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元記事:いいキャラが作れない!

趣味で小説を書いているのですが、どうしてもいいキャラが作れなくて困ってます...
女の子だったら守られヒロインになっちゃうし、どこかで見たことがあるような子になっちゃいます。
男の子は男の子で、これと言った独自性のないキャラにありがちな立ち位置。とにもかくにも印象に残るようないいキャラが作れないんです....!皆さんはどうやってキャラを作ってますか?教えてほしいです!

上記の回答(いいキャラが作れない!の返信)

投稿者 通りすがり : 0 投稿日時:

キャラクターは、いくつかの「要素の掛け算」で作ると深みと独自性が生まれます。いきなり「性格」から入るのではなく、もっと深い部分から掘り下げてみましょう。

ステップ1:【核】を決める(たった一つの欲望 or 恐怖)

キャラクターを突き動かす、根源的なものを一つだけ決めます。これはそのキャラの行動原理であり、物語のエンジンになります。

欲望の例: 「誰かに認められたい」「自由になりたい」「真実が知りたい」「大切な人を守りたい」「頂点に立ちたい」

恐怖の例: 「再び一人になること」「過去の過ちがバレること」「無能だと思われること」「変化すること」

例:「守られヒロイン」から脱却する
× ただ守られるだけの女の子
○ 核:「誰にも頼らず、自分の力で生きていきたい」(欲望)
→ この子が誰かに助けられた時、ただ「ありがとう」と言うだけでなく、「悔しい」「不甲斐ない」という感情が生まれます。これがキャラクターの深みになります。

ステップ2:【ギャップ】を加える(矛盾こそが魅力)

人間は誰しも矛盾を抱えています。このギャップが、キャラクターを「テンプレ」から「個性的」へと引き上げてくれます。

外面と内面のギャップ:
乱暴な口調だけど、誰よりも仲間想い。
いつも笑顔で明るいけど、内心では深い孤独を抱えている。

能力と性格のギャップ:
最強の剣士なのに、血を見るのが怖い。
天才的な頭脳を持つが、生活能力はゼロ。

価値観のギャップ:
規律を重んじる騎士団長が、掟を破ってでも一人の少女を助ける。

例:「独自性のない男の子」から脱却する
× 主人公のクールなライバル
○ 核:「父を超えたい」(欲望)+ ギャップ:「実は極度の方向音痴で、可愛い動物に目がない」
→ ただのクールなライバルではなく、どこか抜けていて人間味のある、愛すべきキャラクターになります。戦闘シーンで迷子になったり、敵のアジトで猫を撫でていたり…想像が膨らみますよね。

ステップ3:【解像度】を上げる(神は細部に宿る)

核とギャップで骨格ができたら、次は肉付けです。具体的で細かい設定ほど、キャラクターは「本当にいそう」な存在になります。

癖・口癖: 貧乏ゆすり、緊張すると髪を触る、「要するに」「なるほど」が口癖など。

好きなもの・嫌いなもの: なぜそれが好きなのか?(例:甘いものが好き→幼い頃、唯一の楽しみだったから)

他人に見せている顔と、一人でいる時の顔: 学校では人気者だけど、家に帰ると無口になる。なぜ?

持ち物: カバンの中に何が入っている?その一つ一つに意味は?(例:お守り、古い写真、読みかけの本など)

ステップ4:【過去】を作る(なぜ、そうなったのか?)

ステップ1〜3で設定した性格や行動には、必ず「理由」があります。その理由となる過去の出来事(原体験)を考えましょう。

なぜ「誰にも頼りたくない」のか? → 過去に信頼していた人に裏切られたから。

なぜ「可愛い動物に目がない」のか? → 幼い頃、孤独だった自分を慰めてくれたのが一匹の子犬だったから。

この過去が、キャラクターの行動に説得力を与え、読者が感情移入するフックになります。

具体的なトレーニング方法

行き詰まった時に試してほしい、具体的な練習法です。

キャラクター・インタビュー
あなたの作ったキャラに、あなたがインタビュアーになって質問を投げかけてみましょう。
「一番の思い出は?」「今、一番欲しいものは?」「あなたの弱点は何ですか?」
答えていくうちに、自分でも気づかなかったキャラクターの一面が見えてきます。

シチュエーション・テスト
そのキャラを、物語の本筋とは全く関係ない状況に放り込んでみましょう。
「もし、このキャラが満員電車に乗ったらどうする?」
「もし、100万円を拾ったらどうする?」
「もし、親友に理不尽なことで怒られたらどうする?」
どう行動するかを想像することで、キャラクターの思考パターンが明確になります。

他人をモデルにする(ただし、丸パクリはNG)
友人、家族、あるいは街で見かけた人でも構いません。「あの人のあの仕草、面白いな」「この人のこういう考え方、ユニークだな」という一部分だけを切り取って、自分のキャラクターに組み込んでみましょう。リアルな人間観察は、キャラクターに命を吹き込む最高のスパイスになります。

最後に、一番大切なこと。

それは、作者であるあなたが、そのキャラクターを愛することです。
「この子のこういうところが可愛い」「この子のこんな過去が切ない」「この子が幸せになってほしい」
あなたがそう思えれば、その気持ちは必ず文章に乗り、読者にも伝わります。

最初は上手くいかなくても、何度も試行錯誤するうちに、必ずあなただけの「いいキャラ」が生まれます。キャラクター作りは苦しいですが、それ以上に楽しい創造の過程です。ぜひ、楽しみながら色々な組み合わせを試してみてください。

カテゴリー : キャラクター スレッド: いいキャラが作れない!

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元記事:良い設定が思いつきません...

小説に欠かせない、とても大切な設定やストーリーが最近私は思いつかなくなってしまいました...。前は、授業中だったりとか、暇さえあれば考えて良いものがあればメモを取ったりしていたのですが、最近はめっきりこれだ!という設定やストーリー、世界観が思いつかず悩んでいます。
思いつくものはオリジナリティが無く、何処かで見たことがあるような使い古された有りがちな設定ばかり...。話のオチも毎回似通っていて、正直前ほど書くのが楽しいと思えなくなってしまいました。思いついた自分さえも惚れてしまうような設定で、楽しく小説を書けていた時に戻りたいです。皆さんは、どうやってストーリーや世界観を考えていますか?教えてくださると幸いです。

上記の回答(良い設定が思いつきません...の返信)

投稿者 通りすがり : 0 投稿日時:

1. 「掛け合わせ」で考える

オリジナリティは、「無から有を生み出す」ことではありません。「既存のものと既存のものの、誰も思いつかなかった組み合わせ」から生まれることがほとんどです。

A × B = C(新しい世界) の方程式を試してみましょう。

例1: 魔法少女 × ヤクザ = 「仁義なき魔法戦争」

変身アイテムが「ドス」や「刺青」だったら?

縄張り(シマ)を魔法で奪い合う抗争が起きたら?

敵対組織の魔法少女に恋をしてしまったら?

例2: SF(宇宙船) × 平安時代 = 「惑星源氏物語」

十二単のようなデザインの宇宙服。

ワープ航法は「方違え」によって吉凶が決まる。

敵対勢力との交信は和歌で行われる。

例3: 探偵もの × 全員が嘘をつく村

物理的な証拠よりも、「誰が一番マシな嘘をついているか」を探るゲームになる。

探偵自身も、村で生き残るために嘘をつかなければならない。

このように、全く関係ないと思われる二つの要素を無理やりくっつけてみると、化学反応が起きてユニークな世界観が生まれます。身の回りのもの、好きなジャンル、歴史上の出来事など、何でもいいのでカードを2枚引くような感覚で組み合わせてみてください。

2. 「もしも?」から広げる(What if? 思考)

日常や常識に「もしも?」を加えて、世界を歪めてみます。

もしも、 夢を記録・再生・売買できる技術が発明されたら?

他人の壮大な冒険の夢を見る「夢レンタルサービス」が流行する。

悪夢を見せる「夢テロ」が起きる。

他人の夢から秘密を盗む「夢探偵」という職業が生まれる。

もしも、 人間の寿命が頭上に見えるようになったら?

余命が短い人だけが集められる街がある。

寿命を売買する闇市場が生まれる。

余命わずかな恋人と、どう残りの時間を過ごすか?

もしも、 嘘をつくと体の一部が植物になってしまう世界だったら?

政治家や裁判官は森のようになっているかもしれない。

ポーカーフェイスが得意な詐欺師は、美しい花を咲かせることができる。

愛する人を傷つけないための優しい嘘で、体中が茨に覆われてしまった主人公。

一つの「もしも?」が、社会構造、文化、新しい職業、そしてそこに生きる人々のドラマを生み出します。

3. 「当たり前」をひっくり返す

物語の「王道」や「お約束」を、あえて逆転させてみましょう。

王道: 勇者が魔王を倒し、囚われたお姫様を救う。

逆転: 実は魔王は、暴虐な王(お姫様の父)からお姫様を「保護」していた。何も知らない勇者が魔王を倒してしまい、お姫様を地獄に連れ戻してしまう。

王道: 魔法は神秘的で特別な力。

逆転: 魔法がエネルギー源として使い倒され、深刻な「魔力汚染」が起きている世界。科学こそが世界を救う秘術とされている。

「使い古された設定」だと感じたら、その設定の「前提」となっている常識を疑い、ひっくり返せないか考えてみてください。

4. 「感情」や「テーマ」から作る

プロットや世界観からではなく、自分が描きたい「感情」や「問い」からスタートする方法です。

描きたい感情: 「許されないとわかっている相手を、それでも許したいと願う気持ち」

→ 誰が、誰を? なぜ許されない?(例:家族を殺した相手、自分を裏切った親友)

→ その二人が、協力しなければ生き残れない状況に置かれたら?(例:無人島、閉鎖空間)

描きたいテーマ: 「本当の正義とは何か?」

→ 片方から見れば「英雄」だが、もう片方から見れば「最悪の破壊者」である人物を主人公にする。

→ 読者がどちらの視点に立つかで、物語の解釈が全く変わるような構成にする。

あなたが今、心惹かれる感情、こだわりたいテーマは何ですか? それが、あなたの物語の核になります。

「書くのが楽しい」を取り戻すために

最後に、一番大切なことです。
今は、インプットの時期と割り切ってみましょう。無理に書こうとせず、面白い物語をたくさん浴びるのです。

小説を読む、映画やドラマを観る、漫画を読む、ゲームをする。

美術館や博物館に行く、旅行する、散歩して人間観察をする。

その際、「ネタを探そう」と意気込む必要はありません。ただ純粋に「消費者」として楽しんでください。心が動かされた時、「なぜ自分は今、面白いと感じたんだろう?」と少しだけ考えてみる。その「なぜ?」の積み重ねが、あなたの血肉となり、新しいアイデアの源泉になります。

スランプは、あなたが成長している証です。焦らず、色々な方法を試しながら、あなたの心が再び「これだ!」と震える瞬間を待ってみてください。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 良い設定が思いつきません...

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元記事:こんなタイトルの小説あったら、どんな印象受けますか? 読みたいと思いますか?

こういう小説をいつかカクヨムに投稿したいと思っています。

タイトル
黒幕成り代わりによる世界滅亡回避RTA 〜ただし神からの無茶振り値がカンストしているものとする〜

キャッチコピー 忠告、今回のヒロイン救出クエストでは木の棒一本しか使えません。……は?

紹介文

普通の高校生だった主人公、佐倉蒼は事故に遭い、気づいたらゲームの世界に転移していた。
そして、うっかり?蒼は自らを呼び出したゲームの黒幕を殺してしまう。

焦った蒼の前に現れたのは自らを『神』と名乗る謎の半透明のボード。
そこには、蒼が神から与えられるクエストをクリアしなければ、ペナルティとして蒼は死に、黒幕は二度と生き返らないと書いてあるではないか。

人を殺した上に自分も死ぬなんてもってのほかだった蒼は、しぶしぶ神に同意し、原作では学園に通うはずだったゲームの黒幕に成り代わって、世界の滅亡を阻止することになった。

だが、神の無茶振りはすさまじく、与えられるクエストは一歩間違えれば死ぬようなものや変な内容のものばかり。
そんなクエストにヒーヒー言いながら、今日も蒼はゲームの鬱展開を次々と破壊していく。

見た目はハイスペック、頭脳はバカ(テスト赤点スレスレ男)が行くッ!
世界滅亡回避RTAはーじまーるよー

プロローグ本文

プロローグ

俺の足元に広がる、禍々しい濃紫の血液。

「は、ははっ……いや、そんなつもりなかったんだよ? 本当だって。ただ、ちょっとだけ力入れたらド、ドサッってさぁ……は、はははは!」

これでもかと服にべったり染みついた血の手形。

俺の手足だけでなく、この空間の至る所に血が付着しており、鉄臭い匂いをどんどんと部屋に充満させていく。

そして、血まみれでぶっ倒れる人型のソレ。

俺の足元には、死後硬直も殆どない、出来立てホヤホヤの死体が転がっていた。

【悲報】俺、異世界転生5秒後にゲームの黒幕を殺してしまう

 

「……いや、これどうすればいいんだよッッッッッ!!!!!!!!!」

一体、俺に何が起こったのか。

凡そ5分前に遡る。

◆◇◆◇

俺、佐倉さくら 蒼そうは電車へ乗って、高校から家に帰っている途中だった。

「お、ダウンロード解禁されてんじゃん」

手元のスマホに表示されているのは今世界中で注目されているゲーム『Dear Certain Demonディアー・サーテン・デーモン』、通称『サンデー』のダウンロード画面だ。

​世界最新のゲーム技術が惜しみなく投入されたこのゲームは、詳細な公開日や内容が伏せられ、日本を含め世界中で謎多き話題作となっていた。

テレビでサンデーの広告を目にしてからというもの、俺はキャラたちに一目惚れしてしまい、いつダウンロードできるのかとアプリサイトを何度も確認するのが最近の日課になっていた。

「公開日が今月だとは聞いてたけど、まさか今日だったとは……」

物語はよくある異世界もので、学園に通う主人公が仲間たちと協力しながら理不尽な世界を変えていくという、シンプルとはいえやりこみがいのあるストーリー……とアプリ説明には書いてある。

とはいえ、親友が俺によくサンデーについて語ってくれるのでストーリーは予め予習済みだ。

「ふーん……容量も意外と食わないし、試しに入れてみよっかな」

ちょうど暇だったので、俺はダウンロードボタンをポチリとクリックする。

そして、インストール中という文字が表示される。

……。

「……また、暇になった」

一人で待つのはもう電車通学で慣れたけど、手持ち無沙汰になって何か落ち着かない。

……あー、今日暑いし、早く家帰ってアイス食いてぇなぁ。 

弟が俺の分まで食べてないかすごく心配だ。

「そういや、冷蔵庫にまだ食いかけのアイスあったな。それも食べねぇと……」

とりとめのないことを考えながら、俺はゲームがダウンロードし終わるのを待つ。

全てダウンロードし終わるには時間がかかるようで、5分経ってもまだ50%しか読み込めていなかった。

仕方ないので、イヤホンを繋ぎ、適当な音楽を流して待つ。

「ふ〜んふんふんふ〜ん〜♪ ふ〜ん……ん???」

ふと窓へ目を向けると、電車が踏切に差し掛かろうとしていた。

否、それが問題というわけではない。

その先にある物体。

1台の超大型トラックが踏切に向かって迫っていた。

「……は???」

そのトラックは綺麗な一直線を描いて、俺のいる電車に飛び込んでくる。

ぶつかる先は―――――

―――――――――――俺のいる車両だ。

ドッカァァァァァァンッッッ

皮肉にも、俺がいた座席が一番衝撃を受ける場所だったらしい。

俺は全身に走る激痛を最後に、あっけなく意識を手放したのだった。

《ダウンロードが完了しました》

そして、次に俺が目を覚ましたとき。

「アッハッハッハッハッハッハッ!!?!? ぐ、ゲホッゴホッゴホッ……つ、ついにッ!」

「え…………?」

「実験が成功したッッッッッッ!!!」

俺の体に一人の男が這いつくばっていた。

「なんだお前ぇぇぇぇぇぇぇぇえ!?!?!?」

「ぐはっ……」

気づけば、俺はその血だらけの男を思いっきり蹴っ飛ばしていたのであった。

《プレイヤー:ソウの存在を確認しました。システム起動します》

プロローグ終わり

長くなってすいません……。初めてこういう場で投稿するので、作法がなっていないかもしれません。本当にすいません。
印象やアドバイスやら、執筆初心者なのでアドバイスたくさんお願いします。

上記の回答(こんなタイトルの小説あったら、どんな印象受けますか? 読みたいと思いますか?の返信)

投稿者 通りすがり : 0 投稿日時:

高校生が書いたのかなって感じ
身内ウケ目的?

カテゴリー : ストーリー スレッド: こんなタイトルの小説あったら、どんな印象受けますか? 読みたいと思いますか?

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元記事:文章がうまくなりたいのですが……

はじめまして。

あるサイトに小説(何とは言えませんが)を投稿したところ、文章がひどいだの、何を言っているのか分からないだの、散々な事を言われてしまったので、どういう勉強をすれば文章が上手くなるのかを教えて欲しく思いました。

岩淵悦太郎著「悪文」は読んだのですが、何か他に読むべきでしょうか? それとも何か本を写経なりするべきでしょうか?

当方一週間に三冊ほど読書をしますが、読書を続けていれば自然と上手くなるという考えには疑問があります(読んでいる本ほど分かりやすい文章を書けたことがないため)。

↓文章をしたためましたので、参考にしてくださればと思います。(この際内容はあまり言及しないで頂けると助かりますが…)
https://ncode.syosetu.com/novelview/infotop/ncode/n1793kt/

上記の回答(文章がうまくなりたいのですが……の返信)

投稿者 通りすがり : 0 投稿日時:

はじめまして、風月さん。ご投稿ありがとうございます。
文章がうまくなりたい、というその熱意、そしてご自身の文章を公開して意見を求める勇気に、まず敬意を表します。酷評されたとのこと、さぞお辛かったと思いますが、それは風月さんの作品がそれだけ人の心を動かした(たとえ今はネガティブな方向でも)証拠ですし、何より「もっとうまくなりたい」と思えたことが、上達への何よりの才能だと思います。

岩淵悦太郎氏の『悪文』を読まれたとのこと、素晴らしいですね。文章の基礎体力をつけようという意志が伝わってきます。

さて、ご提示いただいた小説『異能魔法戦アポカリプス』を拝読しました。
結論から言うと、**風月さんの文章は「ひどい」わけでは決してありません。**むしろ、独特の世界観、スピーディーな展開、魅力的なキャラクターを創り出す力は、かなりのものだと感じました。

ただ、「何を言っているのか分からない」という感想が生まれる理由は、いくつか考えられます。これは「才能がない」のではなく、「技術」で解決できる問題です。内容には踏み込まず、純粋に「文章技術」の観点から、改善のためのポイントをいくつか提案させてください。

小説の文章分析と改善ポイント

ご自身の文章と見比べながら読んでみてください。

ポイント1:情報の出し方と「視点」の整理

読者が「分からない」と感じる最大の原因は、「誰の視点で、何が起きているのか」が瞬時に理解できないことにあります。特に戦闘シーンのような目まぐるしい場面では、読者の視線をしっかりガイドしてあげる必要があります。

【原文】

激しい運動と緊張で混乱する脳味噌を、死にたいのかと脅して無理やり冷静にする。逃げることは不可能。今から数秒の間に全てを決めねばなるまい。時刻は午後五時、年と季節を一六九に分けたところの一五つ目。昨日の天気は雨。周囲には樫と蜜柑の木、足元にはシダとヒイラギ、イバラの仲間。蛇の目の岩がぬかるんで、イカルの群れが空に鳴く。菅谷は呪文を導き出し、唱える。

【問題点】
オークに殺されそうな極限状態で、いきなり季語や天候、植物図鑑のような情報が羅列されるため、読者は「え、何? どういうこと?」と混乱してしまいます。これが呪文の材料だと後で分かっても、読んでいる瞬間は物語から突き放された感覚になります。

【改善案】
「なぜ」その情報が必要なのかを、先に示してあげましょう。

激しい運動と緊張で、脳が思考を放棄しようとする。菅谷は「死にたいのか」と自らを叱咤し、無理やり冷静さを取り戻した。逃げることは不可能。今から数秒で、この場にあるすべてを利用して、呪文を編み上げなければならない。
菅谷は感覚を研ぎ澄ます。――時刻は午後五時。年と季節を一六九に分けたうちの一五。昨日の雨でぬかるむ蛇の目の岩。樫、蜜柑、シダ、ヒイラギ。空を鳴きながら横切るイカルの群れ。全ての要素が術式へと組み込まれていく。彼は答えを導き出し、唱えた。

【解説】
「呪文を編むため」という目的を先に書くことで、一見無関係に見える情報の羅列が、「主人公の必死の行動」として読者に伝わります。

ポイント2:一文を短く、分かりやすく

特にアクションシーンでは、短い文を重ねることでスピード感が出ます。一つの文に情報を詰め込みすぎると、読者は内容を理解するために立ち止まらねばならず、物語の勢いが削がれてしまいます。

【原文】

動物的な、しかし流れるような攻撃。すんでのところで無詠唱の魔術を展開し、致命傷は免れるも、体は大きく突き飛ばされて、背中から木に激突する。

【問題点】
読点(、)で文が長く繋がっており、主語が誰なのか分かりにくい部分があります。

【改善案】
思い切って文を切りましょう。

攻撃は動物的でありながら、流れるように鋭い。菅谷はすんでのところで無詠唱の魔術を展開した。致命傷は免れた。だが、その衝撃で体は大きく突き飛ばされ、背中から木に激突する。

【解説】
一つ一つの動作が明確になり、映像として頭に浮かびやすくなります。主語(誰が)と述語(どうした)を意識して書くと、文章は格段にクリアになります。

ポイント3:「説明」ではなく「描写」で見せる

読者が物語に没入するのは、登場人物の行動や会話を通して、その世界の出来事やキャラクターの感情を「体験」する時です。

【原文】

菅谷達は数十分ほど世間話で盛り上がった。

【問題点】
これは「説明」です。二人がどういう関係性なのか、読者には伝わりません。

【改善案】
具体的な会話や様子を少しだけ「描写」します。

「王都の酒場の娘は、まだお前の噂をしていたぞ」
「はは、勘弁してくれ。あいつに惚れられたら面倒でかなわん」
焚き火を挟んで交わす他愛もない会話に、先ほどまでの死線が嘘のように遠のいていく。犬牙見とは、こういう男だった。

【解説】
たった二言の会話でも、二人が旧知の仲であること、緊張が和らいだ雰囲気が伝わります。これが「見せる」ということです。

文章がうまくなるための具体的な勉強法

風月さんがされている「読書」は絶対に無駄にはなりません。ただ、そのやり方を少し変えるだけで、効果が飛躍的に上がります。

「分析読書」と「分析写経」
「この文章は読みやすいな」と感じたら、ただ写す(写経する)だけでなく、「なぜ読みやすいのか?」を分析してみてください。

どこで改行しているか?

一文の長さはどれくらいか?

難しい言葉を使っているか、平易な言葉か?

会話と地の文のバランスは?

なぜこの言葉を選んだのだろう?
この視点を持って好きな作家の文章を書き写すと、ただの作業だった写経が、最高の文章レッスンになります。

リライト(書き直し)を繰り返す
今回私が提案したように、ご自身の文章を**「もっと分かりやすくできないか?」**という視点でもう一度書き直してみてください。これが最も効果的な練習です。時間を置いてから読み返すと、客観的に自分の文章のクセが見えてきます。

読むべき本について
『悪文』は素晴らしい選択でした。次の一冊としては、少し方向性の違う本もおすすめです。

三島由紀夫『文章読本』: 美しく、力強い文章とは何かを教えてくれます。少し難しいですが、間違いなく血肉になります。

清水義範『国語入試問題必勝法』『入試国語問題集』: 小説の「お約束」や「作法」を、ユーモアたっぷりに、かつ鋭く解説した小説です。楽しみながら「読者に伝わる型」を学べます。

プロの脚本: 脚本はセリフとト書き(動きの指示)だけで物語を伝えるため、無駄がありません。情報の見せ方、会話の作り方の参考になります。

最後に

風月さん、あなたの武器は、魅力的な世界観とキャラクターを創り出せる「想像力」です。それは訓練で簡単に身につくものではありません。あなたに今必要なのは、その素晴らしい想像力を読者に正確に、そして魅力的に伝えるための「技術」です。

今回指摘された点は、少し意識するだけで劇的に改善します。落ち込む必要は全くありません。むしろ、大きな伸びしろを発見できた、と前向きに捉えてください。

あなたの文章が、これからどう磨かれていくのか、とても楽しみです。応援しています。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 文章がうまくなりたいのですが……

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