第4研究室 創作に関するQ&A 219P | トップへ戻る |
冒険者さんからの質問
 萌えが無いラノベは受けない?
 
 冒険者です、こんにちは。
 今、電撃大賞に向けて小説を執筆中です。
 それを書いてて思ったのですが、今の電撃の小説を読むと、
 イラストからして「萌え〜」が強調されまくりです。
 対して私が応募しようと思っている小説は、女の子キャラは、
 まあチマチマと出てきますが、基本は男主人公です。

 「萌え〜」が無いと電撃では受けないんでしょうか?
 と言うよりも、今のラノベには「萌え〜」がある事が絶対条件なんでしょうか?
 (2007年2月 現在)


● 答え ●

Y氏さんからの意見
 私の友達の腐女子は、


『萌えるのではない。
 萌えざるを得なくなるときが、人間にはあるのだ』



 という格言を遺しています(存命中です)。
 腐女子は少なくとも、狙ってやらない限り大体がこうです。
 男の萌えはよくわかりませんが、
 
 プロライトノベル小説家のぶっちゃけトークによれば『ないと売れない』そうです。


 宮崎駿の『ルパン三世 カリオストロの城』は公開当時から大変評価が高かったそうですが、
 当時はガンダムの全盛期でSFロボットアニメでないと人気がイマイチだったらしく、
 有り体に言えば干されてしまったそうです。
 流行があるってことでしょう、どんなものにも。


三毛招きさんからの意見
 絶対条件じゃないと思いますよ。
 私はむしろそういう小説嫌いですし。
 ただ受け入れやすい、受け入れがたいの問題で考えれば、
 あったほうが受け入れやすいというのはそうでしょう。

 商業会社ですから50年とか100年とか、
 長期的なスパンで見て名作を作るよりは利潤を追うでしょうし。
 ただ、作るにしてもやっぱり文章力は必要だと思いますよ。
 ひたすらイラストに頼ったようなのは傍から見ていて痛々しいですし。

 逆に完全に文字のみで萌を追及できる人は文章力がすごい人だと思います。


蒼い人さんからの意見
 これは私見ですが、萌えに走る書き方というのは、設定からして誘っています。
 またそれは、作為でもあり、作者側の企み、と言える場合も多々あるでしょう。

「みんな、今日は俺の○○で大いに萌えてくれ!」
「いやっほーう! ○○萌え〜」

 極端な表現をすると、読者との関係はこんな感じになってしまいます。下心が丸見えなのです。
 こういう事は避けるべきだと思いますし、安易に萌えで勝とうとすれば、
 それは作者の稚拙さを逆に映し出すものとなるでしょう。

 最近の内省で、萌えは「熱狂」に移る為の「発見」であると認識を改めつつありますが、
 この発見は読者自身の閃きだと思うのですね。
 だとすれば、キャラクターの特徴だけで萌えを表現しようという試みは、
 容易であっても稚拙の域を出ません。
 あくまで物語に限っての話ですけどね。

 私の場合も、女性キャラの割合はそれなりに多いですが、
 読み手が萌える事を期待してはいません。
 それは作り手が操作するべきではなく、
 読者の主観が成す個人的な真理であろう筈のものだからです。

 なので、文章のみで萌えを表そうとするならば、
 その一つの手法として「設定に頼りすぎない」というのが考えられます。
 設定はキャラクターの下地であって、本質ではありません。
 本質は設定に規定されるものですが、設定と同質ではないのです。

 となれば、作中にて設定を踏まえた「素敵な言動」などによる
 「キャラクターの魅せ方」こそ、萌えの在処ではないでしょうか。

 
 私はそう信じています。
 その上で、更に魅力をアピールしたいと思うのであれば、
 皆がやってる恋愛描写をすれば良いのです。

 女性キャラの割合が多い、というのは個々の「攻略」をシステムの前提としたエロゲーの手法です。
 しかしながら、萌えは想像力の産物でもあります。自分が見出す理想が、自分の外にある。
 それはとても素晴らしい出来事です。

 そう考えれば、萌えは想像力次第であり、
 作者はその想像を手助けしてやるだけでも良いのです。


 あからさまな萌え記号の結合体を創造する事無く。
 これが、私が「萌えられるのを期待しない」とした理由でもあります。
 故に、女性キャラの割合が少なかろうが、少々人間的に問題があろうが、
 魅せ方次第で読者は勝手に萌えてくれます。

 イラストの方は、どうでしょうね……
 私は基本的に二次元好きですし、萌え絵の方が劇画より好みです。
 作品として完成度が高く、且つイラストも美麗であれば極上この上無いです。
 一応は萌えを強調させる一つのデバイスと考えてますけど、
 まあパソコンとそのモニタに近い関係で見ています。

 モニタはハードの外にあるものですけど、
 内部でどんな動きをしているかを視覚的に投影するものですし。
 ただ、イラストレーターは大体が出版社側で決めるもの、という話がありますので、
 作者一人が頑張ってもなかなか難しいと思います。こればかりは天佑と思うしか無いかと。

 そうした訳で、こちらの頑張り次第で勝手に萌えが作られるだろうと、
 消極的萌え採用派の蒼い人でした。


夜霧さんからの意見
 こんにちは、夜霧です。

 絶対条件では無いと思いますよ。
 たとえ萌えキャラを出したとしても、そのキャラを上手く活かさないと意味無いですしね。

 それに電撃で受賞したら、たとえ小説内に萌えを意識したキャラがいなくても、
 絵師の方が素敵なイラストで萌えを生み出してくれると思いますよ。

 持論ですが、たぶん萌えの主な根源はイラストだと思います。

 イラストの無い、ハードカバーのキャラは萌え難いです。
 それは視覚媒体となるイラストが無いからです。
 では逆に、イラストさえあれば萌えるのか? そうではありません。
 世の中、萌えに特化した『萌え絵』と言われるモノがあります。
 文章中でどんなに萌えを意識したキャラを描写しても、
 肝心のイラストがまるで写真みたいなリアル人間だとどうでしょうか? 
 もしくはピカソの描く様な抽象的人物画だったら?
 きっと萌えませんよね、まぁ好きな人は好きでしょうが、一般受けし辛いでしょう。自分も嫌です。

 なので、イラストの付かない文章のみの応募作品なら、
 あまり萌えを意識しなくても大丈夫だと思いますよ。


 それに萌えキャラの有無で、当選か落選か決まったら嫌ですよね。
 例えば、最終選考のコメントで
 「内容は文句無しに面白かったんですが、萌えキャラがいなかったのが残念でした」
 とか書かれて落選してたら「こんなレーベル潰れてしまえ!」と叫びますね、間違いなく。


ルイネさんからの意見
 冒険者さん、こんにちは。
 私は萌える小説も、純文学も好きです。
 但し、ストーリーが無くて何時までも終わりそうに無い作品は苦手です。
 萌えが無い作品でも、十分売れる作品は有ります。
 頑張って下さい。


匿名希望さんからの意見
 どうも、匿名希望です。
 キャラクターをしっかり描く限り、必ず萌える部分があるはずだ。
 ぶっちゃけ萌えなんて、このキャラいいよね、を、このキャラ萌えるよね、
 に言い直しているに過ぎない。

 今はこう言った方がわかりやすいし伝わりやすいから萌えという言葉を使っているだけだ。
 そもそも萌えの定義なんて人それぞれだから、考えても意味が無い。
 だって答えは一つじゃないから。

 受け売りではありますが、一時期、そういう風に語っていた時代があります。
 業界内で萌えの話題を出すと、大抵、『七人の侍』辺りを上げてくる人が多いです。
 当時、萌えに嫌悪感や侮蔑を抱いていた私としては、
 どこがどう萌えと関係あるんだろう、と疑問を持ちました。

 しかし、実際に見てみると、案外萌えを説明するのに、
 結構便利な作品であるというのに気付く訳です。
 タイトル通り、七人の侍が出てきますが、この七人がそれぞれ独自のキャラ性を持っており、
 物語を見せていく話とは違う、キャラ性を押し出す話、みたいになっているのです。
 
 萌えっていうのは、こういうキャラ性のことなんじゃないかな、と私は思う訳ですよ。

 それをわかりやすく伝えるために、イラストではツリ目にしてみたりと、
 工夫をしているだけなんじゃないかと。
 まあ、無理にそういう部分だけを押し出している作品は良く見かけますが、
 それだけで売れた作品はあまり見たことが無い。
 というか、一時期売れても、続いた話は知らないです。

 まあ、ある作家さんが言うには、
『萌えにこだわった時点で負け。しっかりキャラ作ってれば勝手に読者の方が萌えてくれる。
 最近はあざとい作品ばかりで嫌になるけど』だそうです。

 まあ、結論から言わせてもらうと、何も考えずしっかりキャラを作れ、です。
 
 それでは、失礼しました。


音丸さんからの意見
 そんなことはないと思いますよ。
 萌え要素が入っていなくとも、世の中には面白い小説はたくさんあることですし。
 書きたくないものを無理して書いても面白くありませんし、
 作品によっては雰囲気が崩れてしまうかもしれません。
 自分の書きたいものを率直に書くのが一番でしょう。


克さんからの意見
 一応足跡残しておきます。克です
 すでに話は終わっているようですが一言二言

 まず、「萌え=女の子」ではない。

 一般的に「萌え=女の子」のような風潮はありますが、
 「萌えは『燃え』の誤変換」という説があるくらいに
 可愛い女の子を限定して指しているわけじゃないです
 ちなみに僕は「正義の味方萌え」
 衛宮士郎、すめらぎ(漢字忘れた)スザク等の正義の味方。
 散文ですが失礼します


虎助さんからの意見
 電撃以外のレーベルでも、萌えが無いと駄目とか、
 萌えがあると良いとかは無いと思いますよ……。
 結局は作品の中身が大事なんですよ!!
 そもそも萌えってのは読み手が勝手に萌えるものですから、
 よほど露骨に記号的なキャラクターを書かない限り、
 (露骨に書いた場合は、萌えと言うよりもギャグになりますが)
 作者が萌えを意識していても、読者がまったく萌えない場合もありますし、逆もありますので……。
 恐らく萌えは絶対条件ではないと思います。
 
 ですから、今(2007年)の電撃作品にそういうのが多いのは、時代の流れみたいなものでして、
 イラストもそれと同様の理由で萌えを意識しているだけだと思います。

 
 ですので、冒険者さんが萌えを露骨に意識しない場合は、気にしなくて良いと思います。
 以上虎助でした……。
 
補足 
 探してみると、結構萌えを意識していない(であろう)内容や、
 イラストの電撃作品もあるますよ。
 そういう作品は萌えを意識しない方が良いと、出版社側が考えての結果でしょう。



事実従事さんからの意見
 既に皆さんが仰られていることに近いものですが、筆者はこう信じます。

 萌えとは与えられるものではなく、読者が見出すもの。

 それをあからさまに見せた作品は、商業主義作家ならともかく、
 真に「後世に残るもの」を書きたいと目指す人間ならば、避けるべきでしょう。


悠菜さんからの意見
 自分的に萌えとは、魅力の延長線上にあるんですよ。
 ただ萌えて欲しいが為に、萌えをポンと出してある小説は苦手ですね。

 萌えと感じるかは読者しだいなので
 、魅力的なキャラが書ければ敏感に反応してくれる方がいると思います。私とか(笑)

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