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作品のラストの終わらせ方の返信(元記事)

ラストシーンで悩んでると言うと、「オチに悩んでる」という意味と「オチは決まってるけどその表現の仕方に悩んでる」という意味の二通りがありますが、後者の場合はさすがに作品の詳細を知らなければ意見のしようがありません。
それで、前者の場合ですが、これは難しいようで至極単純です。

まずは作品を一文で表現してみてください。
「勇者が魔王を倒す話」だとすると、この一文の述部がそのままオチになります。
「魔王を倒す話」なんだから、「魔王を倒す」が達成されないと話にならないでしょ?
「主人公とヒロインが恋をする話」だったら、「恋をする話」なんだから恋をしなけりゃ話にならない。
物語のほぼ全てはこの物語の主旨に根ざしているので、この一文からは物語の基本的な事の大部分がわかります。
例えばよくあるのが「勇者が魔王を倒す話だけど、新人賞だしページが足らないから幹部を一人倒して一段落させて終わりにしよう」と考える人。こうすると目的を達成してないので話が終わってない、つまり完結してない。
またよくあるのが、例えば「ラストで魔王を倒すのがいいか、和解するほうがいいか」と展開に悩むものです。
「倒す話」なんだから、和解したら話が変わっちゃう。
執筆中に愛着が湧いたとか、より良い新しいアイディアが生まれたとか、展開の変更はよくあるかと思いますが、主旨が変わるレベルの変更というのは、それまで書いてきた序盤中盤を全て台無しにするものです。
新しいアイディアが「より良い」と思ってしまうのは錯覚で、完成しない罠なんですね。

「◯◯を倒す」という具体的な目的が明確な場合は上記したように考えるのは容易いのですが、では「恋をする」など抽象的な場合はというと、
たぶん、戦闘系は敵を倒せばいいから楽だよな、と感じたことがあるかもしれませんが、実は恋愛系も全部同じ話です。
ようは、「恋をする」など目的が抽象的だから悩むだけで、これを具体的に「どうしたら恋をしたと言えるか」と定義をつけてしまえばいいんです。
例えばよくあるのが「ヒロインはトラウマを抱えている」とか「人に言えない悩み・秘密を持っている」としてしまうパターン。
これは、「その悩みを解決すれば恋の障害がなくなる」と理解できるので、「恋をする」という曖昧な主旨を「悩みを解決する」と具体的に定義付けた感じです。
ラノベや少年漫画で好まれる成長系の話も同じです。
主旨が曖昧でフワッとしてる場合は、「どうしたら成長したと言えるか?」と適当に定義をつけてしまって、それを達成すれば「目的を達成した」と言えるのですなわち「成長した」ということになります。
そして、当然のことラストは「それを達成する話」となるので達成するところまで書くのが相応しいラストになります。
アマチュアの多くはこれをしていないので、成長系の話はどこかフワッとしてて成長してるのかどうかわからず微妙なことが多かったりするわけですね。

……多いのは、こういう定義を考えないまま「ヒロインとデートしたりイベントの数をこなして、ライバルなんかを出しつつ、適当なところで告白して終わり」というもの。
これだと恋愛はしてるんだろうけど、それが伝わって来なくて何の話なのかわからない。
恋愛の定義を考えてないから、イベントの方向性がバラバラでまとまりがないわけですね。
成長系も同じ。「少年漫画にありそうな展開をやって、苦戦しつつ最後は勝利して終わり」とすると、「敵を倒す話」としては成立してるけど、何をしたら成長するって定義を考えてないから中盤の地味な努力の方向性がバラバラで物語に馴染まず、「主人公が成長する話」としては成立してなかったりする。
批難したりバカにしたりするわけじゃないのだけど、こういう場合、つまり「ラストに悩む」ということが非常に多いと思います。
定義(いまさらだけど、この定義ってのは便宜上で私が言ってるだけの事です)を考えてないってのは、成長系で例えた「その目的を達成すれば成長したと言える」の「目的」を考えてないって事だから、主旨である「成長する話」の着地点が見えてないって事。
すなわち、ラストがわからない、ということ。

まとめると、まずは物語をシンプルに一文で表現してみましょう。
その一文が「勇者が魔王を倒す話」など目的が具体的で明確な場合は問題ないかと思います。
述部にあるものがラストに相応しく、ここから動かすことは推奨されません。
一文が「主人公とヒロインが恋をする話」や「主人公が成長する話」など「恋・成長」って具体的にどういう事? と抽象的な場合は、「こうしたら恋・成長と言える」といった定義を考えてしまい、その定義を達成する事がラストに相応しいと言えます。

作品のラストの終わらせ方の返信の返信

スレ主 一方通行 投稿日時: : 0

なるほど、とてもためになりました。
コメントありがとうございました。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 作品のラストの終わらせ方

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