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戦闘描写の返信の返信

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戦闘描写の返信(元記事)

剣と魔法に限らず、文章でできることを考えるのが先決だと思います。自分で想像したもの含め、絵を模倣しようとすると、なかなか成功しません。以下、少し説明してみます。

なお、マズいやり方などは主に自分が思い違いしていたことになります。また、総合的に語るのも無理ですんで、説明していることはほんの一例になります。

1.絵的な動きは文章では直接表せない

動きを見せようとか、スピードやデカさを見せつけようとか、絵(コミック、アニメ、実写)で感じたことを文章でやろうとして失敗しがちです。そもそも得手不得手が違うから無理なんですね。文章作品では絵や音は読者が想像します。つまり作者の制御外でして、ほとんどを読者に委ねる。相手任せのもので迫力を出すことは困難です。

2.説明しておいてから動かす

しかしアニメでのバトルを(練習で)文章化しようとして、何とかなりそうなこともある。例えば「とある魔術の禁書目録」です。考えるまでもなく当たり前ですが、文章作品ですもんね。そしてときどき「とあるのバトルは前哨の舌戦でほぼ決着」とか揶揄されたりします。アニメは原作に忠実に作られているからでしょう。

文章が絵に優る表現力があるのは、例えば心理描写ですね。キャラの内心をそのまま描いても問題ありません。コミックだと少し煩わしく(実際の会話との区別等)、アニメや実写だともっとうるさくなりがちです。文章だと、例えば地の文があります。特に一人称だと主人公の内心そのものです。

文章は論理にも優れます。例えば仕組み的なことを書くのに向いています。剣士と魔法使いが対峙したとして、剣の性質(何ができるか等)や魔法の特徴を説明することができ、何をどうすればどちらの勝ちになるかを明示しやすい。

「とある魔術の禁書目録」でのバトルはそういうのが多いわけです。敵味方の勝利条件を台詞で示すから舌戦になります。戦い始めて、主人公の敵に対する勝勢・敗勢はキャラの気持ちで表せます。そこが文章の得意とする面になります。

3.事前に8割方説明し、後で2割揺らす

ですので、戦う前に戦い方を示し、勝利条件も示しておくのが便利でしょう。戦い始めたら、それが達成されるか否かだけを書けばよく、読者に分かりやすい。しかし、それでは事前に示した通りの一本道になります。単調で飽きられやすいですね。

ですので、描写済みのキャラの事前の予想を少し裏切る。主人公や敵が焦れば、感情移入している読者もハラハラできます。そこで主人子はハッと別の勝ち目とか敵の弱点に気が付いたりする。それで丁々発止とバトルさせることができます。

すばやい動作ですと、動作が終了してから何が起こったか書く手があります。また、文章では直接には絵が見えないことは普通は短所になりますが、活かすことができることもあります。見えないだけに、例えば後で種明かしをすることができます。その2つで例文を考えてみますと、例えばこんな感じでしょうか。

―――――――――――――――
 主人公の前に大剣を振りかざした大男が立ちはだかった。
「俺の振り下ろす大剣は素早いぜ。たとえ躱せても無駄だ。瞬時に横に薙ぎ払うからな。この技からは誰も逃げられん、食らえ!」
 だが大男の体がくるりと一回転したのみ。
「く、くそ、何が起こった!?」
 主人公は、いつの間にか抜いていた細身の剣で大男の足元を指す。
「自慢の大剣はそれか?」
 大男の腕は大剣を振り下ろした瞬間に刎ねられていた。その重みを失った体は、薙ぎ払うつもりが無駄に回ってしまったのだ。
―――――――――――――――

この場の思い付きの説明用サンプルで、練れてなくて済みません。上記を絵で表現すると、かなりの部分を隠す必要があります(斬り落とされた腕など)。

しかし文章だと見えてないから、ほぼ自由に書いてしまえます。絵だと状況をリアルタイムに描写しないといけませんが、文章だと起こったことを後で説明できます。その辺りをうまく使うと、絵の表現に対抗していくことも可能です。

4.敵味方の距離感

戦うキャラの少なくも一方が剣士ですと、攻撃が剣のリーチ内になりますので、敵味方が超接近する場面を作れます。超接近だけに瞬時の動きが勝敗を決しそうに描けたり、、その瞬間に会話させることもできますし、緊張感高いシーンが作りやすい構図です。

これが中間距離を得意とする槍だとちょっとやりにくい。やや距離が離れますから。遠距離武器の弓だともっとですし、会話などは不能になります。映画などでは、弓でトリッキーな超接近戦を行う場合もありますが、文章では非常に表現しにくいでしょう。銃でも映画「リベリオン」の「ガン=カタ」なんてありますが同様です。

ロボットものですと、ガンダムシリーズではミノフスキー粒子なる電波妨害の設定があります。レーダーが使えないので有視界戦闘せざるを得ないようにしてあるわけですね。そうすればロボット(モビルスーツ)同士のバトルを1画面内に納められる。

絵だから、ということはありません。文章で描いていても、読者の想像する絵が1フレーム以内に収まるほうが緊迫感は出しやすいです。想像もしやすい。槍や弓でなく、剣を選ぶメリットの1つはそういうところにあります。

魔法などの異能は設定次第になります(実在しないから)。しかし対人バトルを考えるなら、超接近戦に向いた設定を作るべきでしょう。

戦闘描写の返信の返信

スレ主 ユシ 投稿日時: : 0

かなり参考になりました。
ありがとうございます。
まずは、サンプルの文章をアレンジして幅を広げてみます

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 戦闘描写

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