好きなようにするのが良いと思います。
というのも、いま悩まれてることは技術に類する事で、絵を書く前から「油絵はこういうもの」「水彩はこういう画風に向いてる」「そもそもデッサンをちゃんとしないと」と考えてどのタッチで描くのが良いか悩んでるようなもの。
別物にたとえて考えると、ご自身でも「そりゃ好きに描けよ」と思えるのではないでしょうか。
視点がコロコロ変わるのは確かにわかりづらく、扱うのは難しいと思いますが、だからって別にやっちゃいけない事はないし、コツがつかめりゃ初心者にだって書けます。
視点の扱いを覚えないと三人称自体が難しいので、でもそういう小説を好んで読んでる人ならプロの作品から知らずに学んでいるもので、やってみりゃ意外と出来たりもしますよ。
「三人称は難しい、一人称のほうが初心者向き」「視点は変えないほうが良い、主人公に固定すべきだ」「新人賞では落とされやすい」
こういうのは事実だと思うし、私も似たようなことを口にしますが、あくまでこれは一般論でしかないので、作家の個性を考慮に入れると、別にそんな事は全然ないです。
人称の問題は作家の好みだし、視点はブレがなければ問題ないし作風の問題。新人賞においてはそもそもレベルが低いから落とされてるだけ。
成田良悟のバッカーノや上遠野浩平のブギーポップは笑わないは、前者は群像劇、後者はオムニバスで視点がコロコロ変わりますが、両方とも新人賞作品です。
一般論とした言葉は正しいのだけど、書く前からそんな技術的な話に振り回されてもしょうがないので、好きに書く、気軽に適当に書くのが一番良いと思います。
私見で言えば、一般論では前述した通りだけど、作者の好みや書きたいものを聞く限り、三人称多視点など群像劇に近い形が作品にマッチすると思います。
群像劇を筆頭に多視点の物語は、物語を多角的に語るのが得意な手法なので、すなわち「別角度から見せたい内容」には適切でしょう。
例えば戦史モノをイメージすると、そこで活躍する武人Aにスポット当てた彼の半生を書く場合などは一人称や三人称でも一視点に固定したほうが良いと思う。
けど、同じ戦史がテーマでも、その時代の動乱を書きたい、という場合は戦争を別の側面からも書きたいので、複数の視点から一つの戦争について語るのが適切だと考えられます。
スレ主さんの書きたいことはおそらく後者であろうと思うので、一視点で書き始めたらきっと途中で表現しにくくて詰まると思う。
でもおそらく、私の意見を聞かなくとも最初からそういう多視点で書こうとしてたんじゃないかな?
こういう向き不向きはある程度技術を体得してから考えりゃいいので、何も考えず好きに書けば、今はそれが一番ベストな答えになりやすい、と思います。