ライトノベル作法研究所
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  4. ラノベ作家志望だけど萌えや美少女が苦手公開日:2014/02/07

ラノベ作家志望だけど萌えや美少女が苦手

 紙飛行機さんの質問 2014年01月29日

 どうもお久しぶりです、紙飛行機です。

 最近、ライトノベルにおける「萌え」や「美少女」について考える機会があったのです。ライトノベルの読者層がそういったものを好むため、書く側としても意識して執筆しなければならないとは思うのです。

 ですが、僕はどうも萌えというものが苦手なのです。可愛らしい女の子ばかりが出てくるアニメは見れないぐらいです。どこか抵抗があるのかもしれません。

 キャラの魅力としては受け入れられるのですが、それ以上の「○○は俺の嫁~」みたいなのが理解できない……あくまでも物語としてキャラクターを味わっており、それ以上の感情が沸かないからかもしれません。キャラクターに魅力や個性を持たせるというのは意識できますが、どうも萌えとかそういうことに関する実感が全くないため、萌えや美少女に関して意識して書くというのが困難です。単に女性キャラの魅力と個性を出すということを極めて行けば、自然と萌えと言われるようになるのでしょうか?

 この場合、やはり無理にでも理解してから執筆をするべきなのでしょうか? たしかにそのほうが新人賞には通りそうな気がします。また、理解するにはどうすればいいのか……・萌えの傾向の強い作品を胸焼けしながらでも読んで、学ぶべきなのか?

 もし理解して、自分の執筆に活かすべきなのであれば、皆さんは何故萌えが好きなのか教えて欲しいです。理解する上で、そういったことは大変参考になると思うので。

●答え●

らんららんさんの意見2014/01/29

 あくまで自論ですが、

 私は、萌えは「読者が見出すモノ」であって、「作者が意図するモノ」ではないと考えています。

 まあ、「作者は作品の第一の読者」とも言うので、作者としての立場であっても、そーゆーのを狙って書ける方は書けるのでしょうが、あくまで萌えなんてものは作者ではなく読者のモノである、と。

 それと、ネットが普及し、情報が氾濫している現代、声の大きい主張があたかも正しい主張であるかのようにまかり通りがちですが、「○○は俺の嫁~」なんて発言は、そういうテンプレで発言するのが流行りだから、ウケるから、というのが大概の理由だと思いますよ?

 私にも、好きな作品は沢山あるし、好きなキャラクターは大勢いますが、「萌え」や「美少女」なんて要素は、その魅力の一部でしかなく、普段はほとんど意識なんてしません。
 作者として、マーケティング的な知識くらいは必要でしょうが、無理に合わないものを無理やり習得しようとしても、かえって悪い結果にもなりかねない、と思います。

 駄目なら駄目でスッパリと諦めて、別の武器を手にする、というのも一つの手段かと。

Dio Genesさんの意見2014/01/30

 以下は、個人的な見方なことはもちろん、あまり共有されないだろうとは思いつつ書いてみました。それは違う、ということが多々あるとは思いますが、それは承知し、ご批判、反論は承るつもりで書いています。予め、ご了承をお願いします。

> ですが、僕はどうも萌えというものが苦手なのです。可愛らしい女の子ばかりが出てくるアニメは見れないぐらいです。どこか抵抗があるのかもしれません。

 何かよく分からないけれど共有している気持ちいい感覚があり、それを『萌え』と名付けて広まったわけですが、主客転倒している感じもします。美少女で考えると、コミック、アニメで可愛いと思ったキャラを好きな感覚があり、ちょっと恋愛に似たような感じもする。それを『萌え』と表現することにしたわけです。イラストでも、単に可愛いということが表現されているだけでない、動きもあるし、ある程度は物語性もあります。

 ちょっと極論ですが、それがいつの間にか、まず萌えがあるのかどうかを気にして、あるなら気に入ることにしてみようというようなことになってきている面を感じます。はなはだしい場合は判断基準を作って採点して、ある点数以上なら萌えがあり、気に入る必要がある、なんて感じの言説もあるように思います。

 そういう『萌え』であれば、私も苦手です。関わりたくもないくらい、嫌な感じです。

> 単に女性キャラの魅力と個性を出すということを極めて行けば、自然と萌えと言われるようになるのでしょうか?

 そうなったのが、もともとの『萌え』ですし、気持ちよく萌えられます。どう感じたかを表現した言葉で心地よくなるわけはなく、心地よい感じを言葉で表現するだけですよね。

 ラノベであればイラストによる支援があるとはいえ、言葉で表現します。まず作者が気持ちいいという非言語的なイメージ(見た目、仕草、性格、言動、情緒等々)を感じないと、それを言葉にはできませんね。まるで本当にそういう経験をしたかのようにイメージし、それで感じたことを説明とともに言葉にします。それでようやく、自分の感動を他人に追体験してもらえ、同じような感動をしてもらえます。

 それなしにやっても記号を示すだけになります。極端な話、萌えとして受けがいい表現を集めて来て、機械的に、適当につぎはぎするだけと言ってもいいでしょう。例えば、Webサイト翻訳では、翻訳しているコンピュータは翻訳している言葉の意味も文脈も理解はしていません。文字列を記号として処理しているだけ。なので、人が原文を理解した上で訳するようにはなりません。それと同じです。
(イラストを含めたラノベで、そういう作者が感じること抜きに記号化したようなものが増えてると感じるけど割愛。つまらないことだし)

> この場合、やはり無理にでも理解してから執筆をするべきなのでしょうか?

 そうは思いません。他人の感情として理解はしても、自分の感情は生まれてこないだろうと思います。

> たしかにそのほうが新人賞には通りそうな気がします。

 本当に萌えている人に、借り物の萌えでは敵わないでしょう。他人の土俵で相撲を取るのがいいことだとは思えません。

>また、理解するにはどうすればいいのか……・萌えの傾向の強い作品を胸焼けしながらでも読んで、学ぶべきなのか?

 自分が好きで感動するものを、とことん突き詰めるほうがいいように思います。あくまでも『萌え』という言葉を使うなら、自分なりの萌えを作り出すということになります。美しい、可愛い、好きといった感情は誰にもあるんですから、それを追い求めればいいんじゃないでしょうか。

 > もし理解して、自分の執筆に活かすべきなのであれば、皆さんは何故萌えが好きなのか教えて欲しいです。理解する上で、そういったことは大変参考になると思うので

 まず『萌え』を定義して、そこから入るような萌えは大嫌いです。萌えを感じたものでも、どうして萌えたのかを考察していったら萌えが消えたことはあります。逆の経験はありません。分かったら感情が動かされないようになることもあるけど、分かったから萌えるようになったことはありません。おそらく、一目惚れに似た面があるんでしょう。

スナオさんの意見2014/01/31

 こんにちは。

 先に質問に答えると、新人賞が欲しければ萌えは学ぶべきです。
 もちろん萌え萌え作品=面白い、というわけではないです。
 面白い作品もつまんない作品もあります。
 逆に言えば、萌えがなくて面白い作品もつまんない作品も世の中に沢山あります。
 ただ、ラノベの出版社は「面白い萌え小説」を求めていますから。ラノベの新人賞を獲ろうと思ったら萌えは必要でしょうね。

 さて、ここからが本題です。 
「新人賞に通りそう」との記述がありますから、紙飛行機さんはプロ志望なのですよね。
 そもそもなぜ、紙飛行機さんはプロになりたいのでしょうか?

 なぜ、紙飛行機さんは萌えが苦手なのに、萌えを求める出版社の新人賞が欲しいんでしょう。萌え大好き読者に(言葉は悪いですが)媚びようとするんでしょう。

 萌えが好きな人ならいいと思います。
 でも、紙飛行機さんは苦手なんでしょう。
 苦手なことを仕事にして楽しいわけない、と私は思いますよ。
 好きでないものばかり追っていると、小説もアニメもゲームもつまらなく思えて、自分の作品すら嫌いになっちゃいますよ。
 好きじゃない物語を書いていても、楽しくないです。

 自分の好きを集めて、それを自分の作品にぶつけて。知人や投稿室の、同じ嗜好を持つ人に「アンタの作品、めっちゃ面白いな!」と言われるのを目標にした方が、よっぽど楽しそうじゃないですか。

 自分は苦痛を味わい、相手だけが喜ぶなんて仕事、お金や使命感がない限り、私は嫌ですね。
 紙飛行機さんが、好きでない自分の作品で新人賞を獲ったとしても、自己矛盾でより一層、苦しくなるだけですよ。

 今の世の中、ネットで作品を発表出来ます。だれでも電子書籍で出版できます。ネットで資金を集めて実本を出すなんてことも出来ます。
 もう新人賞のメリットは、賞金と出版社のブランド力ぐらいしかないんですよね。
 好きでないことを書いてででも、その二つが欲しいかどうかでしょう。
 道は出版社ひとつだけじゃありませんよ。

 自分の好きを表現出来るプラットフォームがないからと言って、苦手なものを無理して好きになる必要はないんです。
 ライトノベルというプラットフォーム自体、昔はなかったんですよ。

 例えば「月姫」の奈須きのこさんのように、自分で道を切り開いていくのもいいでしょう。
 出版社に土下座して馬車に乗るより、遠回りにはなると思います。
 けど、好きな道を歩ける分、きっとそっちの方が楽しいですよ。

 紙飛行機さんの悩みが解決しますように。

飛車丸さんの意見2014/01/30

 ヒロインの重要性と魅力を理解しているなら、結構なんとかなります。
 萌えどうこうは、この延長でしかないですから。

率さんの意見2014/01/30

 紙飛行機さんの中で萌えはエロと解釈されているのでしょうか?

 ここからは私の持論になりますが、萌え=エロではなく萌え=胸キュンだと思います。
 胸キュンポイントは人それぞれですが、多数の意見が一致する胸キュンポイントもあります。また、読書をする方々は感受性が強いので、文章を読んで脳内で三次元に再現しているのだと思います。
 よく主人公を自分に反映させるというヤツです。
 実際に自分がされたらドキドキするシチュエーションが萌えのテンプレとなって、それがエロい方面なので萌え=エロだと思われているのかなと思います。

 百合好きと薔薇好き、ノーマル好きの萌えポイントはみんな違いますしね。

 美少女の件ですが、小説は非現実感に浸りたいから読むので、現実には届かない容姿の人や肩書きの人との関わりを楽しみたいと思うんです。
 だから、学校のマドンナやどこかの国の王子様との物語でドキドキしてワクワクするのでは?

 想像してみてくださいよ。袖口をちょっとだけ掴む少女の顔がオカメさんだったら、胸キュンしてこの子を抱き締めたい衝動に駆られますか?
 抱き締めたいと思う人はごく稀です。
 大抵の人は、可愛い女の子が良いと思うはずです。

 美少女が必要なのは、非現実感により浸るためのキャラであり、萌えは誰もが持つ胸キュンポイントである。
 それが万人受けするか、しないだけです。

 紙飛行機さんの萌えポイントをいかに多くの人に共感してもらえるか、そこが一番難しいところです。
 無理して萌えラノベを読むより、心理学の本を読んだ方が身になります。

たまきさんの意見2014/01/31

 萌えが最初にあるんじゃなくて、性格だとか容姿だとか行動だとかの魅力的に感じる要素をまとめて概念化したものが萌えなわけで。そもそも「萌えが嫌い」という文自体が誤っています。敢えてこういう言葉を使わせてもらいますが、嫌いと感じたキャラ、あるいは物語やシチュエーションあるのなら、あなたはそのキャラに萌えていないのです。逆に、魅力を感じたキャラがいたのなら、そのキャラに萌えているといって差し支えありません。
 中には『伊勢物語』の筒井筒を最古の幼馴染萌えと評価してはばからない人たちもいることですし。

 よって「萌えが好き」という表現も誤りでしょう。好きになった物を「萌え」と表現しているのです。(無論「萌え」という概念が人口に膾炙したため、逆算的に萌えの要素・属性を集めて「いかにも」なキャラクターを作る手法も発生しました。おそらく紙飛行機さんが言っているのはこの段階の作品でしょう)

 要するに、あなたが面白い話と魅力的なキャラを書けば、読者は勝手に萌えてくれます。特徴や個性も自然と出ます。というより、そのキャラが人気を博せば、後天的に容姿なり口癖なり性格なりが象徴として属性化し、ひとり歩きして萌え要素に名を連ねることになります。

 なので余計なことは考えず、自分が面白いと思う物語を書けばいいとおもいますよ。

真豪鬼さんの意見2014/01/31

 嫌いなものを無理して観る必要はない!!
 萌は出そうとするものじゃない。勝手に出るものだ。

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