今からでも始めて、出すべきと思ったときに出せたら
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本当に書きたいモノはいつ書くべきか?(元記事)
相談はタイトル通りです。
以前、作品の批評をお願いした作品は「本当に書きたいモノの為の習作」的な意味もありました。ネタも「本当に書きたいモノ」を考えてる時に思いついたものです。最初から書き上げる自信がなく逃げというか、とりあえず一冊分を練習の意味も込めて書いてみよう、と言うものでした。
改めて作品を書いていこうとした最中、じゃあ「本当に書きたいモノ」はいつ書けばいいのか? と思い至ったしだいです。今も書ける自信がありません。
しかし、思い出のままにせずに未熟なままアウトプットしても面白いとは言ってもらえないでしょう。思入れがありますから、低評価にさらされば、おそらくすっごい「本当に書きたかったモノ」に囚われてしまうような気がします。だらか逃げたと表現しました。いずれ通道なのでしょうが。
思入れがない作品ならどんどん、実験的な要素を取り言えれて、失敗したとしても糧として消費できます。それなら、「本当に書きたいモノ」の要素を分解してそれぞれ書いてけばいいのか? となりますとそれで満足しちゃうような……。書きたいモノをかけてるし、数もこなせる。上達する上で理もあります。
その書きたいモノの現在の構想までの構成単位そのものをバラバラにすることにも抵抗があるよな気もします。
あらためて、「本当に書きたいモノ」はいつ書けばいいでしょうか?
今からでも始めて、出すべきと思ったときに出せたら
投稿者 三文山而 投稿日時: : 4
先に結論を言いますと、「書きたいときに書き、出したいときに出す」で良いと思いますよ。
相談文を読んだ感じだと、「すぐ書いて、書き終わったらすぐ発表して、低評価で終わってしまう」という想定をしているようですが、急いで完成させる必要もなければすぐさま発表する必要もないわけです。自分が一番書きたい自分自身の作品の登場を誰よりも心待ちにしているのは作者でしょうが、執筆過程を見続けられるゆえに作品の発表を誰より永く待てるのも作者自身なのですから。
気が向いたとき、もしくは暇なときにでも少しずつ書き進める……あるいはプロットだけ作って構想を練り続けるのでも良いわけです。内容を考えているうちにクライマックスシーンや冒頭シーンが別物になったり、三人称視点が一人称視点に変わったり地の文の口調や文体が変わったりして本文を書き直すようなこともあるでしょう。貴方の代表作を満足いくまで存分に磨き上げてください。漫画家さんには「前作がアニメ2期まで作られるほど売れたので、ご褒美として次回作は一般ウケを気にせず好きに描けることになった」なんて人もいます。先にプロになって一作ヒットさせ、編集部への発言力と執筆のノウハウを手に入れてから本格的に書き始めるのも選択肢の一つになるかもしれません。
それと並行して、「糧として消費」するために「要素を分解」するのではなく、貴方の前作と同様に「《本当に書きたいモノ》を考えてる時に思いついたネタ」から別の作品を膨らませていけば良いでしょう。全く関係ない思いつきを元にしても良いですし。
参考としてここで夢野久作という人の作家人生を紹介させていただきます。彼は本格的な作家デビューを果たした1926年に代表作『ドグラ・マグラ』の原型を書き始め、一度完成させたものの諸事情で出版が先送りとなり、推敲を重ねて1935年に『ドグラ・マグラ』出版、翌1936年に急死しました。
彼の作家人生はほとんどの期間が『ドグラ・マグラ』の執筆と共にありましたが、久作はその一大奇書の執筆と並行して数多くの優れた作品を世に残し、中には狂人等当時の近代社会で虐げられた人々を主人公にした作品、記憶や幻覚を題材にしたSF的要素の入った作品等、『ドグラ・マグラ』の要素が入った作品も複数あります。貴方が「本当に書きたいモノ」を考えてる時に新作のネタを思いついたのと同じですね。別々の作品に同じ要素が入っても、それは貴方の作風の一つ、作家としての「味」になるでしょう。
夢野久作が十年近くかけて推敲した『ドグラ・マグラ』最終稿は構想初期の冒頭部分がすっかり無くなったり、初稿と大きく違う内容になっていますが、それだけの研鑽が無ければ現在まで「読んだ者すべてが狂う」と言われるほどの魔力をあの作品は持たなかったのではないかと思います。貴方もご自分の代表作を納得いくまで磨き上げてください。
……それと、発表までに時間をおいて欲しい理由がもう一つありまして、貴方の相談文の誤字脱字の多さです。これはもう前回の相談に繋がってしまうのでしょうけど >だらか逃げたと表現しました。いずれ通道なのでしょうが (だから、通る道?)等、技術力以前のちゃんと見直していれば直せるであろう打ち間違い、打ち損じ等が文章量に対してあまりに多すぎます。これで作品は15万字あると言われては目を通すのにも相当な覚悟が必要になってしまいます。特に作品は完成後一度眠り、翌日以降に最初からしっかり見直してください。低評価を減らすためにも、誤字脱字はできる限り見つけ出し修正するに越したことはありません。
繰り返しになりますが、「本当に書きたいモノ」は好きなときにプロットを練り、書きたいときに本文を執筆し、完成後しっかりと推敲を重ねた上で、「今が一番良いタイミングだ」と考えたときにこそ発表すべきであると思います。
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