第4研究室 創作に関するQ&A 39P | トップへ戻る |
松本美衣さんからの質問  
 読者をひきつける文章の書き方とは?

 初めまして。ハンドルネーム 松本美衣です。
 このホームページで小説の書き方を必死に勉強しております。とても勉強になります。

 では、質問です。
 いつも、友達や親にわたしの書いた小説を読んでもらっているのですが、
「アイディアはいいが、文におもしろみがない」
「読んでいてつまらない。描写が足りない」
「とちゅうで読むのがめんどうくさくなる」
 と言われるのです。
 それで、描写や表現をあれこれ試してみるのですが、やっぱり上手くいきません。
 『読者をひきつける文章の書き方』教えてください!


●答え●

 これはかなりの難問ですね(汗)。
 私自身、どうしたら読者をひきつける文章を書けるのか? は勉強中です。
 なので、書く方法ではなく、書けるようになる勉強法を紹介したいと思います。
 それは…… 

 上手な人の文章を研究すること。

 これですね。
 小説を読んでいると、この人は文章がうまい! 惹きつけられる!
 という作家さんに必ず出会うと思います。
 そういった作家さんを3人見つけて、弟子入りする気分で、
 その方たちの文章を研究をしてみてください。

 文章を読むだけでなく、模写するようにすると地力が付きやすいです。
 
 小説を書く際は、彼らの文章をマネするようにしてみましょう。
 最初はマネで構いません。

 1人の作家さんの文章だけを研究すると、
 その人そっくりの文章しか書けなくなってしまう恐れがありますが、
 複数の方から同時に学べば、それぞれの持ち味が組み合わさり、
 自分独自の文体が書けるようになります。
 時間がかかりますが、なにか必殺技のようなテクニックを探すより、
 案外、これが近道となります。
 まずは、こうやって基礎を学んでみてはいかがでしょうか?


スナドリさんからの意見
 スナドリです。
 描写ですか。これは感性や語彙力も伴いますから、難しいですね。
 自分も語彙力高めたいのですが……。
 自分は語彙は豊富ではありませんが、小説を投稿すると読みやすいという評価をよく貰います。
 
 というのも自分自身が読者の立場に立って書いているからだと思います。
 ならべく分かりやすく、読みやすくを心がけて書いています。

 
 自分自身活字を読むのに苦労しています(笑)。
 ですから書いているとき、自分が理解できる文章になっているか、
 自分の作品を客観的に見て読みやすいかを気にしています。
 松本美衣さんの作品はどのような作風かはわかりませんが、
 自分の作品を客観的に見てはいかがでしょうか?

 描写について、自分はいかに作品の中に「間」を作れるかで、
 読みごたえ、面白さが決まると思います。
 会話と会話の間、動作と動作の間、一瞬の攻防の中で繰り広げられる心と体の動きなど、
 次の展開にいくまでに起こる小さな動きを書き、
 物語を引っ張ることができたら読みごたえが出てくると思います。
 当然、むやみやたらに引っ張ってもいけません。
 自分の中でいかに「間」を置きたいか。その場の空気を止め、いかに読者を焦らしたいか。
 いかに読者をその余韻に浸したいか。その調節も含めて周りの描写をしたらいかがでしょうか。
 物語のスピード調節のために細かな描写があると思います。

 自論ですが、参考になれば幸いです。


あるすやさんからの意見
 どうも初めまして、あるすやと申します。
 読者をひきつける文章。ということですが。

 結論から言わせてもらうなら、もっと小説を書き続ける必要があります。
 読者をひきつける文章というのは、個性だと思います。


 個性――というと、おかしいかもしれませんが。つまりは「癖」だと思います。
 読みやすい文章を書くだけなら、多少書いていけばけっこう誰にでもできることです。
 ただ、それだけではおもしろみがなく、読者をひきつけることはまずできません。
 なら、どうするか。

 最初に言ったとおり、書き続ける。
 これに限ります。
 小説を書くことになれる。どんどん慣れていく。
 そうすれば、少しずつですが、自分の文体(文章)というものが出来てきます。
 それが、「癖」
 こうなれば、しめたもんです(笑)
 その癖が、美衣さんの強みとなります。
 つまりは、「読者をひきつける文体(文章)」
 というわけですので、お互い頑張りましょう(笑)

 あと、オマケ。独特、個性的な文体として有名な作家。
 「西尾維新」、「成田良悟」、このほかにもたくさんいますが、
 アクの強い――個性的な文体ならこの二人の著作を読んでみることをオススメします。
 ではでは、これにて。


佐藤拓真さんからの意見
 初めまして。えんどう豆の塩加減にはうるさい佐藤です。塩分の取りすぎには注意しましょう。

 本題です。

>『読者をひきつける文章の書き方』教えてください!

 あるすやさんがおっしゃっていますように、俺も「個性」だと考えています。
 そして正直に答えますと、それ(個性)はご自身で探されるべきです。


 このままではつっけんどんですので、俺の探し方を教えます。

・とにかく本を読む(技術を盗もうと目を光らせながら)。
・小説投稿サイトの作品を読み、感想を書く(例えプロでない作品も、自分の肥やしになります)。
・書き方のサイトや本も読んでみる(型に囚われないように、個性を殺さないように注意)。
・批評を貰う(これが一番です)

 これが俺の「探し方」です。まだ書き初めて間も無いので実績はありませんが、
 俺はこれで上手くなると信じています。
 ですが、他人のやり方など宗教勧誘ぐらいあてになりません。
 上記のやり方が間違っているかもしれません。
 俺にとっても、松本さんにとっても。参考程度にして下さい。

 ですが、ただ一つ言えることがあります。
 それは「早道をしないこと」です。
 急げばそれだけ基本がおざなりになります。
 未熟者の俺が言えた義理ではありませんが、
 時間を掛けてゆっくりと熟成させてこその個性だと思います。

 なにやらずいぶん顔がでかくなった俺です、すみません。


みつきさんからの意見
 松本美衣さま、はじめまして。

 読者をひきつけるために、と描写や表現にいくら凝っても、
 目的を達成するのは多分難しいんじゃないかな、と思います。
 読者をひきつけるのはストーリーの展開、つまり構成にあるんですよね。
 どうしてもこの先を読まずにはおれない、と読者が思ってしまうような、
 構成を練り上げる訓練をしてみてはどうでしょうか。
 まずは、自分がどんな展開をするお話が好きか、じっくり考えてみては。

 文章は基本的には、読みやすいというか、
 いつ、どこで、何が起こっているのか、が分かり易いものがベストです。

  
 どうしてもここだけは、と思うところだけ凝ってみるのがいいかも。
 それではこれにて。
 

mayaさんからの意見
 こちらこそ、はじめまして。mayaと申します。
 運のいいことに、描写だけはうまいと言っていただくことが多いデス……
 その他の部分は知りませんが(涙)。

 ところで、逆に松本美衣さんにお聞きしますが――

「好きな作家さんは誰ですか? 特に、文章が素敵だなと感じる作家さんは誰ですか?」

 ――というふうに、このご質問は、結局のところ、この点に尽きてしまいます(笑)。

 描写がうまくなりたいのでしたら、好きな作家さんの文章を書き写しましょう。
 その際、できるだけ意識してほしいのは次の三点です。

1)背景描写、人物描写、心理描写をどう書き分けているのか。
2)遠景から近景へ、などカメラワークをどう駆使しているか。
3)比ゆ、ユーモアなど、文章の装飾にどんな工夫がなされているか。

 このことに注意しながら模写して、できれば松本美衣さんが使わない表現などをしっかりメモして、
 自作に生かすようにすれば、一年も経てば必ず描写に厚みが出るようになります。

 ちなみに、わたしが「文章がうまいなあ……いつか、こんな文章を書きたいなあ」
 といつも思っている作家さんは、アントニオ・タブッキ、トルゥーマン・カポーティ、
 カート・ヴォネガット・ジュニアの三人です。
 日本人なら、川端康成さん、芥川龍之介さん(特に後期)、そして村上春樹さんですね。

 スポーツなんかでも、大好きな選手の真似をついついしてしまうように、
 文章でも何度も何度もくりかえし模写することで、絶対に上手になります。ガムバってください♪


ナイトすまいるさんからの意見
 たぶん……たぶんですよ?
 描写や表現以前に平らな、つまり凹凸のない文章を書いているからではないでしょうか。
 そして、もしその文が松本さんの個性なら、
 本気で勉強するか、個性を諦めるかしかないように感じます。
 凹凸の無い文章というのは、上手く書くのが難しいにも関わらず、
 読者にインパクトを与えにくい分、相当不利だと思いますので。
 凹凸にしない方法としては、韻を踏むこと、倒置法を使うこと。
 それと、ひらがなは連続すると読みにくいものなので、(特に同じ字が続く場合)
 それなりの理由が無い限りは、出来る限り漢字を使いましょう。

 他には……句読点の打ち方ですね。
 例えば 「いつも、友達や親にわたしの書いた小説を読んでもらっているのですが、」を
 「いつも友達や親に、私の書いた小説を読んで貰っているのですが」
 にすると、少しだけですが読みやすくなったりします。
 長すぎるセンテンスは、出来るだけ区切ったほうがいいと思いますよ。
 というわけで、参考になれば幸いです。
 ちなみに、自分の場合は、すらすらと読める(と思っている)文の中に
 断定→倒置法→断定という障害を入れることで、
 インパクトを出している(と思っている)文体です。
 お互い、頑張りましょう〜

P.S mayaさんへ
 外国の作家の文章が上手だと思われるなら、谷崎潤一郎の文は一見の価値アリだと思います。
 純文学の中では最も英文に近い、むしろ英文を地盤とした
 美しい日本語を書いている……らしいです。特に前期は。
 後期は逆に、日本語を中心に英文を上手く混ぜ合わせた文章になっている……らしいです。
 自分はまだ読んでいないので、詳しくは分からないのが残念ですが
 最高傑作と評される「細雪」を読んでみてはどうでしょうか。
 (自分が読んでない……論外です。すみません)


匿名さんからの意見
 小説を読んでもらう上でもっとも必要なのは、やはり冒頭の引き付けだと思います。
 また、それが短編であるのか長編であるのか、
 といった点でも大きく変わってくるんじゃないでしょうか?

 尺の短い作品の場合は、特に冒頭へインパクトある事件を持ってくると、
 読者も興味をソソラレルと思います。


 冒頭のインパクトさえあれば、多少つたない文章力でもカバー出来るんじゃないかと。
 逆に尺の長い長編などでは、圧倒的な描写で、筆力の高さを見せ付けて読者をのめりこませる、
 という具合の方法もあるみたいです。
 西洋的近代文学では、静かな悠然とした冒頭の描写で、
 世界観あるいは主人公の印象を立ち上げる、といった手法が用いられています。

 小説は書き出した頃にどれだけ基礎体力を身につけたか? という事が大事なのだそうです。
 そういった意味で「読む書く直す」の三拍子を、とにかく繰り返すのが良いのではないでしょうか?
 とにかく、プロ作家の技法を盗む。あるいは汚い言い方に変えれば、
 荒を探すくらいのつもりで読んでみると、いろいろな作者の手法が見えてくると思います。
 書く作業には、ある程度慣れが必要だと思いますので、
 書いて書いて書きまくるような時期も必要だと思います。
 そうして出来上がった作品に感想を付けてもらい、指摘された点を改める。
 この作業を一巡にして繰り返せば、徐々に基礎体力がついてくると思いますよ☆

 個性について、幾名かの方がおっしゃられておりました。
 自分は、その個性が作為的に出来るものだとは、あまり思いません。
 その作家の雰囲気=作風というものは書く事で出来上がるでしょうが、
 本質的な個性となれば、なかなか意図して出来ないんじゃないかと思うので、
 私個人の意見としては、あまり気になさらないでもいいのじゃないかと思います。

 以上、つたない意見でしたがすこしでも参考になれば。


垂れ坊さんからの意見
 初めまして。今日まで旅に出ていた垂れ坊です。旅は良いですねえ(誰に尋ねているのやら)。

 読者をひきつける文章を書くには、やはりなるべくたくさんの小説を見て書いて、
 身体で覚えさせていくのが一般的な方法だと思います。


 そしてパくる! あっいやいや、小説を読んでて「おっ、この文章面白いな」と思える文章があれば、
 自分の小説に『参考として』使わせていただく(パクリはじゃないです。あくまで参考です)。
 そうしていけば、自分でも納得できるような文章ができるはずだと思います。
 かといっても、それでも不安がある、納得できないという時は、人に見せるなり、
 人に見せるのが恥ずかしいなら寝かせて熟成(期間は二、三日)させてから自分で批評する。
 ……なんともひねりも何もない意見ですんません。ではでは。


峰しずくさんからの意見
 こんにちは。

 技術的な面では皆さんからたくさんの参考になる意見が出ていると思います。
 それらを読みながら、ふと、昔読んだなにかの文章読本を思い出しました。

 それは、読者の知らないことを書く。作者しかしらないことを書く、です。

 もちろん、読者の知らない、といったって、知っている人はたくさんいます。
 例えば、学園モノを書くのに、放課後の職員室を、想像だけで書くのと、
 実際に教職員をしたことのある人が作家デビューして書くのとは違うはずです。
 警察出身のミステリー作家なら、警察出身だからこそできる描写やストーリー展開があるはずです。
 もちろんストーリーは創作ですから、誰が書いてもいいわけですが、
 ウンチクとか小道具に微妙な差が出てくるのでしょうね。

 一般的にはこれを取材で補いますし、SFやファンタジーであれば、
 文献を参考にしたりすることはあるでしょうけれど、一から世界観を作っていくわけですから、
 あまり関係ないとも言えますが。

 いっけんストーリー本論とは関係の無いところでも、読者の知らないことをちりばめてやる、
 すなわち知的好奇心を満たしてあげる、というのも、
 読者をひきつける要素のひとつではないでしょうか。

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