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買うと損します。 | 19 |
「美姫を守って単機敵中翔破、1万2千キロ。やれるかね?」
レヴァーム皇国の傭兵飛空士シャルルは、そのあまりに荒唐無稽な指令に我が耳を疑う。
次期皇妃ファナは「光芒五里に及ぶ」美しさの少女。
そのファナと自分のごとき流れ者が、ふたりきりで海上翔破の旅に出る!?
……圧倒的攻撃力の敵国戦闘機群が
シャルルとファナのちいさな複座式水上偵察機サンタ・クルスに襲いかかる!
蒼天に積乱雲がたちのぼる夏の洋上にきらめいた、恋と空戦の物語。
追憶というあまり聞き覚えのない言葉。
その言葉の意味を読み終えたあとに噛み締めることになります。
一万二千キロに及ぶ、二人だけの空の物語。
長いようで短い、でもいろいろなものが変化していく旅は読み手を引きこんでいきます。
戦闘の臨場感を表現する描写と、ヒロインの心情を表現する描写、二つがからみ合って作品が構成されています。
終盤の流れが読み手に残す、満足感と寂しさ。主人公の選択に心を打たれること間違いなしです。
お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
主人公狩野シャルルです。
心の強さと相手のことを思いやる気持ちにおいては一級品です。信念を見習いたいです。
この作品の欠点、残念なところはどこですか?
自分は好きですが、戦闘描写が苦手な人にはきびしいかもしれないです。
「王道」という言葉があります。
ある設定・展開・終結が、世に溢れているパターン、かつそれが大衆的に支持される(た)ものです。
当然、毎度同じものを出されて感動・共感をする人はいません。
人々は変化を求め、新たな「王道」を採掘することを永遠と繰り返します。
それでもこの有り触れたパターンが大衆に支持され続けるのは何故か。
その情動を絶えなく持続させている魅力とは何か。
その答えの一つに「とある飛空士への追憶」をお勧めします。
未来の皇妃・皇王の妻となることを定められ、自己が生きる意志を放棄し、それでも世に漂う差別的倫理観に非を持ち続ける心を持つ少女ファナ。
争いの間にある2人種の間に生まれた「ペスタド」と呼ばれ幼年期を(そして今も)苛まれながら生きてきた飛空士シャルル。
二人が織りなす一万二千キロの物語。
緊迫感漂う空中での描写・群島での二人の心情の描写、この二つが魅力的です。
私は特に後者の心情描写、とりわけファナの心情変化の筆文は素晴らしいの一言です。
人が人を想う時の心を見事に文章に映し出しています。
今一度確かな筆力で書かれた「王道」を読んでみませんか。
お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
キャラとして言える人物が主人公(シャルル)とヒロイン(ファナ)しかいません。
もちろん二人共々魅力的です。
嫌味な部分がひとつもない心の清らかな主人公・ヒロインです。
この作品の欠点、残念なところはどこですか?
軍事的な描写が少し読みづらかった感があります。
私個人は特にそれ系統には弱いので、読むのが少し辛かった部分もありました。
一言で言うと「恋と空戦の物語」です。王道ですね。後、表紙ネタバレです。
ここからもネタバレですが……
神聖レヴァーム皇国と、帝政天ツ上とに二分された世界。
間の海は大瀑布によって区切られ、海上を行く船ではなく空を行く乗り物が交通の手段として発達していた。
帝政天ツ上は神聖レヴァーム皇国に前の戦争で負けたかりを返そうと、王子の許嫁で「光芒五里に及ぶ」といわれる美貌を持つ少女、ファナを殺そうとしていた。
そんな中、ファナを皇国に送り届ける任務についたのが狩野シャルルだった。
送り届ける最中、自由を手に入れ、昔の快活さが戻り、身分にとらわれずに話をしてくれるシャルルに恋をし始めたファナ。
しかしその恋がみのることは無かった……
シャルルと無理矢理引きはがされ、迎えの飛行機でうつむいているファナに、シャルルは別れを言おうと、愛機、サンタ・クロスで飛行機に追いつき、前に、「ねえ、踊りましょうよ、シャルル」と言われたことを思い出し、飛行機で舞を見せる。
普通ならば、捨てはしない『ある物』を共に舞わせて……!
と言った具合でしょうか。ちょっと変な説明になってすいません。
『ある物』とファナの今後については読んで確かめてください。とにかくオススメです!
お気に入りのキャラはいますか? どんなところが好きですか?
狩野シャルルですね。
ネタバレですが、「次期皇妃を水上偵察機の後席に乗せ、中央海を単機敵中翔破せよ」
こんな無茶苦茶な命令に、昔会って心の支えとなっていた少女の為に従うのはすごいと思いました。
後、「空では身分なんか関係ない」という考えもすごいですね。
・読んで損は無いです。
物語として限りなく洗練されています。
特に登場人物の心理描写に関しては読み手の心を傷つけるくらい。運命の残酷さ、その辛さ、心が痛みました。
続きを読みたいと思う作品です。
しかし読後は胸の奥に気持ち悪さが残ります。
2016/04/28
・俺も過去最高だと思う! もっと世に知ってほしい!
2014/03/12
・ロマンスとはこういうものかと感じました。素晴らしい作品。
これを読んでつまらないと言う人が信じられない!
2014/03/08
・ストーリはいいのだけれども、空戦シーンの出来がいまいち。
あと、兵器類の基本的な性能は第2次世界大戦期と思われるのに小型の水上機が外洋に何の苦労もなく離着水、さらには固定装置もなく水上で一晩を明かしているのは少々不自然に感じられる。
同様に、空戦の描写も見越し射撃(敵の未来位置を予測して撃つ)がないの?というような部分があったりして、読者が若干水を差される感じがする。(まあ、そんなことを気にするのは軍事オタクだけなんだろうけど)
2013/05/26
・ストーリは分かりやすく、しかし描写は丁寧で。 読んだ後に清々しくなれる一冊。
2012/10/25
・文章が他ライトノベル作品に比べてかなり洗練されており、読み難いと言う印象を一切受けなかった。特に、秀逸な葛藤の描写が描かれており、主人公への共感を大きく持てたと思う。また、世界をあまり大きくせず、限定された中でその魅力を余すことなく表現できていたのがすばらしいと思った。
2012/04/28
・結ばれなかったのは残念だったけど 読むかいがある!
2012/02/07
・身分違いのヒロインとの逃走劇。
テンポのいいストーリー展開。
悪化していく状況、束の間の休息。
物語として丁寧に王道を貫いていて好感が持てます。
ワクワクしてハラハラして、切なくて。
読み終わったときの爽快感とほんの少しばかりの寂寥感が心地よかったです。