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高機動幻想 ガンパレード・マーチ
1945年、空に忽然と出現した黒い月が第二次大戦を終結させた。 だが、その月とともに幻獣が現れ、人間を次々に殺戮。 人類と幻獣との戦いは50年以上経った今も続いていた。 1999年、激化する戦いの中、日本国会は徴兵年齢以前の少年を徴集することを決めた。 5121小隊に属した15歳の速水厚志は、 ヒト型戦車『士魂号』のパイロットとして、訓練後の最終テストを無事クリア。 晴れて軍組織に組みこまれ……。 迫力ある戦闘シーン盛りだくさん。 異世界からの侵略者と戦う少年たちを描き、 いろいろな意味で話題を呼ぶ人気ゲームのノベライズだ。ここに出撃。
原作以上の評価を得ることは少ないと思います。 しかしこのシリーズは、素直に面白いと思えました。 原作を未プレイでも十分に楽しめます。実際、私もそうでした。 原作を単純になぞるだけではなく、 (濃すぎる)設定や流れを適度に無視してキャラクター性などを重視し、 バランスをとったのが幸いしたのでしょうか。 特に後のほうの巻になるほど、その傾向が顕著に現れています。 生き残り未来を掴むために死力を尽くして戦う。 過酷で悲惨な戦場にあっても『どこかのだれかの未来のために』、自分にできることをする。 そんな学兵たちの物語です。熱いです。でも切ないです。 ……まあ。何を言っても、結局のところ面白い、の一言に尽きるのですが。
単なるぽややんと思いきや、なかなかどうして……。まあ私的にツボということで。
それが好きなキャラだとちょっとアレかもしれません。 まあ、元からすっぱり切り捨てたアニメ版よりはずっといいのですが。 ……あ、そういえば映さんが――
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ガンパレード・マーチ 5121小隊 九州撤退戦
5月上旬、急激に勢いを増した幻獣は九州南部をほぼ制圧。 中部の阿蘇、菊池・山鹿戦区も幻獣たちに包囲され、陥落寸前。 事態を重く見た自衛軍は九州からの撤退を決定。 しかし、多くの学兵たちが撤退を援護するための“捨て駒”として取り残されようとしていた。 絶望的な戦況のなか、5121小隊は軍上層部の命令を無視し、 わずかに残った学兵たちを助けながら、九州北部へと壮絶な撤退戦を開始する―。 善行と原の不在、軍上層部の謎の指令など、不穏な空気が漂うなか、 5121小隊は果たして撤退できるのか。
すでに広崎悠意氏の作品が一押しにあがっているので、 同じということでいいのかと迷っていたのですが、やはりこの榊ガンパレをオススメします。 (広崎氏の自身は1冊目しか手がけておらず、物語も完結し続いていない為。) 人類とその天敵である幻獣との戦い。 学兵の中でも曲者ぞろいの5121小隊の少年少女達の戦いと日常がテーマですが、 とにかく登場人物たちが個性的です。 周囲の人々からどう思われようと自信の正義を貫く芝村舞、ある事情から仕方なく小隊に入った、 いつもポヤヤンとしている速水厚志、 幼稚園児から老婆までと広大な守備範囲を誇る色男の瀬戸口隆之、 熱血少年をきどっているが実はナイーブな滝川陽平など書き出したらキリがないのですが、 それらのキャラクターの設定を崩すことなくストーリーにうまく絡めています。 とくに戦闘シーンの熱さ、心理描写はすばらしいです。 敗北を意味する撤退戦の中にありながらもあきらめない隊員達。暗闇中の小さな希望。 「どこかのだれかの未来のために」最後まで戦い続ける彼らを称えるガンパレード・マーチ。 原作ゲームの自由度の高さ故、ひとつのストーリーにするのは大変なことだったと思います。 作者のガンパレへの愛を感じますね。 もういい話です、熱いです、読んでください!としか言えません。 さらに、ゲームラストに位置するこの話なのですが、 この話のあと・続編オーケストラの前の話として山口攻防戦が出てしまいました! まだまだ榊ガンパレは続くようです。
伊達に「ヒロイン・ヒーローは誤植ではない」ですね(笑)
すべて通して読めばちゃんとひとつのストーリーになっていますが、 原作ゲームをやっていない方はepisode oneから読むことをオススメします。 あと戦闘描写が細かくて長いのはダメという方は読みづらいかも知れません。
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