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シェアワールド型小説について (No: 1)

スレ主 黎鴉 投稿日時:

こんにちは、黎鴉と申します。

今回聞きたかったことはシェアワールド型の小説についてです。

私、リアルの友人とネットの知り合いでシェアワールド型の小説を書いて投稿しようということになりまして。
ただ、不安なのが設定の矛盾が出てくることです。
私なりに読者には提示しない執筆者だけの設定を作ったのですが。分かりづらい、複雑。と話が出てきてしまいまして、どうやったら矛盾なく世界観を共通して物語を書けるでしょうか?

又、シェアワールド型小説で他によく問題になる部分など有りましたらお願いします……。

カテゴリー: 設定(世界観)

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人気回答!シェアワールド型小説についての返信 (No: 2)

投稿者 サタン : 4 No: 1の返信

投稿日時:

例えば、「歴史モノ」に対する「歴史」というのは事実を元にした一種のシェアワールドです。
では、コレを題材にしようと考え、日本史なら日本史をゼロからアレコレ勉強したとして、すると言ってしまえば歴史の教科書に載ってる内容はおおかた「あらすじ」と「設定」です。
小説から「物語」を引いたら教科書みたいになるわけだし。
ということはつまり、「他人が考えた物語の設定を読んでいる」というのは「歴史の教科書を読んで勉強している」という作業に似てるわけですね。
じゃあ、「どうしたら歴史の勉強をしやすいか?」と考えると、これは大雑把に「日本史を勉強する」と考えるよりも「織田信長について!」とピンポイントで学ぶことを絞ったほうが覚えやすいし、把握しやすいです。
信長と関わり深い人物と有名なエピソードをいくつか学べば、おおかた理解はできるでしょ。
「歴史について」ではなくて「信長について」なので、「信長のことがわかればいい」んだから。

ほんで、これを創作に当てはめると、要するに「こういう物語を考えている、その設定がコレ」と、つまり「物語について」という広い範囲で提供してるから、読んでる側としてはその物語の全てを把握しようとするので、読み取る過程が複雑になってしまうわけです。
たぶん、黎鴉さんとしてはそんな複雑な設定を作ったつもりはないんじゃないかな?

シェアワールドは、基本的に「ブレない軸」が必要です。
例えばおそらく一番有名な「クトゥルフ神話」は、「宇宙的恐怖」という軸があります。SF的なエイリアンではなくて、人間が考えるような幽霊とか妖精とか吸血鬼とか、そういうのは可能な限り出さない。クトゥルフで有名な文言「名状しがたい」「冒涜的」そういった形状で、魔法の国やあの世という人間が想像するモノではなく異次元や宇宙の外からの来訪といったモノを出していってる。
つまり、「宇宙的恐怖」という単語を仲間に理解して貰えれば、この「クトゥルフ神話」というシェアワールドの概要は伝わるわけですね。
これを指して「ブレない軸」というわけです。

そしてその軸さえ理解できれば、設定が多少複雑であろうと「設定を理解する」という必要があんまり無いんですよ。
軸を理解してれば概要も理解できてるので、設定なんてのは流し読みで雰囲気がつかめれば問題ない。
シェアワールドとして創作を始めるときに「その設定」は資料として、このときはじめて設定の繋がりを把握していくので。
でないと、「その設定全てを理解しないと創作に参加できない」ってことになっちゃうでしょ。
「クトゥルフ神話」の場合なんて設定の量はけっこう膨大ですよ。
前述した「歴史モノで信長」の例で言えば、「信長ってこういう人」って概要が把握できれば、「信長が生まれてから死ぬまでの主だった出来事全て」を把握しなくったって理解できるでしょ。

なので、まずはその世界観、作品の雰囲気、こうしたものの「軸」が必要で、それを作ったほうが良いかなと思います。
そうしたら、あとは「軸」さえブレなきゃ基本的に「シェアで作られた作品」の雰囲気も違わないハズ。
設定の矛盾は、「設定の矛盾を潰そうとしない」のが大事です。
こうした多人数が参加する作品では、当然作者が複数いるわけですから、それぞれでやりたいことも違います。
であれば、当然のこと「俺が想定してるのと違ってる」という事も出てくる。
もちろん上がった作品の「軸」がブレてるのであれば指摘するけど、基本は受け入れましょう。
「こういう設定にするとコッチで矛盾が出てくる」という話になると、どんどん設定が膨らんで、どんどん身動きが取れないほどカッチカチな設定になってしまいます。
シェアなら「宇宙的恐怖であればOK」という感じで遊びを持たせないと、多人数での参加は難しいです。

じゃあ「設定の矛盾は気にするな、ってことか?」というとそうではなく。
「俺が考えた話と設定的に矛盾が出てきてる……。よし、じゃあその矛盾を解決させる話を書こう!」と考えましょう。
設定の矛盾を潰さず、活かしましょう。
「どんな盾でも貫ける矛」がある。「どんな矛でも防げる盾」がある。これが中国の故事にある「矛盾」の語源ですが、別にこれって「有り得ない」わけではないんですよ。
物語的にはどうにでも言い訳できます。
例えば、「ただし、私が認めた一人にしか効果はない」と付け加えたら。矛は長いので盾を持ちながら自分で盾に矛を刺してみるという事はできないし、誰かに渡したら持ち主が変わるので試せない。
文字通りの「矛盾」が実現できないようにするパターンですね。
あるいは単純に「バカでも扱える品なら兵隊さんも商売あがったりでしょ!」なんてセリフをつければ、「相応の技量がなければ扱えない」という事になるから、技量がなければ矛は盾を貫けないのも当然でしょう。
とまあ、このように矛盾なんてのは穴を潰さなくても、どうにでも辻褄合うように出来ます。
「仲間が書いたシナリオで設定的矛盾が出てしまった」というのは、これは「創作の『お題』が出た」と思いましょう。

シェアワールドは、基本的に原作者が「こういう設定だから、間違うなよ」と強制するものじゃなく、言ってしまえば二次創作と同じようなものです。書き手は自由に書けないと、どうしようもない。
原作者が設定をカッチカチに指定するのなら、じゃあ全部原作者が書けばいいじゃん、という話になってしまうからね。
だから原作者が決めるのは「軸」くらいなものです。
その軸を表現するために「こういうモンスターがいる」「こういう世界観」「こういう設定」がある、とするだけです。
その設定で矛盾が生まれたとしたら、その矛盾は「物語」で解決させましょう。矛盾を修正するための設定なんか作ったら一層複雑になっていくだけです。
矛盾は気にせず、受け入れましょう。

シェアワールド型小説についての返信の返信 (No: 3)

投稿者 サタン : 0 No: 2の返信

投稿日時:

追伸。
ちなみに、私が以前仲間とシェアワールドを作ったときには、「日本史で西洋ファンタジーをする」という軸でした。
日本史の流れをそのまま流用して地名やキャラ名を横文字に変更し、武将などの有名なエピソードがあればそれをヒントに魔法的なのを創作し、ありきたりに織田信長を魔王的なポジションとして架空戦記を書きました。
魔法の設定は、いっそ決めないで自由にやりました。
3人だったので、「そういう魔法の技術もある」と「魔法派閥が3つある」としてしまった感じです。なので「大気中にある魔力を使って魔法を行使する」という設定だけはあった。
ちなみに、「日本史で西洋ファンタジー」なので、私は「戦国時代」をテーマに、一人は「明治時代」でスチームパンクをしてて、一人は「奈良時代」という中途半端なテーマで日常モノをしてました。
このシェアワールドの企画で私が仲間に説明したのは、
「日本史で西洋ファンタジーしようぜ。基本日本史を下地にしてあとは自由で。モンスターの名前とか新しく出すようなら名前と特徴おしえて。あと使った偉人の名前と改変した西洋名も教えてね。出せるならコッチでも出したいから。まあ、なんか設定つくったら随時教えてよ」
と、たぶんコレだけだったかな。
「リレー」じゃなく「共同制作」でもなく「シェア」だから、別に同じ時代同じ場所でやんなくてもいいわけだし、バラバラに書きました。
世界観は共通で「日本史をテーマにした何か」なので説明不要だったのが楽でしたけども。
書き終えてみんなで作品を読んだあと、私は「奈良時代」の人の作品からスピンオフって形で新しいのを書かせてもらった。

あー、なんで奈良時代のスピンオフ書いたんだっけなと思ったんだけど、そうだ、彼が一番古い時代だから他二人が作ったキャラや設定を出せなくて、完成後にシャッフルしてスピンオフ書こうって話になったんだった。

シェアワールド型小説についての返信 (No: 5)

投稿者 読むせん : 1 No: 1の返信

投稿日時:

矛盾はどうやったってしますね!!
確かクトゥルフでも、設定について交友関係が崩壊するレベルの仲互いが起きたと何かで聞きました(笑)

更に面白い物語を作ろうとすればするほど設定の【穴】をほじくり返したくなるのが基本ですから、【あまり同じにしなくていい】くらいの気概を持ちましょう。
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そういう意味では多神教における流派分けが似てるかも。
インドの神話をいくつか読んで混乱したことがあるんですが、インドの主神ってイマイチどなたか分かんないんです。

ノリでいうと【創造の神】【破壊の神】【善と維持の神】【雷と戦いの神】
がいるうえに、それぞれが「俺がボスだから」「「「ははーっ!!」」」みたいな物語ばかり。矛盾出まくり。

たぶん元のインドが多民族国家だし、マハラジャという地位が国王であり貴族(でも高位僧よりは下のカースト)である、みたいな微妙なポジションがあるから、インド神話というシェア・ワールドに主神というのが出来なかったんですね。

ギリシャ神話では、雷神が父である時空神を殺すことで主神につき、父を殺す度胸が無かったり、負けて捕まっていた兄神達は雷神の下につきます。北欧神話やエジプトなんかも似た感じ(親殺しや兄弟殺しにより主神が発生)です。

さらに、ローマ帝国あたりがシェア・ワールドしていたギリシャ神話は、侵略に成功した地域の神さまは木っ端神として神話に組み込んじゃってますし、キリスト教なんかは悪魔にしちゃってます。

神話とはシェア・ワールドなのです(笑)
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なので、多神教みたいな複数の神や流派を保有する設定が大事だと思います。
あえて唯一絶対みたいな要素を減らし、なんか矛盾が出ても【その矛盾を解き明かすことが真理なのだ】とか言って、ぶん投げとけばいいと思う。

インド神話なんか【善と悪の戦い(アスラVS神)】【戦場はゲーム世界(人間の世界は、神にとってネトゲーに近い)】くらいしか決まっている設定ない。

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むしろ、シェアワールドにおいて『こだわり過ぎる』ことの方が危険。

シェア・ワールド系の破綻理由は「俺が作ったこだわりのキャラや設定に、いらん加筆修正された。ショックだし不愉快→閉鎖や退会」になる事です。

設定は蹂躙される積み木のお城みたいなもの!!と笑えるくらいの心易(やす)い気持ちで作ろう。

ライトノベル作法研究所管理人うっぴー /運営スタッフ:小説家・瀬川コウ:大手出版社編集者Y - エンタメノベルラボ - DMM オンラインサロン

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シェアワールド型小説についての返信 (No: 6)

投稿者 ヘキサ : 0 No: 1の返信

投稿日時:

TRPG畑なのでシェアワールドに慣れすぎて「ほどほどにルルブ的な決まりをつくっておけばなんとかなるんじゃな~い?まあでも数値的なものはあまり厳密にしすぎないで。別にチートとかいてもいいよくらいの気持ちで」とか、あくまで楽天的な思考のhexaです。むしろやるなら敵も味方もチート上等、オリジナル要素満載くらいに考えてますが。

いちばんやりやすいのは「地域で担当を受け持つ」じゃないでしょうかね。
それも、なるべく交流の少ない断絶した区域としたうえで。
舞台が現代日本でも、住んでいる場所が違うだけでまったく違うストーリーが展開されていたりするし。それが世界地図レベルになれば尚のこと、です。
クロスオーバーをやりたくなったら、ある程度各自の舞台世界が固まった後にやろうってことで。

遠く離れた土地だと「なんでそんなデマが出回ってるんだぁあああ」的に噛み合わない内容があっても許されますし。壮大な規模の伝言ゲームの結果だと思えばいいんですよ。
あとは「これしかない」というような制限・断定するような状況はなるべく避けることかと。あくまで「この地域では前例がない」程度ならいいんだけど。例外はいくらでも転がっているほうがそれらしい。

「ソードワールド」「ロードス島戦記」では、アレクラスト大陸側からはほとんど国交がないって言ってるのに、ロードス島のほうでは本格的に交易してるってなってる。何故?という問いに「もともとの大陸の規模が違うから、住民の感覚が違うだけ」となってたりする。距離が離れてるってのは本当に何もかも違ってくることだから、侮れないです。

読むせんさんの言うインドの神話もだけど、中国もひどいですからね、ほら、あの広さですから。とある中国神話の本で「中国の神話を体系づけられないだろうかと試みてのこの著作を思い至ったわけだけど、あまりに広大すぎて無理だという結論に達した」とか冒頭から書いてあってああ……となりましたし。

あとは軸というのか「何を楽しみたい・楽しんでほしいの?」というところをはっきりさせることかな。

妖魔夜行なんか「妖怪は人の”存在する”という思いがなければ存在できない」くらいしか決められてないし。作られた妖怪もてんでバラバラだし。ガープスという汎用性が高すぎるシステムのうえに妖怪というなんでもありの存在で、かなり幅の広い展開をしていたかな。

それから、やっぱり「他者に手を加えられることに相応の覚悟をする」ことですかね。いやちょっと仕事でそういうのやって、他者から預かったものに手を加えることの怖さを思い知ったこともあったり。本人にとってはそれなりの心づもりをしていたはずなのに、予想以上にショック受けたり与えてしまったりってことがあったんですよ。それをわかってない人が「だってこの人の作ったものつまんないんだもん、俺が面白くしてやった」的な発言をしていて「ああ……それで険悪な雰囲気になったのか」とか溜息が出る状況もありましたがな。

「ファファード&グレイ・マウザー」で、著者のフリッツ・ライバーと友人のハリー・フィッシャーで共著した作品があるんだけど、もともとファファードはライバーが、グレイ・マウザーはフィッシャーがモデルになっているんだよね。で、普段はだいたいマウザーのほうがカッコいいんですよ。ファファードって猪突猛進型で頭を使うのはマウザーの役目だから。
それがフィッシャーの執筆した部分だけファファードが格好良くなっていたので「なるほどな、お互いから見るとこうなるわけか……」となりましたよ。相手や相手の作品をリスペクトするのも大事ですね。

そういう意味ではルパン対ホームズでルパンに有利な展開にばっかり持っていったモーリス・ルブランとか、アーサー王物語でフランス人のランスロット贔屓したいばかりにガウェインこき下ろしたトーマス・マロリーとか、私的にフランス人ってそういう敬意ない人多いよな!とか偏見持ったりしてます。

ご回答ありがとうございます! (No: 7)

スレ主 黎鴉 : 0 No: 1の返信

投稿日時:

お二人共ご回答ありがとうございます!

なるほど、どう楽しみたいか楽しんでほしいかですね!考えてみます!
こだわりすぎるのも危ないんですか……気を付けます!

色々と意見ありがとうございます!

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タイトル:シェアワールド型小説について 投稿者: 黎鴉

こんにちは、黎鴉と申します。

今回聞きたかったことはシェアワールド型の小説についてです。

私、リアルの友人とネットの知り合いでシェアワールド型の小説を書いて投稿しようということになりまして。
ただ、不安なのが設定の矛盾が出てくることです。
私なりに読者には提示しない執筆者だけの設定を作ったのですが。分かりづらい、複雑。と話が出てきてしまいまして、どうやったら矛盾なく世界観を共通して物語を書けるでしょうか?

又、シェアワールド型小説で他によく問題になる部分など有りましたらお願いします……。

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