第4研究室 創作に関するQ&A 290P | トップへ戻る |
ahoさんからの質問 2007年
 漫画・アニメの悪影響
 
 最近、猟奇な殺人事件や、異常に依頼心の強い人が多数見受けられます。
 ある人から、ドラえもんによって、80年代以降の人々に強烈な依頼心が植えつけられ、
 アンパンマンによって、人体への損壊のタブー意識が薄れた所為ではないか? という意見を聞きました。

 幼児期から、過保護な子守ロボットの庇護下におかれたのび太に感情移入し、
 自分に重ね合わせて育った世代は、どんな時でも、何か強力なサポートがある。
 きっと絶対何をしても助けてもらえる。そんな意識を心の奥に植えつけられているそうです。
 そして、頭が取替えパーツ、しかもそれをちぎって食べさせる。
 なんていう、キテレツな食用ロボットによって、体に対する漠然とした不可侵意識。
 人体損壊へのタブー意識の閾値がかなり低くなっていると言われます。

 ロボットの部品として頭部の交換をする、というのはなんとなく理解できるものの、
 体を特に頭をちぎって渡し、しかも食べさせる、というのは、
 幼児に見せるにはあまりにも猟奇な事ではないでしょうか?
 わたしはいまだにグロテスクさが怖くてあの作品は見れません。

 しかも性質の悪いことに、それを見ながら成長し、しかもわが子にも継承していく……
 息の長いヒット作には、隠れた毒が必要とはいえ、この先の未来がちょっと怖いです。
 以前「人生をリセットしたい」と自宅に放火した少年がマスコミを騒がせましたが、
 もし、体は取り替えれるかも知れない、そして、何をしてもきっと誰かが最終的には助けてくれる。
 こんな意識の人が今もなお増産されているかと思うと、怖くないですか?
 そして、このように人心や文化にまで影響を与えることのできる「作品」について。
 皆さんのご意見、聞かせてください。


●答え●

斬玖郎義経さんからの意見
 万能同居人や隣人はハットリくん、魔法少女、ああ女神様等々他にも色々な作品があります。
 もちろん、例に挙げられている作品が一番メジャーなものだと私も思います。

 でも、それらの作品の影響で人生をリセットできるとか、
 誰かが助けてくれるという考え方に至ったと言うのは飛躍が過ぎると思います。

 もちろん、そのようなユニークな論文を書いた博士先生がおられるのでしょうが、
 あくまでその博士の個人的な視点による一論文に過ぎないと考えます。
 子供に限らず犯罪を犯した場合、本当に「誰かが万能アイテムで助けてくれる」
 「人生をリセットする」という事を考えて行ったのか私には疑問です。

 光市母子殺害事件の場合、事件直後の被告人は反省もせず
 「自分は未成年だから裁かれない」との内容の手紙を友人に出したりと、
 自分の立場を十分に理解し、狡猾で残忍な態度をしていましたが、
 裁判で弁護団が変わってから急に「家庭環境が悪い」「被害者に母性を感じて抱きつきたかった」
 と年齢退行したような陳述を法廷で述べだしています。

 私は上記の事件に限らず、弁護人が各犯罪の被告の刑罰を軽くするために
 「あなたは人生をリセットしたかったんじゃないんですか?」と誘導して、
 それっぽく発言させているような気がするのです。

 刑事事件において、弁護人は刑罰を軽くする事が仕事ですから、その行為は問題はないのでしょう。
 偽証は罪になりますが「そのように考えていたかもしれません」と、
 被告が当時の心境を推測する事は違法ではありませんから。

 しかし、あまりにもできすぎていると思うのです。

 いかにも、精神的に不安定でテレビの番組と現実の区別が付かなかったと、
 精神的な問題にすり替えようとする法廷戦術に見えてなりません。


 私は、弁護士が「”どんな時でも、何か強力なサポートがある。きっと絶対何をしても助けてもらえる。”
 と発言させれば裁判に勝てる」と植え付けられているのではないかと考えます。

 ニートや引き籠もり、様々な依存症が最近若者の間で増えて居るとも言われてますが、
 それらにしてもテレビの影響が主原因ではなく、そうした物を容認してしまう環境や、
 そうならざる得ない状況が有るものと考えています。

 有名税と言われればそれまでですが、
 社会不安や何か犯罪がある度にそんな引き合いに出される作品が、私には不憫です。

 いつも助けて貰うアニメを観て育ったから潜在的に甘えているんだ!
 とか、ゲームばかりするから脳の活性が落ちて豊かな精神性が育たないんだ!
 とか、これらの意見は乱暴すぎると私は思います。

 世の中というのはそこまで単純ではなく、もし、そんな事が本当に影響するような社会であるのなら、
 もっと根本の部分に重要な欠陥があるとしか考えられません。

 質問者様はどのようにお考えでしょうか?

 やはり、本当に困った時は万能アイテムで何とかなるんじゃないかと期待した事など有りますでしょうか?
 私はありませんし、そう考えている人もほとんど居ないと思います。


エルスさんからの意見
 私はちょうど、両作品真っ盛りの世代ですが、潜在的にそういうのがあるかもしれませんね。

 アンパンマンは「自己犠牲」の象徴として造りだされたんじゃないかと思っています。
 ドラえもんは、人間にとって最も恐ろしい病と言われる「孤独」から心を守るための、
 絶対的庇護者=概念的母親ですかね。

 見方を変えれば、両者とも恐ろしい存在になりますが、
 これはどんな作品どんなキャラクターにも言えることでしょう。

 つい最近、「デスノート」も世界でいろいろと言われています。
 しかし、すべての人の人格に影響するのは漫画アニメ小説だけではないはずです。

 生きていく上で関わるすべてが人を作っていくんですから。
 たとえ犯罪者が漫画に影響されたからと言って、すべての責任をその漫画に求めるのは間違いです。


 依存心が強かったり人体の損傷に罪の意識がないのは、あくまでその人がそういう考え方をして、
 それを己の価値観として選択した結果です。
 
 中国
 中国で発禁処分になった「デスノート」。
 学校で「デスノートごっこ」がはやって社会問題になったからだと言うことですが、
 安易に発禁にするだけでなく、学校や親も「そういうことをしてはいけない」と教えるのが重要です。
 そこまでちゃんと教えているのかまでは情報が入ってきませんが……。
 
 一番深刻なのは、悪いことを悪いときっぱり教えない風潮があると言うことだと思います。


ahoさんからの返信(質問者)
 ご意見ありがとうございます。
 私は特に、ドラえもんに対して何か意見は無いのです。
 アンパンマンには生理的に嫌悪感が否めませんが。
 あれが何で人気が在るのかさっぱりわかりません。

 私自身はドラえもん世代ではありませんし、
 これが悪いんだ責任者出て来い、とっくに天国か〜とも考えてはいません。
 ただ、そうして引き合いに出される、つまり、それだけ世を動かすパワーは、すごいと思うのです。
 また、功罪への意見もまたさもありなんと頷けるので、掲示させて頂きました。
 ご意見ありがとうございます。


Dr.ウニボンさんからの意見
 そういや、アメリカでは「ドラえもん」は不評だそうです。
 何故ななら、アメリカドリームの精神に反しているからだそうで。


>幼児期から、過保護な子守ロボットの庇護下におかれたのび太に感情移入し、
 自分に重ね合わせて育った世代は、どんな時でも、何か強力なサポートがある。
 きっと絶対何をしても助けてもらえる。そんな意識を心の奥に植えつけられているそうです。


 最近の事件で、殺人をした少年が、
 「ドラえもんが何とかしてくれると思った」と供述しているものがありましたなぁ……。
 ドラえもんは確かに万能に近い存在ですが、「このままじゃのび太くんがダメになる」と、
 未来に帰ってしまう話もいくつかある通り、決して過保護じゃないと思いますがねぇ。
 のび太も「ドラえもんに頼ってばかりじゃダメだ」と勇気を奮う事も多々ありますし。

>ロボットの部品として頭部の交換をする、というのはなんとなく理解できるものの、
 体を特に頭をちぎって渡し、しかも食べさせる、というのは、
 幼児に見せるにはあまりにも猟奇な事ではないでしょうか?
 わたしはいまだにグロテスクさが怖くてあの作品は見れません。


 アンパンマンってロボットだったのか……という疑問はさておき。
 原作である絵本のアンパンマンなんてアニメの比じゃないグロテクスさですよ。
 頭丸ごと一つ与えても「お腹が減った」と喚く巨大ゴリラに対し、
 「森の木を食べればいい」と言い残し、夕日の中をふらふらと首無し状態で飛んで行きますから(笑)。
 (ゴリラはその助言通り木を引っこ抜いて片端から食い尽くしていきます)


 正直、個人的には『教育に失敗した言い訳としてお偉方がそういう事を言っている』
 ようにしか聞こえないんですよねぇ……。

 
 創作家としては、論文まで書かれるような作品を作る事はとても嬉しい事だと思いますが(笑)。


ahoさんからの返信(質問者)
 アンパンマン怖いですよ。
 確か何かの漫画家が、ドンブリマンのパロディでSFギャグ書いたのがあったはず。
 脳みそである頭のトンカツとご飯を食べられて死んでいた被害者が発見され、
 食べた犯人を探し出す、というものが……話がそれました。

 そしてドラえもん

>「このままじゃのび太くんがダメになる」と未来に帰ってしまう話もいくつかある通り、
 決して過保護じゃないと思いますがねぇ。
>のび太も「ドラえもんに頼ってばかりじゃダメだ」と勇気を奮う


 この部分が実は一番感動する要素なんですが、おかげで小出しになっている。
 ゆえにそうじゃない部分が目立つ。というのは私の穿ち過ぎでしょうか?

 論文や解説書になる作品。
 本当にすごいですよね。
 二次創作をしてもらえたら天にも上る気分。とか思うのですが。


ドラゴンボールさんからの意見
 先日、孫がビデオを見ているととんでもない言葉に耳を疑いました。
「オッス オラ 極右」
 主人公は異星人との紛争を暴力によって解決しようとするもので、
 とても、子どもには見せられる内容ではありません。

 また主人公がピンチになると金髪で青い目に変身します。
(元々の主人公は黒髪で黒い目をしています)
 時代遅れの脱亜入欧的表現に笑ってしまいましたが、
 こういう所から同じアジアの同胞への差別が始まるのかと思うと薄ら寒い気がします。
 そして、最後の必殺技は、全ての人々から元気を少しかけてもらい巨大なエネルギーにする、
 というものなのですが、その表現が更に恐ろしい。
 全ての人々が両手を天に上げる、そう万歳なのです。
 万歳をした人から力を奪い取り、敵を撃つという図式は戦中の構図そのもので、
 その衝撃にへたりこんでしまいました。
 このような番組を見て育つ子どもの将来が非常に心配です。
 この国はいったい何処に進んでいくのでしょうか。
                   56歳 (仙台市・主婦)



 これはコピペ、つまりネタです。
 ahoさんが言われているアンパンマンやドラえもんの話も似たようなコピペを見たことがあります^^
(どこで見たのか思い出せなかったので見つけられませんでしたが……)


ahoさんからの返信(質問者)
 一瞬、お孫さんお持ちなのかと思っちゃいました(笑
 私の場合は、知り合いから口頭で弁舌を咬まされたのですが。
 
 人の数ほど意見があり、色んな角度から見れるということでしょうね。
 オモシロイ物見せていただきました


みつきさんからの意見
 aho さま、こんにちは。

 ドラえもんやアンパンマンが、どうしようもない非人間的な意識を持つ人物たちを育てている、
 なんて言うのは、ただの考えすぎというか、妄想の産物だと思いますよ。

 何でも自分以外の人や物のせいにする子供や青少年が増えているのは、
 根本的に考えれば親や周囲にいる大人の教育の成果なんじゃないかなーと。
 また時々、いい大人になってもそういうことを言い募るオカシナ人たちがいますが、
 それはただ単に頭が悪いってだけでしょう。

 「自分のせいでこうなったんじゃない」とばかり思いたがる、ある種の人々にとっては、
 「漫画やアニメのせいでこんなふうになったんだ」とか言って、
 己の責任を自分以外の誰かに丸投げ出来るというのは、とても楽なことなんでしょうけどね(笑)。
 そんなしょうのない人たちのつまらない妄想にいちいち付き合わされざるをえない、
 普通一般の当たり前な私たちの迷惑ってのを、一度ちゃんと考えて欲しいものですヨ……。

 それではこれにて。


夜霧さんからの意見
 いちいちエンターテイメント作品に「教育に悪影響だ」と言っていてはきりがありませんね。
 そんなのは子供の教育に失敗した親と、何でも祭り上げるマスコミの言い分だと思いますよ。



クロウドさんからの意見
 んー、アニメもですけど、毎週人が死ぬドラマを放映するのも教育に悪いだろうに……
 と、アンチアニメ主義者の両親に言った事があります。
 昼のメロドラマなんぞ、四時限授業で帰宅する小学生低学年への悪影響ありまくる、とも。

 ただ、需要層が低めなので叩きやすいんでしょうね。昼のメロドラマをバッシングしたら、
 奥様方を敵にする訳ですから、反攻を簡単に潰せる子供主体の方へ。

 
 そう考えると、弱者へのイジメと変わらず、譬え、認められた論文であったとて、屁理屈に思えたり。
 なんにせよ、極右のじい様に育てられようが、赤旗な両親に教育されようが、
 当人の主義や考え方は個人の物に過ぎず、取捨選択や感受性もまた同じく。
 何かの責任にするのは、よろしくないかと。


三毛招きさんからの意見
 そりゃー、影響ってのはあるでしょう。

 そもそも人間なんて成長するために親に影響を受け、絵本に影響を受け、
 小説に影響を受け、TVに影響を受けてますよ。


 外界から影響を受けてない人間なんていないわけで、
 影響を受けたということを持ってしてその作品を責めるってのは馬鹿のやることですよ。
 「功罪」というのならば、子供影響云々でなく、その業界でその作品がでたことによってどうなったか、
 ということを論じるべきだと思いますがねぇ。
 そして、この主文だと「功罪」ではなく「罪」だけだと思いますが。
 そもそも、ギャグ漫画に何を求めているのですか?


Azifさんからの意見
 影響、と言うのならばそりゃあると思います。
 ですが、其れがアンパンマンやドラえもんだけに限定される理由は無いでしょう。
 
 例えば、極論してしまえば過保護になりすぎている現在の親の姿を見てください。
 まともな親はまともですが、酷い親は酷いですよ?
「うちの子に限ってそんなことはありません」「誤解です」
 問題を起こしても、子供を叱り付けるどころか、捕まえた相手に組みかかる有様。
 学校に対しても「子供に悪い事を教えるのが学校でしょう? 教育は学校に任せています」です。
 親の背中と行動を見て育つ。それが子供である以上、ドラえもんやアンパンマン以上に、
 今の親こそが抜本的な原因になっているんじゃないでしょうかね?
  
 なんてことを、極論で言ってみましたが、実際これと対して変わりません。

 体を与える自己犠牲。それはアンパンマンが最初か? んなわきゃ有りません。
 神話民謡伝承を紐解けば、そう言う逸話は限りがありませんよ。
 そして、今よりももっともっと昔では、それらこそが、
 今で言うアニメ・漫画・小説・映画・歌etcなどの役割を担っていたんですから。
 だとすれば、人の認識が変わったのは、もっと抜本的な部分からなんでしょう。
 例えば、便利になったが故の何か、とか。
 
 さて、人心や文化に対して影響を起こしうる作品。ですか。
 それは、名作と言って良いんじゃないでしょうか?
 古くは神話。民謡。伝承。詩歌。絵画や音楽、彫刻なんかもそうですね。
 人の文明は文化とともにあって、文化と言うものは、周りに影響を与える作品があってこそです。
 その作品の方向性が何であれ、それに人が引かれると言うのならば、
 その作品は良い作品だと思いますし、そう言う作品はあるべきだと思います。


無冥 蹟怜さんからの意見
 フッ、色んなダーク系、アングラ系の書物を読み漁った無冥の立場から一言。
 ハッキリ言って、どれだけ残虐な描写が記載された作品が流行っていたとしても、
 作品事態に罪はありません。
 
 何故なら正常な判断能力を持った人間ならフィクションと現実の区別は子供でも出来るからです。

 フィクションは所詮フィクション。
 ソレを現実と混同してしまう人はその作品事態が悪いのではなく元々そーゆー人間だったのです。
 この場合悪党ではなく「原始人」と呼びます。

 何故なら、架空の物語の悲惨な話よりも、現実の方が遥かに何万倍も悲惨だからです。
 無冥自身も昔結構キツい「イジメ」にあったりしましたが、ソレでもその人達を殺そうとは想いません。
 そんな卑劣な人間の為に何の関係も無い、
 自分の周囲の何の罪も無い人々が傷つくのは同じくらい最低な行為だと考えるからです。
 
 だから、たかが漫画や小説如きで人を殺すならどうぞ勝手におやりなさいです。
 その人自身には、そして周りには、漫画や小説よりも影響力を与える人がいなかったのですね。
 哀れです。
 惨めです。
 この世界の全てを敵に廻す覚悟があるならどうぞ漫画や小説の所為にして罪を犯しなさい!!
 ドラエモンがどうだとか、アンパンマンがこうだとか、
 後に残される人々、傷つけられる人々にとっては何の関係もないんです!


囲炉裏さんからの意見
 少し私の過去話を語りたいと思います。
 恐らくこの投げかけに対する私の一番適切な答え方だと思うので。
 見当違いな答えでしたら失礼。

 私が小学生の頃は日本三大アニメ(無論、ドラえもん、クレしん、ポケモンの事、間違ってたら失礼)が、
 黄金期だったのです。
 アンパンマンは親言うにはあまり赤ん坊の頃から見てなかったようです。
 
 私は毎週欠かさず、それを貪るように目をカッ!!と見開いて(誇張)凝視していました。
 そして学校では男子と共に拙い絵でグロ漫画を描いて笑い合っていました。
 少し成長すれば、今度は兄上の引き出しの奥にある秘蔵コレクションに興味を示し始めました。
(当時中一だったと思う)
 そこには精神的なグロ表現があるわけで・・・それを平気で読んでいました。

 そして今現在に至るわけですが・・・
 自分で言うのはなんですが、これでも警察にお世話になったことありませんし、
 教師達に目を付けられたこともありません。
 一度いじめで登校拒否しちゃった時を除いては。
 自室の中で奇行にも走ってない・・・と思う・・・多分。

 ゴホン・・・まあ私が投げかけにある『影響』とやらを浴びるが如く受けても、
 そのように常人な生活を送れています・・・主観的に多分。


 それは私が素晴らしい親、兄妹、友人に恵まれていたからだと私は思っています。
 そこら辺を見渡せば、悪影響と呼べる毒なんてゴロゴロあるわけですよ。
 それに毒に対抗する『耐性』を身に付けるには人との係わり合いが大切です。
 
 子供の頃にどんな悪影響のある情報が周りにあろうが、
 それの取捨選択の判断基準を教えるのは、つまるところ家族なのですよ。

 子は親の背中を見て育つ、というように、目に見えない色んな部分を親を見て学ぶのです。
 実例で親に家庭内暴力を振るわれた子供は、
 自分が親になった時も子に暴力を振るう確率が高いと出ています。

結論。
 アニメなどには少なからず『影響』がある。
 しかしそれは自然なこと、存在自体を否定する根拠までには至らない。


 我が子を悪影響から守るのが親、家族の仕事であり、
 友人が変に感化されて止めてあげるのも友人としての責務。
 要約すると、健全な人間関係があれば、子は健全に育つ、ということです。

 的違いなら本当に失礼。


電波ネコ(仮)さんからの意見
 この話は前提の立て方に多くの問題があるように思えます。
 まず、話をおおまかな要素に分解してみます。

1:「猟奇的な殺人が増えている」
2:「依頼心の強い人間が増えている」
3:1と2は最近になって特に見られる傾向である

4:「ドラえもんの影響」
5:「アンパンマンの影響」


 今回の場合1と2、および3の部分があたかも「確認・確定された事実」
 であるかのように述べられております。
 より正確に言えば話の流れの中でさりげなく
 「仮定」にすぎぬ前提条件を「事実」として刷り込んでいます。

 そもそもほんとうに「猟奇的な殺人」「依頼心の強い人間」は増えているのでしょうか?
 また、仮に増えているとしてそれは「最近」になって増えはじめたのでしょうか?



 まず「最近猟奇な殺人事件が多い」に関して。
 それらしいキーワードを並べてみましょう。


「首切り」「バラバラ」「人肉食い」「子殺し」「屍姦」……


 気分を害した方は申し訳ありません。
 ですがこれらは歴史的に見ても昔からありました。
 最近になって現れ始めた特殊なケースではありません。

 また時代や国によっては衆人環視の中で生きた人間や獣を
 「人対獣」「人対人」で殺しあわせ見世物にするようなこともありました。
 現代日本では考えられないことです。

 また江戸時代やそれ以前の日本では

「罪人を磔にして晒す」
「罪人の首を切り落として晒す」

 というような刑罰が存在しました。
 これも現代日本では考えられないことです。

 「猟奇」の基準が曖昧なので単純に「殺人事件」そのものを考えますが、
 統計的にみると「殺人事件」それ自体は戦後減少傾向にあります。
 増えてなどおりません。


 たまたまテレビで「猟奇な事件」を報道しているときに、隣人、あるいは学識のありそうな人物から、
 「最近猟奇な事件が増えている」などと聞いてしまうと、
 なるほどそういうものかと納得してしまいがちですが、統計的な根拠が薄弱であるといわざるを得ません。

 もちろん統計が全てであると言うつもりはありません。
 統計はその方法や基準により大きな揺らぎが生じるため、
 あくまでも参考データの一つにしかならないからです。

 しかし「統計の不確実性」は決して、
 「なんとなく増えてるっぽい」という印象の確実性を保障する根拠にはなりえません。


 総じてみるに

 「最近猟奇な事件が多い」
 という問題の前提にまず疑問を呈さざるを得ません。

 本問題においては「最近〜」の部分があたかも、
 確認・決定された事実であるかのように述べられておりますが、
 まず第一に前提条件の正否に立ち返って、問題を検討してみる必要があるかと思います。

 繰り返しになりますが「殺人事件」それ自体は統計的には減っています。
 なかには

「そんなことはありえない! テレビや新聞でよく見るよ!」

 と、おっしゃる方がおりますが
 報道は決して「世界で起こった事件」をランダムに流しているわけではありません。
 基本的に「視聴率が取れる」「売り上げが伸びる」ことを念頭において、
 「面白いネタ」を優先的に取り上げます。

 必然的にテレビのニュースや新聞の紙面には、
 「猟奇的な事件」「アッと驚くような事件」の比率が増えることになります。


 またそうした「アッと驚くような事件」を載せることができない番組や新聞は、
 視聴率が伸びず売り上げも伸びないため結果的に淘汰されます。

 テレビや新聞が奇妙・奇抜・猟奇な事件を優先的に、かつ競ってとりあげるという前提がある以上

「テレビや新聞をみても妙な事件ばかり……」

 というのはあたりまえのことです。
 報道内容それだけを参考にしてしまえば社会像全体を大きくゆがめることになります。確実に。


 今回は「猟奇的な殺人が増えている」という前提条件だけについて考えてみましたが、
 他の条件に関しても同様に定義や根拠が曖昧であるように思えます。
 
 前提が誤っていれば当然その後の論理展開にも無理が生じます。


 人間は見たこと聞いたこと体験したこと
 全てから影響を受けるものであると私は考えます。
 したがって

「ドラえもん」や「アンパンマン」

 も当然視聴者に影響を与える物であると考えられます。
 アニメやマンガの持つ影響力とその効果には私も大変興味があります。
 ある、だけに根拠が疑わしい前提条件に乗っかった分析には正直首を傾げざるを得ません。


フェアリーさんからの意見
 私はずっと、 aho さんとは違う考え方でそのアニメを見ていました。

 ドラえもんは、

・どんなに科学が発展しようともそれを間違った使い方をすれば痛い目にあう。
・人を救うのは科学ではなくやはり人である。


 この二つを教訓とするアニメだと思っていました。

 同様にアンパンマンは、

・身を削って他人に尽くすことで信頼が成り立ち、最終的には幸福を手に入れられる。
・バイキンマンのように悪いことをすれば必ず報いを受ける。


 この二つが教訓のアニメと思っていました。どちらも子供の時に見せたいアニメです。
 しかしそれでも aho さんの言うような意見が、
 世に出回りそして一般化することがあるかもしれないのが怖いです。
 今はまだ『カリスマ的存在』に「ドラえもんやアンパンマンは教育に悪い」と言われてないから、
 私にとっては初めて聞いた意見ですが、
 カリスマ的存在が同じことを言ったら結構意見が流れるでしょうね。

 例えば、アリストテレスが回っていると言えば、太陽が地球の周りをまわってます(天動説)。
 ヒットラーが自分たちが貧乏なのはユダヤ人のせいだといえば、ドイツ国民は信じました。
 日本人にとってのカリスマは、昔は天皇、今はマスコミです。
 マスコミがダイエットに良いといえば納豆はダイエットにいいです。(古い?)

 結構前の話ですが「ロックは不良の音楽だ」とマスコミに言われ、
 ロックバンド部は部として認められず、ロックコンサートに行けば停学、
 悪けりゃ退学という処置がとられたこともあるそうです。(寺内タケシとブルージーンズ談)
 そして信用を取り戻すまでに多くのバンドがつぶれ、
 「寺内タケシとブルージーンズ」をはじめとするいろんな人たちの頑張りによってロックの誤解を解いたら、
 今度は手のひらを返したようにロックを持ち上げたとか。

 今となっては馬鹿みたいな意見でも、カリスマ的存在に言われると何となく信じてしまうものです。

 今の日本の「カリスマ的存在」たるマスコミが
「ポケモンは、野生動物の保護に対する子供たちの意識を低下させると同時に、
 いらなくなったポケモンを生態系のことなど全く考えもせずに野に放せるシステムが、
 最近増えてきている捨てペット問題などに見る無責任な飼い主を増やす原因となっている」
 と繰り返し言えば、きっとポケモンのアニメとゲームの存亡が危ぶまれますね。

 結論としては私はahoさんの意見は否定しません。
 ですが子供が生まれればあなたの意見を無視して子供にその二つのアニメを見せるでしょう。
 私はあれが悪いアニメだとは思わないので。

 悪い所を探すのは簡単ですが、悪い部分が全くないものは存在しません。
 ですから、よい所を探してそれを持ち上げるのが大事なんじゃないかなって思います。



ろっどさんからの意見
 初めまして。意見を投稿するのは初めてなのですが、私のつたない意見で良ければ。

 人間というものは「自分に非がある」と思いたがらない生き物です。

 いわゆる、合理化ですね。「自分は悪くない、他のものが悪い」といったものです。
 以前、少年がキーボードを抱えてマンションから飛び降りた事件がありました。
 少年はこういったそうです。

「空を飛べると思った」

 『彼がこのような心境に至ったのはネットゲームが原因と思われる』
 この事件に対してニュースは、このような見解を述べていました。
 ネットゲームが原因というならば、近年のパソコン普及、

 もっといえば「科学技術の発達」すら原因になってしまいます。

 「科学技術」は理論によって、勉学によって成り立つものです。
 そしてそこにはあらゆる熱意と努力が詰め込まれています。
 そこまで深く読んでみると、「アニメの影響」と一概には言えません。


 アニメなどには影響があります。
 しかし、一般人はアニメなどのどこに魅力を感じるのでしょうか。
 友情、努力、勝利。
 はたまた、熱意や感動、儚さや悲しみ、そして出会いと別れや愛、それが物語の主体であって、正常です。
 グロテスクやホラーなどのジャンルも楽しめる人もいます。
 ですが、それは怖いから面白い、のであって、
 人がどんどん死ぬから面白い、という人間は異常であり、少数派です。


 根本的に「見て嫌なこと」はしません。
 すると、そういった影響を受けて殺人を犯す人は「そういったところに魅力を感じる人物」となります。
 無論、環境的な原因もあるでしょう。
 
 友人関係、親、悩み、そういった原因のひとつひとつが複雑に絡み合って、結果を生むのです。

 考えてみてください。
 あなたがもし人を本当に殺したい訳でなく、ただそういったアニメの模倣的にやってみただけの場合。
 そのアニメが好きで見てたなら、そのアニメを汚すような発言を許せますか?

 政治家は「現代の大人」を否定できません。なぜならば選挙権を持っているからです。
 マスコミは「現代の大人」を否定できません。そうしたらマスコミの存在が危うくなるからです。
 だとすれば、アニメを叩けば良い。小説を、フィクションの責任にしてしまえば良い。
 それは侮辱ではなく考察、罪に問われないからです。



 大人は「昔あったものを肯定し、現在あるものを否定する」のでしょう。
 その矛先が、「昔」無かったアニメやライトノベルに向けられているだけです。
(正確には「無かった」のではなく、「あったがあまり注目されていなかった」)

 最も、それが老いた人間全てにいえることではありません。
 「あの頃は良かった」、「これだから最近の若者は」、「最近は酷い世の中になった」……。
 過ぎ去りし過去は美しきかな、しかし現代の状況を受け入れる事も大切です。
 
 近年の女子生徒は「スカート短い」といわれていますが、
 昔は「スカート長い」と散々言われてきたそうです。
 今はスカートが長いとださい、格好悪い、そういわれます。
 昔はスカートが短いとださい、格好悪い、そういわれます。
 今はアニメを見てるとオタク、そういわれます。
 昔はアニメを見てても何も言われません。それが正常です。


 平成元年辺りに、一つの事件が起こりました。
 幼女を誘拐し、隔離し、拷問する、といったものです。
 マスメディアは被告人の自宅にアニメやライトノベル、フィギュアがあったという理由で、
 それらが原因と決め付け、否定しました。
 斧で親を殺害した少女。とあるアニメが原因と疑われました。
 小学生が人を殺しました。有名な殺人小説が原因です。

 正常な判断力を持っていれば、まず影響を受けるのは自分が魅力を感じるところです。
 どらえもんであれば秘密道具で人々を助ける。
 アンパンマンであれば困っている人々を助ける。
 悪いのはアニメではなく、間違った影響を受ける人を作り出した者です。


 以上、長々と失礼をいたしました。


Dr.ウニボンさんからの意見
 私が思うに、ドラえもんが『本当に過保護』なら、のび太に何か問題があった時、
 ドラえもんは自ら問題を解決するんじゃないかと思うんですよ。
 ところが、お話の大半はドラえもんが不思議な道具をだして、
 のび太がそれを使い、調子にのって失敗する。
 
 例えれば、算数が分からないと嘆く子供に、
 「これを使って計算しなさい。使い方は〜〜〜だよ。」とノートパソコンを渡すようなもんです。
 これでも十分過保護でしょうけど、問題を自ら解かせようとしているので、マシだとは思います(笑)。


kanaさんからの意見
 はじめまして、でしょうか?
 kanaです。
 ちょっと思ったことを。

> 最近、猟奇な殺人事件や、異常に依頼心の強い人が多数見受けられます。
 
 ……?
 別に最近になって猟奇殺人が増えたわけでも依頼心の強い人が増えたわけでもないでしょう。
 むしろ猟奇殺人と認定される件数が増えただけで、実数はそんなに変わらないと思われます。
 依頼心に関しても、インターネット等で匿名の投稿ができたりするから件数が増えて見えるだけで、
 単純に強くなったとは思えません。

 両方とも、そう見えるだけの話では?

>在る人によると、ドラえもんによって、80年代以降の人々に強烈な依頼心が植えつけられ、
 アンパンマンによって、人体への損壊のタブー意識が薄れた所為ではないか?という意見を聞きました。

 まず、「在る人」って誰なんでしょうね?
 匿名でそんな説を語るなんて無責任ですねぇ。
 報道でよく見る「関係者」ってのもいいですよね、
 その人自身は責任を持たずにいくらでも発言できますから。

 次、依頼心と人体損壊のタブーについて。
 ドラえもんを見たからってそんなに依頼心は強烈に植えつけられませんよ?
 アンパンマンを見たからって人体損壊のタブー意識が低下するわけでもありませんよ?
 最近放送中止されてた「ひぐらし」や「School Days」は鉈を振り回したりバットを振り下ろしたり、
 鋸で斬られたり包丁で刺されるだけで、それ自身は原作にあったというだけの話。
 
 それを見たって、「ああ、誰かの頭かち割りてぇ」「誰かの首斬って血が吹き出るところ見てぇ」
 なんてそう簡単には思わないですよ?
 錯乱した状態が正常な精神の持ち主でもない限り。

 人間って簡単に影響されますけど、それはごく小さいな程度に留まります。

>こんな意識の人が今もなお増産されているかと思うと、怖くないですか?

 私は「こんな意識の人が今もなお増産されているかと思うと、怖くないですか?」
 と思う人間が増産される方がよっぽど怖いですね。

 それって、周りを信じないってことですよね?

 過度に信じるのは困り者ですが、その逆も然り。
 あなたの隣人は得体の知れない怪物ですか?
 あなたのいる世界はそんなにも怖いモノだらけですか?
 そんなことはありませんよね?
 隣人は少なくとも見たことのある人間です。
 世界は少なくともあなたの見る範囲だけです。

>そして、このように人心や文化にまで影響を与えることのできる「作品」について。
 皆さんのご意見、聞かせてください。


 気になったのですが、そもそも影響を与えないことなんてできますか?
 何かが生まれている限り影響は受けるし、何かが死ぬ限り影響は受けます。
 無責任に『噂』や主観的事実を伝える報道を見て影響を受ける人はいますし、
 そんなものはどうでもいいという人もいます。
 それっぽい描写があるアニメだからって悪いものではなし、
 お花畑な展開のゲームだからって良いものではなし。

 どう影響されるかは本人次第ですからねぇ。
 そこまで責任を持たなくちゃいけないなら、何も作れないでしょうね。


 まあ、いつの時代でもオトナの都合のいいように子供の視界を狭めたりはあるんでしょうね。
 ちったぁオトナは責任持てよと、政治やら社会やらに不満を持ってみたり。

 探偵モノは主人公こそ諸悪の権化じゃありませんか?
(主人公の行くところ、常に事件あり)
 戦隊モノは人間こそ諸悪の権化じゃありませんか?
(勧善懲悪、問答無用で敵爆死)
 海外派遣ボランティアって無責任じゃありませんか?
(餓死者、病人を減らした行動が餓死者、病人を増やしてく)

 皮肉屋もしくは毒吐き魔と呼ばれてしまって、自身でも納得することの多いkanaでした。
 乱文、長文失礼します。


リンチェさんからの意見
 ahoさん、こんばんは。

>在る人によると、ドラえもんによって、80年代以降の人々に強烈な依頼心が植えつけられ、
 アンパンマンによって、人体への損壊のタブー意識が薄れた所為ではないか?という意見を聞きました。


 一般的に「ドラえもん」や「アンパンマン」は、
 むしろ「教育的な」作品と受け入れられている向きがありますから(個人的には同意できませんが)、
 この意見はかなりの珍説ですね。
 
 珍説だけなら何の問題もありません。
 ですが、この珍説を唱えているという人には、
 批判している作品に対する知識がほとんどないように思われます。
 大体、アンパンマンがロボットって……。
 
 実に見事なまでのトンデモ説です。某巨大掲示板風に、「しけた餌だクマ〜」とでも返事したいくらいです。
 大体、「ドラえもん」や「アンパンマン」の問題点として指摘されているものは、
 「一寸法師」、「アラジンと魔法のランプ」、「幸福な王子」etc.にも出てきた要素です。

 当然ながら、これらの物語が多くの人々に知られるようになったのは80年代よりもずっと昔。

 全く、実にしけた餌です。
 とはいえ、あまりにもショッキングな物語が場合によっては見る者にとってのトラウマとなり得たり、
 あるいは毒の強すぎる作品を幼い子供には早すぎると判断したりすることは、
 決して馬鹿なことではないでしょう。
 
 例えば、藤子・F・不二雄の「気楽に殺ろうよ」という漫画があります。
 内容については割愛しますが、これを読んだ時、私は正直、
「この作品は幼児には向いていない。大人になってから……とまでは言わないが、
 少なくともある程度成長してから読むべき漫画だな」と感じました。
 また、エログロはどうしても受け付けないという人だって、いくらでもいるでしょう。

 しかし、有害・無害の問題にせよ、社会に対する影響を考えるにせよ、必要なのは問題とする作品、
 そしてその作品が生まれた背景etc.について、正確かつ充分な知識を持つことでしょう。


 ahoさんが紹介されています珍説の論者のようないい加減な知識と解釈では、
 本当に「ドラえもん」や「アンパンマン」といった作品が世の中に与えた影響を語ることはできません。

 まあ、漫画にせよ小説にせよ、本当に優れた作品は、
 世の中に良かれ悪しかれ何らかの影響を及ぼすものでしょうけどね。
 「歌は世につれ世は歌につれ」という諺だってあることですし。
 私も、いつかは世の中に影響を与えるような作品を生み出したいものです。


mayaさんからの意見
 なるほど、そうか、わたしがちょっとばかしおかしい大人になったのは、
 子供のころに『変態仮面』が好きだったからなのか(笑)――

 こんにちは、お久しぶりです。はぐれまくったメタルまやです。
 トップページでahoさんのお名前を見たので、半年振りぐらいに交流板を開きました。
 まあ、何とも扇情的な文章を書いていますね(笑)。狙っているにしては、ちょっとひどいですよ、ahoさん。

 ところで、あまり誰も指摘していないので、わたしからひとつだけ申し上げますと――

 最も大切な点は、ドラえもんの作者である藤子・F・藤二雄さんも、アンパンマンのやなせたかしさんも、
 どちらの作者さんとも悪意をもって創作はしていないということです。
 

 藤子・F・藤二雄さんは、のび太くんの依存性をよく理解しており、
 たいていのエピソードではのび太くんにしっぺ返しを受けさせています。
 また、やなせたかしさんも、子供たちに猟奇的な描写を見せたくて、
 わざわざ顔を食べさせるシーンを描いたわけではないでしょう。

 結局のところ、作品をどう受け止めるかという問題は、読者や視聴者に委ねられています。

 ですから、もしahoさんが小さなお子さまへの影響を危惧していらっしゃるのでしたら、
 それは家庭教育において解決すべき問題だと思います。
 テレビの子供アニメはある意味で社会教育の一環ですので、
 家庭教育、あるいは学校教育の中でいくらでも是正することが可能なのではないでしょうか。

 もっとも、わたしの知る限り、ahoさんはこういった回答を想定していないほど、
 短慮な方ではないと思いますので、質問の趣旨が
 「こんな意識の人が今もなお増産されているかと思うと怖くないですか?」といった点――
 つまり、オーウェルの『1984』やハクスリーの『すばらしき新世界』のようなSF作品で描かれた状況が、
 現代で実現しつつあるのではないのか、ということでしたら、
 情報の多様性と需給関係の変化といった論旨で別に原稿を書かなくてはいけないですし、
 それはそれでとても面倒ですので(笑)、わたしはここらへんで撤退させていただきます。

 いずれにしても、創作の自由は、わたしたちの祖先が何百年もかけて培ってきたものです。
 ちびくろサンボのように、皆が偏見を持って作品を捉えてしまい、
 作品そのものを迫害してしまうことこそ、わたしは最も危惧します。それでは♪



ぽろろさんからの意見
 結構前からいますが、書き込みはお初です。

 自分は男子校に通ってる高校生ですが、
 周りの生徒はとても良い人間ばかりです。
 そして、その良い人間のほとんどは幼少期に、
 『ドラえもん』や『アンパンマン』を見ていて面白いと感じています。

 『ドラえもん』には、頼りになる友達や、道具があるとはいえ、
 使い方を主人公が頑張って決めた上で実行した結果としての成功や失敗があります。
 『アンパンマン』には、顔を分け与えるという自己犠牲や、
 顔が濡れたら力が出ないなどの弱点を背負いながらも悪に立ち向かうという正義があります。
 そんな作品を見ているのですから、その彼らが良い人間になるというのも頷けます。

 …ハイ、同じくそのアニメに影響を受けたであろう人達の一部です。
 どこかのサイトで

 『犯罪者全員が肉を食べてるからといって、
 肉を食べた人間全員が犯罪者であるのかといえば、答えはノーだ』
 といった感じの文章を見たことがありますが、まったくその通りです。


 一般普及してるんですからその作品自体、犯罪する方も犯罪しない方も両方が見ることが出来ます。
 それを=犯罪者増産の一因、と取るには早合点しすぎかと思いますが。


矢神千倖さんからの意見
 常々思っていることですが、全てのアニメには、
 「絶対に真似しないでください」
 って表示しておくべきなんですよ。


 アニメに限らず、ドラマや映画、小説、漫画なんかでもそうですね。
 ちょっとマニアックかもしれませんが、
 昔放送していたヒーロー特撮「怪傑ズバット」の次回予告ではほぼ毎回、
 「良い子の皆さん、ズバットの真似はとても危険ですから真似しないでくださいね」
 と語りかけています。

 非常にアメリカンな発想ですが、アンパンマンなら、
 「人の頭は食べれません」「実際にマントで空を飛ぶことは出来ません」
 ドラえもんなら、「困っていてもドラえもんが助けてくれることはありません」
 といったように表示しておけば、国のお偉いさんは文句も言わないのでは?
 
 斧で父親を殺害した少女の事件でも、とばっちりのようですが「ひぐらし」が放送中止になりました。
 あれでもどこかにそういった表示をしておけば良かったんじゃないですかねぇ。
 ものによっては視聴者の夢を壊しますが。


ななつさんからの意見
 今更ここに来てるのはやっぱり遅れてますかね、ななつです。
 基本時代に遅れます。

> 最近、猟奇な殺人事件や、異常に依頼心の強い人が多数見受けられます。

 さて、本題ですがこれはメディアがそういう話をニュースにしたいからだと、皆さんおっしゃってますし、
 実際そうじゃないかと思います。以上。

 ってこれじゃだめですね。
 確かに怖い事件も起きてますが、
 それが一概にアニメやマンガの影響だと言い切ってしまうのはいけないと思います。
 
 リアルと空想を一緒にするほうがいけない。
 そしてそれを空想のせいにしてしまうのがいけない。


 アンパンマンやドラえもんなんて可愛いもんですよ。
 私は小さい頃から特撮ヒーロー大好きですけど、毎週怪獣やら怪人やらが爆破されてます。
 でも悪いやつなら爆破して構わないとは思えません。というか、当たり前です。
 
 うちの親父の話ですが、子供の頃に仮面ライダーごっこをして手首に木の枝刺さったらしいんですけど、
 それってライダージャンプをやって見せた仮面ライダーが悪いんですか?
 敵役の友達と戦って泣かせてしまったのは、敵を倒したレッドが悪いんですか?
 そうじゃないですよね。
 はい、友達を殴ったななつが悪いですとも!

 真似するな表記の話も出てましたけど、子供はちゃんと学習します。
 
 じゃあ大きいお友達も学習すればいい。
 それ以前にアニメや漫画真似する方がどうかと思います。コスプレは別として。
 フィクションはフィクションとしてきちんと割り切れない人がいるということです。
 
 何をしても助けてもらえると思う人を減らしたいなら、
 アニメを変えるよりそういうふうに影響を受ける人を出さないような社会に出来ないんですか。
 それをしようとしないから、メディアはアニメを叩くし、
 影響を与える可能性をもっているアニメは反抗できない。
 叩いても勝てると思ってるから何かあるごとに叩く。確かにそうかもしれませんけど。
 
 地球支配しに来た悪の軍団ですか。いやですねえ。ひぐらしの続き見たかったのに。
 とまあ、ぐだぐだになりつつあるのでこのへんにしておきます。
 結論、こんな意識の人が今もなお増産されているかと思うと、怖くないですか?
 という人が増えて好きなアニメが放送されなくなるのが怖いです。

 蛇足ですが、ひぐらしのレナの影響で斧殺人したらしいですが、レナが持っていたのは鉈ですし、
 それは人を傷つける為のものではなく、警戒心を象徴する小道具ですよね。


Yさんからの意見
 他のサイトでお会いしたりしていなければ初めまして。

 逆にお聞きしますが、Wikipediaによるとアメリカで一年間に約一万名もの人間が、
 銃によって死亡しているとのことですが、これは全て銃を発明した人間の責任でしょうか?
 むしろ銃で誰かを殺すような人は、例え銃が無くても他の凶器を使っていたのではないかと思うのですが。


 最近の猟奇的な事件についてもそうです。
 斧で自分の父親を殺した人が本当に「ひぐらしのなく頃に」をきっかけにしていた可能性は、
 完全にゼロだとは言い切れませんが、本当にそうだとしても「ひぐらしのなく頃に」が無ければ、
 父親を殺さなかったわけではなく別の物事をきっかけにしていたのではないでしょうか。

 それに僕は「ひぐらし」同様斧事件がきっかけで、
 地上波では放送中止になった「School Days」の最終回で、
 誠が包丁で脇腹を刺され、のたうち回っているところをさらに滅多刺しにされて死んでいくのを見て、
 自分も誰かを殺そうと思うどころかむしろ誰かを殺すのも殺されるのも嫌だと思いました。
 「それはおまえが臆病なだけだ」と言われたら否定できないかもしれませんが。

 もう一つ言わせていただくとアニメを見て自分がどのような感想を持つかという事と、
 客観的に考えてそのアニメを子どもに見せるべきかどうかという事は、
 必ずしも一緒くたに考えるべき事だとは限らないと思います。

 
 極端なたとえですがもしキリスト教の教えを全面的に肯定するような内容のアニメがあったとして、
 それをキリスト教徒とイスラム教徒に見せれば実際の内容はともかくキリスト教徒は
 「これを子ども達に見せるべきだ」と言い、イスラム教徒は
 「このアニメは子ども達に見せるべきではない」と言う可能性が高いのではないでしょうか。


ひろっさんさんの意見 2012/06/29
 これ、実はありえる話なんですが、本当は誰もが目を背けている事実もあるんです。

 世界で最も多くの人々に影響を与え、最も多くの人々を殺してきた書物は、キリスト教の聖書です。

 あれから、神や悪魔、異教徒は殺していいなんて思想ができたんですから。
 欧米における人の不自然な死の原因ではトップクラスです。
 それに比べ、アニメや漫画が殺してきた人は何人ですか?5人?10人?1000人だって聖書には敵いませんよ。

 要は、漫画やアニメの影響だって言ってる人は、自分がそれを気に入らないから言ってるだけなんです。
 科学的心理学的な見地でなんて、説明できるわけがないんですから。

 すみません、愚痴っぽくなってしまいました。
萌え・美少女・美形について
その他・創作上の悩み
世界観・リアリティ・設定についての悩み
タイトル・ネーミングについての悩み
やる気・動機・スランプについての悩み
作家デビュー・作家生活・新人賞・出版業界
上達のためのトレーニング・練習法について
読者の心理・傾向について
使うと危険なネタ?
恋愛・ラブコメについての悩み
ライトノベルについて
文章・描写についての悩み
人称・視点についての悩み
推敲・見直しについての悩み
コラム(創作に役立つ資料)
批評・感想についての悩み
ネットでの作品発表の悩み
ストーリーについての悩み
冒頭・書き出しの悩み
プロットについての悩み
キャラクターについての悩み
主人公についての悩み
セリフについての悩み
オリジナリティ・著作権・感性
テーマについての悩み
二次創作についての悩み

 携帯版サイト・QRコード
  
第4研究室は小説を書く上での質問・悩みをみんなで考え、研究する場です。
質問をされたい方は、創作相談用掲示板よりお願いします。
質問に対する意見も募集します!
投稿されたい方はこちらの意見投稿用メールフォームよりどうぞ。
HOME|  第1| 第2| 第3| 第5| 鍛錬室| 高得点| CG| 一押| 資料| 掲示板|  管理人| 免責| リンク| メール|