第4研究室 創作に関するQ&A 564P | トップへ戻る |
あゆみさんからの質問
 なぜ、ヘタレ主人公が評価されるの? 

 主人公はヘタレじゃないと面白くない?

 を読んだのですが、ヘタレ主人公が評価されすぎていて、イライラしました。
 確かに共感しやすい 周りのキャラが引き立つとかは良いと思います。

 でもヘタレは上級者。
 最高。
 成長を知らない完璧キャラは駄目。

 ……みたいな言動がムカつきますね

 この方々は 王道的なヘタレ→努力→成長(感動)しか眼中にないんでしょうか

 例にこんな発言が「完璧キャラは告白したら、すぐ付き合えちゃう。
 ヘタレは一度はふられるが、努力、葛藤があるから良い」

 みたいな。バカですよね?
 完璧でも相手がプロの告白ふりとか、同性愛とかで壁ぐらい作れるでしょ。
 むしろこういう超人vs超人ってストラッグルも良い気がするんですが。
 感心&スカっとするし

 デスノートとかもそうですよね?
 もちろんやり方にもよりますが、ヘタレ主人公は冒頭弱くなる傾向があるし、
 ありがちな話が多いですよね?
 完璧でも弱みくらい普通つけますよね?
 何故ヘタレがこんに評価されてるのか教えてください。(2010年8月)


●答え●

アポロさんからの意見
 最近の流行りであること、
 類型で創造しやすいこと、
 葛藤が描きやすいこと、


 三つがあれば持て囃されてしかるべきだと思いますよ。


飛車丸さんからの意見
 とりあえず深呼吸しましょう。

 で、よく考えてみよう。
 それは所詮、他人の考えでしかない。
 しかも、キャラ作成のノウハウすら分からない初心者へ向けた、本当に初歩のものでしかない。
 
 一歩目はこうするといいよ、という意見に対して、
 貴方は五歩目六歩目はこうでもいいだろうと憤慨している。

 ということで深呼吸しましょうか。


メビウスさんからの意見
 初めましてメビウスと申します。
 へたれキャラがいいのかどうか私には分からないんですけど。
 
 主人公はなるべく素人である方がよいのではないかと思います。
 なぜなら主人公と一緒に読者がその世界のことを知っていくことが出来るからです。


 完璧なキャラが主人公だとその時点で読者とかけ離れ過ぎていて感情移入がしずらいと思うわけです。
 まあ、るろうに剣心のように達人と呼べる主人公が居たりするのですが、
 克服出来ていない心の傷があったりするわけです。
 
 それで、これらの作品が読者にうけるのは(何かを克服する。成長する)、
 といった要素があるからではないかと思われます。


 完全無欠の超人が主人公って作品があったとしたなら、私は読まないと思います。
 たとえそれが超人対超人であったとしても、最強の矛と最強の盾の話みたいに決着がつかないか、
 共倒れをするかで、燃える要素とか感動できる要素が見あたらないわけです。
 読者からみて、それが面白いか否かというのが大切なのではないかと思うわけです。
 なので主人公は素人であることが好ましいと私は思います。


真っ平御免さんからの意見
 私なりの考えを答えさせてもらいます。

 まず、完璧超人が主人公の作品が評価されない理由から。
 それはまず第一に当たり前ですが面白くないからだと思います。


 もちろん世の中には完璧超人が主人公の面白い作品なんて幾らでもあります。
 例えばシャーロック・ホームズなんかは天才でスポーツ万能、フェンシングや武術なんかも達人級と
 まさに完璧超人ですよね。けど、名作ですし評価されています。
 ですが、これが評価されているのはホームズが完璧超人だからでしょうか?
 私は違うと思います。

 考えもつかないような難事件を天才的な閃きで解決するからでしょう。

 これがだれにでも思い付くような簡単なトリックを用いた殺人を
 誰でも解決できるような方法で完璧超人が解決すると言うストーリーなら、
 まず間違いなく今のような評価はされてなかったでしょうし、おそらく世に出ていないでしょう。


 つまり、酷評されている完璧超人が主人公の作品は、こういうストーリーだと言うことだと思います。

 
 第二にあゆみんさんも書いていますが、成長の余地がない所です。
 やっぱり人は成長する人間が好きですからね。

 
 あぽろさんが挙げられた作品デスノートの主人公であるライトも成長してますよ。
 確かに彼は最初から天才で運動もできますが、
 精神はその二つと比べると劣っていたと記憶しています。

 確か最初の頃は殺人を犯すたびに眠れなかったり、食べ物を吐いたりしていたと思います。
(すいません、うろ覚えです)
 まぁ、人を殺しても堪えない精神力を身につけたと云うのは、
 一般的な成長とは多少方向性は異なりますが。


 さて、逆にヘタレ主人公といいますか完璧超人の逆である主人公が評価されるわけですが……。
 といいますか、主人公に関わらず評価されるのは面白いからです。

 例えば甲子園を目指すスポ根ものだとして、
 部員が全員中学時代に日本代表として世界大会に出場して活躍し、
 芸能プロダクションからスカウトされるルックスの持ち主なんてのは、
 スポ根ものとしても恋愛を絡めるにしても、中々おもしろい作品にはならないんじゃないでしょうかね。

 逆に評価されている作品はヘタレであったり弱点だらけだったり、
 チームのバランスが偏ってたりする作品が多いと思いませんか。


 少し極端でしたね。すいません。


 あゆみんさんの言うように完璧超人が難事件なんかを解決するとスカッとします。
 そういうのは、やっぱり評価されてますよ。
 ですが、スカッとしない作品はやっぱり評価されないだと思います。

 先程も言いましたが、勿論世の中には完璧超人が主人公の面白い作品なんて幾らでもあります。
 
 ですから、主人公が完璧主人公だから面白くないのではなく、
 面白く書けていない作品が完璧超人を主人公とする作品には多いんだと思います。

 駄文乱文失礼しました。


漂白者の影さんからの意見
 こんばんは、漂白者の影と申します。多分ヘタレです。

 私個人としてはヘタレ主人公は受け付けられないのですが、時勢として半ば諦めています。

 その反動かはわかりませんが、私が書く作品はやたら完璧主人公が登場します。正直チートです。
 中学二年生のノートに書いてありそうな奴らです。

 しかし、チートなのは身体的にです。代わりにメンタル面は超弱いです。
 「バカ」と言われただけで一日中部屋の隅でうずくまっていそうな連中です。
 そして主人公の内面が徐々に成長していき目標を果たす……
 そんな話が好きです(しかし、壁となる敵役もチートになるという)。

 私だけかもしれませんが、肉体的能力の成長が昔から苦手です(もっとも、これも慣れましたが)。
 ポケモンで何故ピカチュウをライチュウにしないのか未だに疑問です。
 確か拒否していた記憶がありますが。

 まあ、ヘタレだろうと完全無欠だろうと、内容が面白いならいいんですけどね。
 ただ第4研究室でヘタレ主人公が優遇されていて、
 さらに完璧主人公が不遇されているなら悲しいですね……。
 時間見つけて見に行こうと思います。

 では、長文乱文失礼致しましたm(_ _)m


風来坊Qさんからの意見
 こんにちは、風来坊Qです。

 へタレ主人公が優遇される理由、
 それは我々読者の中にも完璧超人よりへタレが圧倒的に多いからだと思います。

 
 初めから完璧な人間ではなく、自分と似たような境遇にいる奴が少しずつ成長していくのを読むほうが
 大体の読者は面白く感じますし、何より感情導入が行えると思います。

 とは言え、逆に言えばウジウジしている所を現実の自分と重ねてしますのが嫌で、
 へタレ主人公を嫌う人もいるみたいですね。まあ、人それぞれでしょう。


 ちなみに自分はへタレ主人公より「こち亀」の両津勘吉や「銀魂」の銀さんのような、
 いざとなると頼りになるダメ人間タイプが好みですね、自分もそう言うのにあこがれていますから。
(ダメ人間と言う所はすでにカバーしているんですが、頼りになる所はまだまだ……)

 色々偉そうに語ってしまい、すいませんでした。


ゲソさんからの意見
 ただの流行です。
 ブームが過ぎればまた新しい主人公が出てきます。


目前さんからの意見
 研究所はほとんど目を通していないので、ちょっと見てきましたが、
 別にヘタレ至上主義に走っているわけではなさそうな……。
 大抵の人は「でも嫌われます」と書いていますし。

 それに、各々の語っている「ヘタレ」の定義に大きなブレがあると思います。

 「ナヨナヨして、優柔不断だからヘタレ」「劇中で呼ばれているからヘタレ」
 「完全無欠キャラじゃないからヘタレ」「欠点があるからヘタレ」と、
 一人一人が自分の基準で言いたい事を言っているだけでしょう。

 どの意見があゆみんさんの考える「ヘタレ」と合致するのか考えて、
 それだけ参考にすればいいと思います。

 ちなみにヘタレをウィキペディアで調べると、
 「意図した規格に合わない物・製品。弱った物。情けない、臆病な様子や人物を指す俗語」とあります。
 ここから私の定義する“ライトノベルでの”「ヘタレ」は、
 「目の前で交通事故が起こって血だらけの人が投げ出されてきても動けず」、
 「銀行にいる時に銃を持った銀行強盗がやってきたら、
 たとえ目の前に警報ボタンがあったとしても押せず、
 なるべく目立たないところで小便が漏れるのを必死に我慢するしかない」ような人ですね。

 ライトノベル界では「ヘタレ」ですが、現実の世界では大多数の「一般人」です。


夜霧さんからの意見
 単純に最近商業的に売れている作品に「主人公がヘタレ」って共通点が多くみられるってだけですよ。
 
 でも海外では、ヘタレ主人公は嫌われるらしいですね。
 嫌いなアニメキャラ第一位がエヴァの碇シンジだというのは、ある種有名な話ではないかと思います。


 別に「ヘタレな主人公を書け」と強制しているわけでも
 「主人公はヘタレなのが最高であり至高」と言っているわけではありませんよ。
 
 ただ単に「主人公が完璧だと、読者が共感し難い」ってのと
 「成長や葛藤を描きやすい」ってメリットがあるだけです。


>見ててイライラしました

 一度落ち着いてみると良いですよ。
 ぶっちゃけあゆみんさんが語ってくれた「ヘタレ主人公の利点と欠点、完璧主人公の魅力」
 それが分っているのならば『主人公がヘタレだろうが完璧だろうが、物語が面白ければ問題無い』
 って結論にたどりつくと思うんですけどね。


傾いた螺旋階段さんからの意見
 ヘタレだけが評価されているわけじゃないと思います。
 ここにいる多くの人は色々な主人公の在り方を理解していると思いますし、
 ヘタレじゃなければ駄目だという人は少数派のはずです
 だから言います。

 もっと完璧主人公も評価されるべき。

 ヘタレにあって完璧にないものが『共感』なら、
 完璧にあってヘタレにないものは『憧れ』だ!

 だってヘタレになろうとは思わないじゃん(笑)

 以上、自分勝手な意見でした。
 失礼しました。


Aceさんからの意見
 こういっちゃなんですが、

 ラノベを見ている人は「へたれ」(完璧じゃない人)が多いから、
 感情移入しやすいのではないでしょうか?


やなぎさんからの意見
 こんばんは、やなぎと申します。
 私は第4研究室にあまり行きませんので、詳しい事情は分かりませんが……。

 どうやらあなたは、へたれキャラよりも完璧キャラの方が好きみたいですね。

 私はというと、へたれキャラの方をよく書きます。
 その理由なんですが、作者である私自身が完璧とはほど遠い存在であるからです。
 私が完璧な人間でないのに、どうして完璧な人間が書けましょうか。
 
 恐らく私が完璧な人間を書こうとすると、
 私より優れた人が読めば一笑に付する程度のものしかできないでしょう。

 
 不完全な人間なのに作中で完璧扱い……こんなのはイヤだなあ。

 あなたは完璧な人間が好きで、それを書きたい。素晴らしいことだと思います。
 ただ、そのためにはあなた自身も魅力的で完璧である必要があるのではないでしょうか。
 へたれキャラに嫌悪感を抱くだけで終わらず、理解しようとすることが大事です。

 趣旨が微妙に違う上に、説教くさくなってしまった……すみません。

 それでは、失礼します。


使い捨てさんからの意見
 ここから。
 
 自分はむしろヘタレは初心者向けだと思いますよ。なにせ自分を書けばいいんですから。
 
 そのキャラがどう考えどう行動するか、全部自分と、ちょっとの憧れを当てはめればすぐにかけられます。
 成長させるのは骨が折れますけど。
 
 逆に無敵型、最強型こそ上級者向けでしょう。
 
 なにせ別世界の人ですから。思考も行動も能力も全て規格外! 文武両道極め顔良しの綺麗好き。
 そんなキャラのほうがはるかに書きにくいです。
 
 しかしうまく書ければものすごく味が出ます。
 アカギとかワシズとかヘルシングとかダーク・シュナイダーとか。
 ですが完璧がゆえに書きにくい。
 
  この書きにくさが完璧主人公が敬遠される遠因だと思います。
 ヘタレは楽なんです。掘りやすいから楽。


> この方々は 王道的なヘタレ→努力→成長(感動)
> しか眼中にないんでしょうか


 楽なんです。展開考えるのが楽なんです。
 あと第一研究所の『ストーリーの作り方のヒント』で紹介されている『努力』『友情』『勝利』の法則。
 これがヘタレを推す人たちの根拠だと思います。

> こんな発言が「完璧キャラは告白したら、すぐ付き合えちゃう。
> ヘタレは一度はふられるが、努力、葛藤があるから良い」
> みたいな。バカですよね? 完璧でも相手がプロの告白ふりとか、同性愛とかで壁ぐらい作れるでしょ


 馬鹿かどうかは置いといて、完璧キャラの面倒くささはそこですね。
 何事にも壁を作らなきゃいけないんです。一から全部。
 
 ヘタレ、というか凡人には全てが壁です。女の子に声をかける時点で壁、なんてざらです。
 
 まぁ純情な完璧キャラならこれもありえるかもしれませんが。
 ヘタレはヘタレという属性で大体分かります。
 「こいつはヘタレ」と決め付ければキャラの性格付けも能力や過去の設定も楽です。
 
 完璧キャラの場合、完璧+αが必要になります。
 女嫌いだったり、極度の潔癖症だったりαの内容はさまざまですが、
 ようはキャラを立てる必要が有るんです。
 いかに完璧か、なぜ完璧かを説明するだけでも骨が折れるのに、+αです。
 
 大半の人は面倒くさがります。そして楽なほうに走ります。
 ヘタレが優遇されてるのは楽だからです。

> むしろこういう超人vs超人ってストラッグルも良い気がするんですが

 超人vs超人ってキン肉マ(ry
 銀河を飛び道具にするグレンラガンみたいな奴ですね。
 後ヘルシングとかガングレイブとかトライガンとか……あれ?作品偏ってる?

> 感心&スカっとするし
> デスノートとかもそうですよね?


 デスノートは詳しく知りませんが、月は完璧じゃあないと思います。だって負けてるじゃないですか。
 アカギやワシズのように、不敗を誇ってこそ完璧だと思います。
 まぁ、どちらも歳をとって赤木や鷲巣になると負け始めますが。

> ヘタレ主人公は冒頭弱くなる傾向があるし、ありがちな話が思いですよね?

 そのほうが楽ですから。強くは出来ても弱くはしにくいんです。
 死亡フラグ折りすぎて死ぬところが想像できないヒュンケルがいい例です。

> 完璧でも弱みくらい普通つけますよね?

 それは完璧じゃ無いと思います。弱みなんていりません。
 弱いところが想像できないぐらいじゃないと完璧じゃありません。

> 何故ヘタレがこんに評価されてるのか教えてください

 展開を考えるのが楽(一般人の行動力しか持たないから)
 頭の中考えるのが楽(自分とほとんど同じだから)
 読者が受け入れやすい(同上)
 物語の中心に置き易い(バランスを壊さないため)
 成長という分かりやすい展開を多用できる(弱いため)
 他のキャラが絡みやすい(一概には言えませんがいじられ易い)
 言い訳には何かと便利(負けてもヘタレの一言ですむ事が有る)


 結論で言うと、作者にとっても読者にとっても都合がいいから、です。

 ヘタレな完璧主人公、てのも面白いと思います。かなり矛盾してますが。


 漫画家、福本伸行氏の作品をお勧めします。
 代表作は『アカギ―闇に降り立った天才』  『賭博黙示録カイジ』
 画風は人によっては好き嫌いありますが、一度ストーリーになじめば絵なんて関係ありません。
 
 幾重にも縺れ合った糸をほどいていくような心理戦と、
 閃きと計算による複雑な頭脳戦、そして深く掘り起こされていく人の真理。
 あゆみんさんには『賭博覇王伝零』をお勧めします。
 頭脳戦の割合が強く、感心させられること間違い無しです。
 
 ながながだらだらとすみませんが、何かの役に立てば幸いです。

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