第4研究室 創作に関するQ&A 105P | トップへ戻る |
すいかさんからの質問 2007年
 どうやってテーマや書きたい主題を見つけるの?
 
 こんにちわ、最近スランプぎみなすいかと申します。早速質問をば。
 小説を書くにあたりテーマを決めることは必要不可欠。
 ですがこのところ、全く書きたいテーマが出てきません。
 そもそもテーマって何だと考え込み、更にスランプに陥る始末です。

 そこで皆さんにお聞きしたいのですが、
 皆さんはどうやってテーマや書きたい主題を見つけているのでしょうか。
 そして、これは完全な興味本位なのですが、皆さんが今書いている小説のテーマは何でしょうか?
 参考までに知りたいです。


● 答え ●

んぼさんの意見
 以前にも似たような質問が出ていたような気がしなくもない、んぼです。
 眠い、眠い!

 どのような物語であれ、必ず存在するものがあります。
 それは、「変わるもの」と「変わらないもの」です。
 例えば、

 軟弱な主人公が強くなる話←変わるものを強調
 運命の悪戯の中で貫かれる愛←変わらないものを強調

 稀にこれら両方を兼ね備えたものもありますが、私ごとき素人が手を出すのは難しいです。w
 そしてテーマとは、まさにこれだと思います。

 「何を変えるのか、もしくは変えないのか」。
 何かを変える原動力、何かを変えない原動力、それこそがテーマではないでしょうか。

 (動機、と言い換えてもいいと思います)

 主人公や登場人物は何を変えたいと思って行動するのか?
 なにを変えたくなくて(守りたくて)行動するのか? よく考えてストーリーを作りましょう。
 そうすれば、主人公や登場人物たちの行動理念がテーマとなって表れるはずです。

 参考までに、自分が書いたテーマはと言うと。

1.大切なもの(メインキャラが自分の大切なものを見つけ、それを守るために戦う話)
2.言葉の力(ヒロインが言葉でヒーローを元気付ける話)
3.選択(メインキャラがそれぞれ、簡単に決められない選択にぶつかり、解決していく話)

 ストーリーを書いている内にテーマが固まっていく場合もあれば、
 テーマありきのもの、世界設定を決めた時点で最適なテーマが思い浮かぶ場合もあります。


みつきさんの意見
 すいかさま、こんにちは。
 テーマについてですが、『自分の書きたいテーマが見つからない』というときには、
 今まで好きだった小説でもアニメでも漫画でも映画でも、
 何でもいいので、一度総揃えして全部見直してみましょう。
 
 そして、分析してみてください。
 自分が、その中の何に心を惹かれて、その作品が好きになったのか。
 
 今まで好きになったものを見返してみると、そこには絶対に、
 何らかの共通点が見えてくると思います。もちろん、共通点は複数である可能性がありますね。
 で、その共通点が見えてきたら、それをもっと掘り下げて考えてみてください。
 キャラが好きだったのなら、何故そのようなキャラクターたちを好きなのか。
 ストーリー立てがとても好きなら、何故その展開や世界観を好ましいと思うのか。
 
 そうやって分析していくうちに段々と、
 自分の心の奥にどんなものが居座っているのかが分かるようになってきます。

 
 それが多分、自分だけの『テーマ』になりえるものなのではないでしょうか。
 とにかく、今まで自分が好きだと感じたたくさんの物語の中に、その答えはあるものと思いますよ。
 で、ついでに書きますと、私の作品テーマはいつも疑問系です。
 『人間ってなんだ?』とか『人と人の繋がりってなんだ?』とか、
 『愛ってなんだ?』、『家族ってなんだ?』、『罪ってなんだ?』とか、そんな感じですね。
 一つの作品に、複数の疑問系テーマが存在することもよくあります。

 ……というか、書いているうちに「これが今回のテーマなんだ」と気付く事が多いので、
 最初から「これをテーマにして書こう!」とか決めているわけではないのですが……(^^;。
 そして、作品の中ではいつも、登場人物ひとりひとりに別々の答えが存在します。
 ストーリーの最後にそれを見つける者もいれば、最初から分かっている人、
 途中で考えが変わる人、ラストに至っても答えを見つけられない人、
 この人、多分死んでも分からないんだろうなあ、という人。
 そういう、色々な人たちの人間関係の綾とか、
 機微とかいうものを書き込んでいくのが好きなんですよね。
 
 大きくいうと、『ひとりひとりの人間のあり方』と、
 『人間同士の相関関係』を書くというのが私の根本テーマなのかもしれません。
 でもそれも、変わっていくこともありますから、『今のところは』って感じなのかもしれませんけどね。

 と、それでは、長々と書かせていただきましたが、これにて失礼させていただきます。


猫の盛りさんの意見
 通りすがりの野良猫です。
 オイラなりの答えを残します。
 オイラはテーマを決めません。テキトーに書いたりします(ダメな猫です;;)。

 ですが、まったく何も決めずに書き出せるほどすごい奴でもないです。
 オイラはハイライト方の作文書きなので、
 ハイライトシーンとか漠然と思い浮かべ「こんなお話は楽しそうだなぁ」とか思いつつ書き出します。

 今回も某ホラーゲームがハリウッドで映画化して、そろそろ日本に着そうなので、
 その情報とかを集めていて脱線し、なんとなく短編を書き下ろしました(宣伝ではないです)
 オイラ的にはTVやらインターネットで人様のブログ眺めているときとか、
 ニュースや情報ページ見ているとき等にネタ(w)を思いつく事が多いです。
 まあ、オイラのやる事はぜんぜん参考にはならないとは思いますが、一応……。

 早くスランプを脱出される事をお祈りいたします。
 ではでは。


優奈さんの意見
 こんにちわ。
 私は、基本的にテーマは決めずに適当に書いてますね。
 面白ければ良いかな、みたいな(ぉぃ

 テーマは、多分読者に伝えたいこと? と格好良く言ってみます。
 
 しかしながら、ちゃんとテーマが読者に伝わってることなどまれだと思うので、
 そんなに気にしなくて良いと思いますよ。
 試しに、手元にある小説や漫画を見てみてそれがどんなテーマなのかわかりますか?
 わかったのならば、その作者さまはちゃんとテーマを決めてしっかりと書いたのでしょう。
 しかし、私は正直小説や漫画を読んで、
 「これのテーマはこれだな」と思えることなどほぼありません。
 だからといって、べつにテーマを決めるなと言ってるわけではありませんよ^^;;

 テーマを決めた方が、主人公が目標を持ちやすくなります。
 たとえば、恋愛は大切だというテーマの作品ならば、
 主人公(男)がヒロイン(女)をものにしようと頑張ります。
 いじめ反対をテーマにした作品ならば、
 主人公(女)がいじめられている友人をいじめから救うという目標を持ったりします。

 なんとなく偉そうに語ってますけど、私もテーマが何かとか全然わかりません^^;
 巻き込まれ型の小説なんて、なんなんだって言われたらおしまいです;
 上のは私なりの意見なので、違うと思ったら流して構いません。
 それでは。長々しく失礼しました。


渡部さんの意見
 どうも、年がら年中スランプ気味の渡部です。
 参考までに、私の「テーマ」なるものの決め方を。
 当初、私が長編ファンタジーを書き始めた頃のテーマは、「守るべきものは何か」でした。
 ですが、時間が経つにつれその意味は薄れていき、「テーマなし」の状態になりました。
 ド素人の私は、その時何を血迷ったか、テーマ不在のまま物語を書き続けました。
 するとどういう訳か、書き進めているうちに物語の中である共通点がある事に気が付きました。
 折角なので、私はその共通点を「テーマ」にしました。

 何が言いたいのかと言いますと、
 その作品の中の共通点を「テーマ」にしてみてはいかがでしょうかという事です。
 気が付かないうちに貫かれたその共通点は、作品を形作る強固な要素になると思うからです。

 ちなみに、私が現在も執筆中の長編ファンタジーのテーマは、「過去」です。

 ……ド素人たる所以でしょうか。もはや難読文ではなく、難解文になってしまった気がします。
 長文駄文ですみませんでした。これで失礼します。


鮪のエーラさんの意見
 こんばんは。
 自分なりの意見をいくつか出します。

 まず、小説を書くにあたってどんな「シーン」を書きたいのか、
 それを箇条書きでまとめます。
 それらの中から物語の本筋を思い浮かべ、ここで初めてテーマが登場します。

 つまり、最初からテーマを決めるのは難しいのではないか、
 書いているうちに貫きたいと思うことこそがテーマなのではないか。


 自分はそう思います。
 ちなみに今書いているテーマは「命の道しるべ」です。
 人から人へと何かが渡っていく。
 人から人へと何かを渡していく。
 そんな物語です。


夜霧さんの意見
 こんばんは、未熟者の夜霧です。
 自分の場合、テーマを決めて書き始める事は非常に稀ですね。
 大抵は書きたい時に書きたいストーリー・キャラ・セリフを書いていく内に自然と出来てきます。
 つまりテーマは後付けです。

 それにあまりテーマに固執すると書きたい話が書けないと思いますよ。
 
 せっかく趣味で書いてる小説を楽しめないのは本末転倒かと……
 プロ作家になれば〆切りに追われて楽しむどころじゃないと思ので(笑)
 では、駄文失礼しました。


さくらいさんの意見
 テーマは、事前に考えておくと話に一本筋が通ります。

 でも、あまりテーマを意識しすぎると、
 物によっては説教くさくて押しつけがましい話になる恐れもあります。


 どうしても、書きたいテーマが見つからないときには
 「お題」を配布しているサイトもありますので(二次創作で使ってらっしゃる方が多いようですが)、
 それらを活用して短編などでリハビリという手もあるかと思います。

 などと偉そうなことを書き連ねましたが、
 基本的にキャラが主張したいことがテーマになってしまうので、
 私の場合、その時の主人公の性格により、執筆しているうちにちテーマが見える感じです。
 行き当たりばったり。
 以上、さくらいでした。


あやめさんの意見
 すいかさんはご執筆の際に「テーマがなければ小説は書けない」と思われているようですが、
 私は別にそんなことはないと思っています。

 小説にテーマなんか要りません!

 私の場合は主に思いついたシーンから発想を広げていくことが多いのですが、
 その際にはやれ愛がどうだの、やれ生死がどうだのなどという小難しいことは一切考えないです。
 ただ、こういうこと言ったら面白いな、こういう展開は感動するなー、とか漠然と考えるだけです。

 小説なんてエンターテイメントなんですから、
 それくらい気楽に考えてもいいと思うんですね。

 たとえば私は上の一文であからさまな受けを狙っていますが、
 こういった文章を書いた際に考えることは
 「これを読む誰かがちょっとでもPCの前で、にやけてくれたらいいなー」という単純なものです。
 エンターテイメントって、案外そういうものじゃありませんか?

 本筋はよく覚えていなくても、あのシーンあの台詞だけは心に残っている。
 こういうことってあると思います。


 テーマなんて難しく考えずに、すいかさんがちょっと思いついた「面白いこと」を、
 小説という媒体を通して好きに書けばいいんですよ。


すいかさんの返答(質問者)
 んぼ様、猫の盛り様、優奈様、みつき様、渡部様、鮪のエーラ様、 夜霧様、
 礼を欠いた質問にもかかわらず、ご返信いただき本当にありがとうございます。

>んぼ様
 なるほど、変わるものと変わらないものですか。確かにその通りかもしれません。
 変えない原動力というのは、何かを守ろうとする原動力と言い換えてもいいかもしれませんね。
 まず最初にテーマを決めなければならないと焦っていたので、肩の荷が下りた気分です。

>猫の盛り様
 応援ありがとうございます。ハイライトシーンから書き始めるのも確かに一つの手ではありますね。
 どうも私は最初にきっちり骨格を決めてから欠かないときがすまないタイプのようでw

>優奈様
 確かに私も、小説を読むときテーマを粗探ししたりはしないですね。
 小説というものはテーマを読むものではなくストーリーを読むものですから。
 テーマは読者に伝えたい事……確かにそうです。
 はやく私も読者に伝えたいことを発見して小説にしたいと思います。

>みつき様
 提案ありがとうございます。早速見直してみますね。
 『テーマはいつも疑問系です』、『登場人物ひとりひとりに別々の答えが存在します』、ですか。
 なんだか格好いいですねw
 人間関係に焦点を当てたみつき様の小説、一度読んでみたいものです。

>渡部様
 自分の作品の中の共通点ですか……確かに思い当たるフシが有ります。
 私が書く小説はいつも誰かが何かを守るという動機を持っているのですが……
 それがその共通点なのでしょうか。

>鮪のエーラ様
 助言ありがとうございます。最初にテーマを決める必要はない、ですか。
 確かに、何よりもまず書き始めることが大事なのかもしれません。
 鮪のエーラ様も執筆頑張ってください。

>夜霧様
 確かに今まさにテーマに固執してスランプに陥っているわけですがw
 楽しみながら小説を書くというのは大事ですね。
 久しぶりに初心に返り、のびのびと書いてみるのもいいかもしれません。

 重ね重ね、御返事いただきありがとうございます。なんだか救われた気分です。
 それにしても皆さん色々なテーマを持っているんですね……
 私もスランプなんか抜け出して書けるように精進いたします。ではでは……


太郎兵衛さんの意見 2013/04/08
 自分の場合、時代劇を参考にしました。
 杉良太郎主演の新五捕物帳では、

 『闇の中の光』と『光の中の闇』をテーマにしています。

 具体的に言うと、
 悪党がきれいで真面目な娘に恋をして、
 かたぎをやろうとしたら、
 悪い仲間に妨害されて…

 とか

 岡っ引きとして犯人を捕まえるために、
 犯人の愛人を騙して情報を手に入れる…

 などです。
 時代劇からもう一つテーマの設定法。

 里見浩太郎主演の
 八百八町夢日記 -隠密奉行とねずみ小僧-

 このサブタイトルが重要で、分析するとこうなります。

分離  隠密
代用  ねずみ小僧
再構成 奉行

 お奉行さまが隠れてねずみ小僧を使い犯人の情報を集めて裁きを下す。
 役割の分離と代用と再構成がテーマになります。
 言い換えると

分離  カットアップ
代用  サンプリング
再構成 リミックス

 となりますので
 役割をDJするとテーマになります。

萌え・美少女・美形・BLについて
その他・創作上の悩み
世界観・リアリティ・設定についての悩み
タイトル・ネーミングについての悩み
やる気・動機・スランプについての悩み
作家デビュー・作家生活・新人賞・出版業界
上達のためのトレーニング・練習法について
読者の心理・傾向について
使うと危険なネタ?
恋愛・ラブコメについての悩み
ライトノベルについて
文章・描写についての悩み
人称・視点についての悩み
推敲・見直しについての悩み
コラム(創作に役立つ資料)
批評・感想についての悩み
ネットでの作品発表の悩み
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