ライトノベル作法研究所
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  4. 新人賞下読みが質問に答えます公開日:2014/11/14

ラノベ新人賞下読みが作家志望の質問に答えます6

きりたんぽさんの質問2014/10/01

 ブレイクスルーに関しては自分も明確にこれと言った決まりを考えているわけではないので、ある程度不確定要素を取り扱ってアリかナシかをまとめてみたい、という感じです。
 私情で申し訳ないのですが、凄まじく眠いので余裕があるときにまだ滞在していれば、顔を出しに来ます。

 とりあえず、今日浮かんだ2つだけ。
 本当はほかにも考えたんですけど、幽霊モノでかつ目新しさを出すのは予想以上に難しかったです。だいたい設定を考えても二番煎じになってしまうので……。
 あまり良い着想にも思えないので、下記のお返事は良かったらで構いません。

【6】
幽霊で椅子取りゲーム(バトロワ系)
タイトル『サバイバル・ゴースト』(適当)
 ~特定の数十人に招待状が来る(※要検証)。魂を担保に取られて幽霊化(特殊な状態に)させられる。その状態を解消するための何らかの道具(仮の魂など)を用意される。その道具は数が足りず、道具がないと幽霊化した人物は24時間で本物の幽霊になる。段階ごとに色が薄くなったり五感に障害がでたりなどするので、それを詐称しながら敵に与えられた何らかの目的を果たすために殺したりする。

【7】
幽霊状態を解くためにハーレム
タイトル『思い浮かびませんでした』
 ~主人公はヒロインたちと楽しく学園生活をしていた。あるとき、ヒロインたちの過失で主人公が意識不明の状態に。幽霊になって死神と話をすると、特別感謝祭的なもの(※要検証)で主人公が条件を達成すると完全復活できるようにしてくれるらしい。目が覚めたら自分の身体に異変があることに気づく。条件は誰かのそばにいる・もしくは誰かと手を握り続けていること(何らかの形で繋がっている状態が望ましい。※要検証)。ヒロインは主人公に恋心を抱いているので、それぞれ理由をつけて助けようとする。

ジジさんの回答2014/10/01

 まあ、幽霊ものの定番があまりにも固いので、溶かせるものなら溶かしてみたいなという程度のことですので、こちらについては思い出したときにでもご参加いただければ。

> 【6】
> 幽霊で椅子取りゲーム(バトロワ系)
> タイトル『サバイバル・ゴースト』(適当)

 派生系ではありますが、ネタ的に、それぞれの幽霊という特性を出せればかなりおもしろくできるかと思います。
 選択をまちがったら死ぬ、というゲームは多々ありますので、逆に選択をまちがえると不本意な形で生き返ってしまい、目的を果たせなくなる等のギミックがあると盛り上がりますね。

ティアラミスさんの質問2014/10/01

 こんばんわ、ティアラミスですわ。2点ほど質問よろしいですか?

1,ボツになった作品は、プロになったら、使えるのか?
 以前、作家になる為の本に、作品のストックを持つこと、賞に応募し、落選したものや、書いている途中で放棄した作品でもいいから、ストックをたくさん持っておくこと書かれていました。
 これって、実際には、どうなんでしょうか?素人感覚だと、一度落選した作品は、大幅な改稿を加えても、実際にプロとして通じるかどうか、分からないし、著作権上の問題もあって、厳しいような気がします。

2,ラノベで、大人を書くのは難しい?
 ここでの、大人とは、主人公から見て、親ほど年が離れた年上の人と想定してお話しさせてください。
 ラノベを見ていると、意外と主人公サイドの大人が少ないような気がします。特に、助言や背中を押すような主人公を支える側に立つ大人がいませんし、それらは、むしろ、アニキ、アネキと呼ばれるような年上の人が担っています。
 そこで、少し気になったのが、そのような大人が少ないのは、書く上で、コントロールがしづらい等の技術的なことですか、それとも、エンターテイメントや商業上、相性が悪いという側面があるからのでしょうか?
 20代後半の大人として、主人公を支える大人が、描かれている作品があったら、今の読者が、親になった時に、参考というか、励みになるような気がしますが、どうなんでしょうか?

 以上、2点について、お返事待っています。では。

ジジさんの回答2014/10/01

> 1,ボツになった作品は、プロになったら、使えるのか?

 使えます。
 新人賞は、設定とキャラのエッジの立ったものが上がりやすく、その中でマイナス点の低いものが受賞しやすい傾向があるのですが(以前、私は出版社が確実に手に入れられるものは受賞作のみ、と述べたのですが、まあ、そのあたりの心情と言うか、事情ですね)、プロになればエッジだけでなく、「安定感」が重視されるようになります。確実に売れる見込みのある、いわゆる王道を書ける能力ですね。

 実際、デビュー作がヒットする作家はそれほど多くありません。たいがいは2、3作めに、応募作なら確実に受賞できないであろう内容の作品を当てるパターンが多いものです。典型的な例で言えば、濃厚なパロディやエロコメ、テンプレ作品ということなります。
 ですので、賞には通じないけれどもプロ作品としては通じる作品というものは、確実に存在するのです。また、プロになれば編集者というアドバイザー兼プロデューサーがつきますので、そのあたりも関係してきます。
 さらに、新人のうちはとにかく企画が通らないものですので、多様なストックを持つことでその危機を乗り切れる可能性があります。
 ゆえに、手持ちの武器は、持てるだけ持っておくのがよいですね。

> 2,ラノベで、大人を書くのは難しい?

 そのような歳上キャラのもっとも辛いところは、まさに「お父さん・お母さん」になってしまうことです。
 一般の中高生にとって、親という存在がどれほどわずらわしく、フリーダムの簒奪者であるかは、ラノベの主人公たちの多くがひとり暮らしをしていることからも察せられます。
 読者層にとって、「親」はリアルの存在で、厨二ドリームの侵略者です。それを置いておくとしても、性対象になりにくいだけに、扱いが難しいということもありますね。サブカル業界が20年を費やして姉や妹というキャラづけを構築してきたことには、それだけの理由があるということかと思います。

ワナビNさんの質問2014/10/01

 こんばんは。少々突っ込んだ話になるかもしれませんが、宜しければ返信をお願いします。

・最近(と括ってしまっていいのか曖昧ですが)、ラノベの出版社での問題が発覚しすぎているように思えます。この間電撃かと思っていたら今度は富士見でもあったそうです。
 それを理由に応募を見送り、もしくは別の賞に出すという方もいらっしゃると思いますし、私も不安なのですが、有名なレーベルを避ける行為は正しいのでしょうか?

 つまりは「規模の大きくない賞」に応募する価値はあるのか、という事をお尋ねしたいのです。
 もちろんどんな賞でさえ受賞して嬉しくないはずがありません。
 まるっきり価値がないとも思ってはいません。

 ただ、その受賞の時点で二度と応募規定に「新人」である事が科せられる賞には応募できなくなってしまう事を考えると、やはり大きな賞でという考えに至ってしまいます。
 盗作等々の問題がそう言った賞で行われていない証拠もありません。

 ……しかし、私は締め切りが遠いと筆の速度が鈍るため、なるべく追い込んだ状態で進めたいと思っていて、そのせいで板挟み状態になってしまいました。年に一度の締め切りだけを待っていてはとても生産性が上がりません。

 長ったらしく書いてしまって申し訳ありませんでした。
 下読みの方に窺うべき内容ではないかもしれませんし、考えながら書き込んだので上手く伝わっていないかもしれませんが、回答を頂ければ幸いです。

ジジさんの回答2014/10/02

 おつかれさまです。
 この問題について私がコメントできることはほぼありませんが、中小のレーベルは、

〈メリット〉
・大手に比べれば競争率が低い(デビューしやすいかはともかく)
・編集者が抱えている作家の数が少ないので、それだけ目と手をかけてもらえる可能性が高い

〈デメリット〉
・レーベル消滅の危険がある
・本が注目されず、売り上げが伸びない可能性がある

 というメリット・デメリットがあります。
 それを考え、大手でも中小でもここならいいか。と思えるいくつかのレーベルを選択し、応募するのがよいかと思います。

やまさんの質問2014/10/02

 二度目の質問をさせて頂きます。やまです。

 私の疑問……かと言われると、少し困るのですが。
 少々前に、こちらで「完結とは何か?」についての相談がありました。
 それについては自分なりの回答を出したのですが、納得してもらえたとは言い難かったような感じがします。
 そこで、よろしければ、自身の考えとも照らし合わせて齟齬を減らすために回答頂けたらと思います。

ジジさんの回答2014/10/02

 完結については私も幾度か質問を受けているのですが、やはり応募者の方にとっては気になる問題ですよね。
 いつもと書き方を変えて整理して書いてみますと、

1.伏線や次巻への引きを残さない
 応募作の中には結構な数、謎を残したまま続きを臭わせるエンディングが書かれたものがあります。これは即落選になりますので、絶対に避けてください。

2.作者が物語中で提示した「お題」がクリアされている
 物語の内容が魔王とのバトルなら、クライマックスでかならず魔王と戦う必要がありますし、殺人事件ものならクライマックスは謎解きでなければならないわけですね。

3.作者が決めた「テーマ」の結論が提示されている
 たとえば「囲碁の力で世界を救う!」というのがテーマなのであれば、囲碁をどう使って世界を救ったのかが破綻なく提示されていないといけないわけです。

4.「最終目標」はクリアされなくても大丈夫
 スポーツものなら大会で優勝するような必要はないですし、異世界ものなら帰還する必要はないということです。
 ただし、最終目標が果たされずに終わるだけの理由とカタルシスが必要になりますね。スポーツものなら、1回戦で負ける代わりに全員の心がひとつになり、弱小チームが変わる。異世界ものなら帰還するよりも大事なものを異世界で見つけ、そのために残ることを決意する等。

 説明込みで長くなりましたが、このような感じで私は「完結」を定義しています。

斎藤さんの質問2014/10/02

 創作の質問ではないのですが、小説家になるためには小説を書き続けることとよく言われています。
 書き続けていれば、いつかは必ず受賞できるということでしょうか?
 わたしは投稿生活を初めて7年になります。まだ7年ですが2次通過を超えられません。まだ諦めるつもりはないのですが、ときどき本当に小説家になれるのか不安になります。
 それに、わたしは執筆速度が遅いです。
 執筆速度が遅いというのはやはり致命的ですか?
 よろしければ、ご回答よろしくお願いします。

ジジさんの回答2014/10/02

> 書き続けていれば、いつかは必ず受賞できるということでしょうか?

 できる、という確証ではなく、可能性がある、ということになりますね。
 書かなくなれば、デビューの確率は0になります。
 書いて投稿を続ければ、デビューの確率は0・1パーセントでも存在し続けることになります。
 0が1になることはあませんが、0・1は1になる可能性がありますし、1は10に、10が50になる可能性もあるわけです。

 ただし、なかなか結果が出ないということは、作品に明確な弱点・欠点があることは確実です。2次まで進んだ作品があるなら、その部分は評価シートでなにかしら指摘されているのではないかと思うのですが、どうでしょう?

 データがあればある程度の傾向と対策についてはコメントできるかと思います。よろしければなんとなくでよいので教えてください。

> それに、わたしは執筆速度が遅いです。
> 執筆速度が遅いというのはやはり致命的ですか?

 それはプロになってから考えることです。
 今はネタや表現方法のインプット、それを頭で咀嚼してアウトプット、その2点についてだけ考えましょう。

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