第4研究室 創作に関するQ&A 289P | トップへ戻る |
空我顎さんからの質問
 おもしろさとメッセージの強さ、どちらを優先すべき?
 
 面白い作品と、メッセージの強い作品。どちらを書くべきか。
 メッセージのある面白い作品が書ければ問題ないのですが、私は不器用でして……
 今現在のスキルでは、メッセージとか意識してしまうと、
 それが色濃く出てしまってあまり面白い作品には仕上がらないのですよ。

 逆に「面白かった」と言ってもらった作品に限ってメッセージらしいものはほとんどなかったりします。
 この両方を上手く盛り込む技術は、
 書いていればだんだんと身についてくるものと考えているのですが……
 質問の意味の捉え方として「読んでいて楽しい作品を書く」ことと
 「メッセージを強く意識して書く」ことのどちらを優先すべきか、ということです。

 例えば、戦争の愚かさを訴えることをメッセージとした作品を書きたい場合。
 「戦争を舞台に明るく楽しく愉快な展開のある作品」
 (若干リアリティのない話ですが、要はRPGみたいなもの)と、
 「戦争を舞台に、暗く悲しい悲劇を描き続ける作品」という、極端な話が2つ出てきます。
 前者が「面白さを追求した作品」で、後者が「メッセージを意識した作品」と捉えてください。

 ……この2つを考えた時、どちら寄りに書いた方が良いのかなぁ、と。
 実際に戦争の話を書くわけではないのですが、自分としては面白さを追求した話を書きたい。
 まぁ、この例の場合だと後者を読みたいって人も多いでしょうけども。
 しかし、メッセージのない作品は読者に「面白い」以外の感情を与えることは難しいことなのですが。
 自分はこう書いている、自分はこう意識している、といった意見をお聞かせください。参考にしたいので。

 長々となって申し訳ないですが、どうかよろしくお願いします。


●答え●

まーさんからの意見
 個人の嗜好で言えば、

 「メッセージは込められていないけど、面白い作品」と
 「メッセージが込められていて、なおかつ面白い作品」
 以外に興味はない。

 「メッセージが込められているけど、つまらない作品」は、ただの作者の自己満足でしょう。
 実際、つまらない作品を使って、作者のメッセージが読者に伝えられるとは思いませんが。

 ちなみに、面白さを度外視した「メッセージが込められているだけの作品」が存在するとは思いません。
 作者がそのつもりでも、読者にとっては違います。


 あったとしても、それは小説とは呼ばないでしょう。


峰しずくさんからの意見
 こんにちは。

 逆説的かつ極論かもしれませんが、ボクが思うに、
 「面白い作品」=「メッセージ性の強い作品」なんです。

 もちろん、ギャグマンガを描こうと言うのなら話は別でしょうけれど、一般的に小説としては、
 きちんとメッセージを踏まえた作品こそが面白く、かつ興味深いと思います。

 「上っ面だけ」とか「上滑り」などという単語や表現を聞いたことは無いでしょうか?
 表面上の面白さだけを追求して、中身がない、ということですね。
 こうならないためには、メッセージはきちんと踏まえておくべきだと思います。


 ただ、作品にも色々あって、「戦争の悲惨さ、愚かさ」を伝えようというものであっても、
 その中に、兵士たちや兵士を送り出した家族の日常生活が、
 ユーモアタップリに描かれているモノだってあると思います。

 逆に、そういう些細な日常が描かれているからこそ、悲惨な場面などでは、
 より悲惨さを印象づける結果になりますし、最初から最後まで、
 戦闘のシーンでどんどん人が死んでいくのでは、悲惨が日常となってしまい、
 訴えかける力も小さくなってしまうように思います。

 ここでは戦争はあくまで「例」なのだと思いますが、例えば、
 「ガンダム」や「ゼロの使い魔」など、両方を満たしている身近な例だと思うのですが。


みつきさんからの意見
 空我顎さま、こんにちは。

 作品の面白さを邪魔するメッセージ性なんて、蹴飛ばしてしまえ、とか思ってる私です。
 メッセージを強く伝えたいなら、ノンフィクションやドキュメンタリーをやるのが一番。
 小説はフィクションで、絵空事です。

 絵空事って言うのは読者を楽しませてナンボ、面白くない小説はゴミと一緒。

 読んだ人が面白いと言ってくれる小説が書けるなら、
 つまらないメッセージ性の強い小説よりも、面白いのを書いたほうがずっといいですね。

 それから、例に出された、「戦争を舞台に、暗く悲しい悲劇を描き続ける作品」なんて、
 正直、戦争中の克明で詳細な記録や、実際に戦争を体験した人の手記に比べれば、
 真実味も迫力も無きに等しいものと思います。
 時々、そういう趣向の「悲惨さ」を売りにしたアニメ等を目にしますが、
 どれもこれも、ほんっとーにつまらない!
 それを見るのに費やした私の時間を返せ! と言いたくなるほどに。
 
 同じ創作者としての目線で見ると、その作品を書いた作者が、
 なんの努力もしていないのが丸見えなんですよね。
 ただ人がボロボロ死んでいく、悲惨なだけの作品って。
 そういう、努力をまったくしなかった結果が『面白くない』の評価にに直結するのを、
 何度も目の当たりにしてきました。

 面白くないエンターテイメント小説には、読まれる価値がありません。
 読まれないものにメッセージ性をいくら持たせたところで、何の意味もない、と私は思います。


 それではこれにて。


スイさんからの意見
 こんにちはスイと申します。

 小説に一番大事なものは面白さだと思います。
 どんな深いメッセージがこめられていようとも面白くなければ誰も読んでくれません。

 読者がいない小説なんてただの字の羅列です。
 それにライトノベルとして書くのなら、ライトノベルは軽く読める小説として出てきたジャンルですから、
 メッセージやテーマなど深く考なくてもいいんじゃないでしょうか?
 いや考えなくてもいいとわけじゃありませんよ。

 テーマも大事ですがそのせいで面白さがなくなるのなら、
 ムリして突き通すこともないんじゃないか、という意味です


 あとごく個人的な意見なんですが、小説にメッセージを持たせるってすごい難しいことだと思うんですよ。
 それが出来る程の文章力や構成力があるなら、自然と面白い小説になるんじゃないかとそう思います。

 てな事が私の意見です。参考になれたなら幸いです。


神原さんからの意見
 こんにちは、神原といいます。よろしく

 ご質問ですが。面白さを追求するならギャグなのでしょう。
 普通ギャグにメッセージを込めた作品てあるのでしょうか?
 あったとしても、ああ、「このギャグ作品これが言いたかったんだ」などと思う人がいるのかな?
 私は疑問です。

 逆に、悲しい話、ほんわかしたハートフルストーリーなどで、ただ悲しいだけ、
 ただのほんわかした日常が書かれていて、で結局なにが言いたいの? と思わないでしょうか?
 
 私はそう思います。 それが、掌編の様な物ならまだ通るかもですが、
 短編、長編となった時、言いたい事は軸になると思います。
 先にこういってるのに、後半こう言ってる。
 成長しての発言なら、主張が変ってもいいですが、ころころ変えたり、
 戦闘や日常が書きたいだけの話に付き合ってくれる読者はいないのでは? 

 先にも書いたのですが、これがギャグなら違ってきますが。

 参考になれば、幸いです。 では。


Mさんからの意見
 たいていの小説作法の本には、
 テーマやメッセージこそが小説にとって最も重要であると書かれていますが、
 私はあまりそういうことは気にしなくていいと思っています。

 物事に対する自分の考えを示したいなら、エッセイや評論を書くべきでしょうし、
 そういったことに固執して書かれた小説というのは、
 たいていの場合、自己満足以外の何者でもありません。


 テーマやメッセージというのは、物語の出発点としては必要です。
 そこから枝葉を広げ、肉付けし。
 そうやっていく中で、なんとなくテーマのようなものが物語全体から浮き上がってくる。
 小説にとってのテーマやメッセージというのはその程度のものだと思います。

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