元記事:哲学的ポエジーをするキャラ文芸に関して。(祝!名称確定)
はじめましての人は初めまして。そうでない方はお久しぶりです。創作についてちょっと真面目にご相談です。
新作を書きたくて、ご相談に伺いました。皆さんの前でごねながらも言いたかったことがチャットGPTが無限に相手してくれたことで精錬されて、明確になりました。
僕はいま、「キャラクター文芸」を通して、思想や存在そのものの輪郭を描き出すような物語を構想しています。
というか、もともとはそれを書くつもりだったのですが、あとから見返してみたら、B級西部劇みたいなクサいエセハードボイルド小説になってました。カッコつけのせいかな? 読み返しが甘かったと認識しています。
哲学的な趣を目指すというよりは、“誰か”の生を描くことで、世界の在りようや人間の本質がにじみ出るようなスタイルを目指しています。
登場人物たちは、それぞれある病理や実存的問いを体現していて、彼らの言動や関係性の中に最終的な答えではなく、生き方自体が彼らの内面と生活の中で見いだされれ、それでも人生を続けていく、というオチにしようと思います。
「キャラを使って思想を立ち上げる」という方向性で創作されてる方や、似たような試みを見たことがある方、ぜひ語り合ってみたいです。
御存じの方もいるでしょうが、ぼくには影響を受けた作品やバックボーンになった作品は多々ありますが、皆さんに敬遠されることを避けるため、ここでは必要でない限り主張しません。そして、作品や本ではなく、参考になるアプローチ、思いつくことがあれば、教えていただけたら嬉しいです。メソッドや理論で実行しやすくなるタイプなのでそちらのような本であれば2000円までなら購入を検討しています。
上記の回答(返信)
投稿者 若宮 澪 : 0 投稿日時:
こんにちは〜若宮澪と言います。私自身はそういう話、プロット段階までしか組んだことしかないのであくまでも参考と思ってください(家の中にたくさんプロットが溜まってる)
[1]キャラクターについて
サタン様の回答と少し被るところがあるかもですが、きちんと過去を決めることをおすすめします。ここでの「過去」というのは単なる事実の羅列ではなくて、その事実をその人物がどう受け止めたのか、それがその人にどう影響を与えたのかということ。基礎了解事項だ、というのであればすみません……。
たとえば抑鬱状態で出勤した人が上司に「こんな事もできないのか貴様は!」と怒鳴られ続けて、結果として限界を超えて引きこもってしまって酷い鬱になり、自分って生きてて良いんだろうかっていう問いを抱えることになって、それが抑鬱回復後も常に頭の中に漂ってるだとか、あるいは逆に「もうどうなっても知らない!」と思って退職願を突きつけたあとに破れかぶれでビジネスを始めて失敗して借金地獄に陥り「こんな社会壊れればいいのに」と思いながら極貧バイト生活を送ってるだとか、これだけでも随分と違うわけです。前者は「自分の生きる理由を探す現代人」で後者は「社会なんて壊れろと思ってる無敵の人」のいわゆるテンプレート的な性格なわけですけど、どんな過去を持っているかという「背景」がないとどうしても「薄く」感じられてしまうのではないでしょうか?
あと、その「過去」がストーリーの本筋にちゃんと影響を与えているかも確認することが重要です。たとえば決断するにしても今の状況からだけじゃなくて「過去にどう決断してどうなったか、それをその人物はどう捉えているか」そこまで考えたものにする、そしてその思考プロセスをちゃんと文章として出力する。
いわゆるキャラクター=思想のキャラ文学ってどうしても象徴的、言い換えればキャラクター化が進みがちです。このキャラはこういう思想だから、こういうイデオロギーの化身だから──確かにそういうのは重要ではあるんですが、それを支える過去まであって始めて象徴として機能する。というか、過去がないならぶっちゃけ萌え属性と似たようなものですから……キャラに対して属性を割り当てるっていう側面だけで見れば。それを踏まえたうえで、私からは再度、「過去」を決めることを推奨します。
[2]世界観について
これもサタン様と被るというか、たぶん若干一般化したものかな? 世界観という用語って割とファンタジー/SFで使うイメージがあるかも知れないですが、ここではもっと一般に「物語の舞台」を指すことにします。
言いたいのは一つだけで、キャラ文芸ならばキャラが最大限活きるような舞台にすること。どことなく純文学っぽさを感じるから現実あるいはそれに類した世界観じゃないとだめって感じでいらっしゃるかもしれませんが、別にそれに限らなくたって良い。それこそ人の考えが武器として形に表れるファンタジー世界でも良いし、サタン様のおっしゃるように精神病棟にしたって良い。重要なのは、そのキャラを最大限活かすにはどうすれば良いかということです。
たとえば対話で最大限活きるなら精神病棟の話が良いわけだし、背中で語るのならあえて会社にするのもあり。話すのが苦手、表に出せないのならネット世界そのものを舞台にしても良いし、それこそさっき言ったみたいに思想が武器になるファンタジー世界でも良い。重要なのはキャラを活かすということ、そのためならぶっちゃけある程度世界観が矛盾してても多分大丈夫(もちろん矛盾してないのが一番だけど)
キャラ文芸、つまり人物たちが圧倒的に主なわけで、だからそのキャラを活かすためには舞台を選ばなきゃいけない。なので、「みんながそうしてるから」「なんとなくこれっぽいから」じゃなくて、キャラが最大限活きるのはどの舞台かってことを考えてみると良いんじゃないかなあって思います。
[3]推奨する物語など
小説ならば「ハーモニー(伊藤計劃著)」や「アンドロイドは電気羊の夢を見るか(フィリップ・K・ディック)」をおすすめします。キャラ文芸ではありませんが、キャラクターの書き方の参考になるんじゃないかな? どちらも思想と人物の癒着による人物の象徴化が発生しています。個人的にはハーモニーのほうがおすすめ、電気羊は洋書なうえに少し癖があるのでちょっと読みにくいかもですね。
小説以外なら、プロジェクトセカイfeat.初音ミクより「25時、ナイトコードで。」のメインストーリーやイベントストーリーなどが参考になると思います。Youtubeでそれぞれ無料公開されてるので簡単に閲覧できますし、キャラ文芸っていう意味なら多分一番近い。登場人物たちがそれぞれ何かに深く悩み、苦しんでる様をじっくりと描写し、それを「音楽」というモチーフで緩やかに統合してる感じ。あとはエースコンバットゼロのフル実況(シナリオスキップなし)とかも良いかもしれませんが、他の3つに比べると若干おすすめできないかな。人物の象徴化は発生してるけどかなり薄め、ストーリーも割と薄味で想像で補う部分が多いですし。
オススメ順は「プロセカ25時、ナイトコードで。」>「</harmoney>」>「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」≫「エースコンバットゼロ」です。
最後になりますが私自身もまだまだ初心者です、ので取捨選択したり他の方のコメントを参照したり、あるいは自分なりに解釈したり調べたりしたり誰かと話してみたりするようにしてくださいね。
偉そうに色々言ってすみません、執筆/プロット構成など頑張ってくださいね! 長文失礼しました!
カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 哲学的ポエジーをするキャラ文芸に関して。(祝!名称確定)
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