横やり失礼します。ドラコンです。
>『現実主義者』の主人公は、たしか父親が市議会議員か何かに立候補し、トラブルに忙殺され汚職冤罪か何かで死んでたはず。(ウロ覚えです)
私もうろ覚えですので断定はできませんが、私が読んだ書籍版と漫画版に限れば、そこまでのことは書いてなかったですね。ウェブ版は、未読なのでどうか知りませんが。
ただ、「両親は(注・主人公が)物心をつく前に亡くなり、祖父母に育てられた」(漫画版1巻収録の外伝、上田悟司、どぜう丸原作、オーバーラップコミック)とのことです。
ただ、主人公の夢が地方公務員で、大学では社会経済学部在籍、受験の社会科科目は世界史を選択(原作1巻)。愛読書のマキャベリの『君主論』(権謀術数渦巻く世界で、いかに君主が生き残るかを説いた書)は、祖父の本棚で見付けて、読んでみたらハマったとのことです(漫画版1巻収録の外伝)。
『現実主義勇者の王国再建記』の著者どぜう丸氏は、かなり博識な人ですね。そうでなければ、この作品は書けませんよ。
また、文章力もかなり高いですよ。一人称と三人称の併用、視点者の変更、回想シーンの多用と、読みづらくする要素がかなり多いのに、非常に読みやすい文章です。しかも、視点者交代時に「〇〇の視点」などと、視点者名をいれた小見出しを付けるような卑怯技に頼っていません。
参考 第一研究室「時点移動に注意」
https://www.raitonoveru.jp/howto1/tabuu/07.html
食糧難も、天候不順による不作ではなく、魔王領出現による綿の需要急騰に伴い、農家が麦畑をつぶして、綿花畑に変えたことでした。
読むせんさんもおっしゃるように、異世界移転の領地経営モノをやるなら、「必読の一冊」と言っていいぐらい、上手い作品です。2021年6月には15巻が発売される予定です。ですが、迷える狼さんのご構想からは、せめて4巻まででも、一読されてはいかがですか。何かしろ得るものはあると思いますよ。
とにかく、作中の政治、経済、軍事、外交、文化、食事の説得力が非常に強いです。
また、街づくりシミュレーションゲームをプレイしてみるのも一興です。領地経営モノの作品は、街づくりシミュレーションゲームに通じるものがあります。違いは「現実世界が舞台か」「中世ヨーロッパ風のファンタジー世界が舞台か」でしょう。
会社経営・街づくりでしたら、ニンテンドースイッチの『A列車で行こう はじまる観光計画』をお勧めします。課題を抱えた街を再建する、テーマになっています。
『A列車で行こう はじまる観光計画』公式サイト https://www.artdink.co.jp/japanese/title/a-tourism/