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ラノベの視点について(元記事)
ラノベが好きで、カクヨムやなろう、書籍を良く読みます。
ただ、自分の読むラノベは一人称ばかりで、どうもスムーズな展開でないようなものがいくつかあります。
やはり漫画とは違って、一人称だと主人公の周りしか表せないからなのでしょうか?漫画では、吹き出しの形を変えるなどして各自キャラの心で思っていることを書いたり、かと思えば一人にフォーカスしたり。文字だけではないというのと色々な表現が相まってスムーズに読めます。
そこで三人称のように、わりと自由に視点をぐるぐる動かし(主人公の居ないところや、主人公が眠っている時の周りの様子など)、かつ一人称ほどとは言いませんが、そこそこ感情移入ができる(その時この人はそういうふうに思っている程度にわかる)ような書き方ってあるんでしょうか?
また、そのような書き方をしている作品を知っている方がいたら教えていただけると幸いです
ラノベの視点についての返信
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0
マンガやアニメの場合、絵という強力な表現手段があるので、かなり派手に視点を動かしても視聴者は混乱しません。そこは小説とかなり違う強みです。
ただ、
>漫画では、吹き出しの形を変えるなどして各自キャラの心で思っていることを書いたり、かと思えば一人にフォーカスしたり。
これは、むしろ三人称小説と共通点のある手法じゃないかと。特定のキャラ、多くの場合主人公に感情移入させるための手段でしょう。
それとよく似たテクニックが小説にもあって、サタンさんがすでに指摘されていますが「三人称一視点」と呼ばれています。
これは主語を「彼は~」とか「太郎は~」などとしながら、一人称に近い感覚で書き進めます。メリットはやはり感情移入ですが、読者を物語の中の世界に取り込んで視点を安定させる効果もあります。
小説って文字だけの世界なので、読者は物語の情景を脳内でイメージする必要があります。そのため一人の視点人物がいて、そのキャラの目を通して物語を見渡すように書かれていると楽なんですよ。
マンガで一人の人間にフォーカスするというのは、それと狙いが似ているのだと思います。
ただし小説とマンガの共通点は主に三人称の話で、おそらく一人称小説は別です。
そもそもマンガに「一人称」はありません。吹き出しで内心を表現したり一人にフォーカスしたりはしても、主人公を含めてすべてのキャラを外面描写するしかないでしょう? だから、マンガやアニメは小説と比べて緻密な心理描写はやや不得手だろうと思います。
一方の小説は心理描写はオハコですが、舞台の広いストーリーや、キャラが目まぐるしく動き回る展開は苦手です。筆力があって三人称が得意な書き手ならできることはできるでしょうが、それでもマンガ・アニメ・映画と比べたら不利な部分ではあります。
マンガにしろ小説にしろ表現の特質による得手と不得手があるということです。
ただ、
>そこで三人称のように、わりと自由に視点をぐるぐる動かし(主人公の居ないところや、主人公が眠っている時の周りの様子など)、かつ一人称ほどとは言いませんが、そこそこ感情移入ができる(その時この人はそういうふうに思っている程度にわかる)ような書き方ってあるんでしょうか?
その程度で良ければ、プロが三人称で書いたエンタメ系小説は、ほぼ何を読んでも普通にそういうものになっているはずですよ。
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