第4研究室 創作に関するQ&A 245P | トップへ戻る |
鏡面世界(orのす)さんからの質問 2007年
 異世界ファンタジー系作品の主人公の武器はなぜ剣ばかり?
 
 こんばんわ。鏡面世界です。
 数年間気になっていたことを質問したいと思います。

 異世界ファンタジー系の作品に出てくる主人公の武器は、なぜ剣ばかりなのでしょうか?

 大抵の主人公が必ずと言っていいほど剣を装備しており、
 いい加減その組み合わせに飽きてしまいました。
 「また剣かよ……」という具合に。
 なので、異世界ファンタジー系の作品を書くとき、
 主人公には槍もしくは戟を持たせるようにしているんですが……。

 やはり、剣の方が物語的に使い勝手がいいんでしょうか?
 槍や戟、棍棒とかではダメなんでしょうか。


● 答え ●

ワルプルギスさんからの意見
 おそらくは、中世欧州の騎士の象徴的な武器が剣であるからでしょう。

 他にも剣そのものが王権の象徴や魔除けであったり、
 鍔と刀身が十字をなすことでキリスト教との関連づけがあったり、
 神話・伝説に名を残す武器は剣が多かったり、色々それっぽい理由は思い浮かびますね。

 そうした理由から、主人公に剣を持たせた作品がヒットし、
 後続がそれを真似て……という状況が続いているんじゃないでしょうかね。

 
 後はまあ、素人考察ですが、
 剣は他の分類の武器と比べると携行性と致傷力のバランスに優れているのではないかと。
 槍は長いため取り回しや持ち運びに不便が出るでしょうし、棍棒や斧は重量がないと威力に欠ける。
 重量が威力に影響するのは剣も同じですが、刃で斬ることと突き刺す事で補うことが出来そうです。

 無駄に書いては見ましたが、別に剣でなければいけないという理由は無いですし、
 槍や棍棒を使うのも全然ありでしょう。弓やクロスボウを持たせてみるのもまたよし。
 状況に応じて複数の武器を使い分けるのもクレバーなんじゃないですかね。


まーさんからの意見
 どこで目にした知識だったかは忘れましたが、剣に関するウンチクを少々。

 「剣」というのは、「戦争」のための生粋の兵器である、という話。

 まず、人類が「武器」という殺傷道具を必要としたのは、食料となる動物を狩るため。
 身体能力で劣る人間が獣を殺すには、獣に近づかないで仕留められるのが最も望ましい。
 そのための最も効率のよいものは「罠」であり、次点は投射武器、
 すなわち「弓矢」であり「槍(投げ槍)」が生み出された。(最も原始的なものは投石であろう) 
 海においては槍ではなく「銛(もり)」

 最も原始的な白兵戦武器である「棍棒」。
 その発展形ともいえる「鎚(メイス、ハンマー、マトック、フレイル)」。
 これらは生み出された目的は武器に他ならないが、他の用途を持ってもいる。
 金槌・木槌は釘や杭を打つ道具に。フレイルこと連接棍は脱穀用の農具が原型。

 農具といえば「鎌」もそれ。
 片手で使い、草を刈るのに用いる。
 いわゆる「死神の鎌」とされる「大鎌」「長鎌」はファンタジーの武器としてわりと有名だが、
 命・魂を刈り取るというイメージから生まれたもので、やはり原型は武器ではなく農具。
(実在はするらしいが、豊穣祈願の儀礼用の祭具の側面が強く、
 実戦にたえる武器としてのものではないらしい)

 「斧」は木を切り倒すためのもの。
 「手斧」の類は、包丁のような生活用具であり、サバイバルツールといえる。


 そうして人類は武器となる様々な道具を手にしてきたが、
 それらはいわば別の目的も兼ねたものを、使いやすいからと引き続き利用してきたもの。

 純粋に「戦争」の道具として生まれた最初の武器が、「剣」に他ならない、という話。

 ゆえに、戦士の持ち物は「剣」という図式が成立する。
 「槍」や「弓矢」を持っていれば、それは狩人かもしれない。
 「斧」を持っていれば、それは木こりかもしれない。
 「鎚」や「鎌」を持っていれば、それは農民かもしれない。

 英雄としての戦士の象徴は、やはり「剣」なのである。

 聖槍・魔槍、あるいは雷神の鎚など、伝説の武器は剣以外に無数にある。
 しかしながら、武器としての純粋さで、それらは「剣」に一歩を譲ってしまう。
(「槍」の用途に狩猟のための投擲武器という側面がなければ、その地位は「剣」に劣らないのだが)

 「戦斧」「弩(クロスボウ)」らも、戦争のための武器には違いないが、
 前述の武器の発展形という位置づけ。
 「戟」「ハルバード」などのポールアームは複合武器であり、やはり発展形に属する。


 「剣」にかわる純粋武器を探したら、「銃」まで待たねばならないだろう。


 最後に念のため。
 この話の真偽は私にもわかりません。
 ただ、それなりに説得力があって、私が覚えていたというだけの話です。


緑さんからの意見
 やはり剣の方が「主人公!」って感じがするからではないでしょうか。
 武器が与えるキャラのイメージって大きいです。
 あとは演出のしやすさでしょう。

 斧や棍棒でブッ叩くと野蛮なイメージがあるし、跳んだり走ったりするシーンが書き辛いです。
 よほどパワフルな主人公でないと、違和感があります。
 逆にそのアンバランスさを利用して、
 可愛い女の子にわざと巨大武器を持たせるというパターンもありだと思いますがw

 弓で遠くからチクチクするのも、地味で卑怯なイメージが付き纏う気がします。
 やはり主人公は接近戦でしょう。
 またお話では弓は援護に使い易いので、サブキャラが持ってる事が多いですね。
 指輪物語のレゴラスしかり、サブキャラが持つと頼もしく格好良く見えるんですけどね。

 槍はかなり好きなんですが、やはり槍対剣とかになると、
 相手のリーチの外から攻撃することになるので、主人公らしくないというデメリットがあります。
 槍の長い攻撃を掻い潜るというシーンを演出するためか、ライバルキャラが持ってる事が多いですね。
 武器同士でのバトルに重点を置くなら色んな動きが出来るので、戦う相手次第では面白いと思います。

 ファンタジーでもライノベでもないですが「うしおととら」が槍でした。
 これは相手が妖怪だったり、主人公のイメージに合ってたりと、かなり成功してたと思います。


 と、まぁ、要するに剣がイメージ的に無難で、色んなシーンが書きやすいから自然とそうなったんでしょう。
 
 それら以上のメリットがあるなら、別に何を持たせても構わないと思います。


底辺 従助さんからの意見
 こんにちは、底辺 従助です。

 ファンタジーには詳しくないのですが、先発作品の影響があるのは確かだと思いますー。
 一般的にも武器の花形という、格好良いイメージが形成されている事や、
 主役の武器と言えば剣という定石がありますからねー。


 次に、剣という武器が優れている事も、関係性があると思いますー。
 そこそこ威力があり、バリエーションも多く、値段や性能、仕様もピンからキリまで、
 さらには汎用性、携帯性も高く冒険者や旅人にあおつらえ向き、といい事づくめです。
 斬ったり突いたり出来るので、アクションの幅も広がりますしね。

 種類が多く、流通量も多い、どの国にでも散見される、有名な武術家、戦士などが多く、
 剣術も広く普及していて、武器としてポピュラー、などとという事もあると思います。

 槍の方が普通に強いんですけどねー。ハルベルトがお気に入りです。斧では手斧。
 ただ、槍や斧はキャラを選びますからね。
 
 小柄だったり細かったり女の子だったりすると、膂力よりも機敏な身のこなしを重視しがちですし、
 武闘派の性格ではない大人しい主人公だったりすると、自然大きな斧や槍は倦厭してしまうのですよ。
 
 それとやっぱり、剣は格好良いのです。デザイン的にも見栄えがするのです。

 それでも僕は、鋏を使って戦う、主人思いの根暗人形が好きです。
 特攻馬鹿な蒼い子が大好きです。
 平気な顔で他を傷つけ、殺そうとする彼女は、愛くるしくて胸がどきどきです。 
 世界中が蒼の子みたいな思考回路を持てたら、きっと戦争は起こらないですよ。
 勃発したら即滅亡、それが蒼の子クオリティ。


但馬晴さんからの意見
 言われてみると確かにそうですね。
 神話に登場する武器にしても、剣がダントツですし(槍もけっこうありますが、斧は‥‥)

 鞘の無い槍や斧(日本の槍には鞘がありますが)よりも、剣が携帯しやすいことは間違いないでしょう。
 槍や戟、棍棒では駄目という決まりはありませんので、気になさらずに。
 自分も「和装した女の子の武器って刀や薙刀ばかりだなあ」と思って、鎖鎌を持たせたことが‥‥


あおぎさんからの意見
 こんにちは、あおぎと申します。

 言われてみれば、確かに多いですね剣。
 私も実際話を書いていると、剣の比率が多いです。

 書き手側の個人的な意見としては、武器や戦闘に重きを置いていない時は剣になりやすいかも……
 ちょっと話の流れで戦闘がある程度で、本当に見せたい所は他のシーン。戦闘はオマケって時。

 戦闘がそこそこ重要な時も、一番馴染み深い剣が、頭の中で動かしやすくて文章にもしやすい。
 見栄えもする。
 あんまり馴染みのない武器を取り入れると、悩んでしまって話を書く手が止まってしまう。

 できる限り色々と工夫を凝らす事が大切だと思いますが、
 話を最期まで書き切る事がより大切ではないかと……
 せっかくこだわっていても、話が完成しなければ投稿できない訳ですし。

 でも、剣とは違う武器が活躍すると、結構楽しいんですよね(笑)


日向 葵さんからの意見
 物語的な使い勝手で言えば確かに剣は楽だと思いますが、
 剣でなければいけないというほどではないと思います。

 ただ、剣には、書く側・読む側両方にとって馴染み深いものであるため、
 動きが想像しやすいという大きなメリットがあります。


 以前、棍を持つキャラを主人公に書いていたら、動きの描写がまったくわからなくて……。
 家中ひっくり返してちょうど良い大きさの棒を持ってきて、
 自分で動きながら書いてたことがあります(笑)

 その辺のメリット・デメリット(鏡面世界さんが仰るように、
 お約束になってるので飽きてる人もいるでしょう)を考慮して、
 主人公にどんな武器を持たせるか決めればよいと思います。


バリアーさんからの意見
「突かば槍、払えば薙刀、持たば太刀。杖はかくにも はずれざりけり」
 という言葉が示すように、殺傷能力のある武器の中で「持ち歩きに便利」なのは「剣」なのですよ。


 そのため物語の主人公がほとんど「剣士」なのは、
 その利便性が大半であるという話を聞いたことがあります。
 
 確かに「槍」はその長さ故に「剣よりも優れている」し、
 斧はその重量と切れ味という破壊力に優れています。
 
 けれども、だからといってよほどの理由がなく「槍使い」にしたとして、
 ストーリー上どうしても洞窟や狭い室内などで
 敵に襲われるという場面を盛り込まなければならないとき、圧倒的に不利に陥ってしまいます。

 それだったら剣でも――という場合があるかもしれません。
 しかも槍は、基本的に「突く」武器ですし。


蔵神紫苑さんからの意見
 お気に入りの腕時計がぶっ壊れかけていて「悲」の蔵神です。

 いやぁ偶然でしょうか、俺が現在執筆中である異世界ファンタジーの主人公の武器も剣です。
 「なぜ剣なのか」は単純に「かっちょよくて好きだから」です。
 
 だってねぇ、そう思いません? 
 確かに槍とか銃も悪くはないけど、なんて言うか……
 剣はそれらと違ったかっちょよさがあると言うか……うん。(意味不明やな)

 話が逸れたようなので戻しますね。
 いや、駄目なんてことはないでしょう。
 
 てか正直俺は『やはり、剣の方が物語的に使い勝手がいいんでしょうか?』の理由が分かりません。
 なんで使い勝手がいいんですか? どこが? どんなふうに? と突っ込みどころ満載ですよ? 
 ↑の意見を差し引いても、俺個人としては槍とかでもぜ〜んぜんOKですよ。槍術もかっちょよくて◎。
 
 でも使い手によりますね、俺としてはキャラに使わせる武器はそのキャラに合ったものがいいです。
 例えば筋肉モリモリマッチョッチョなおっさんの使用武器が槍だったりしたら正直微妙に感じます、
 そんなキャラなら棍棒や斧あたりがピッタリですから。 


嶋さんからの意見
 剣というか「鋭い刃物」は大昔から、邪気眼系中ニ病と呼応するようで、
 「グラム」とか「エクスカリバー」聖剣魔剣問わずありますがな。
 また、それに加えて日本人に700年にわたり根付いた武士道が、「剣」を欲するのかもしれません。


>槍や戟、棍棒とかではダメなんでしょうか。

 いいでしょう、むしろ剣より強いかもしれません。
 1対多数じゃあ長柄の方が有利と言うは常識中の常識(振り回して相手を寄せ付けない)
 また棍棒、というか鈍器・斧系は「地味にカッコイイ」のでオススメ。


Dr.ウニボンさんからの意見
 日本人が日本刀を愛して止まないのは、
 『日本人は世界有数の首狩り族だから』という説を聞いた事がありますね。


 戦国時代などは、倒した敵の首を刎ねてその数で武勲を競っていたので、
 戦闘時には槍を使う人でも刀を携行しており(槍では首は切れませんから)、
 武勲を示す道具である刀の手入れは欠かさず、
 首を切り易くする為に世界でもトップクラスの切れ味を誇る"刀"の開発に熱心だったという説なのですが。
(西洋剣は"切る"のではなく、圧倒的重量で叩き潰す。あるいは鎧の隙間から突き殺す為の武器ですから)

 まぁ、あながち間違ってはいないのではないでしょうか?
 で、切れ味の良い剣を見ると首狩り族としての血が騒ぐ、みたいな(苦笑)。

>槍や戟、棍棒とかではダメなんでしょうか。

 一応、例を。ラノベじゃないですが、「冒険王ビィト」の主人公ビィトの普段の武器は槍ですね。
 最強武器は剣ですが。
 
 個人的には剣以外の武器も大好きですよ。
 ドリルとかパイルバンカーとかチェインソーとか(笑)。
 他にもバルディッシュ、スコーピオン、モーニングスター、ハルベルト、ランス、アダガ、ランタンシールド、
 カタール、ソードブレイカー、バヨネットetc...
 「成功した」武器だけでなく、失敗作や試験的な武器も大好きです。

 因みに……素人が使う武器として最も有効なのは槍系武器だそうです。
 ただ相手に向かって突き出しているだけで、動きを牽制出来るから、だそうです。


まーさんからの意見
 実戦武器として「大鎌」を考察してみる。
 草刈りの「鎌」を両手で持つような大きさに巨大化させた場合、どうなるか。

 まず、鎌で「切る」場合、「手前に引く」という動作が必要になる。
 そんな余分な動作は、「切る」ことに特化した、
 同じ重量級長柄武器であるポールアックスやハルバードの類に劣る。
 また、刃と柄の内側に切る対象を置かねばならず、外見ほどの攻撃半径をともなわない。

 では、その刃の先端で「突き刺す」ならばどうか。
 重量もあいまって、確かに威力はある。
 しかし、「振り回す」という動作が欠かせない。
 遠心力をもってしなければ、その刃は刺す役目を果たさない。それは槍に劣る。
 
 手に持ったつもりになって想像してみよう。
 何の予備動作もなく、刃が相手の肌に触れている状態で、それを突き刺すとしてみよう。
 槍ならば簡単だ。まっすぐ相手に向かって押し込めばいい。
 しかし鎌は、横向き(あるいは上から下)へ、腕を回さなければならない。
 どちらがより力を込められるか、腕を動かしてみればすぐにわかる。
 
 遠心力を伴えば、確かにその威力は槍に勝る。
 しかしその遠心力を生み出すため動作が、武器としての扱いづらさを助長する。
 また、この方向性の武器には、つるはし(マトック)という優良武器がある。
 鎌は切ることも想定した「刃」、対してつるはしは柄に横向きにつけられた「杭」のようなもの。
 強度でどちらに軍配が上がるかは推して知るべしである。

 「突き刺した上で、そこから切り裂く」というのが理想的な使い方。
 だがしかし、大鎌は威力としては申し分ないが、そこに「鎌でなければならない」程の利便性はない。
 扱いづらく、総合的な性能でいえば、他の武器に1歩も2歩も劣ると言える。

 ……まあ、そんなことより、カッコいいのは私も認めます。
 現実の武芸理論なんか鼻で笑う、魔法が横行するファンタジーの世界の超兵器としてなら、
 何の迷いもなく登場人物に持たせますね。

 そういえば、某武器格闘ゲームでデスサイズ使いのキャラがいますが、
 アレって絶対、本来切れない刃の外側にも攻撃判定あるよなぁ。
 某テロリストガンダムみたいに、ビームの刃ならそれもいいんだけど……


因幡の白兎さんからの意見
 どうも、ご意見側はお久しぶりの因幡の白兎です。

 一意見としてのべるなら剣が多用される理由は、
 ズバリその派手さとシンプルイズベストからくるのではないでしょうか?


 槍とかは基本、攻撃対攻撃の鍔迫り合いとかは無用の、
 持ち手の一方的な攻めを想定して作られた武器なので、両者一歩も譲らない互角の勝負! 
 な展開に持ち込みづらいです
(依存の作品にある槍の使い手の交戦シーンをよーく見てみてください、
 受けて側の対処法が必ずといっていいほど、避けたり受け流しながら好機をうかがっている、
 というのがほとんどのはずです)

 ハンマーや棍棒は、当たっても骨が砕けるだけで殆どの場合流血はしません、
 色がないんですよね、色が。地味なんですよ。

 その点、剣での戦いだと掠っただけで流血が空を舞いますし、
 リーチの長さなども調度良いのが多いので、持ち手を変えたりしても結構様になって上で、
 効率よく臨機応変に扱えます。

 結論から言いますとと、誰にでも扱いやすいしかっこいいんですよ、剣は。

 剣以外の武器はたいていが一撃必殺か、もしくは遠くから一方的に攻撃するためものなので、
 攻撃は最大の防御が基本的にあまり通用しませんし。
 一対一で正々堂々ただ切りあうためだけに作られた武器なんて剣ぐらいじゃないでしょうか?
 まあ、使用者が他の武器のリーチなんかを無にするほどの驚異的な身体能力を持っていたり、
 特殊な術が使えたりしたら別ですが。

 まぁ、うんちくはここらで置いといて、結論からいいますと、剣以外でもぜんぜんOKですよと、
 ただその場合その武器の仕組みや長所をちゃんと理解した上で書かないと、
 自然とありえない表現が生まれちゃいますよと。

 あと、最後に一つ。
 武器はなにかを殺すために生まれた道具です。
 この言葉の意味をよーく考えてもらえれば、どんな武器であろうと現実味は持たせられると思います

 では、長々と失礼しました。


jogtyさんからの意見
 まあ他の人と同じことを言ってもつまらないので……。

 物語の主人公はなぜ剣を持つのか。
 弓を持たせてみましょう。リーチが長くて遠くからでも撃てるから主人公は安全です。
 また百発百中の腕を誇る主人公は格好いい。
 しかし、遠くからぷすぷす敵を倒す主人公は姑息に見えるし、矢が切れてしまったらそこで終わりです。
 
 ならばと槍を持たせても、遠くからぷすぷす刺すのは変わらない。
 ナイフを持たせてみると、通り魔のようで印象悪い。美形の主人公がごつい棍棒を持つのも見目悪い。
 というわけで、主人公は剣を持っています。この際、リーチの短さは忘れましょう。


睦さんからの意見
 種類が豊富で応用が利くのも魅力でしょう。
 長さや重さ、形、用途に差異があっても“剣”は“剣”ですし。

 最近私がカッコイイと思った剣は「吸血殱鬼ヴェドゴニア」の“旋風の暴帝”ですね。


霧雨さんからの意見
 書き手として「楽」だからじゃないでしょうか。

 飽きるほどの前例があるというコトは、それだけ多種多様な描写が既にあるというコト。
 どういう風に書いたらいいか、と迷ったときに参考にしやすいというコトです。

 槍は結構ありそうですが、斧や棍棒や弓矢での戦闘シーンのある小説は明らかに少ない。
 故に参考になるものも少ない。

 なのでそれらをどういう動作で扱うのかは自分で考えるか、資料を探すか。
 どちらにせよその分の時間と労力が掛かります。

 さして特別なこだわりがないのなら、
 とりあえず武器は剣にしておいた方が「無難」で「楽」(あくまで比較的に、ですが)だと思います。

 主人公が剣を使っているからって読むのを止める人はそう滅多に居ないでしょうし。


卯月珪華さんからの意見
 理由はやはり、読み手側が一番想像のしやすいものだからでしょうね。

 けれど馴染み深いがために多用され、今では飽きてきたというものまた事実。
 けれど使い込まれてきたために扱いやすく、今日もどこかで剣が武器の登場人物が…。
 なんて、そんなことはどうでもいいとして…。

 私も剣は好きです。でも銃も好きです。
 ビジュアル考えると銃ですが、戦闘とかを考えるとやっぱり剣かな、とか思ったりもしますが。
 理由ですか? だって銃は味気ないじゃないですか、すぐ終わるし。…と答えておきましょう。

 剣を持って敵に向かい、敵も剣を鞘から抜き、向かってきた登場人物の剣を剣で受け止める…。
 剣と剣がぶつかったことで生まれる火花、鈍く響く金属音…、
 個人的にはぶつかり合いが好きなので…(苦笑)。

 私の生み出す登場人物、主にファンタジー系にもやっぱりいますね、剣が武器の登場人物。
 ……個人的に殺陣も見所の一つかもしれませんねぇ。
 戦闘はやっぱり動かないとな、ハデに!! …という意見も書いておこう…。

 ……あら? なんか話が反れたような……(汗)


あんごさんからの意見
 こんばんは。

 試みに逆を聞いてみます。
 なぜ剣ではいけないのでしょうか?

 ……ってまぁ、飽きたからと仰ってますね。気持ちは分かります。

 私も、昔から不満なことがいくつかあるんですよ。
 推理小説の犯人は、トリックが割れただけで何故あきらめるのか。何故悪役は負けるのか。
 ウルトラマンを見ながら、毎回負ける怪獣たちを応援していたのを懐かしく思い出します。
 何故かライダーはライダーの方が好きでしたが……それはどうでもいい話。

 で、何が言いたいのかと言いますと、「お約束」なんでしょうね。
 現代ものに例えると主人公の武器は比較的射程の短い銃、
 ロボものに例えると主人公が乗ってるのは中型以下の機体、
 恋愛はある程度成就するもの、主人公は善玉。

 ある程度のパターンがあって、それで人気もある以上、
 あえて変えるためには「理由」が必要になってきます。


 主人公が長射程の武器を持っているのは、特有のカッコヨサを魅せるため(ゴルゴ13)、
 大型ロボに乗っているのは格闘型のキャラではないため(コードギアス)、
 恋愛(もしくはそれに類するもの)が成就しないのは演出の問題(ダブルブリッド)、
 あえて善玉から外す例は結構ありますね。終わクロは「悪役なんたら」と言ってますし。


 同じ考え方をした場合、「主人公が剣を持たない」ことには理由があったほうがいいと思います。
 「剣を持つ」ことにはもう理由があります。お約束だからです。


 あえてお約束を外すからには、やはり理由があったほうがいいでしょう。
 なんとなくで王道を外すと、いい事態になる可能性はあまり高くないと思います。


渓谷さんからの意見
 こんばんは。夜空に煌めく駄文の星、渓谷です。

●剣ばかりな理由
 日本発の作品に限って言えば……やはり「剣術」の知名度に由来すると思います。
 もちろん日本の剣術と西洋の剣技とは違いますが、剣の立ち回りが想像しやすいのは事実です。

●どの武器がいいか
 どれでも構わないと思います。
 ただ一例として、日本戦国時代の「侍」は、刀だけでなく様々な武器を扱えたそうですよ。


富士山さんからの意見
 強さは置いといて、武器にしようと思えばなんでも武器になります。
 スケボーやキックボード、自転車や本だって武器になります。
 ですが、そこらのものを武器にしようとした場合、やはり基本形は剣と共通するのですよ。

 まあパチンコ(おっさんがジャラジャラするものではありません)は銃に近いですが、どうでもいいです。
 とにかく説明を。

 例えば突く場合。突きといえば槍ですが、剣だって突けますよね。
 例えば斬る場合。まあ、これはまんまですね。
 例えば殴る場合。これもどうしようと動作は剣と同じなんですよ。

 そんな感じでとにかく、武器としてはほとんどの効果やアクションが剣と共通するといったわけで、
 どうせ木の棒にするなら木刀のほうがビジュアル的にいいでしょうってな感覚でして。
 
 だから僕が小説で使う武器はやはり剣が多いですね。
 他にも三節根やら槍やら銃やら魔法系やら木刀やらバットやら拳やらナイフやら色々ですが、
 基本的に剣ですね。


みずさんからの意見
 こんばんわ、みずです。

 他の方も書かれていますが、その汎用性と携帯性によるもの、となるでしょうか。
 世界中何処でも、多少形状は変わっても刃物ってありますからね。
 持って旅をしたりするとなると、槍なんかは邪魔かもしれません。
 斧もどう持ち歩くんでしょう?腰にはさせそうにないから背負うんですかね。
 そうすると、敵襲に即座に反応できない、という難点があるかもしれません。

 戦闘の形態を考えるなら
弓→それなりの距離が必要。敵多数の場合、矢の補給も問題。
槍→それなりの広さが必要。屋内ではまず無理。
剣→大きさにもよるが、ある程度狭くても可。刃こぼれしても殴るだけで威力が。

 といった違いによるものでしょうか。
 斧、棍棒も距離的には剣と近いですが、斧は上記の通り戦闘への即応性の面で、
 棍棒は一撃で敵を無力化しようと思うなら、殴って骨を砕くより、
 切ったほうが威力がありそうな気がするので
(筋肉は連動して動くので、一ヶ所切れると、他の場所も動きにくくなる)

 その辺りの面で剣のほうが武器として優位かもしれません。
 また、主人公である以上、ビジュアル面で剣のほうが納まりがいいというのもあるでしょう。
 (というか、これが大半でしょうね)

 あと、加えるとするなら、戦闘を通してキャラクターを遣り取りさせる場合、
 剣のほうが間合いが近く、切り結んで動かない、という状況も作りやすいので、
 使いやすいのだと思います。


ふるでらまことさんからの意見
 遅すぎて悪いのですが……
 いまさら、皆さんの意見を読んでいて、ふと思ったことを一つ二つ。

 ラノベの異世界ファンタジーの元祖(?)「フォーチュンクエスト」はどうなのよ?と。
 主人公の武器は確か短銃とナイフじゃなかったっけ?(曖昧)まあ……あれは少し違いますかね。

 あと、異世界ファンタジーではないけれど、
 主人公が「杖術」というものを使うものは二つほど見たことがあります。これ、結構好きです。
 剣とか槍なんかより、よっぽど使えます。何より、その柔軟性が大好き。
 知らない人は、ちょっと調べてみてください。いい武器ですよ〜。
 「時空のクロスロード2」とかね。

 なんていうか、主人公が剣、じゃなくて、勇者が剣、というのに近いんじゃないかな〜と思います。
 じゃあ何故勇者は剣?
 というのは、皆さんの答えをそのまま。
 
 まあ、それだけ言いたかったんです。
 右から左へ聞き流しちゃってください。
 ではでは。


MAYOさんからの意見
 遅すぎる気もしますが、一意見として残すマヨです。

 このスレを見て「え、ファンタジーの主人公の武器って剣がお決まりなの!?」と驚き、
 軽く調べて納得したりしてました。
 まぁ、RPGとかやったことないですし、ラノベでもファンタジー作品も数点しか読んでないので、
 主人公=剣というのをお約束として認識してなかった自分です。大丈夫かおい?

 なので、

>槍や戟、棍棒とかではダメなんでしょうか。
 
 という質問には、皆さんと同じように「ぜんぜんOK」と答えておきますね。

 ちなみにマヨが初めて書いたファンタジー小説の主人公の武器は、
 大鎌に変形する短槍(×2)でした。
 
 今執筆中のものは刀ですね。剣よりは日本刀が好きなマヨです。
 他にはナイフとか、ガンカタとか。ていうか剣を持った主人公いない……?
 気にせず好きな武器を持たせればいいと思いますよ。

 ……ん? 世の作家さん達が一番好きな武器が剣なのか?


霧雨さんからの意見
 「フォーチュンクエスト」の主人公・パステルの武器は確かボウガンとショートソードだったと思います。
 あと「フォーチュンクエスト」は異世界ファンタジーとしては異色だと思うんですが。
 なにせレベル・ステータスシステムが物語の中に登場するんですから。

 以上、横ヤリ失礼しました


雨鳥さんからの意見
 初めまして、こんばんは。雨鳥と申します。これが初投稿です。

 何故武器は剣が多いかですが、
 やはりどんな戦いにもある程度対応できるからだと思います。

 例えば、自分が剣で敵が槍だとします。
 槍の攻撃を剣で受けることは出来ます。刃の部分に気をつければいいわけですから。
 しかし、槍で剣の攻撃を受けるのはどうでしょう?
 リーチが長い分、動作が必然的に鈍くなり、懐に入られたら、防ぐのが難しくなります。

 これは敵が弓矢の時も同じです。
 ファンタジー物とかだと、弓の攻撃は剣で防げたりします。
 まぁ実際はそんなのほとんど出来ないのですが……。
 斧も大きく、動作が遅いので対応に困ります。鎌も同じです。
 銃は、相手に防がれることはあまりないですが、代わりにこちらも防ぐのが難しいです。
 マンガの「ブラックキャット」の主人公とかは銃身で剣の攻撃を受けたりしてましたが(おい

 まぁつまり、剣での戦いが一番物語を進めるのに使いやすく、
 そして戦闘シーンも長引いて展開が盛り上がるわけです。


鏡面世界(orのす)さんからの返信(質問者)
 また、剣はヒロインに装備させることが多いです。これで主人公に剣を装備させるのを回避!
 個人的には主人公に装備させる武器として方天戟とかガントレットが好きだったりします。
 ……すみません、遅くなりました。
 見てみたらこんなにたくさんレスが……。みなさん、ありがとうございます。
 みなさんの意見をまとめると、

 携帯しやすく扱いやすく、
 表現しやすく馴染み深く、
 想像しやすく無難であり、
 そして何よりも主人公らしい。


 ということ、ですか。なるほど……。
 それから、別に剣以外の武器でもかまわないのですね。
 それでは再度お礼を。ありがとうございました。


流域面積さんからの意見
 異世界ファンタジーならば、まず常識に囚われないことです。
 ファンタジーということですから、当然魔法・気などの超エネルギーが存在していてもおかしくありません。
 そうなると、武器とそのエネルギーを合わせた攻撃方法が出てきます。
 銃や弓でエネルギーの塊を飛ばしたり、斧などの重層武器で範囲攻撃などがあります。
 剣を使うならばやはり斬撃を飛ばすことでしょう。
 攻撃範囲を広げて行く事を考えるとこれが一番広いんですよね。
 横に広く奥に遠くへと。

 武器を強化しているという可能性もあります。
 それならば壊れにくい武器を選ぶという理由で接近戦を選ぶでしょう。
 後、主人公はパーティを率いる=一番に切り込んで行くというイメージがあります。
 中距離から斬撃を飛ばしたり、群の中に突っ込んでかく乱するという方法です。
 降伏を迫る時に剣の切っ先を突き付けたりするのは主人公が似合います。
 以上の事から、剣がよく用いられるのだと思います。


ひろっさんさんの意見 2012/06/29
 剣という武器について、皆さん勘違いされている方も多いのですが。
 実は剣が戦場の主役になったことはありません。
 刀も一緒です。

 どういうことかと言いますと、大抵は槍などの長柄武器が使えなくなったときのための補助なんですよ。
 どう考えても、リーチがある方が有利ですから。
 なので、剣が主役で活躍したのは平和な時代か、暗殺のときです。
 長柄武器よりも格段に持ち歩きやすいですからね。

 もう一つ、日本刀はよく切る武器だといわれていますが、実際の戦いでは突いて使うほうが多かったといわれています。
 幕末などで有名な武士は、大抵突きの達人です。

 ついでに。
 西洋では、切ることを重視した剣というのは1600年以降でないと出てきません。
 剣がなかったわけではないんです。
 ただ、西洋剣は鋳造品ですから、刃を長持ちさせるのが難しかった。
 刃がすぐに駄目になってしまう剣をどうやって使ったか。
 撲殺です。

 中国では開き直って、鉄でできたこん棒なんてものもあります。
 ものによっては、剣より威力があったそうな。

 こんなところでどうでしょうか。
 私もあまり詳しく知っているわけではないのですが。
 何かの参考になれば幸いです。

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