第4研究室 創作に関するQ&A 419P | トップへ戻る |
ハンドラーさんからの質問
 序章の書き方を教えてください
 
 はじめまして。ハンドラーと申します。
 これから度々質問しにくるかもしれないんでよろしくお願いします(笑)

 最近小説を書き始めたんですが、どうにも序章が書けません。
 先のプロットとか人物設定はかなり出来てるんですが……

 そんなことを言っても序章を書かないことには小説が始まらないわけで。
 2ヶ月程悩んだのですがなかなか解決に向かわないわけでして…

 よく、序章がダメだと読んでもらえない、といいますから、
 できるだけ上手に見えるように書きたいんです。

 というわけで、どなたか上手い序章の書き方を教えてはいただけないでしょうか?
 ちなみに、自分が書いてるのはローファンタジーです。


●答え●

飛車丸さんからの意見
 『小説に必要な文章力を全て向上させる』

 これが全てです。単純明快。
 読者の目を引くキャラや設定を盛り込み、それを冒頭並びに物語全体で上手く構成し、
 誤字脱字や破綻のない文章で淀みなく読ませ、さらに独創性まで感じさせれたなら万端です。

 あとは、多くの作品を読んで参考にすること、ですね。
 
 冒頭の一文はどう入っているか、序章の構成はどうなっているか、どんな情報が盛り込まれているか、
 次章への移り変わりはどのようなものか、どんな表現がなされているか、
 などなど様々な側面から分析して考える。
 そうして身に付けた知識や知恵を用いて書く。
 最初はうまく活用できないでしょうけれど、何度も反復することで書き慣れてきます。


ミレニオンさんからの意見
 無理して序章を書かなくても、本章から書き始めればいいじゃない。


河田友二郎さんからの意見
 はじめまして、河田と申す者です。

 設定やプロットが完成してるのに書けない。
 なぜか? たぶん、単純に小説を書き慣れてないからだと思います。

 まずはうまいへた関係なく書いてみましょうよ。
 物語の導入部は『緩急』をつけるのが基本的ですから、これをやるのもありです。

 では、拙文失礼しました。


ryuさんからの意見
 まず、肩の力を抜きましょう。怖がりすぎです。


 小説を書くことは、本来とても楽しいものです。
 とりあえず、楽しみましょう。全ては、そこから始まります。
 それではまた。


弓使いさんからの意見
 どうも。弓使いです。

 とりあえず下手でもいいんでかいちゃいましょう。他の人の模倣でもいいです。
 
 経験を積むことを第一に。
 「上手く書こう」なんて最初から思ってもそうはいきません。
 小説を書き始めてどれぐらいなのか、ハンドラーさんにどの程度実力があるのかはしりませんが、
 最初からうまくかける人なんかあんまりいません。
 背伸びしようとせずに、頑張ってください。

 これだけでは解答になってない気がするので一つ。
 インパクトのあるものや、意味が分からなく先が気になるモノがいいんじゃないでしょうか。

 少しでもお役にたてたら幸いです。
 ではでは。


水原さんからの意見
 はじめまして。水原と申します。ちょっと長くなってしまいました、すみません。
 
 私も同じような状況になる事があります。
 最初から筆が乗ればいいのですが、なかなかそう上手くは行きません。

 そういう時、私が取る方法は二つです。
1.他の所から書く
2.とりあえず比較的適当に書いてみる。


 例えば、新人賞の応募締め切りが近くて切羽詰っている時とかは、
 時間節約のために他の所(書きやすい所)から書く事が多いです。

 2のとりあえず適当に書いてみるというのは、もちろんそれで序章は完成などというわけではありません。
 しばらく本章を書き進めた後、もしくは全部書き終わった後で序章をもう一度書き直します。
 最初に適当に書くのは、自分が本章を書き始めるための準備運動みたいなものでしょうか。
 ようは、気持ちよく本章を書き始める事ができればいいのです。

 私の場合ですが、最初から無理して序章を丁寧に書いたとしても、
 大抵の場合は後で書き直す事になります。
 後で見てみれば、全然ダメだと思ってしまうんです。書き始めはやはり重要ですからね。

 どちらの方法にせよ、後で書くという事に違いはないです。
 後で書くという事は、それまでに書いた分だけ自分の成長が望めるという事。
 仮に全て書きあがった後で序章を書くならば、ほぼ一作書き上げた分の経験値は入ってますよね? 
 その作品の中で考えると、一番上手になった時の自分で序章に望めるわけです。

 何にせよ、始めと終わりは、かなり神経を使うところです。
 苦労して試行錯誤すれば、その分いいものになると思います。
 大変だとは思いますが、頑張って下さい。

 それでは、失礼致します。


湊さんからの意見
 とりあえず、好きなところ(たいていクライマックスシーン)から書けばいいじゃないですか。

 パソコンなら、順番を入れ替えるのは一瞬ですし、加筆修正も簡単です。
 手書きの場合はルーズリーフがおすすめです。入れ替えが楽ですから。

 設定やプロットがある程度できあがっているなら、なおのこと、書きたいシーンばかりを書いていっても、
 全体のどの部分かは掌握できるはずです。
 後からシーンの間を埋めるのもそんなに難しくはありません。
 書き方にも書く順番にもルールはありません、自分のやりやすい方法で行けばいいと思っています。

 参考までに。


inquiristさんからの意見
 はじめまして。

 説明しにくいのですが、こうだろうと思うことがあります。
 分からないと思ったら、徹底的に質問してください。諦めないで頑張って書いてください。

 ええと、重要なのは主人公の、
 ""これからの物語にとって必要とされる""ような今の立場が明らかになることです。

 
 しかし、主人公の立場をただ列挙したからって読者にはおもしろくないでしょう。
 主人公の今の立場を最も表明するような、全体を把握することです。
 全体を把握して全体から描くことです。
 主人公自身が自己を認識していても、自意識過剰なだけで、格好が悪いですから。
 ぼーっと主人公以外を見るんです。
 
 主人公の立場が劇的になるのは、このぼーっとして見た世界の、
 日常の確実さを否定するような酷く散漫な様子だと思います。
 そこに、主人公だけの確実さを確立するわけです。

 たとえば、幼い主人公の父親が亡くなった場合、
 この平凡な父親のことが主人公にはうまく像にならない、という状況を考えます。
 母親や親戚やたぶん、近所の人なんかが、葬儀をてきぱき進めてくれるんですが、
 主人公にとっては全くそれらの実在感がない。
 何か無意味なことをやっているように見える。
 死んだ父親の顔に手を触れたくらいで、有耶無耶のうちに終わってしまう。
 父親の存在を感じることなく終わって、そして忘れてしまう。
 
 主人公にも、母親が何々について許すか否か、母親に対してどう誠実であれるのか、
 とか、友達がどういうやつかということは現実としてちゃんと持ってるはずなんですが。
 とにかく、そういう虚無的な視点を総括するような書き方をする。
 これだと、リアリスティックになりますね。

 主人公は何もかも虚無的に見えるというわけではなくて、
 自分の関係する範囲ではちゃんと確実な生活が存在するわけです。
 むしろ、序章の、父親の死の風景は彼と接点のない世界だったからこそ、
 何も無いようにしか見えなかったわけです。
 しかし、主人公はこれからの物語の展開上、父親の死、
 父親的なものや死と向き合うことになるために、この序章があるわけです。
 あぁ、だから序章には、論理的な一貫性は必要ありません。
 むしろ無い方がカッコ良いです。

 物語において確立され、また危機に陥るものが、全く感じられないような、
 全く逆の瞬間であれば良いわけです。これは、非常に難しいことです。
 主人公のキャラクターの数だけ、序章は全く別の場面で発生することになるわけです。
 もし、今僕が例にあげていてた主人公が、父親の葬儀で、父の友人に話を聞きにいったりして、
 父親の死をしっかり確認するような真面目で行動力のある青年だったり、
 もらい泣きしてしまうようなナイーヴなキャラクターだったら成立しないわけです。
 彼らには別の序章が必要です。

 こういう始まり方の場合、誰か理想の父親みたいな優れた老人などが現れたりして、
 主人公は彼の立場によって自分の立場を確立していったりすると効果的なわけです。
 
 自分で自己を確立しても物語になりませんが、
 誰かとの出会いで自己を確立するのは劇的ですからね。


 更に劇的にするには、この主人公が自己を確立して、
 その立場に執着している内に、彼の友達が何かとんでもない目にあったり、
 最終的には父親代わりの老人がとんでもない目にあったりすることです。
 
 これは、主人公が老人の示す確かさと、友達たちとの確かさの、
 二重の確かさの中に生きているからなんですね。
 そういうショックな出来事の中で、自分も死に目にあったりしたら完璧です。
 今まで確立した物も、ようやく確立した当初無かった父親的なものも、消えて、
 最後には自分そのものが消えようとしている。
(ちなみに、この例はスティーヴン・キングの「アトランティスのこころ」の上巻の物語です。
 上巻で彼の物語はいったん終わりますが、下巻の最後の最後に彼の最終的な結末があります。)

 僕らの誰もが、明日、地震で自分の家が壊れてたら途方に暮れるし、
 自分の街まで壊れてたらもっと途方に暮れるわけです。
 そうでなくても、実は父親がサラ金してて、
 今では首も回らないなんてことを聞いたらぎょっとして自分のどうしようもなさに、絶望するわけです。
 たとえば、ビジネスマンなら、世界恐慌が来たら、途方に暮れるわけです。
 これまでこれは確実に現実にあって、
 これにさえ向き合ってれば自分は確実だってことを失ってしまうわけですから。
 何をしてもうまくいかなくなったら、彼はやけになってしまうしかないでしょう。
 
 ここからストーリーを立てるなら、彼がNPOに走るとか、経済で一人勝ちするだとか、
 田舎に逃避してしまうとか、田舎に実家があるなら、
 そこで農家としての新しい生活を確立するみたいなことになるんでしょうか。
 あと、その過程で女性と知り合ったりして、女性との付き合いを確立することと、
 自分のようやく見えてきた新しい生活とが両立できなくなってきたりとか、
 田舎で殺人事件が起きて、どっちの現実も危機に立たされるとかでしょうかね。
 女性と知り合うというのはありきたりだから、知り合いになった少年、とかの方が良いかも。
 それでもまだ退屈だなぁ。魔術的な方向に行った方がいいかもしれない。

 話が冗長になってしまったかもしれませんが、つまり序章、というのは物語の劇的さに対立するような、
 今の主人公の立場の何もなさだと思うんです。
 物語は不足を解消することだって聞いたことありませんか?
 それを最大化することが序章には求められるはずです。



公ちゃんさんからの意見
 僕はシナリオ構成と音楽には共通点がある、と思っています。

 まず、貴方が好きな楽曲を1つ挙げてみてください。
 それは必ずイントロかサビを鮮明に覚えていませんか?
 それに比べてAメロとかは、聞いてから曲名が分かるまで時間がかかります。
 これは何故か?
(TVなどでサビを優先的に使用している場合もありますが)
 
 作曲者がイントロ、サビを聞く人の心に残りやすいように作っているからです。

 最初のイントロで聞くように心を掴み、
 Aメロ、Bメロでモチベーションを上げ、
 サビで盛り上がる。

 これはシナリオの序破急と全く同じです。

 序→読者の心を引き付ける。(イントロ)
 破→読者の気持ちを高める(AメロBメロ)
 急→クライマックス(サビ)

 破で、読者のモチベーションを上げれば上げるほど、
 クライマックスの興奮は素晴らしいものです。
(よって本書には破の部分が最も難しいと書いてあります)
 つまり序章では、読者の気を引くことが大切です。

 その中で重要な事項を

1・読者が入れる入口を作る

 読者が入り込めない世界だと、誰も読んでくれません。
 そこがどんな世界なのか?
 何故、冒頭で主人公(あるいはキーパーソン)が何故そういう行動をしているのか?
 読者を置き去りにするのは御法度です。

2・作中の目的を明示する
 最終的にこの作品では何をするのか?
 主人公の行動目的は結局何なのか? 何の為に動いているのか?
 意味不明な行動だと、読者が理解してくれません。

3・事件を起こす
 これはよく言われるので割愛です。
 要は、人を引く出来事が必要なんです。

 長々となりましたが、失礼します。

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