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視点移動、回想の注意点と新人賞応募にあたっての諸々の返信

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視点移動、回想の注意点と新人賞応募にあたっての諸々(元記事)

前回の新人賞応募の際の序盤の展開について、では沢山のコメントありがとうございます。どうもs.sです。今回も皆さんから知恵を賜りたく質問させていただきます。
例の如く、新人賞に向け長編ファンタジープロットを練っています。で、前回と同じく質問に答えやすくするためここに、少し長いですがプロローグを書かせていただきます。
題材は海賊で、要所要所にギャグ要素を入れようと思ってます。前回は少し暗めの設定でしたが、今回は王道を突き詰めてみました。

主人公は広大な海原の上に小さいボートに身を任せていた。主人公は己の体の衰弱を悟る、主人公はもう一週間も飲まず食わずであり、激しい喉の渇き、空腹、目眩、幻覚の類に悩ませれていた。
見える、幻覚は多くの人々が戦い、大きな地響きを伴う爆発、そして誰もいなくなった大地に降り注ぐ流星群。
次に見えた幻覚は、先の幻覚のような壮大なものではなく、走馬灯の如く主人公がこのボートに乗る前のこと。

ある権力者の依頼により、新たな遺跡へと向かう考古学者の一団を運ぶ船に主人公は乗っていた。主人公は新人考古学者である。
彼らは退屈な船旅を酒と食事で紛らわし、新たな遺跡に眠るとされてるロストトレジャー(仮)に想いを馳せていた。
この世界では錬金術により生み出されし魔石という物があり、この魔石は様々なものに利用が可能だ。例えば水の魔石であれば、その魔石は水に変化するし、火の魔石であれば着火剤となる。使い方は石を持って念じるだけ。大抵は使い捨てである。
主人公は偉大な考古学者の息子であり、父から受け継いだ魔石が埋め込まれたスコップを大事そうに抱えている。
そんなところ、船に砲撃を受け、慌てていると化物が船に上がり込んで戦闘になる。主人公は化物と戦おうとするが、怖くて出来ず、手負いの仲間の治療に専念したが、戦況は芳しくなく、主人公は考古学者仲間に守られながら脱出ボートに乗り脱出した。この時、父の形見であるスコップを船に置いてきてしまう。

今に至る、主人公は守ってくれた仲間達に感謝しながらも、何も出来ずボートの上で衰弱死を迎えようとしている自分に嫌気がさしていた。仲間達が繋いだ命を無駄にしてしまうことが我慢ならなかったが、どうすることもできない自分の無力さを嘆いていた。
そこへ、大きな帆船が通りかかり主人公は救助される。
救助されたのち、主人公は客間に通された、客間には豪勢な料理とこの船の船長と思われる大男がいた。主人公は料理を食べて復活すると、大男(以下船長)は訊いてきた。海賊になるか、サメの餌になるか、主人公は生き残るべく海賊になることを選択した。主人公は、海賊達曰く三日前に仲間になった少年とバディーを組まされることになった。その少年は明らかに女の子だったが、その場は男として通った。

海賊達は主人公と少年を自分たちのホームグラウンドである島の酒場に案内し色々教えた。海賊は近くを通る化物船を襲い略奪すること、その化物船はここらの海を荒らしまわっていること、自分たち海賊は王の座(仮)と呼ばれる秘宝を狙っていること。
海賊達は久しぶりの陸に舞い上がっていたが、稼ぎが少なかったようで、次の航海に早く行こうとしていた。

その夜、主人公はバディーである少年(以下ヒロイン)と親睦を深めるため、サンセットの浜辺で話した。ヒロインは海賊の掟で女は海賊になれないとのことから、ヒロインは男と偽って海賊団に入った。そのことは他言するなと主人公は脅されて、仲はさらに険悪となった。
その際、主人公は化物達の中にヒロインと似た武器を持った人がいたことを思い出し、主人公はヒロインを問い詰めると、ヒロインは主人公の仲間である考古学者達を襲った化物船の船員であったことが判明し、主人公は怒ってその場を去った。

次の日、主人公達海賊団は早速出航した。
主人公とヒロインは、教育係の先輩海賊にしごかれて、船上の生活を知る(一番最初の船は客として乗っていた)その際、主人公は先輩海賊の愚痴をヒロインに吐露して、ちょっとだけ仲良くなる。
早朝に出航してから、お昼過ぎあたりに無人島に座礁した船を発見する。船長は先兵隊を無人島に出し、様子を伺う。先兵隊は無人島の森に入っていた。
中々、先兵隊が帰ってこないことから、船長は船に数人残してみんなで無人島に上陸することにし、無人島に上陸する。

座礁した船には宝がたくさんあり、宝の中には主人公のスコップもあった。
上陸した主人公達を強襲する形で化物達が森から出てきて戦闘となる。主人公はその化物が考古学者仲間を殺した化物だとわかり、恐怖で戦えなくなる。教育係の先輩海賊が主人公を庇い死んでしまう。
化物達はヒロインを拐い、主人公達が乗ってきた船を占領した。
船長は負傷しており、ほかの船員も満身創痍であり、船長はヒロインのバディーである、お前がヒロインを救うべく海賊船に行けと言った。最初は無理だと船長に訴えたが、考古学者仲間の仇を撃つためにも決心して、拿捕された船へと数人の仲間と共に向かった。

海賊船上では死闘が繰り広げられる、主人公と共にきた船員は瞬く間に蹂躙され、主人公もボコボコにされ、化物船船長に煽られる。

ヒロインの回想。
ヒロインの家は貧乏で、海賊が稼ぎがいいことを知り、船に乗り込むがその船は海賊船ではなく化物船であり、船上はまさに地獄であった。化物間で喧嘩は日常茶飯事で、血の匂いが絶えなかった。そんな中、ヒロインは化物達に普通人であることがバレ、主人公の船を襲った際、逃げてきたのだった。

主人公は戦いの渦中、吹っ切れた。
仲間を殺された怒りやらなんやらが爆発した。すると、スコップの魔石が光り輝き(所謂、謎の力に覚醒し)、電光石火の速さで化物達を倒して、ヒロインを救出、ヒロインと共闘し化物船長を追い詰め打ち勝つ。戦闘の最中、主人公とヒロインは惹かれ合う。仲が良くなり、主人公は大戦果をあげた。

と、こんな感じです。この後の展開はロストトレジャーや王の座などといた秘宝の謎解き冒険がメインとなります。要望があればここらの謎や今後の展開も開示します(今は文字数の都合上割愛してます)
さて、やっと、本題ですが、このプロット内には視点移動、回想があり、今後の展開にも視点移動、回想が沢山使われます。
質問は三つです。

一つ目、視点移動、回想する際の気をつける点。

二つ目、今回はかなり王道路線(のつもり)なのですが、オリジナリティを重んじる新人賞でウケるか否か?

三つ目、このプロットの完成度、続きを読みたいと思うか?(情報量が少ないですので、ニュアンスで結構です)

今回もまた、一度に三つも質問してしまいました。あと、自分でもプロット相談室の方に行けと思うのですが、やはり、こちらの方がみている人が多いようなので、こちらに書かせていただきます。気に障りましたらすみません。
その他、気になったことや改善するべき点が有れば、どんどんコメントしてください。
今回は前回に比べて、結構自信があります。しかし、落とし穴は得てして自分では気付かないものなので、答えていただけると嬉しいです。

視点移動、回想の注意点と新人賞応募にあたっての諸々の返信

投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0

ストーリーが動き出すのがかなり遅い印象です。
それと、読者に先を読みたいと思わせる期待感の作り方を意識されているでしょうか?

>見える、幻覚は多くの人々が戦い、大きな地響きを伴う爆発、そして誰もいなくなった大地に降り注ぐ流星群。

これは、やや期待感を芽生えさせます。示された粗筋には書かれていない、後半かラストの大きな展開につながりそうだと予感させるからです。
ですが、ここでは断片的なイメージにとどまり、すぐに別の回想に移ってしまいます。それだとあまり効果がありません。

>ある権力者の依頼により、新たな遺跡へと向かう考古学者の一団 〜

>この時、父の形見であるスコップを船に置いてきてしまう。

ここまでのパートは回想と設定説明になっています。これは、序盤に置くには明らかに冗長です。
背景の設定は、説明するのではなくストーリーに織り込んで少しずつ読者に伝える工夫をする方がいいです。
また、回想の中に化物に襲撃されるという大きな動きがあることはあるのですが。
しかし回想として書かれると臨場感に欠けるんですね。その後どうなったのかも、すでに分かっています。主人公がボートで漂流して衰弱しているのは苦しい状況ではあるでしょうが、ストーリーの流れとしては一段落ついてしまっているので。

ちなみにアニメだとこういう感じの回想シーンが多いですよね? しかし、アニメの場合は視覚的に表現するので、回想シーンであっても臨場感をもたせることができるんです。小説ではそうはいかないという違いを理解する必要があります。

なので、このパートは回想ではなくリアルタイムの進行にしてはダメなのか、一応検討してみることをお勧めします。ボートで漂流しているシーンはたぶん思ったほど効果的ではないので、何か別のツカミになる冒頭シーンを探した方がいいように思います。

帆船が通りかかって救助され、男装したヒロインと出会うシーン。ここで、やっとストーリーが動き出します。
回想を入れたいなら、タイミングはここかな。
このヒロインは主人公にとっても読者にとっても色々謎があるので、興味を持たせやすそうです。
ヒロインへの興味という1点に的をしぼってここまでのストーリーを進め、そこで回想に入れば読者をじらす効果も期待できます。「この続きは、お知らせの後で」ってやつです。しかしストーリーを途切れさせるタイミングを間違えると、単に読者は先を読む気を失ってしまうだけなので注意が必要です。

>一つ目、視点移動、回想する際の気をつける点。

以上のことも回答の一端になりますが、もう一つ。

>ヒロインの回想。
>ヒロインの家は貧乏で、〜

このパートの使い方も注意が必要だと思いました。
ヒロインに共感できる理由を、読者にだけ教えていますよね? それはずるいですよ。
このパートの前後で主人公とヒロインの関係がかなり好転しますが、主人公の心になぜそういう心境の変化が起こったのかが重要です。その過程を作ることを手抜きするための回想パートになってしまっています。
手抜きだからけしからんということではなく、そういうことは読者にも何となく分かるものなので。
「主人公が急にヒロインを信頼し始めたけど、どうしてそうなったのか納得できない」と言われてしまう可能性が高いです。

こういう読者と主人公の認識にギャップを作るパートには、使い方があります。
ヒロインの事情を読者にだけ教えた後には、むしろ主人公がヒロインを誤解したままで、関係が険悪になるパートを入れる方がいいです。読者に「ヒロインは本当はいいやつなんだから、理解してやれよ! 助けてやれよ!」というヤキモキ感を抱かせるのが狙いです。
これを入れておくと、読者の心に主人公とヒロインの仲が好転してほしいという願望が生まれるので、そのあと実際に和解する展開が多少ご都合主義であっても喜んでもらえるんです。

>二つ目、今回はかなり王道路線(のつもり)なのですが、オリジナリティを重んじる新人賞でウケるか否か?

>三つ目、このプロットの完成度、続きを読みたいと思うか?(情報量が少ないですので、ニュアンスで結構です)

王道であっても、ストーリーの組み立て方一つで先を読みたいという気持ちにさせることは可能かと。
読ませることさえできれば、オリジナリティで驚かせるのは後半でも間に合うわけです。冒頭の「流星群」にどれほど新鮮味があるかあたりが勝負かもしれません。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 視点移動、回想の注意点と新人賞応募にあたっての諸々

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