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タイトルの付け方

目次
はじめに
無意味に英語やローマ字、カタカナのタイトルにしない
作品のタイトルに主人公の名前を入れる手法
作品のキーワードをタイトルにする手法
タイトルに主人公の名前とキーワードを合わせて入れる
タイトルに『の』を入れる
数字の持つ威力
関連情報・第4研究室 『タイトル・ネーミングについての悩み』


はじめに
 小説を書く前に、または書きながら誰しも悩むことがあります。
 それは、自分の作品にどんなタイトルを付けるべきか?

 タイトルは読者と筆者をつなぐ最初の接点にして、作品の顔ともいうべきものです。

 就職の面接などでも第一印象が大切だと良く言われますが、タイトルの善し悪しは、
 その小説を見つけた読者が作品を読んでくれるか否かに大きく影響します。

 無論、第一印象が悪ければ手にとってもらえる可能性は激減です。

 せっかく、丹誠込めて作った小説が、タイトルの印象が悪いからと読まれなかったら、
 悔やんでも悔やみきれません。
「この小説はおもしろいんだからタイトルで判断するな、貴様読め!」
 と読者の胸ぐらを掴んで脅迫するわけにはいきませんから、
 ここでは、タイトルの付け方のコツについて紹介しましょう。
 コツさえわかれば、もうタイトルをどうするかでウンウン悩む必要はありませんよ。

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無意味に英語やローマ字、カタカナのタイトルにしない

 まずはダメな例から紹介しましょう。
 ネット小説などでは、タイトルを無意味に英語やローマ字、カタカナにしている作品が散見されます。
 タイトルを付けた本人は、しゃれた感じを出しているつもりなのでしょうが、完全に逆効果です。
 なぜならば、
 我々は日本人は英語やローマ字といった異文化のものには、
 なじみが薄く、心理的な抵抗があるからです。


 カタカナも、硬い感じがして、しかも読みづらく、あまり良い印象を与えません。
 英語による例を上げてみましょう。

 『The angel lost memory』

 『記憶を無くした天使』


 上の2つのタイトル。意味は同じですが、どちらが、より簡単に頭に入ってきますか?
 間違いなく日本語のほうですよね。
 英語だと意味が取りづらいという大きなデメリットがあります。
 意味が取りづらいというのは、最悪の第一印象です。

 中には、完全に読めない、理解できないという人もいるでしょう。
 私を含め多くの日本人は、英語に苦手意識を持っています。
 文部科学省の陰謀による強制的な英語教育の結果です(笑)。
 そんな我々に、英語を押しつけるようなマネはしないでください(冗談ではなく、本当に)。

 次にローマ字による例を上げてみましょう。
 
 『Kiseki』
  
 『奇跡』

 
 これまた読み方は同じでも、印象はだいぶ違います。
 上の『Kiseki』を一目見て、それが奇跡のことを示していると、
 すぐに理解できる人は希なのではないでしょうか?


 『Kiseki』というローマ字は、まず頭の中で『きせき』という、『ひらがな』に変換し、
 次に意味を考えるという二重の作業を読者に強要します。
 『きせき』という『ひらがな』は、奇跡の他に軌跡、鬼籍、輝石、
 と幾通りもの漢字に直すことができるので、非常にややこしいです。
 タイトルを読んだだけでは、どの漢字が当てはまるのかサッパリ分かりません。 
 英語に輪をかけて、意味を取りにくくします。
 
 ただ、意図的に二重、三重の意味を持たせるのなら逆に効果的です。
 
 例えば、物語のキーワードが奇跡の他に軌跡、鬼籍、輝石だったりする場合は、
 おおっ! と読者を唸らせることができます。このような仕掛けを作るのなら、
 ローマ字によるタイトルはすばらしいものになります。
 でも、それ以外での使用は、やめておいた方が賢明です。
 
 カタカナによるタイトルは、硬い印象を与えるというデメリットがありますが、
 同時に、なんとなく高尚な感じを読む人に与えるというメリットもあります。
 カタカナをタイトルに使用する際は、これらの特徴が作品の雰囲気に合うか考慮してしてください。
 

 またタイトルによる第一印象が、その作品の雰囲気に大きな影響を与えることも事実です。
 わざと硬い印象や高尚な印象を与えたい時などにも効果を発揮します。
 カタカナによるタイトルを付けて、人気を博した作品例として
 『スクラップド・プリンセス』『ロスト・ユニバース』『カオスレギオン』『ザ・サード』などがあげられます。

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作品のタイトルに主人公の名前を入れる手法

 大ヒットした漫画、アニメ、ゲーム、小説の中には、
 作品のタイトルに主人公の名前を入れたものがたくさんあります。
 例を上げてみれば。

 『ルパン三世』 『聖闘士星矢』 『ドラえもん』 『サザエさん』 『アンパンマン』 『おそ松くん』 
 『うしおとトラ』 『るろうに剣心』 『ジョジョの奇妙な冒険』 『カードキャプターさくら』

 『ふしぎの海のナディア』 『風の谷のナウシカ』 『妖怪人間ベム』

 『灼眼のシャナ』 『魔術師オーフェンはぐれ旅』『魔法戦士リウイ』『ハリー・ポッター』

 『仮面ライダー』 『宇宙刑事シャリバン』


 など、数え切れないほどです。

 この手法のメリットは、作品のタイトルを口にしたとき、主人公のことも連想して思い出され、
 そこからストーリーも朧気ながら想起できるという点です。


 つまり、作品の印象が強くなる、主人公に愛着が持てるようになる、
 なにより覚えやすいという数々の長所があります。
 簡単お手軽で、その気になれば数分でタイトルを決めることのできるこの手法。
 ぜひ、活用してみてください。
 ただし、作品がややチープな印象を持つようになるのが、デメリットです。

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作品のキーワードをタイトルにする手法

 おそらく、この手法が一番メジャーではないかと思います。 
 その作品を一言で言い表す言葉、ストーリーに深く関わってくるモノ、
 などのキーワードをそのままタイトルにしてしまいましょう。

 例を上げてみれば。

 『式神の城』 『サモンナイト』  『ファイアーエムブレム』 『サクラ大戦』

 『頭文字D』 『ドラゴンボール』 『シャーマンキング』 『テニスの王子様』 『北斗の拳』
 
 『銀河鉄道スリーナイン』 『宇宙戦艦ヤマト』 『マジンガーZ』
 『ギャラクシーエンジェル』 『天空の城ラピュタ』 『機動戦士ガンダム』 
 
 『ロードス島戦記』 『セイバーマリオネット』 『ラグナロク』 『マリア様がみてる』 


 などがそうです。
 この手法が、一番無難で、効果的です。
 ただし、キーワードになっていない的はずれなタイトルを付けてしまうと、
 マズイ事になってしまいます。
 読者は読み進めていくうちに「なんでこの小説はこんなタイトルなんだ?」と疑問に思い、
 この作品はちょっとダメだな、という烙印を押しかねません。
 もちろん、ラストまで読むとタイトルに隠されていた
 真意がわかるというギミックになっていれば問題ありませんが、

 タイトルと小説の内容が結びついていないと、作品の質を確実に落としてしまいます。

 この手法を使うには、作品の設定とプロットを煮詰め、じっくりキーワードを捜すことが重要です。
 あせらず、ある程度まで作品を書いてからタイトルを決めると良いかも知れません。

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高等テクニック。タイトルに主人公の名前とキーワードを合わせて入れる
 
 タイトルに深みを持たせ、さらに作品の印象を高める技があります。
 それは、上で紹介した2つの手法を合わせるというテクニック。
 例を上げてみれば。
 
 『あしたのジョー』 『はじめの一歩』 『キテレツ大百科』 『烈火の炎』 
 『天才バカボン』 『遊戯王』 『天地無用』 『ラムネ&40』 『らんま1/2』 


 などです。
 『あしたのジョー』では、主人公の矢吹ジョーが「明日のために打つべし、打つべし!」と言って、
 パンチの練習のするシーンがあり、
 明日のために今日を努力するというのがテーマになっています。 
 『遊戯王』は、主人公の遊戯がゲームでいろいろな人と対戦するという話なので、
 これまた主人公の名前とテーマが三文字の中に盛り込まれています。
 『烈火の炎』は、主人公の烈火が、炎を使って敵と戦うバトル物のマンガなので、
 これまた主人公の名前とキーワードがセットになっています。
 
 こういう二重の意味を持ったタイトルにすると、
 なにやら玄妙で奥深い感じを受けるので非常に有効です。


 ぜひ、挑戦してみてください。   

 ちなみに、ここで紹介したタイトルの決め方は絶対の基準ではありません。
 英語やローマ字をタイトルにして成功している例もあるので、
 どうしても作品のタイトルを英語やローマ字にしたいんだ!
 という人も、気落ちすることはありません。
 ただ、そうしないほうが無難であるというだけです。
 例を上げてみれば。

 『CROSS†CHANNEL(クロスチャンネル)』『To Heart(トゥハート)』
 『WHITE ALBUM(ホワイトアルバム)』『Phantom of Inferno(ファントム オブ インフェルノ)』
 『BASTARD(バスタード)』

 『AKIRA(あきら)』『YAWARA!(やわら)』


 などがあります。ただ、これらはちゃんとしたプロが作った作品なので、
 タイトルを英語やローマ字にしても安心感がありますが、
 素人がこれを安易にマネすると『ただ表面だけ格好良く見せようとしているな』と
 邪推されかねないので、注意が必要です。

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タイトルに「の」を入れる

 売れるタイトルには「の」が入っているというジンクスがあります。

 例えば、有名なスタジオジブリの宮崎 駿監督の長編アニメ映画には、
 必ず言って良いほど「の」が入っています。
 これらを踏まえて、考えてみると、
 ライトノベルでも人気のあるものには「の」が入っていることが多いのです。

「灼眼のシャナ」
「しにがみのバラッド。」
「半分の月がのぼる空」
「空ノ鐘の響く惑星で」
「とある魔術の禁書目録」
「風の聖痕」
「涼宮ハルヒの憂鬱」
「ゼロの使い魔」
「イリヤの空、UFOの夏」
「星界の紋章」
「キノの旅」


 ただし、あくまでこれは「売れる本とはどういうものか」を
 分析した上で出た傾向に過ぎないことをご了承ください。

 
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数字の持つ威力

 タイトルに数字を入れるのも、魅力的なタイトル作りのコツの一つです。

 例えば『七人の侍』という大ヒットした日本映画があります。
 このタイトルに含まれる七という数字……
 これには人の想像力を刺激するすらばしい効果があります。
 
「なぜ七人なのか?」
「七人の侍は、どういう個性の持ち主なのか?」
「七人の侍が何をするのか?」

 このような疑問が自然と頭に浮かびあがってしまうのです。
 すると、もういけません。
 この謎を解消したくて、ついつい中身を見てしまいたくなるのですね。
 
 同じパターンのタイトルにアレクサンドル・デュマ・ペールによる名作小説『三銃士』があります。
 これも同様に三人の銃士とはいかなる人物か、彼らがどういった活躍をするのか、
 自然に興味をそそられてしまいます。

 また、『13日の金曜日』というホラー映画があります。
 このタイトルを聞くと

「13日に何が起こるのだろう?」
「どうして13日なのだろう?」
 という疑問が生まれ、興味を感じてしまいませんか?

 また、数字を挙げられると、迫力ある具体的なイメージが湧きます。

『101匹わんちゃん』
『101回目のプロポーズ』
『母をたずねて三千里』

 このタイトルでは、ああ、101匹も犬がいるのか! 101回もプロポーズするのか!
 母をたずねて三千里も旅したのか!
 という、強いインパクトを与えることができます。
 101という数字も見事なチョイスですね。

●補足例
 ライトノベルの場合なら、
 第14回ファンタジア大賞受賞の『12月のべロニカ』、
 アニメ化もされている『十二国記』などが有名な例です。

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