第4研究室 創作に関するQ&A 287P | トップへ戻る |
因幡の白兎さんからの質問
 良い小説ってなに?
 
 どうも、テストようやく終ったよ因幡の白兎です。

 今回はまたれっきとした答えなんかでないであろう質問を一つ。
 ズバリ、良い小説ってなんですか? と。
 個人的な好き嫌いの判別とは違うのでしょうか? 
 悪い小説とはいろいろ欠点を上げれば納得できそうですけど、じゃあ良い小説ってなによ?
 感情移入が濃い? キャラが魅力? リアリティ? 世界観が壮大? 価値観が多方向?
 面白い小説のこと? いや、そもそも面白いって定義もあいまいだよな? と思った次第です。
 お時間アレはご意見をお聞きしたい次第です。


●答え●

Vedaさんからの意見
 「良い小説」って、一概に言えるものではなく人それぞれだと思うんです。

 自分がいいと思っていても、読者はいいと思わない。
 ベストセラーになり、何万部売れ読まれていても、自分の肌には合わない。

 「人間」に例えると分かりやすいんじゃないでしょうか?
 みんなが「あの人は良い人だ」って言うけれども、自分にとってはなんだか馬が合わない。
 みんなが「あの人は悪い人だ」って言うけれども、自分はそうは思わない。
 人懐っこく、誰にでも愛想を振りまく性格が好きな人も居るし、「うるさい奴だ」と嫌う人も居る。
 「織田信長」をヒーローだってたたえる人も居るし、悪人だと思っている人も居る(ちなみに私は後者です)

 つまり、「良い小説」とは「個性」ではないのかと思うんです。


1029さんからの意見
 乙一さんにしてやられている1029です。

 主観的に見てしまえば自分が認めたものがいい小説ですよ。
 相対的に評価が低かろうが自分がいいと思ったらいいんです。
 セカチューだってこれで売れたんです。

 定義することが難しいのなら自分で決めるしかないでしょう?
 作品に絶対的な評価なんて出来る訳がない。なぜなら個性があるからです。



黒尻尾の駄猫さんからの意見
 通りすがりの野良猫です。
 オイラなりの答えを残します。

 文庫買って、その値段を損したとは思わない作品。
 そんな感じじゃないでしょうか?

 面白い作品というのは「癖」が必要です。
 何らかの偏りがあって、その部分が読み手の嗜好にマッチするか否かが勝負所。


 長距離を電車とかで移動する際に暇つぶしに適当に買った文庫本とかが、
 前提知識が無くても読めて、ストーリーもはっきりしていて登場人物も解りやすい配置で、
 特に何かにつっかえたりする事もなく、でも、普段全く読まないジャンルで別段好みではない時、

「うん、まあまあ」

 とか偉そうに思う訳です。
(無論、門外漢のオイラが読んでも飽きずに読み切れるのだから、
 そのジャンルの人にはそれなりに色んな評価が出るんでしょう。
 でも、オイラはその辺が解らないので「まあまあ」としか言えない^^;)。

 無論たまに意外な面白さがあって、自分的新ジャンル発見に有頂天になる事もありますが、
 得てしてそう言う事はないもので……。

 つまりどういう事かというと、誰が読んでも一様に「まあまあ」程度の文章力、
 発想、ストーリーが有れば良い小説ではないかと思うのです。

 
 ただ、オイラの好きなジャンルで「まあまあ」と言うのを書かれると、
 要はそれは単に佳作な作品な訳で「いまいち」とか更なる生意気を言うのかもしれませんが……。

 でも、これってきっと作者的にも「まあまあ」の域は出ないんだろうなぁ……。
 しかし、「まあまあ」を常に量産出来るなら、それは実はかなり腕がいい。
 プロの作品だってつまらない物はたくさんありますもん。

 良品はシンプルで癖がない。と、オイラは思います。

                            ではでは。


倉梨月夜さんからの意見
 因幡の白兎様、初めまして。
 倉梨です。

 良い小説の条件ですか……
 私も答えがないようには思えますが、これを機に少し考えてみました。

・読みやすい
・読んでいて状況が浮かんでくる
・物語に感情移入できる
 等かな、と思います。

 読み手を考えて推敲してあることが、
 私的に良い小説なのではないでしょうか……?


MAYOさんからの意見
 マヨです。また難しい(?)議題ですね。

・文章レベルが高い小説
→けど昨今の純文学などでは、どう見ても中学生レベルの文法すら守れてないモノが、
 ベストセラーになってたりするので、これは違いますね。

・面白い小説
→これも違うでしょう。"面白い"という定義そのものが個々人の嗜好に依存しますしね。
 Aさんが「ココが良かった」と感想を述べても、
 Bさんが「いや、私は逆にそこが気に食わない」と言うのが世の中でしょう。

・売れた小説
→意外な掘り出し物の方が面白かったりするんでしょうね。
 そもWEB小説とかだと売上なんか関係ありませんし。うーん、でもコレが一番近いような気も……


 以上の(拙い)推察から、マヨが(つるつる脳みそを酷使して)出した結論は――

・多くのファンを獲得した小説

 だと思いますね。やっぱり。


蔵神紫苑さんからの意見
 良い小説……これは人それぞれだと思いますよ。

 例えばAさんとBさんがは小説1を読んだ。結果、Aさんは絶賛したがBさんはつまらなかった。
 要はそういうことです。全ての人間の考え方・価値観は同じなわけありません、
 ゆえに人によって面白いかそうでないかは違います。
 ストーリー重視の人はストーリーが面白ければ「良作」にするし、キャラ重視ならキャラで判断する。

 ちなみに俺は主にストーリー80%とキャラクター(容姿と性格)20%で判断します。
 ストーリーでは俺は伏線が重要で「なるほど、そういう使いかたかぁ!」と言わされるような展開になると、
 得点が20点前後は上がります。 
 キャラクタは完璧自己中とかのキャラがいると得点ダウンですね。
 まあこれは全く俺個人の考え方によるものでしょうが。

 あとジャンルでも判断するんですが、それは買う時にすでに判断されているので関係ないです。


みつきさんからの意見
 因幡の白兎さま、こんにちは。

 個人的には、お金を出して買って「ああ、思いっきり損した」と思わない小説が良い小説でしょうか。
 あと時間を掛けて読んで「ああ、時間を無駄にした」と思わない小説、とか。


 良いと感じた小説のどの部分が良かったかなんて、
 それこそ一冊一冊皆違うものですから、一律にどうとは言えませんよね。
 それぞれにいろんな良い部分があって、小説ひとつひとつに個性があることを知る、
 というのが読書の醍醐味なわけですし。

 それではこれにて。


キーツさんからの意見
 良い小説ですか。答えにくいですね……(笑)

 本の売り上げや評価が高い。一般大衆に受ける小説ということになるのでしょうか。
 個人的には「面白い小説は良い小説」これに尽きると思いますけど。

 面白い本の法則みたいなものを書いておきます。
・欠陥や不自然さのかけらもないしっかりしたプロット
・山場、見せ場があるか
・魅力的なヒーロー、ヒロイン、キャラクターが登場すること
・説得力、リアリティのある人間的な性格描写
・明確で自然な登場人物の動き
・綿密な背景描写
・読みやすく、分かりやすい文章
・強烈な印象的イメージを豊富に盛り込んだ文体



ラフメイカーさんからの意見
 こんばんは。早速本題に移ります。
 良い小説とは、私なりの考えですが

『繰り返し読んでも飽きない小説』

 かと。


龍衣さんからの意見
 ベストセラーは普段本を読まない人が買うからベストセラーになるんです!

 新聞の文芸コラムに書いてあったことなのですが、これは正しいと思います。
 良い小説とは、結局は個人の感覚によるのではないでしょうか?

 人によって、異性の好みが違うように、ぐっとくる仕草が違うように、
 人の数だけ良い小説があるのではないかと思います。
 やっぱり、本は恋人ですからね。(限りなくハーレムだ!)
 でもそれは、ちゃんとした答えになってませんよね。

 それで考え付いたのが「どれだけ多くの趣味をカバーできているのか!」です。

 考えてみてください、あなたの好きな小説を思い浮かべれば、
 面白いところがいくつも浮かんでくるでしょう?
 登場キャラクターも、好きなキャラと嫌いなキャラがあったりしますよね。
 そして、他人と話し合えば、合致するところもあれば、食い違うところも多い。
 長く、わかりにくくなってしまいましたが、幅広い面白さを持っているのか?が鍵だと思います。


やまやまさんからの意見
 やまやまと申します。
 僕なりに考えるよい小説とは、

 『なにかしらの感情を喚起する小説』だと思います。

 これは映画やマンガなどでもそうですが、
 笑い、感動、切なさ(恋愛、萌え)、爽快感、知的快感、恐怖……
 等など、なにかの感情を激しく揺さぶられたら、文章が拙くても面白いと感じます。

 逆に、いくら文章が巧くても、淡々と最後まで読んでしまうものは記憶に残りません。

 別のパターンとしては、深い問題提起や想像力を刺激する描写、
 斬新さ、工夫などで『考えさせられる』小説でしょうか。
 知的快感に含まれるかもしれませんが。


 何かの参考になれば幸いです。


キワミさんからの意見
 良い小説ですか。難しいですね…。あえていうならタブーをしない小説でしょうね。
 だから自分にできるのはタブーを挙げる事ぐらいがほとんどです。
 
 まず「テーマ」と「目標・原因」と「主人公」が大事ですかね。
 このうちの主人公は絶対おろそかにしてはいけない項目だと思います。
 主人公が魅力的でないどころか、影が薄いと言われるようでは良い物語とは言えませんね。
 
 残りの二つの要素はどちらか一つでもあれば構わないと思います(オフビートな作品を考慮に入れると)。
 目標・原因についてです。
 物語の中で問題を発生させたりする原因や、主人公が憧れたりする何かの要素があって、
 それを解決しようとしたり目指したりする主人公がいます。

 そして「原因」や「憧れ」は定着したものでなければなりません。
 これらのものが解決、達成されてしまっては、バトル物や冒険物のような長い話は、
 ただくどいだけになってしまうかもしれません。
 …もしかしたら自分の拙い文章では分かりにくいし、誤解を生むかもしれないので、例を挙げます。

 「巨大なテロ組織に、なんの関係もないヒロインが人質にされてしまった。
 主人公は持てる力全てを出し尽くしテロ軍団を全滅させた。
 (主人公と組織には何らかの因縁があったわけではない)
 ヒロインは奇跡的にも無事だった」
「特別な能力を持つため、巨大な組織に命を狙われるヒロインがいる。
 ヒロインのためにさまざまな苦難を乗り越え、主人公は組織を壊滅させた。
(同じく主人公と組織には何らかの因縁があったわけではない)」

 一つ目の物語は悪い例です。多分。この場合、原因は全て敵側にあるわけです。

 敵の組織が壊滅してしまえば、もうヒロインの命の心配はないわけです。
 話を次に進めるには違う原因の違う問題を発生させなければなりません。

 そうすると、行き当たりばったりの全く先の読めない話になってしまいます。

 そして、二つ目の物語も原因はすべてなくなったように思えます。
 ですが、この場合、ほとんどの原因はヒロインにあります(物語の構成上)。
 敵の組織が壊滅しても、ヒロインの能力を狙う者の可能性はいくらでもあるわけです。

 何かを引き起こす定着した要素というのは、ないと困るのです。

 ちなみに、一つ目の物語は「先の読めない話」と言いましたが、
 一般には先の読めない話は面白いと言われることがあります。
 
 ですが、それはある程度先の読める話の中で「裏をかく」という意味でのことです。
 まあ当然のことなんですが、重要です。


 次、テーマについてです。これは難しいので自分にもよく分かりません。
 ですが、一つだけ。
 主人公の性格を考慮して、作品全体のテーマを決めたものは非常に良い物語だと思います。
 …例を挙げます。

「主人公は傭兵。子供の頃から紛争地帯で育ったため、武器の扱いに非常に長けている。
 ところが、ある日を境に重大な任務を任されるようになる。
 それは異常なまでに進歩した科学技術による最強の武器を使いこなせ、ということだった。
 しかし、使いこなすには条件があった。使用者の精神を一時的に極限まで高めなければならないのだ。
 しかし、主人公は真面目で現実的なので、そんな不安定な兵器など信用できなかった。
 そのせいでいろいろと失敗をする。失敗しながらも、主人公は兵器をだんだんモノにしていく…。」
 
 えー、この話は…。すいません。
 さっきの二つの文章ですでに気付いた方もいらっしゃるでしょうが…『フルメタル・パニック!』です…。
 はっきり言って上の文章だけでは、
 読んだことのない人には全く実感の湧かないことだろうと思います。
 なぜなら、この「現実主義的な傭兵が『非現実的兵器』を使いこなすようになる」というテーマは、
 この作品の数あるテーマのうちの一つに過ぎないからです。
 そしてこの作品は、いろんなテーマが複雑に絡みあって、
 それぞれ一つ一つのテーマを崇高な物にしています。

 また、この作品は「ギャグとシリアスの融合」としても有名です。
 そうした作品の雰囲気もテーマの一つです。
 しかし、このテーマの実現は非常に難しいことです。
 そうするためにフルメタは雰囲気の異なる長編と短編に分けるという飛び道具を使っています。
 
 長編はシリアスな展開に時折ギャグを混ぜる形で、短編は軍事ネタを絡めた完全な学園コメディ。
 人が多く死ぬこの作品ですが、短編の存在が言わずとも「平和」のテーマを掲げているように思えます。
 まだまだ書きたいことはありますが、これではフルメタの紹介文になってしまいます。
 というか、もう遅いですね。すいません。

 散々当たり前な事を大袈裟に書いてきましたが、実は此処からが本番なのです。
 一般によく言われる要素。熱血、友情、信頼、そして萌え。スパロボに出てきそうなワードですね…。
 これらのタブーです。

 熱血な主人公。またはそのパートナー。こういうキャラはホント人気ありますよね。
 非常に個人的な見解なのですが、こういうキャラは女にだらしなくては絶対ダメだと思っています。
 たとえ、表面上は女たらしに見えても、実は内面はクールで簡単にはオトせない…
 そういうのが熱血キャラだと思います。
 …ホント個人的ですいません。ですが、こうでなければタブーだと思っています。

 友情。信頼。これは重要です。本当に良い作品の中に描かれる友情は心を温めてくれます。
 ですが、本当の友情は適切な過程や前提なしには生まれません。
 例えば、戦友とでも言えばいいのでしょうか。
 一緒に苦難を乗り越えた仲間同士には最高の信頼関係が生まれるのです。
 そして、ただ毎日顔を合わせ、会話をすることだけで生まれる友情は、
 「戦友同士の友情」には多分かないません。

 そうした信頼関係を無視した言動などが見られる場合、その作品は良いとは言えないと思います。
 
 最後、萌えです。これはありすぎてもダメ、なくてもダメ、と非常に微妙な物だと思います。
 正直、自分は男のキャラばかりに注意がいってしまいます。
 だから、女のキャラについて、ということになると説明に非常に困ります。
(一応言っておきますが自分はガチホモではありません…)

 萌え要素で一番重要になるのは勿論ヒロインですよね。
 ヒロインが萌えなければ、その作品は良いとは言えません(それをネタにしているなら別ですが)。
 もはや常識語となったツンデレ系を台頭に、ボケ系、大人しい系、常識人系、恥ずかしがり系、
 クール系、男勝り、etc…。戦い物や恋愛なら、王道のツンデレが無難でしょうね。
 ツンデレにクール系や常識人系、男勝り系を組み合わせるのも良いかもしれません。
 というかそれ以外は考えられません。
 戦いなどではボケヒロインは萌えにくいと思います。主観入ってますね。すいません。

 以上です。大物ぶってこんな長い文章書きましたが、言っているのはごく当たり前の事です。
 しかも自分はライトノベルに関しては全くの初心者です。
 読んだ事があるのは撲殺天使ドクロチャンとフルメタシリーズぐらいです。
 だからあまり気にしないでくださいね。
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