ライトノベル作法研究所
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  4. 文章による笑いの基本パターン公開日:2014/03/01

文章による笑いの基本パターン

 しろうささんの意見、2014年03月01日

 はじめまして、こんにちは、ラノベはスレイヤーズすぺしゃる以外ほとんど読んだことがない中途半端なオタです。
(昔、オタ系出版社に漫画送ったらなぜかデビューして、漫画を仕事として受けたこともある程度)
 ですので、小説については素人の意見ですので、ご了承ください。

 基本、文章による笑いは「口ゲンカ」「モノローグギャグ(新井理恵のペケなどがうまいです)」「誇張」「ボケとツッコミ」といった形になると思います。これらは、さらに大きく分けて、

「偏った知識ではなく、普通の一般人が読んで、あははと笑えるもの」を目指す。
「偏った世界向けの濃い知識によるウィットギャグ」のどちらかになると思います。

 できれば前者が書けたうえで、後者が描けると、幅が広がると思います
(このあたり、漫画も似たようなものです)

 高得点作品掲載所にアップされているギャグ系の掌編小説『ブスのための恋愛方程式』を読みましたので、批評させていただきます。以下、全文引用。

 私みたいにブスな女の子には、素敵な恋愛なんてできっこない。

「いっけない、また遅刻しちゃう!」
 私は、バターも塗らないトーストをくわえ、セーラー服のリボンを結びながら、ぼさぼさの髪を振り乱して家を飛び出した。
「行ってきます!」
 背後から「牛乳も飲みなさい!」と母の声が聞こえたが、かまっちゃいられない。
 私ってどうしてこうなんだろう。鈍くさくて我ながら嫌になる。夕べ、少女漫画を読みふけっていたらいつの間にか午前四時になっていて、ベッドに入ったものの素敵な恋愛を妄想して寝付けなくて、気が付いたらこの有様だ。
 走りながらトーストを食べるのは難しい。なかなか咀嚼できないので、口にくわえたまま、猛スピードで曲がり角をコーナーインした。
「痛っ!」
 突然顔面に衝撃が走り、私は尻もちをついた。弾みでトーストを落としてしまった。ああもったいない。
「ごめん、大丈夫?」
 頭上から、男の声が降ってくる。
 ちゃんと前見て歩きなさいよ! と怒鳴ろうとして相手を見上げると、なんとなんと、まるで漫画に出てきそうな超絶美形の男子が立っていた。
 まるでハーフのような彫りの深い顔立ち。長いまつげ。加えて、風になびくロングヘアー。
 このシチュエーション。もしやこれは、恋の予感というやつでは……。
 彼は優しい瞳で微笑んで、トーストを拾い、手でゴミを払って私に差し出した。
「はい、三秒ルール」

 やっぱり恋は始まらなかった。

 結論からいいますと。
 別に美少女でも、普通の女の子でもかまわないし、変化を感じないオチだった気がします。

 「主人公がブス」という特徴が生かされてないような……

 たとえばぶつかったあと、イケメンが「なんだブスか」と残念そうに舌打ちしたり。
 「ブス=恋から遠い=太りがち」という所を膨らませて

 「ぶつかって、しりもちをついた」⇒「ベタにパンツが見えた」⇒イケメンどん引きで「うわっ!目が腐りおちた!慰謝料を請求する!」⇒ブス「わかったわ!じゃあこの書類に印鑑押してね!!」(と言いつつ獲物を狩る目とニコヤカな口元とダークな背景とともに婚姻届を出している)

 といった展開といったギャグなら、素直に笑えたかもしれません。
 ギャグ、という割には、はっきり言わせていただきますと「笑えませんでした」すみません。
(え?なんで?と、前を読み直して・・・「これって、こういうことなのか・・・な?」と疑問に思いながら納得するレベル)

 とにかく文章以前に、基本のギャグについては、笑点やお笑い、名作のギャグ漫画、日常の笑い話、外国のコメディ、秀逸なCM、ブラックコメディなど。幅広く材料を読んで・聞いて・体感したほうがいいかもしれません。
 笑点なんか映像なしで聞いても面白いですから、秀逸なギャグセンスだなあと思います。

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