第4研究室 創作に関するQ&A 228P | トップへ戻る |
久遠さんからの質問
 キャラクターの欠点について
 
 どうも初めまして久遠といいます。
 第一研究室にて「キャラクターには必ず欠点をもたせるべし!」と書いてありまして、
 ファンタジーを書こうと思って物語に繋がる(?)欠点が考えられませんでした…

 みなさんは、どのようにしてキャラクターに欠点をつけさせていますか?
 返答をお待ちしています。


● 答え ●

和葉さんからの意見
 初めまして。和葉といいます。
 
 完璧に見える人間に何かひとつでも欠点があると、親近感が沸くものです。

 これに関しては、親しい人について分析してみるのも手かと思います。
 魅力を感じる相手は何かしら欠点があるはずです。


まーさんからの意見
 「完璧超人」がダメってだけで、必ずしも「欠点」である必要はないかと思ってます。
 「趣味」とか「苦手」とか「クセ」とかでもいいでしょう。
 「実は切手のコレクター」とか「犬が苦手」とか「寝起きが悪い」とか、
 一般的にどうでもいい部類の特徴だって、個性といえば個性なのですから。

 あと、「物語に繋がる」という「設定」にこだわる必要もないと思いますよ。
 例えば、「完璧超人」だと思って近寄りがたい雰囲気の美女だと思っていた人物が、
 実は無類の猫好きで、子猫を相手にすごく可愛い笑顔を見せた。
 それを目撃して印象をよい方向に修正した。
 ベタな例ですが。
 「猫好き」という「設定」そのものは、ここでは物語と無関係です。
 でも、物語にとって立派な「役割」があります。
 もちろん、より物語に絡められるなら、それに越したことはないのですが。

 決め方としては、「長所と短所は表裏一体」というのがてっとり早いですね。
 ○○が優秀であるかわりに、△△に劣る。
 ○○が秀でているせいで、△△が欠けている。


 勉強はできる。でも机に向かっている時間が長いので、運動や家事等が経験不足で苦手。
 ……なんてのが典型でしょう。

 あと、意外な組み合わせを狙ってインパクトで勝負するというのも有効でしょう。


蒼い人さんからの意見
 物語に繋がる、という意図を最初から持っていると、
 キャラクターメイキングの選択肢が狭まる気がします。
 それよりも、それぞれのキャラにはこれこれの特徴があるから、
 物語はこんな風になるんじゃないか――という感じの方が、まだ救いがあります。
 プロットをいじるのが面倒になりそうですが。

 さて私の場合、TRPGのガープスに沿って考えます。
 ルールブックによれば、ロールプレイに際して有利な特徴/不利な特徴を、
 肉体的/精神的で分けています。

 好奇心が強くて、よくトラブルを引き起こす、というのは精神的に不利な特徴、という訳です。
 深刻でないものは「癖」として考えられます。
 演じ方に相応の「それらしさ」を含める為のものです。
 「うぐぅ」が口癖だ、とか。

 して、問題の「欠点」なのですが、これは「意外な点」として捉えるのが良いと思います。

 特に戦闘が絡むと、キャラクターは超人になってしまいます。
 その完璧さを少し崩し、可愛さを持たせる為に欠点を置く。
 私の場合なら、上記における「癖」と同じです。
 冷血漢な女教師が部屋をファンシーに飾っているとか、
 普段の印象とは違うもので、認識を改めさせる。
 その為のガジェットとして、考えてみてはどうでしょう。


雷さんからの意見
 僕は、性格が「両極」にあるキャラクターをよく作ります。

 たとえば、常に鷹揚にかまえていて楽観的なものの見方をする魔道士と、
 常に最悪の事態を見越して準備万端ととのえようとする剣士がいれば、
 とうぜん彼らは対立することになります。

 魔道士にとっては、剣士の慎重さや口やかましいところがわずらわしいし、
 剣士にとっては、魔道士のいいかげんな言動が苛立ちにつながってしまう。
 そのくせ魔道士と剣士というコンビは戦略的に動かしがたいものだから、
 常に行動を共にしておいたほうが有利。
 互いの性格が気に食わない一方で、互いの実力を認めざるを得ないという悲しい事実。

 しかし物語が進むにつれて、2人はだんだん仲良くなっていく、と。
 相手との折り合いの付け方が分かってくるんですね。

 けっこう古典的な手法です。
 主人公をどちらかにあてがってやってもいいですし、
 主人公を両者のとりなし役にしてもいいでしょう。

 ある人にとっては長所でも、他の人にとっては短所以外の何物でもない。
 そんなことは、現実でもままあることです。
 その傾向が極端であればあるほど、キャラクターの個性付けはずっと楽になります。

 
 単調にもなりますけど(汗)。

 ぜひ、複数の視点でキャラクターを見てみてください。
 そうすれば、わざわざ欠点を作らなくても、その人物の料理の仕方が分かってくるはずです。


 生意気を申し上げました。少しでも参考にしていただければ幸いです。


嶋さんからの意見
 武力、知力、魅力、信念、権力の5つから適宜欠けさせます。

 例えば『腕っ節が強く一騎打ちでは負け知らずな暴力を持つが、
 周囲から嫌われ、思想も無くコロコロ心変わり、策も無いバカ、
 部下も仲間もいないただの人(異世界なら一兵卒)』
 とか、こういう感じでいいと思います。
 この例は知力、信念、権力、魅力に欠けるキャラです。

 究極は取り柄がない『無能』でもいいと思いますよ。


富士山さんからの意見
 変なところで強かったせいで、遥かに強い奴に負けちゃうと一気にテンションが下がり、弱くなる。
 当たり前で、典型的ですね。
 なにか取り得があれば、必然的に欠点が生まれるはずなんです。
 だから、大切な人がいる人は、大切な人がいなくなると脱力しちゃうし、
 筋肉のある人は頭が弱かったりするし。


んぼさんからの意見
 欠点……という意味で言うなら、完璧超人にしてしまうのも立派に
 「欠点を持たせた」ことになるんですよね、実は。

 要するに、書きようなんですよ。

 で、自分のキャラデザの際ですが、とりたて欠点を与えようとはしません。
 欠点を与える、というのは、いわば手っ取り早く人間味(=魅力、と言ってもいいかもしれません)を
 持たせるための一手段なわけです。
 なので、他の手法で魅力を伝えることが出来るなら、必須事項ではないと考えます。


黒尻尾の駄猫さんからの意見
 通りすがりの野良猫です。
 オイラなりの答えを残します。

 欠点とはキャラの魅力だけではなく、ストーリーの進めやすさでもあります。

 定番は主人公の職業に対してマイナスである事。

 のだめカンタービレのノダメちゃんは素晴らしい才能のピアニストですが、楽譜が読めません。
(まあ聞いて覚えたら音が鍵盤に自動的に配分され、
 瞬時に独創的なアレンジが入るというスゲー存在ですが)

 こち亀の両さんは有る意味で万能キャラですが、単なる遊び人です。でも警官。

 また、個性と言うより我が強く、実力もあってプライドも高いようなキャラの場合には、
 それに反する欠点も定番です。
 例えば守銭奴で、しかも小銭大好きで目先の小銭で厄介ごとを引き受けてしまうとか、
 飲んべえの癖にお酒に弱くやっぱり厄介ごとを引き受けてしまう等です。

 また、お話しの上での有利な欠点としてはトラブルメーカーで、単純なドジ、
 どんなホラでも信じてしまうマヌケ、全てが裏目に出る悪運の持ち主等々、
 周囲がどれ程完璧に振る舞おうとハイテンションに話を進めてくれます。
(書き手すら追いつけない程凄い高みまで……)

 欠点が個性というより、キャラ性その物になる場合もあります。
(完全無欠の万能存在で無表情でクールだが、常識が欠如していて、
 涼しい顔で大ボケをかましながらも、それが冗談なのか本気なのか周囲に解らないとか……)

 キャラからお話しを作るならにぎやかな方が良いですよ。
 ではでは。


日向 葵さんからの意見
 私は、とりたてて欠点をつけようと思ってつけることはありません。
 設定を考えているうちに、自然とついてしまうものだと思います。

 作りたての最初は、完全無欠(?)なかっこいいキャラになりがちです。
 というか、最初は良い面しか見えないんですね。
 人間だってそうだと思いますけれど、
 初対面の相手には良い面を見せたいじゃないですか、やっぱり。

 しかしそれじゃあ話としてはつまらないので、ストーリーを進めるにあたって、
 キャラクターと作者の対話が始まります。

 そうすると欠点がまあ、増えていくこと増えていくこと(笑)
 勿論この中には、ストーリーそのものに深く関わることはなく、
 スパイス的要素としての設定もあります。
 けれど、本人(キャラクター)と話して、引き出した結果です。
 当初の予定と違っていても、甘んじて受けて、場合によってはお話も修正していく。

 と、そんな感じです。


あとりさんからの意見
 こんにちは。あとりです。
 私の場合、思いつかなければ、一度そのキャラクターの周囲(人間関係、取り巻く環境など)を
 見渡してみます。そうすると、大概は出て来るものです。
 頭脳明晰、運動神経抜群のとっつきにくいキャラが、弟や妹のこととなると我を忘れてしまう、とか。
 これはかなりベタなパターンですね。
 室内では平気だけれど、外の汚れた空気を吸うとすぐに倒れる、とか。 
(これでは欠点どころか、話を作るのが困難になりそうですが)

 参考になれば幸いです。


緋蓮さんからの意見
 最近、みょ〜に忙しくて小説をネる暇がありません(^-^;
 久しぶりの書き込みの緋蓮と申しますm(_ _)m

 欠点……
 少し違う考え方をしてみます。
 キャラを作るとき、必ず長所の方は作るかと思います。

 しかしながら考えてみると、長所は短所(欠点含め)にも成りうるのでは?と思います。

 欠点は、無理に作る必要はなく、キャラの設定を作っていけば、
 自然に作れてしまうような気がしますよ(少なくとも私はそうです)

 逆に、欠点無しのキャラを作る方がよっぽど難しいのでは?

 私の考えられる「完璧」なキャラは、長所も短所(欠点)も無いキャラと言うことになるかな?
 (これはこれで欠点とも言えなくはないでしょうが)

 すべては考え方、見る方向によりけりだと思いますよ。


匿名希望さんからの意見
 どうも、匿名希望です。
 私の場合、特に欠点など持たせようとは考えてない、です。
 理由としては、時と場合により長所や欠点なんて変わるからです。
 優しい、金持ち、力持ち、格好良い、天才、明るい、は時として欠点になります。
 変人、けち、乱暴、見栄っ張り、馬鹿、根暗、は時として長所になります。
 だから、特に長所や欠点を気にしてキャラは作っていません。

 ただ、私が気を付けているのは、何でも思い通りに出来るキャラ、は作らないようにしています。
 頭脳明晰で格好良く、運動神経抜群で資産家、他にも色んな要素を兼ね備えた、
 むかつくまでに完璧なキャラがいたとしても、
 そんなキャラですら、思い通りにならないことを作ります。
 例えば、ヒロインを好きになっても、
 ヒロインは主人公以外見向きもしない、みたいな感じの物をです。

 性格良いので妬まない。二人の関係を応援し、親身になって協力してくれる。
 けど、ヒロインは少しくらい揺れてくれても、振り向きません。みたいな感じです。
 一人のキャラとして見れば完璧なキャラ、あるいは、
 どうしようもないキャラ、みたいなものは作ります。

 ただ、そのキャラの独壇上になるような状況は作ってやりません、ということです。
 仮に、優しくて正義感に溢れ、無敵な主人公と言うのなら、
 人質を出してみたり、恋人を操って戦わせてみたり、
 主人公とどっちが正しいのか迷いそうになる善人と戦わせてみたり、
 殴っていいのかわからなくなるような華奢な幼女とでも戦わせます。

 まあ、長所を逆手に、短所を逆手に、結局はキャラがキャラである限り、
 何でも出来るので、無理やりなキャラ作りはしない、というのが私の意見です。
 それでは、失礼しました。


トトさんからの意見
 トトと申します。
 僕もキャラを作るのが苦手で、それを補おうと色々と悩んだことがあります。
 というか、現在進行形で悩んでます。そんな奴の意見なので、適当に聞いてください。

 個人的にですが、完璧すぎるキャラのは魅力を感じないので、
 なにかしらの弱点があるとやはり良いと思います。

 久遠さんはどうも、物語が先にあってキャラを作るタイプのようですが、
 キャラの全てを物語と密にする必要はないです。
 あまりにキャラの全てが物語のためにありすぎると、
 キャラが物語を動かすためだけの人形になってしまいますし。

 それと、欠点を作るのが難しいのなら、逆に優れた点を引き延ばしてはどうでしょうか?
 行き過ぎた長所はもう短所も同じです(逆もまたしかり)
 。世に言う偉人も、ちょっと見かたを変えれば変人ばっかり。
 「鳴かぬなら、殺してしまえホトトギス」、こんなことを実行する奴は現代では即刻逮捕ですから。

 自分は以前、弱点なしの全能者という言語道断のキャラを描いたことがあります。
 そのキャラは全能なこと自体が欠点になっていました。

 参考になったかどうかはわかりませんが、僕からは以上です。
 執筆活動、頑張ってください。


獅子兵さんからの意見
 こんにちは、作家志望のぐうたら学生、獅子兵です。

 私は久遠さんの質問を聞いて「はて?」と思いました。
 物語に繋がる欠点?
 欠点はわざわざ物語に繋がる様に作らなくてもいいと私は思います。
 確かに物語と接点が無い欠点は披露しようが無い様に見えるかもしれませんが、
 それは気張り過ぎと言う物です。

 多分久遠さんは「物凄い魔法使いだけど浮遊術が苦手」とか
 「強烈な病気持ち」みたいな欠点を考えているかもしれませんが、そんな事はありません。

 「食べ物の好き嫌い」や「難の有る性格」も立派な欠点です。
 まずは気張らずに他愛のない欠点を考えてみてください、
 万能の人が子供っぽい欠点を持っているのは微笑ましい物があります。

 どうしても物語に関係してくる欠点が欲しいなら
 『運が悪い』
 これが一番です。
 理不尽な程にピンチに追いやりまくっても「なんで私はこんなにも運が悪いのよ〜!」とか、
 「うわ〜!やっぱり俺の後ろには疫病神が居るんだ〜」とかの一言で説明がつきます、
 ファンタジーなら呪いやら崇り等で説得力を増すことも楽でしょう。

 最後に(ほぼ)無敵キャラの欠点をいくつかあげておきます。こんな駄文ですが、参考になれば幸いです。

 二次元では、
 キノ(キノの旅)――注射が苦手。
 師匠(同上)――お化けが苦手。
 
 ヴァッシュ(トライガン)――運が悪い(本人談)
 
 クレプスリー(ダレンシャン)――字が読めない
 
 佐山御言(終わりのクロニクル)――狭心症持ち。
 
 鑢七実(刀語)――病弱なので本気を出すと体が壊れる。
 
 リオン(テイルズオブデスティニー)――ピーマンと人参が苦手。
 
 怪物(フランケンシュタイン)――醜さのあまり、人類全てに憎まれる。
 
 ホームズ(シャーロックホームズ)――麻薬使用者



 伝説等では、
 オーディン(北欧神話)――隻眼
 トール(同上)――騙され易い

 ゼウス(ギリシア神話)――女好き
 ハデス(同上)――運が悪い

 スサノオ(日本神話)――暴れん坊

 ゲオルギウス(カトリックの七聖人の一人)――頑固


萌え・美少女・美形・BLについて
その他・創作上の悩み
世界観・リアリティ・設定についての悩み
タイトル・ネーミングについての悩み
やる気・動機・スランプについての悩み
作家デビュー・作家生活・新人賞・出版業界
上達のためのトレーニング・練習法について
読者の心理・傾向について
使うと危険なネタ?
恋愛・ラブコメについての悩み
ライトノベルについて
文章・描写についての悩み
人称・視点についての悩み
推敲・見直しについての悩み
コラム(創作に役立つ資料)
批評・感想についての悩み
ネットでの作品発表の悩み
ストーリーについての悩み
冒頭・書き出しの悩み
プロットについての悩み
キャラクターについての悩み
主人公についての悩み
セリフについての悩み
オリジナリティ・著作権・感性
テーマについての悩み
二次創作についての悩み

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