーよクリスマス独り身だっせーとか言いたいわけじゃないんです! 聞いて! 私の話を聞いてください! ……あー、痛かった。 梅干し禁止! 後輩虐待ですよ。 ちなみに好きな人もいないですよね? そっか、良かったー。……でもちょっと残念かも。 えーとですね、そろそろ気付きませんか? そうですか。そうですよね。先輩ですもんね。いいんです、わかってましたから。 し、深呼吸してもいいですか? すぅはぁ。 ……先輩! わ、私と付き合ってください! 違います。買い物とかじゃないです。デパート巡りは楽しいかもしれませんけど……スーパーのタイムサービスは忘れてください。うちはお一人様三パック限定の卵に命をかけるほど困窮していません。トイレットペーパーの話なんか誰もしてませんよね? だ、だから! 好きなんですよ! あなたのことが! 私は! 告白してるんです! 恋人同士になりたいって言ってるんです! ……つ、つ、付き合ってください。 違います。つつき合いません。 ぶっ飛ばしますよ? |
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作者コメント
あちこちで偉そうな感想を振り撒いているので、たまにはボコボコにされるべく最近書いたけど「これは、まあ、うん……」ってことでお蔵入り予定だった作品を引っ張り出してきました。 人にはギャグ捻れとか言っておいてこれだよ! 物語の方向性が見えないとか言っておいてこれだよぉ! 今回も転結が弱いよぉぉぉ! ちくしょう。みんなニヤニヤすればいいんだ……。 酷評されても挫けません。 よろしくお願いします。 |
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文学少年 十級(温井コタツ)さんの意見
ちっくしょおおおおおおおおおおお! 不覚にも萌えてしまったじゃないか!? どうするんだ責任取れよ!? どもー、さっきからニヤニヤが止まらない。萌えと聞いたら飛んでいく。文学少年 十級、温井コタツでございます。 早速遅めの夕飯ー。 ハイチュウのような作品でございました。ええ、完全に自分の中で一番好きな駄菓子で例えてますが何か? 甘くて、噛めば噛むほど萌え味が口腔に広がっていく……。素晴らしい。 というか、何故かこの手の女の子主人公に見覚えがあるような無いような……。気のせいですね(笑) オチもギャグでしまって、とても後味が良かったです。 それと、ちょっとギャグがべただったかなぁ、と。いや、無個性の代名詞である自分が言えた立場じゃないんですけどネ!(オイ まあ、そこは作品のフインキ(何故か変換できない)に合ってたので良かったのですが、 しかし、うーむ、話の構成というかが結構グダグダですな。 始終ギャグだから、ズルズルと引きずってしまったのでしょう。こう、ギャグでも起承転結に分けて……何ていうかな、場面ごとに改める? みたいな感じにすれば改善されるんじゃないんでしょうか。見てるとこれ、一つの話題とかネタをずるずる引きずってるようなイメージありますし。 まあ、こんな感じで。構成さえしっかりしてれば点数評価の甘い温井からは3、40点はカタイかったかもです。 あと、もうちょっとテーマ性があればなぁ……。というかコレバレンタインネタでできるんじゃなかろーか。 乱文失礼しました。 まあ、こんなところで。次回も楽しみにしております!それではノシ 中行くんさんの意見 まずはじめに、この形式の小説を初めて見たので、的はずれなことを書いたらごめんなさい。 では感想ですが、面白かったです。そして すげぇと思いました。何がって何の描写もしていない先輩が見えてくるんです。 先輩の声も聞こえてくるんです。 これはすげぇ。 文章も読みやすいです。 基本的にボケは先輩。 私が説明突っ込み。 この説明突っ込みがダイヤローグだったらしつこいはずなんです。 説明突っ込みじゃなくても、この長さの突っ込みならばしつこいはずです。 しかしこの形式では全くしつこくなくて丁度良い。 テンポも良かったです。 仰る通り転結は弱かったです。 僕だったら最後は、、、、 えーっと、 「違います。つつき合いません。 あ、いや、つつき合います。関係的には合ってます。」 かなぁ? びみょーなんでスルーで・・・ ここからは僕が無知なだけかもしれないので独り言です。 例えば僕が編集社のライツだとしても、この作品をドラマや漫画、映画ヤアニメにするのはまず考えられません。 映像化したら女の子が一人で屋上で何かをやっている感じになると思います。出来ないことはないですが、それよりもこれが活字媒体であるからこそ、先輩の動きが伝わってくるように僕には感じました。 活字媒体で最強の力を発揮するものだと思いました。 すげぇ。 活字媒体のしぶとさを見ました。 感想は主観かつ僕の気分次第になりますので、軽い気持ちで受け止めていただけると助かります。 それでは、次回作も期待しています! 小野月 楓さんの意見 こんばんは。読ませていただきました、小野月 楓です。早速感想を。 爆笑しました。面白いですw 確かにギャグには捻りがありませんが、ストレートに笑いに繋がるので良いと思います。ええ、どこぞの下ネタ女に見せてやりたいです(自分のページを見るような遠い目)。 特にバック宙は笑いました。それと、 >……あー、痛かった。 梅干し禁止! 梅干し!?梅干で何があったんだ!?と想像を膨らませることができていて、よかったです。 これはもしかすると触れちゃいけないのかもしれませんが、相手の先輩が杉崎keyに見えました。私重症。 悪いところは特にありませんでした。終始笑わせてもらい、ありがとうございます! それでは、この辺で失礼します。これからも頑張ってください! kinoさんの意見 kinoと申します。 感想を頂いたので、こちらからも感想を返させていただきます。 主人公の語りだけで話を進ませていく構成。 新鮮でとても楽しませていただきました。 先輩も中々の輩でしたね。 是非とも梅干しでの攻撃方法を教えていただきたいです笑。 主人公の語りだけ、という作品を初めて(…かなあ?)読んだので、見当違いの意見を述べるかも知れませんが、私の気になった箇所などを指摘させていただきます。 主人公の語りは、とても愉快で、それでいて周りの情景が浮かんでくるモノだったとは思うのですが、少し…何と言いますか、くどさ? みたいなモノを感じてしまいました。 せっかくテンポ良く話しが進んでいたのですが、『借金、保証人、クレジットカード、壺』のくだりの勘違いが少々読み手にブレーキをかけているような気がします。 確かにここで先輩の疑りようがよく現れていて面白いと思うのですが、一息で読むのは少し苦しさを感じてしまいました…。 しかし、だからと言って、中身を減らしたりするのは芸が無いし…。 難しいところですね…。 その他にも同じような箇所で同じようなブレーキがかかりました。 意見としてはそのぐらいです。 言われてみれば捻ったギャグなどは見あたりませんでしたが、それでも勢いがあって総じて楽しませていただきました。 では、失礼します。 駄文失礼しました。 D4さんの意見 これは新しい世界を開拓してますね。 文庫一冊で書いたらどうなるんだろ。 この作品は想像出来るか想像出来ないかで評価が変わると思う。 一人称しかないんで日記みたいな感じで文庫一冊はつらいですけど。 欠点は全てが主人公の言葉みたいになっていて、 風景描写や人物描写が出来ないという事ぐらいでしょうか。 「おおっとー!先輩が月でうさぎが突いているモチみたいになりましたよ!」 「ひげちょびんみたいな筆握ってる!」 とか細かく比喩的な描写になると書けませんよね。 発想勝ちでした。面白かったです。 アロさんの意見 こんにちは。アロです。 もうあらかた意見は出ているので、単なる感想です。 チクショー後輩可愛い。 先輩も能天気ですね。 とりあえずノホホンとした作品で楽しかったです。 では、また。 かなTさんの意見 内容の面白さもさることながら、たとえば同じパターンを繰り返すまえに一旦それら全体に通用する凡例的な解説をさりげなく入れる――このパターンは先輩からの珍回答に対する私のツッコミなのだ、という解説。つまり、 ”……は? 違いますよ。”の部分。 もしこれが無いと、そうであることが若干わかりづらくなっただろうし、逆にいちいちあったらフリからツッコミまでのスピード感が殺されていたと思う――など、技巧面でも優れた作品。 また、安易に同じパターンばかりを繰り返すのではなく時々にそれを変化させ――例えば途中にある先輩のバク宙は少し変わったパターンだし、聞き間違いによるオチはそれまでのパターンとは全く違う系統のものであるなど――ギャグのバラエティーを豊かにするという、構成面での工夫も光る。 総じて、良く出来ていると思いました。 夏詠水面さんの意見 どうも、夏詠みといいます。 面白かったです! 自分にはこういうコメディーを描く才能が無いのでうらやましい! 一つ一つの文章がすべてギャグというのもさるものながら、最後の最後に「つつきあいません」というオチを持ってくるのもまた素晴らしい。掌編の中にこれだけのギャグ要素を込められるというのに感激しました! 始終ニヤニヤがとまりませんでした。 次回作が楽しみです。 以上! 団子さんの意見 こんばんは、団子です。この間、流れていった『サクラサク』シリーズ第一弾に「なにがあったんですかななななさん!」と叫んでしまうような重厚な感想を頂いて恐縮しておりました。 ななななさんの感想に比べれば『最近の除草剤は凄いね』というくらいツタ無い感想を一つ。 ……どうしよう、ここまで必死に文字稼ぎしてきたけど、書くことがほとんど……。 面白かったのは確かです。温井コタツさん同様、二人の関係に萌えてしまいました。勢いで書いたほうが作者本人の変態せ――個性が出やすいので面白かったのかもしれませんね。 酷評したいのですが、完成度も高いと思いますし、なかなか……。 最後まで先輩がふざけていたのもオチとしていいと思いましたしね。 ななななさんの意思に反して酷評ができず申し訳ないのですが、この辺で。 浅水 優河さんの意見 こんにちは、浅水 優河と名乗らせて下さい。 読ませていただきましたので少し書かせて下さい。 率直に言いますと、この作品は私の価値観を変えました。 最近初めてショートショートをここに投稿して、それ以降結構頻繁にのぞきに来るようになったのですが、 ネタ系ギャグ系の作品を読んで常々抱いていた気持ちを正直に申し上げますと 「くだらない……」とか「ネタ帳にしまっておく程度の物だろ……」とかと思っておりました。 しかし、これを読んで自分の愚かさに気が付きました。 こういったギャグ的作品でも秀逸な作品があるのだと感動しました。 「告白」という簡素なタイトルでしたので偶然覗いてみたらこのざまです。 自分が今までいかに見分の狭い人間であったかを痛感いたしました。 多すぎるとも思われる程の量のギャグをうまく使いこなし、しかし物語は徐々に核心に迫り、読者に退屈させず期待させるという技量に感心いたしました。 私が書くとしたら今後もこういった作風ではなく文学的なものなのですが、非常に勉強になりました。 今後とも作品を読ませていただきたく思います。 期待しております。 稚拙な文章ではありますがこれをもって感謝の言葉とさせてください。 それでは失礼します。 浅水 優河さんの意見 久々に覗いてみれば、いきなり高評価の作品があるではあーりませんかっ。 こんばんは。拝読させていただきました。 尚、感想内容のかぶりなどはご容赦下さいorz タイトル通り、告白に臨む女の子が表現できていたと思います。会話を用いない一人称も面白く、状況や光景なども想像しやすかったです。主人公の語りも軽快で、その性格や相手のキャラクターなどにも想像をかきたてられました。 ですが……なんとも申し上げにくいのですが、このお話の先はないのでしょうか?(汗 自分にはオチているようにみえません。同じようなことを繰り返しただけのように感じました。主人公の独白だけで進んでいるので、何か誤解を生ませる仕掛けがあってドンデン返しがあるのかと思い読んでみても、それを発見できず……。作者コメントに転結が弱いとありますので、もしよろしければ、このお話の起承転結を教えていただけないでしょうか?orz 方向性について、冒頭から主人公が何をするかは分かりましたので問題ないと思います。しかし、それについての結果が出ていないのが気になります。告白するも通じない、では結末を迎えたというより、相手のキャラクター描写に思えました。「相手はおそらく変な人」というのが分かったのですが、それがオチだったのでしょうか? 物語が始終高めのテンションで進むものの、大きな変化は見られず見せ場がどこなのか分からないのも個人的には残念です。主人公の語りは物語への期待を膨らませてくれるので、それ以外がないのが勿体無いと思いました。小さな笑いは随所にあるものの、感動や萌え、大爆笑やドラマが無い……というのは、自分としては物足りない感じがします。枚数を増やして主人公のドタバタぶり(?)を描写してもいいように思いました。 バック宙ができる先輩に羨望の眼差しを送りつつ失礼させていただきます。 それでは。 |
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