第4研究室 創作に関するQ&A 420P | トップへ戻る |
食用ウサギさんからの質問
 許される矛盾と許されない矛盾
 
 皆様こんにちは。
 早速ですが本題に入ります。
 よく「ストーリーに矛盾がある」「整合性が無い」「展開が強引、ご都合主義」等と、
 批判されることがありますが、中には多少強引な展開でも、
 読んでるときは不思議とそれが気にならない作品、むしろそれが良いと思える事さえある作品があります。
(一番代表的なのが、重たい者の方が早く落下したり、
 二刀流+いつもの2倍ジャンプ+いつもの3倍回転で12倍強くなったりするアレですね)
 
 多少矛盾していても何故許されるのかと考えてみたのですが、
 矛盾があっても面白ければ許されるのではないのかという結論に達しました。
 読んでいるその時さえ面白ければ、後から考えて「いや待てよ……」と思う節があっても
 「ま、いっか」で許されるのだと思います。
 つまり整合性よりも展開重視です。
 無論整合性をとる事に越したことはありませんが、
 その場の雰囲気で押し切る事も必要悪かと思うのですが、皆様はどう思いますか?


●答え●

吊られた男さんからの意見
 こんにちわ〜

 大丈夫ですよ。
 牧野 修さんの「MOUSE(マウス)」 と言う小説では子供たちの麻薬使用が書かれています。
 バラつきはあるものの幼年から18歳まで、ほぼ毎日、薬物摂取――さらに直接血管に流し込んでいます。
 
 医学的に見ると大量に脳に影響を与える物質を毎日与え続けると、
 長くても数ヶ月で脳細胞がほとんど破壊されて廃人または脳死確定なんです。
 でもそういうことは書かれていないし無視されているんですね。
 
 ふつうの人が気付かないレベルなら、無理な展開を少々入れても問題にはなりえないと思うんです。
 せっかく盛り上がっているのに整合性だとか言って雰囲気をぶち壊す必要はないでしょう?

 
 でまかせなことを書いたつもりですが助けになれたら幸いです。


エイムさんからの意見
 戦争男の千二百万パワー、あれはマジで震えました。
 サンタさんにベアクローをお願いしようかな。

 さてさて。微妙にズレた回答かもしれませんが、
 許される矛盾に必要なのは『説得力』かと。

 普通に考えれば、魔法の使用すら矛盾ですよね?
 人の手から炎が出るわけないし。

 だから「魔法の使用には呪文が必要」的な制約があるわけですよ。

 必死な形相で十倍かめはめ波を放った悟空に熱さを感じるでしょう。
 しかしあれが鼻歌混じりにベジータアボーンだとシラケませんか?

 たしかウォーズマンは千二百万パワーのあと力尽きて倒れましたよね?
古い記憶なので間違っていたらすいません)
 普段の十二倍の力を発揮したら普通はぶっ倒れますよね。

 話は変わりますがバキという格闘漫画をご存知でしょうか?
 その第二部六巻で、酸素比率6%の空気を手の中に作って、
 相手に吸い込ませて昏倒させるという技が出てきます。
 はい、現実にはあり得ませんね(笑)
 でも、なぜだか納得してしまったんです。
 その理由を自分なりに分析すると、

1・その技を見ていたキャラが(全く理解できぬ……)と心の声で言っていること+その表情
2・通常の酸素比率は21%で、15%で目眩や嘔吐、6%を下回る空気を吸うと、
 一瞬で意識を失うこと(調べてはいませんが、これはおそらく事実でしょう)。
3・五分以上息を止められる人でも、酸素比率6%以下の空気を吸うと一瞬で意識を失うこと)。

 以上の3つの描写により、問答無用の説得力が生まれてしまうわけです。


 あとはいかにして手の中に真空を作るかです。それは無理ですけど。

 あとは…作風に沿うかどうかは分かりませんが、熱けりゃいいかなーって思ったりもします(笑)
 ただその場合も、説得力は必要です。前述した悟空のような必死さとかが。

 矛盾というのは技量で隠すことはできなくはないと思うのですが…難しいですよねぇ。

 こんな意見でも参考になれば幸いです。ではでは〜


ともにーさんからの意見
 整合性があるにこしたことはないという前提で、読者の立場から言わせていただければ、

 私は矛盾があっても良いと思います。
 妙に整合性を突き詰めて、お話がずれるよりは良いと思います。


 話が違うかもしれませんが、以前に飲食店を舞台にした一八禁ゲームに対して、
 「そんな訳あるか、飲食店の設定・運営を知らなすぎ、無理すぎ」という批判コメントがありましたが、
 飲食店について、客の立場からしか見た事のない私には何処が「無理」なのかが解りませんでした。

 なので、ある程度の矛盾や本当の専門家が気が付く問題点程度なら、
 あってもよい(無い方が良いでしょうが)とは思っています。


 書く方の立場からすれば、書かれる方の信条というか、こだわりで変わってきそうですね。
 どの程度が駄目で、どこからOKなのかの線引きが難しいですが、
 YES or NO なら個人的にはYesです。


サイラスさんからの意見
 結論を先に言うとYesかな。
 ただ、それをやっていいのは、以下の要素をきちんと守っていることが条件かと思います。

1、作品の設定や世界観を壊さないこと。

 簡単に言うとスパイス、隠し味に程度ならいいのですが、
 もとの料理(作品)とはがらりと味が変わるならやるな! といった感じでしょう。
 例えば、主人公がいきなり格下げになり悪役になる。
 理由や根拠のないありえない状況からの生存がこれにあてはまります。

2、衝動や自己顕示でやらないこと。

 これは、以前「房二病の範囲」でも書きましたが、要は、
 読者をあっと驚かす上でやったほうが効果的かな、と思ったら、やっていいですが、
 ただやりたい、自分が好きだから、すごいことを示したいからやるというのは、読者すぐわかります。

3、制御ができるだけの腕や秘策がある

 バランス感覚といいましょうか。こればかりは、書いて見つけるしかないかもしれません。

 以上でしょか?では。


かなTさんからの意見
 僕は、小説は、お芝居のようなものだと思っているので、
 スポットライトが当たっている部分にさえ矛盾が無ければ気にしません。

 なんか、小説と言わず物語の筋には、鮮明な部分と曖昧な部分が存在しますよね……
 で、その曖昧な部分には、よく考えればここおかしいんじゃねえの? 的な箇所がたいていは、ある。
 でも、そういうところの整合にまでこだわっていたら物語の筋運びが上手くいかなくなるわけで、
 これがあるのは小説が現実ではなく物語である以上、仕方のないことだと思います。
 また、許されることだろうと思います。

 小説の曖昧な部分の矛盾点を目ざとく見つけてきてアレコレ言うのは、まあ、野暮というものです。
 新聞記事なんかを読む時の心構えで小説も読もうとする人のやること。



深沢ハルさんからの意見
 初めまして、ふかざわです。

 えぇと、これはやっぱり作者さんの問題です。
 矛盾があっても、いいものはいい。
 例えば、小説でなく申し訳ありませんが、「アンパンマン」(アニメ)があるじゃないですか。

 あれは、根本的に意味不明、理解不能です(笑)。
 しかも、細かいところも、よく見れば突っ込みどころが満載です(笑)。
 もしかしたら、1話とかを観れば、「アンパンマンの秘密」みたいなのが解るのかもしれませんが、
 観たことがある人は少ないでしょう。
 
 でも、回ごとにいきなりナレーターが出てきて、
 「実は、アンパンマンには勇気の花というのが入っていて……」とか、
 「説明しよう! アンパンマンはつぶあんである!」とか(笑)言ったら、白けると思いません?
 ……あ、つぶあんかどうかはしりませんよ。

 それに、バタ子さんが「アンパンマンには、流れ星が落ちたんだものね」
 とか言い出したら、もっと白けます。
 そして、突っ込みどころが満載の細かいところ。
 「え!? アンパンマンが!?」といちいち驚くところとか、
 焼きあがったアンパンマンは半円形(地球の、北半球みたいな)なのに、
 投げるときにはちゃんと円いとか、そういうもの……ツッコみたいけれど、面白い。
 でも、「ちっちゃい子が相手だから、多少の(?)矛盾は許される」的な発想が見えません。
 腹が立たない。大人でも楽しめる(!?)。
 
 なんだか、すごく解りにくくなってしまいましたが……(笑)。


[結論]

> 整合性をとるに越した事はありませんが、
> その場の雰囲気で押し切る事も必要悪かと思うのですが

 That's right!

 ただし、小説は「漫画」や「映画」「アニメ」などと全く違う媒体だということは忘れずにいたいですね。
 それらだと許される表現が、許されない場合があります。たとえラノベでも。



 少しでも参考になれば幸いです。


黒柴さんからの意見
 こんにちは、いきなり本題から入ります。

 余程の力がなければキツいと思われます。
 強引な展開が物語の加速を生み出す事もありますが、それにも限度があると思います。
 ライトノベルなのですから矛盾を抱えていない作品など恐らく一つも無いと思います。
 しかしプロの場合は、矛盾を感じさせないだけのストーリーやら設定があったり、
 書き方が上手いのであまり気にならないのだと思います。

 その時だけ面白い作品は、やっぱりその程度の作品だと捉えられるのでは無いでしょうか。
 
 急展開とかご都合主義と言われるのは、
 自分は今までの流れや設定だとかキャラクターを把握しているけど、
 読み手にはうまく伝わっていないのでは無いでしょうか?

 ストーリーを見直したり理由を付けたり説明を細かくして見てはいかがでしょう。


馬やんさんからの意見
 おもしろい質問だと思いまして、そこで私が思ったことをちょっとだけ書かせてくださいね。

 まず、設定的な矛盾と展開的な矛盾には、別の法則があるのではないかと思いました。

 設定的な矛盾は他の方が仰っているとおりに、
 スポットライトが当たるところなどでなければ、ある程度は見過ごすこともできます。

 が、展開に矛盾が生じるとイコール「無理」になりますね。


 たとえば、旅の途中で仲間Aと別れたとします。
 主人公はAが東へ向かったのを見送ってから、自分は西に向かったとします。
 しかし主人公は、立ち寄った西の街で、東に向かったはずのAと何故か再会してしまいます。

 これじゃあ、おかしいでしょう? これがつまり展開的な無理、矛盾だと思います。

 そこで、再会したAは魔法使いで「ちょっと用事があってテレポートしてきたんだ」
 とでも言えばまあなんとか格好はつくかもしれません。
 が、それだけだと「何故か戻ってきたA」となるので、
 この「何故か」の理由付けをはっきりさせないことがご都合主義といわれるんだと思います。
(ちなみにこの場合、Aが魔法使いであることはあらかじめ練り込んでおく必要性が出てきます)。

 この「何故か」の部分が今後の展開に関わることであれば、これは「伏線」になりえます。
 そういうことじゃあないでしょうか?


 こんな意見でもお役に立てれば幸いと思います。それでは。

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