第4研究室 創作に関するQ&A 307P | トップへ戻る |
ひげさんからの質問
 謎を残したままの終わり方はNG?
 
 「未完はタブー」的な文をいくつかお見受けしました。
 物語が完全に結に至らずどうなったのかもわからないのはあきらかに「未完」です。
 しかし、例えば、異世界に飛ばされた主人公が元の世界に戻るために四苦八苦した末、
 結局は戻れずに、彼の旅は続くのであった、的な終わり方はタブーなのでしょうか。

 もちろん話の中心である異世界の出来事のある程度の結は向えたうえで、です。
 既存のシリーズものでいくつか謎を残したまま次回作というのはありますが、
 長編を投稿するにあたって新人が謎を残したままのストーリーを投稿するのはタブーでしょうか?

 撒いた伏線は全て回収するべきなのでしょうか?
 物語を構成するうえで非常に悩んでいます
 よろしければ皆様の意見をお聞かせください


●答え●

峰しずくさんからの意見
 こんにちは。

> 例えば、異世界に飛ばされた主人公が
> 元の世界に戻るために四苦八苦した末、
> 結局は戻れずに、彼の旅は続くのであった、的な終わり方はタブーなのでしょうか。


 その段階で、その物語としてのテーマが描ききれており、作者の主張がしっかりと伝わっていて、
 「うんうん、そうだよな。彼の旅はまだ続くんだよな」と納得できるのなら、それはアリです。


> 既存のシリーズものでいくつか謎を残したまま次回作というのはありますが
> 長編を投稿するにあたって新人が謎を残したままのストーリーを投稿するのはタブーでしょうか?

 それはダメです。
 既存のシリーズなぞ、デビューできて、本が出せるようになってから、考えてください。


 それに、多くのシリーズものは、「読者の皆さんに愛されて、おかげさまで続編を出すことになりましたが、
 最初の作品ではシリーズ化など考えてもいなかった」との作者コメントをよく見かけませんか?

 もし、あなたが有能な作家なら、完全に完結した作品であっても、続編が書けるはずです。
 たしか「ハルヒ」って、シリーズ化を前提とせずに「憂鬱」がかかれたんじゃなかったっけ?

> 撒いた伏線は全て回収するべきなのでしょうか?

 すべきです。

> 物語を構成するうえで非常に悩んでいます
> よろしければ皆様の意見をお聞かせください


 あわよくば「シリーズ化」などとスケベ心を抱かずに、一球入魂ですよ。


鎌さんからの意見
 はじめまして。
 私の知っている作品で、「十二国記」というものなどは、
 主人公が元の世界に戻ることはありませんでした。

 主人公は、その世界の国の王になるわけですが、その物語の末尾に、
 歴史書のような文体で(実際歴史書なのですが)
 その主人公のその後の治世のようなものを描いて終わっていました。
 FFXでも、ジェクトは元の世界(いちおう)に戻ろうとしていましたが、
 結局叶わず、シンになってしまいましたね。
 あれは、ハッピーエンドみたいな感じで終わりましたが。
 
 とにかく、読者が納得できないような「?」という疑問詞を残すような終わり方でないのなら、
 全然大丈夫だと思います。


 伏線については、さも重要であるかのように作中で使ったのなら、ある程度は解決すべきだと思います。
 ただ、伏線というよりも、まだ世界観の奥域が残っているような描き方をすることは、
 すぐシリーズ化するライトノベルではありなんではないでしょうか。
 
 たとえば、「RAVE」という漫画は、最初や中盤の方に伏線をはりすぎて、
 最後の方が凄く詰まった感じに終わってしまい、結局全部解決させないで終わってしまいました。
 こういった悪い例もあるので、ぜひご覧になってみてください。
 
 とにかく異世界トリップものも、すでにいろんなパターンが出ています。
 なので物語の終わり方だけ見て、ありきたりを感じるかもしれませんが、
 重要なのはトリップ後のストーリーそのものだと思います。
 

アシュさんからの意見
 はじめまして。
 自分も今そういった内容の小説を書いていたので、代わりに質問してくれて嬉しいです。

 私は、結果的に納得できる終わりならば未完でも問題ないだろう、という考えで書いています。
 物語によっては、そうした方が良い場合や、そうするしか無い場合がありますから、
 その中で一番面白くなるように書くしか無いと思います。
 
 伏線については私も迷っているところです。
 作者だけがもってる物語のバックボーンというものがあるので、
 それが伏線的に浮かびあがってくる事があるんじゃないでしょうか。
  
 だからと言って、伏線を隠して最後まで書くのは制約が重すぎて難しいでしょう。
 あまり目立たないように、風味程度に書いていくのがベストなのかな?難しい。
 
 前に、このサイトで「自分の考えた設定を全部説明したい気持ちも分かるけど、
 自分の中に留めておいて、必要な分だけ書いた方が良い」
 みたいなニュアンスの記事を呼んだ事があって、もの凄い頷いた経験があります。


 それを教訓にやってるんですけど、伏線の問題がからむとじれったいですね。

 支離滅裂。なにか、自分自身も質問したいテーマなので、上手く答えられないです。
 猛者達の答えを一緒に待とうと思います。
 ご免。


幼女さんからの意見
 はじめまして、拙い幼女でございます。
 簡単です。

 自分が読者の立場になり、そのお書きになった作品を読みたいか読みたくないか、
 主観をできるだけ省いて見直してみるのです。

 読みたければ書くのが良し、読みたくなければ別のネタを考えれば宜しいかと。


黒外套さんからの意見
 はじめまして。黒外套というものです。

 他の方も仰ってますが、物語の終わりとしてぶつ切りはNGだとおもいます。
 読み手を置いてけぼりにすることですね。
 
 もし、どこかに投稿してプロを目指しているというのであれば、
 総合力を見られるので形に出来ていないと判断されると思いますよ。


 ただ、ひげさんが求めているのは物語の終わりに余韻を残したいんだろうなと私は感じました。
 プロの小説にもそういうのがあります。
 たしか、ミステリー小説だったと思いますが、
 殺人事件がおきて色々な憶測が飛び交い、結局犯人はわからないまま終わる。
 という物語なのですが、そのままだと駄作でしょう。

 ただ、この物語のすごいところはありとあらゆる可能性を示唆し、
 結果(答え)を読み手にゆだねる形で余韻を残しているところです。形としては問題提起に近いですね。

 ただ、この書き方は非常にしんどいです。
 描いている途中に自分の主観を一切おかず、完璧なまでに客観視しなければなりません。
 書き手の主観が不在の中、さらに読み手に共感させる。
 とても難しいです。
 主観を置く方法だと、よほどうまく書かないと、最後が自慰的になります。

 質問に答えている途中で、ふと思ったこと(苦笑)
 ひげさんが恐れているのは、「物語を完結させてそこで終わってしまうんじゃないだろうか」
 という疑問じゃないですか?
 そうだとすれば、簡単です。

 箱庭を構築し終わった後、出来うる限り少ないパーツで物語を描けばいいのです。
 続きを書くにしても、まだまだ箱庭を表現していない部分がたくさんあるはずですから。

 だんだん、自分でも何を言っているのか理解できなくなってきましたところで失礼します(逃)
 

火野 竜児さんからの意見
 このような質問はよく見かけますね。

 答えはシンプルです。
 すべては「説得力」です。


 プロの方が書く物語の説得力は凄いです。
 どんなに無茶なストーリーでも読者を納得させられる力。
 作家として必要な技術の一つだと思います。

 考えられた話の結末で読み手(審査員含む)を納得させられますでしょうか?
 できると自信があるのなら、挑戦してみるべきです。
 自信がないのなら、素直にやめておきましょう。
 基本、伏線などはすべて回収するのが鉄則です。
 読了後に読み手がわだかまりを持つようなリスクは極力避けるべきです。
 ただし、プロを目指すならばリスクを逆手にとるぐらいの気概は持ちたいものですね。

 身も蓋もない言い方かもしれませんが、結局は書き手の力量次第、ということでしょう。


飛車丸さんからの意見
 物語が完結していなくても、作品が完結していればそれでいい。
 ですので、投稿「作品」にとっての伏線を回収し、
 その「作品」を完成させておけば、その後に続く「物語」の伏線が残っていても構いません。

 ですが、ただ伏線として出すだけでは作品から浮いてしまう危険性がありますので、
 何かストーリー進行に必要な要素を含ませてみるといいかも知れません。

 例えば、「ダブルブリッド」という作品があります。
 これには、作中で名前しか(中には名前すら)出てこない
 「主人公の元仲間」の存在がほのめかされており、
 それらは【作品に関係の無い伏線】ではありますが、
 それと同時に【主人公の心情】を間接的に描写していたりします。
 そして二巻以降、徐々にそうした元仲間が登場させることで、
 ゆっくりゆっくりと伏線を回収していくわけです。

 とゆーことで。
 伏線を回収しないのは問題なし。
 でも作品に全く無関係な要素にはしないほうがいい。



久能竜也さんからの意見
 どうも、はじめまして、久能竜也です。

 確かに未完の作品は作品にあらず…ズバッと斬り捨てられてしまうでしょう。それは最大のタブーです。

 が、ひげさんの言うような結末は別にタブーというわけでなく、それは一つの結末として通るでしょう。
 また、

 主人公が異世界に飛ばされる
  ↓
 元の世界へ戻るために旅をする
  ↓
 戻る方法を見つけ、無事元の世界へ戻った
  ↓
 ハッピーエンド

 といった結末は伏線も無くなったすっきりしたものになりますが、
 それは「在り来たり」という解釈をされることもあります。

 帰っても帰らなくても、その作品に相応しい結末を迎えてあれば、大丈夫です。
 また、全ての伏線を回収せずとも、謎を残したまま完結することも一種の方法だと思います。
 駄文失礼しました。


ヴィルさんからの意見
 私は謎を残したまま終わっていいと思います。
 例をとってラストに異世界に飛ばされた主人公がどうなるか?
 仮にこれを読者が結末を考えるとします。
 
 すると読者は更にこのストーリーの中に入る。
 そうして読者にこの作品を深読みさせ、じっくりと楽しませる。

 
 こういうやり方はタブーとは思いませんし、現にプロの小説をよんでも謎が色々と残っていたりします。
 そうした場合その続きを考えるヒントを色々とちりばめると効果は上がるかもしれません。
 絶対的に完結し爽やかなENDが好きな人もいれば、
 謎が余韻として残るENDが好きな人もいる。要は読者次第。

 ただ明らかな続編狙いはタブーだと思います。
 ただ既にそれが続編であり、続きを匂わす形であればいいと思います。

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