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一人称視点での「予兆」の描写についての返信

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一人称視点での「予兆」の描写について(元記事)

主人公への感情移入を優先し、一人称視点に挑戦した時に少し困った事があります。

それは「事件の前兆」を描写する時です。

例えばこれから爆発事故が起こるという展開を描くなら、何処かでガス漏れが起きているとか、誰かが爆弾を仕掛けたとか言った、要は原因に関する言及です。

三人称視点の際にはあまり問題なく出来ていたのですが、一人称視点の場合この辺の扱いに少し難儀しています。

書かない場合はどうにも唐突になってしまい、かと言って言及するとあたかも主人公が事件の予兆を掴んでいながら止められなかったようになってしまい、難しいところです。

もっと言うなら、主人公の見えない所で起きている秘密などを書きにくいと感じています。

何か良い方法はあるでしょうか。

一人称視点での「予兆」の描写についての返信

投稿者 サタン 投稿日時: : 0

「予兆」「前兆」これは要するに「前振り」です。
つまり、スレ主さんは「爆発事故が起こる」という前振りを書きたいから、「ガス漏れがある・爆弾を仕掛けた」という場面を想定したわけですが、確かにこれは「その現場を書く」のであれば主人公の一人称視点では扱いにくい場面になり、前兆が書きにくいと感じられたのだと思います。

この対策は大きくわけて2つあるだろうと思います。
一つは、「その現場を書く」をどうにかする。他の方も書かれていますが「伝聞」や「後から聞いた」とする。
「その現場」そのものは書かず間接的に読者に伝えるという手段ですね。
例えばサイコメトリーや予知夢など超能力といった設定も関係してくるので、作品ごとに上手い方法が違ったりします。
最後の手段としては視点を変えてしまえば良いですが、可能であれば一人称は主人公に固定したいものですね。

一つは、「事件の前兆」そのものをどうにかする。
こう言ったら偉そうな言葉ですが、そもそも「爆発事故が起こるから、爆発が起こりそうな前振りを書く」というのは、ぶっちゃけ安直です(ただの例題だが)。
ストレートでシンプルですし別に悪いわけではないのですが、しいて言えば私の言葉が悪いだけですが、「爆発が起こる」から「爆弾を仕掛ける場面」というのは、まんま、でしょう。
「これから爆発が起こる」という予兆を書ければ(それが読者に伝われば)良いのだから、別に「爆弾を仕掛ける場面」でなくてもいいんですよね。
極端な話、「何か不吉なことが起こりそうな気がする」みたいな不穏な文面だけでもある程度は役目をこなせるわけです。
例えば、1.テレビ報道などで爆弾魔のことが流れる。2.町中ですれ違った人物に見覚えがある。3.その人物についてハッと思い出したところで爆発事件が起こる。
すごく古典的で単純なパターンですが、こうすると「爆弾を仕掛けてる」という場面を書く必要はないし、誰かからか伝え聞く必要もない。
これはただの一例ですが、要するに「前兆」それ自体を、少し別の角度から見てみると一人称でも問題なく書いていくことが出来ると思います。

爆弾とはまったく関係ない角度から考えても、んーと、これは物語構造的な話と関係してくるんですが、
例えば「主人公とヒロインは両思いだけどなかなかくっつかない」という話があったとして、それが「告白して付き合うことになりました」と簡単にくっついてしまうとこの話はココで終わりって事はわかりますよね。
最初の物語の目的が果たされてしまうので、そこで終わってしまう。
すると、読者としては「それで、次はどうなるの? まだ◯◯は解決してないよ」という状態になるので、
このタイミングで「前触れもない突然な交通事故」や「爆発事故によってヒロインが意識不明・死亡」みたいな展開は割と受け入れられやすいです。
「前の話題が終わった」「次は?」という状態になってるので、そこに来る突発的な出来事は単純に「次の展開が始まった」と認識されやすいため、伏線も前振りも小細工も必要なく(この場合はそこまでのエピソード全体が前振りの役目を担える)、不自然なくらいにガラッと急展開させても割と問題なかったりします。

まあ何にしても「前兆」「予兆」は前振りが出来りゃ良いので、その手段をあまり限定的に考えないほうが良いと思う。
爆発事故だからと爆発に関連した前振りは安直。安直だからこそわかりやすくシンプルなのでそのほうが良い事も多いが、一人称で書きにくい「主人公が知り得ない情報」を書くにあたっては工夫が必要なので、「爆発事故」と「主人公」が結びつかない状況なら、思考を爆発事故に限定せず、広くみて考えてみると良いと思う。

……そもそもが、「そのシーン必要ないよね」って事も結構多いです。
主人公固定の一人称視点は、要するに「主人公の物語」なので、主人公が知り得ない情報が伝わらないと物語を理解できないって状況がまず非常に少ない。
そしてそれは、
>主人公への感情移入を優先し
と書いてあるけど、「主人公が知らない出来事を書く」というのは「主人公」と「読者」の間に情報量で違いが出てくるし、
例えば「敵はこういう事情があって酷いことしている」と読者は知ってるけど、主人公は知らず「敵は極悪人だ」と思って敵を倒してしまったら、そこで読者と主人公の間でズレが生じる。
この逆で「主人公は知ってるけど読者は知らない」という状況なら問題ない事も多いし、この例は極論で感情移入の邪魔になるとまでは言わないけれど、
優先目的からはちょっとズレた悩みだと思う。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 一人称視点での「予兆」の描写について

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