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読者は対価の約束されていない努力が嫌い!主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束し、期待感を煽るべき?の返信

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読者は対価の約束されていない努力が嫌い!主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束し、期待感を煽るべき?(元記事)

1・なろう系ラノベの読者は対価の約束されていない努力が嫌い!

2・なろう系ラノベのファンタジー世界とは、すなわちゲームの世界である。

3・主人公が能力的に成長していくのは快感である。この際に必要な努力とは、ゲームのレベルアップである。努力と感じさせない遊び感覚の努力。または、主人公(読者)が日常的に行っていたことが、異世界では異常に評価されるような設定が望ましい。

4・1を受けて必要なのは、主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束することである。

以上が、私のなろう系ラノベの考察です。
また、これらのテンプレートの肝とは、読者の承認欲求を満たすことです。
(成功が約束される、イコール承認欲求が満たされる)

今回、主に考察したいのは、4についてです。
例を上げてみます。

『異世界支配のスキルテイカー ~ゼロから始める奴隷ハーレム~』 (2015/6/2刊行)

こちらは小説家になろうから書籍化された作品で、30万部以上売れたヒット作です。
この作品では、文庫本の裏側あらすじに

これは1人の少年が後に異世界で≪支配者≫と呼ばれるまでの物語である。

と書かれています。
また、p18という冒頭段階で、

後のトライワイドで《魔王》と呼ばれ、後世に恐れられる一人の男が誕生した瞬間であった。

と、主人公のことを指して述べています。
つまり、主人公が作品世界で最強の支配者となり、絶対の成功をおさめることを約束しているのです。

『宝くじが当たったのでレベル1から聖剣を買ってみる』(2018/2/28刊行)

こちらもなろうからの書籍化作品です。
主人公は異世界でギルドに就職しようとするもステータスが低く、固有スキルである「なんでも装備可能」も就職先から評価されなかったため、ギルドから不採用の通知をもらいまくります。

しかし、宝くじに当たったことから、伝説の聖剣を武器屋で購入します。本来、能力値がオールAでないと装備できない代物でしたが、「なんでも装備可能」のスキルを持っていたため、レベル1なのに聖剣を装備できてしまいます。
ここから、彼の人生の逆転劇が始まるというものです。

p31には、以下のような文章があります。

詳細は分からないが、それでも店主は知っていた。
あの聖剣を持つものが、将来、英雄と呼ばれる存在になることを。
あの少年がやがてその聖剣に相応しい能力を得ることを。

以上、つまり冒頭の早い段階で、主人公の成功を約束しています。

また、実は、少年ジャンプも最近は、主人公が成功することを初めに約束するようになってきています。
以下のカッコはなろうテンプレとの共通点です。『宝くじが当たったのでレベル1から聖剣を買ってみる』のあらすじの構造と比べてみてください。

『僕のヒーローアカデミア』(少年ジャンプ2014年32号より連載開始)の構造

誰しもが特殊な超能力を持って生まれるのが当たり前の世界で、主人公は何の能力も持たない無個性な存在として生まれました。
(負け組、弱い存在、虐げられる存在)

しかし、人々を助ける最強のヒーローであるオールマイトに憧れ、彼のようになりたいと、不遇な立場に有りながら努力を続けてきた。

主人公は、オールマイトから、自分を犠牲にしても他人を助ける高潔な精神とひたむきな努力を評価され、オールマイトの後継者に選ばれる。そして、最強の能力を継承する。
(幸運。チート能力で無双)

主人公は、最強のヒーローから最強のスキルを譲ってもらい、しかも彼から、君は私の跡を継ぐ人間だ! と言われます。

これは成功の確約に他なりません。
成功することが約束されているからこそ、主人公は努力できるし、読者もついてこれるのです。

以上のことから、主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束することは、非常に有効なテンプレートだと考察しますが、いかがでしょうか?
異論、反論などを含めて、ご意見を頂戴したく存じます。

読者は対価の約束されていない努力が嫌い!主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束し、期待感を煽るべき?の返信

投稿者 ドラコン 投稿日時: : 0

 こんにちは、ドラコンです。先のスレッド「なろう系ラノベに努力の要素を持ち込むのはタブーか?」(https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/counsel/novels/show/1049)のほうに、既に私見を申し上げておりますが、新たにスレッドを立てられましたので、こちらにも私見を申し上げます。

 >1・なろう系ラノベの読者は対価の約束されていない努力が嫌い!
 >4・1を受けて必要なのは、主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束することである。

 この2点についてです。「なろう系ラノベに努力の要素を持ち込むのはタブーか?」のほうで、「ライトノベル」に該当するかは微妙だが、「なろう」発で書籍化されて、主人公が努力している例として挙げた、『皇華走狗伝』(宝島文庫、喜多村やすは、2018年)は以下のような特徴でした(なお、ネタばれを含みます)。

 ・副題が「星無き少年と宿命の覇王」。「覇王」とは、副主人公の皇子の宿星。つまり、副主人公が覇を唱える=報酬を得ることを、タイトルで暗示している。またカバーには、「昼行燈の皇子と、地位無き少年がである時、夜を統べる王を目指す戦いが幕を開ける!」と明示されている。

 ・正主人公は、報酬に興味がない。先の「なろう系ラノベに努力の要素を持ち込むのはタブーか?」で、正主人公努力する目的を「暇」と書いた。その「暇」とは、生母と正主人公自身の平穏な生活(正主人公にとって理想の生活は書庫に引きこもっての読書三昧)、生母と父の良好な夫婦関係の維持。父が没して、兄の代になると「見捨てられるのは分かりきっている。(中略)此処で好きな本に囲まれてに気儘に暮らし、気が付いたら野垂れ死にしている位で丁度いいと思っている」とのこと(72ページ)。

 ・ゆえに、現世的・即物的報酬、つまり出世、名声、領地、(副)ヒロインとの婚約・婚姻を受けるのは、努力した正主人公ではなく、全くしていないわけではないが、あまり努力していない副主人公。

 ・正主人公も、正ヒロイン(副主人公の義妹)と結婚するが、それは正ヒロインを宮中での陰謀から一時保護する意味合いが強い。正主人公の初出が17歳、正ヒロインの初出が5歳と12歳差。年齢的には年の離れた兄・妹だが、描かれ方としてむしろ、父と娘。実際、正主人公は正ヒロインについて「本当に好き合ったものを選び、夫婦の縁(えにし)交わし合えるようになるはずだ」(363ページ。ちなみに最終ページは367ページ)と言っている。もっとも、正ヒロインは正主人公を「夫」として認めている(年を考えると、ままごとにしか見えぬが)。

 ですので、努力するキャラ=報酬を得るキャラが同一である必要はないですね。報酬を得るキャラ自身はあまり努力せず、周りの努力で報酬が転がり込んでくる、というのもアリでしょうか。

 この『皇華走狗伝』の正主人公が第1巻限りで得た報酬というのは、「側に居て居心地のよい相手である副主人公との出会い」ぐらいです。出るかどうかも分からない第2巻以降が出れば、成長した正ヒロインと「形式的」ではなく「真の」夫婦になる、軍師として、または表舞台からは引くがプライベートの話し相手として、副主人公の側に居続ける、といった報酬を得るかもしれません。だだ、これは第1巻を読み終えて感じることです。少なくとも、早い段階でそれを感じることはありませんでした。

カテゴリー : 流行分析(なろう研究) スレッド: 読者は対価の約束されていない努力が嫌い!主人公が成功することを冒頭の早い段階で約束し、期待感を煽るべき?

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