小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

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元記事:話の筋を作りながら物語のテーマにぶち当たるまで思いつくままに書いていていいんでしょうか?& アスペルガーの作者がアスペルガーを題材にしていいんでしょうか

どうも竹牟礼です。
「一番合戦 仁」というペンネームでやっています。

紛らわしいのでこちらの名前にすることにしました。

以下長文失礼します。

一つ目の質問です。
僕には小説の師匠がおりまして、 人となりを簡単に説明しますと、 かつて11人体制のプロジェクトを組んで途中で頓挫したという経歴を持つ、そこそこ経験のある現役同人小説家です。
( 現在は神話系の話を書いてるそうです)
そんな彼の指導のもといつも書いているのですが、彼のアドバイスで「本当にこれでいいのか?」と思うものがありました。

別スレッドでも少し書きましたが、「テーマというものは物語の最後でぶち当たるものだからどんどん書き進め。 出来上がったものが面白くなくても話の筋はできているはずだ。 それをたたき台にして推敲すればいい」 というものでした。

僕の作品のあらすじを以下に少しだけ説明させていただきます。

アスペルガー症候群を持つ主人公が七つの種族が治める異世界へワープし、謎の少女を暴漢から助ける。
事情をよく聞いてみると、彼女たちの種族は差別されていて、 村は差別主義者に焼かれて両親も焼き殺されたという。
お兄さんは破壊神の力に取り憑かれていて、各地に災いを振りまいてるという。
そのお兄さんを探しに 二人は旅に出る……、と言うお話です。

そ師匠の言う通り書いてみたのですが、やはり自分の作品が書いていても面白くないし、見ていても面白くないのです。
計画通り進んでいると言えば聞こえはいいですが違和感を禁じえません。
本当にこの書き方でいいのでしょうか?

二つ目の質問です。

(先に断っておきますが僕はアスペルガー症候群の当事者です)

先にも書きましたが アスペルガーの主人公が僕の小説に登場します。

軽々しく表現するべきじゃないことは重々承知しておりますが、ライトノベルの業界では「アスペルガー」という単語が出てきたことは過去一度もないでしょう。
一般文芸を見渡してもそうそうそんなタイトルは見つかりません。
( もしそんなテーマで売れてるのであれば 本に疎い人であっても誰の耳にも入っている筈です)
「発達障害×ファンタジー 」 というジャンルはまだまだ未開拓であり、うまく料理すれば僕にしか作れないとても面白いストーリーになるではないかと僕は分析しました。
いわば諸刃の剣です。
下手くそなものを書いて発表すれば確実に 身を滅ぼしかねないほどバッシングされます。
( 僕はよく知りませんが、筒井康隆のてんかん騒動とか)
少なくとも通常であれば素人や定型発達の人が扱う代物ではありません。

なのに、せっかく主人公は『アスペルガー症候群』という設定にしたのに設定自体を物語に絡めることができないのです。
それ単体でもかなり重い要素なのに、そこに破壊神、人種差別、 と重たくて暗い要素が加わり、作品全体がまとまってないような気がします。

そろそろ質問したいことのまとめへ移りましょう。

1.アスペルガーの作者がアスペルガーの 主人公を出していいのか?
また、アスペルガーの作者が、 実体験をもとにアスペルガー症候群を題材にしていいのか?

2. 「物語のテーマにぶち当たるまで話の筋を掴みながら場当たり的に書いていき出来上がったら推敲する」という書き方でも大丈夫なのか?

色々と書き連ねてきましたが、以上の2点について質問したいと思います。

どうぞお手柔らかによろしくお願いいたします。

補足: 僕は本気でかつて自分にも向けられた発達障害に対する差別や偏見を、他でもない自分のペンによってぶっ壊そうと思ってます。
ですからアスペルガー症候群という症名も バンバン出して行くつもりでいます。
カテゴリーエラー起こしてるのは重々承知です。
そうでなければこの世の中は変わりません。
いくら大人に読まれる内容の本をアスペルガーという題材で書いたとして、 理解するのは大人であり 10代20代に響きません。
そこで感化された大人がいくら動いたとしても、イジメはなくならないのです。
かといって療育の専門家が10代向けに書いた説教臭い教育本なんて、誰も読みはしない。
ならどのようにして彼らに訴えかけるべきか。
答えはただ一つ。
彼らが一番よく目にするライトノベルというジャンルに 発達障害というキーワードを以て一石を投じる必要があります。
僕がそのつもりで書いていることをご了承ください。

上記の回答(話の筋を作りながら物語のテーマにぶち当たるまで思いつくままに書いていていいんでしょうか?)

投稿者 サタン : 3 人気回答! 投稿日時:

別の場所で関係ない人の名前を出すのは気が引けるので名前は伏せますが、添削板やプロット相談板で同じ考えの人がおりましたよ。
また、自分は障害を持ってて障害をテーマに文芸ではなくライトノベルを書きたいという話を相談板でたまに見かけたりもします。
自分が悩んできたことだから、それを表現の場でぶつけたいというのは至って真っ当な思考で、何も問題ない事です。
ただ、心配している通り、10代にはやや重いテーマだと言わざるをえないでしょう。
このため、「ライトノベル向けにアレンジ」していくことが重要です。
でなければいくら「ラノベとして書いた」と言っても、やっぱり自分が体験してきた事は色濃く書いてしまうものですから、「説教臭い教育本」みたいな印象を読者に与えてしまいます。
このアレンジのコツは、「書きたいこと」をあんま主張しないことです。
障害者を書きたいなら、まんま障害者を出してしまうとダイレクトすぎて「教育本」に近くなってしまう。
アレンジするのなら、別の形に表現を変えたほうがいい。
例えば、「他とは違う変わった感性の種族」を登場させて「障害者」の象徴としてこの種族を書いていく、という具合。要するに「アスペルガー族(仮)」を出して、彼らの苦悩を書いたほうが良い。
それで言うと、「主人公がアスペルガー」というのは直球すぎて上手くないかなと思います。
誤解を招くと思うので補足しておくと、別に「アスペルガー」を出すのが悪いというわけではないです。
「アスペルガーについて書きたい、よし、主人公がアスペルガーってことにしよう」というのが直球だ、と言ってるだけです。
これだと、アスペルガーについての主人公の苦悩とか、体験などを参考に直球で主張しちゃうでしょ。
それはドキュメンタリーや体験記など「教育本」に近いテイストですよね。ライトノベルとは言いつつも(作者はラノベだと思ってても)その実10代向けに書いた説教臭い教育本ってことになっちゃいます。

以上のことから、「主人公がアスペルガー」というのは、これ自体は問題ないと思いますが、今回の主旨を考えると直球すぎてマズいだろうと思います。

書き方については、ぶっちゃけ人それぞれなので、良いも悪いもありません。
ただ、私は貴方の師匠と仲良くなれそうだと感じます。
私はよく「主旨」という言葉を使うのですが、意味はおおよそ「テーマ」と似たようなもんです。
私のテーマについての持論は「物語は紆余曲折を経てテーマに至る」というものです。
要するに、テーマは最後に来る、という師匠さんと同じ意見だろうと思います。
この考えは至って単純で、だって、物語って「テーマを語ってる」わけでしょ? だったら最終的に行き着く場所は「テーマ」そのものでしょ。
「絶望」がテーマなら「絶望するラスト」じゃないとおかしいよ。
これが「希望を見出し絶望に立ち向かうラスト」だったら、そりゃ「絶望に立ち向かう」ことがテーマになる。
ってことは、テーマというのは結末に直結するわけで、物語は最終的にテーマへと至るわけです。
だから、下手でも適当でも行き当たりばったりでも、最後まで書ききれば、そこにテーマはあるんです。

すると、その見えてきたテーマから逆算して、「こういう結末だから、途中でこういうシーンを入れたほうがいい」とか「テーマを考えるとこの展開は相応しくない」とか推敲でパッと手に取るようにわかる。
ものすごい楽に物語を整えることができます。

また、いくら楽だとは言っても、テーマを探るためだけに長編を一度書ききるというのも苦労がありますし、正直とても非効率です。
だから、「執筆しなくても物語の全体図が把握できる」というために、「プロット」ってモンがあるんです。
今、師匠さんに言われた通り、書きたいことを書きまくってるのだとしたら、今はそれで良いと思いますが、結局のとここの行為は「物語の本筋を探る」という行為だから、別に無理して長編一本まるまる書ききる必要はないんですよね。
それを短く簡略化して、単行本一冊あたり原稿用紙2枚程度にまとめてしまえば、ずっと楽に話の筋をつかめる。
原稿用紙二枚程度とは言えオチまでしっかり書いてるわけだから、これだけでテーマは把握できる。
でももちろん、これは物語の書き方に慣れてからの話で、師匠さんが言うとおり「面白くなくてもどんどん書け」というのは正論で、どこも間違っていないと思います。
私が言ってるのは「慣れてくれば、主旨を短くまとめることも可能だよ」という話でしかありません。
提示されたあらすじを読む限り、竹牟礼さんは適当でもいいから最初に一本の話を書いてしまったほうがいいでしょう。
物語をまとめる事に慣れてない様子ですから。

面白くなかろうと話の筋ができていれば、話としては成立してる。
だったら、推敲で面白くなるように修正すればいい話でしょ?
いまやってるのは、土台を作ってるってこと。面白い話を作ろうって作業じゃない。
だから、読み返して面白くないのは当たり前。
でもそれでいい。
書き切ったあとに、推敲して、このとき面白くしていけば何も問題ない。
当然、そんな作業は書いてても面白くないでしょうから、さっさと書き切ってしまうために、「面白さなんて気にせずどんどん書けばいい」ってこと。
設定の矛盾とか話の整合性とか、そんなのさえ気にしなくていい。
どうせあとで修正するんだから、気にして悩んで筆を止めることがどれほど馬鹿らしい事か。
でもまあ、そういうのは自分で気づいてこそだと思うので、物語をより良くしようと悩むこと自体は悪いことではないし、今は悩んでもそれは次の糧になるだろうと思います。

カテゴリー : 小説の批評依頼 スレッド: 話の筋を作りながら物語のテーマにぶち当たるまで思いつくままに書いていていいんでしょうか?& アスペルガーの作者がアスペルガーを題材にしていいんでしょうか

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元記事:本当に書きたいモノはいつ書くべきか?

相談はタイトル通りです。
以前、作品の批評をお願いした作品は「本当に書きたいモノの為の習作」的な意味もありました。ネタも「本当に書きたいモノ」を考えてる時に思いついたものです。最初から書き上げる自信がなく逃げというか、とりあえず一冊分を練習の意味も込めて書いてみよう、と言うものでした。
 改めて作品を書いていこうとした最中、じゃあ「本当に書きたいモノ」はいつ書けばいいのか? と思い至ったしだいです。今も書ける自信がありません。 
 しかし、思い出のままにせずに未熟なままアウトプットしても面白いとは言ってもらえないでしょう。思入れがありますから、低評価にさらされば、おそらくすっごい「本当に書きたかったモノ」に囚われてしまうような気がします。だらか逃げたと表現しました。いずれ通道なのでしょうが。
 思入れがない作品ならどんどん、実験的な要素を取り言えれて、失敗したとしても糧として消費できます。それなら、「本当に書きたいモノ」の要素を分解してそれぞれ書いてけばいいのか? となりますとそれで満足しちゃうような……。書きたいモノをかけてるし、数もこなせる。上達する上で理もあります。
 その書きたいモノの現在の構想までの構成単位そのものをバラバラにすることにも抵抗があるよな気もします。
 あらためて、「本当に書きたいモノ」はいつ書けばいいでしょうか?

上記の回答(本当に書きたいモノはいつ書くべきか?の返信)

投稿者 サタン : 3 人気回答! 投稿日時:

たぶん、誰に聞いても何人に聞いても「書きたいときに書くのが良い」と返ってくるでしょう。
当然私もそう答えます。
でも、話の本質は「いつ書けばいいか」ということじゃなくて、「それを書く自信が今の自分にはない」ということでしょう。
イメージしてる楽しい雰囲気を想定通りに仕上げる自信がないから、それを自分の手で台無しにしてしまうんじゃないか、という不安。

そういうときに役立つのが「プロット」です。
設定集とか大筋の流れだけとかじゃなくて、シーンの流れがわかるくらいに、物語の全てを書き出した詳細なプロットです。
プロットの作り方はそれぞれだけど、物語の全容の形が見て取れるプロットを書ければ、それが出来るなら執筆しても問題ないって事だから。
プロットが出来ず詰まるところがあるなら、まだその物語に足りないものがあるって事。
出来たプロットを眺めて、納得がいかないなら自分が想定してたイメージが表現しきれてないってこと。
適当な作品は適当に一回プロット組み立てるだけだけど、やっぱりしっかりやらなきゃいけない場合は何度も納得できるまでプロットを作るし、それで自分の中で「これならいける」と納得できるなら、それは「書ける」という自信になる。
実際に執筆する前に、それがどんな話になるのかシミュレーションしている、と考えるとここでプロットの役割がどんなものか理解できるかなと思います。
このプロットの時点で面白い作品は、たいがい面白く仕上がります。

カテゴリー : その他 スレッド: 本当に書きたいモノはいつ書くべきか?

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元記事:主要キャラが男性だけではいけないのでしょうか?

 ヒロインはちゃんと居るのですが、主人公視点の話はヒロインが死んだ後からです。ラストにヒロインの蘇生シーンや主人公からの告白みたいなものがあるのですが、それまで一切出てきません。死んでます。

 交互で入るヒロイン視点の話では、ヒロインと主人公が出会う前からヒロインが主人公に殺されるまでになります。そちらでボーイミーツガールだとかアレやコレがあるのですが、主人公視点の話ではそう言ったことはしたくないんです。もちろん女性キャラが全く出てこない訳では無いのですが、出会って別れてでレギュラーにはなりません。

 やはり主人公視点の主要キャラが男性だけではいけないでしょうか?

上記の回答(女性向けの短編恋愛小説なら主要キャラが男性だけでもOK)

投稿者 うっぴー : 3 人気回答! 投稿日時:

こんにちは。
キャラクターの編成は、ターゲットとなる読者層にウケるかどうかが最大のポイントです。

あらすじからすると、女性向けの短編恋愛小説かと思います。
それでしたら、主要キャラが男性だけでも問題ないでしょう。

男性向けの小説でしたら、女性キャラがいないのは、華がなくて物足りないかも知れませんが、女性向けの恋愛小説でしたら、特に欠点にはならないと思います。

カテゴリー : その他 スレッド: 主要キャラが男性だけではいけないのでしょうか?

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元記事:名前が長いキャラについて。

たまにラノベで名前が異様に長いキャラがいますけど、あれはどう思いますか?

たとえば、物語シリーズのキスショット・アセロラ・オリオン・ハートアンダーブレード。
とか。

自分の作品のヒロインもそんな長い名前にしようと思いますけど、読者的にはそういうのはどうなんですかね?

皆さん、よろしければアドバイスをお願いします。

上記の回答(名前が長いキャラについて。の返信)

投稿者 【本人から削除依頼】 : 3 人気回答! 投稿日時:

 覚えられない、の一語に尽きます。作中で何度繰り返し出てこようが忘れてしまう。そんなことは作者も承知なんで、普通は長い名前の一部を使うか、ニックネームなどにして短くするわけです。

 そしてときたま長い正式な名前を出す。おおよその傾向ですが、キャラの出自が伝統ある家系(貴族等)を示す記号としてですね。かつ、覚えられない、言いにくい、面倒くさいということ自体がギャグになることもある(落語の寿限無と同じような感じ?)。

 ときどき長い名前のキャラを見るからと言って、無目的に長い名前をつけたらキャラを覚えてもらえず、そのせいで読むのをやめてしまう恐れがあります。下手すると、反感を買うかもしれません。

 で、なぜ長い名前にしたいんですか? そこが分からないと、適切な回答も返しにくいと思うんですが。

カテゴリー : キャラクター スレッド: 名前が長いキャラについて。

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元記事:自分の小説を面白くしたい

はじめまして、スガヤヒロと申します。
この度は自分が書いた小説の批評をお願いしたく相談させて頂きました。
「小説家になろう」https://ncode.syosetu.com/n6543ek/
なろう系異世界チート転移ものです。約15万文字の分量になります。「ライトノベル一冊の分」という目標のもと、初めて書きました。
自己評価
・竜頭蛇尾を欠き、場面転換時に大きく話の方向性を変えました。それで主人公のキャラがちょっと出たのですが、構成上、複数の視点で世界観を補完していくので主人公に感情移入しにくかった。
異世界と元の世界を行ききするとい設定上、日常に戻れるように主人個のメンタルがほとんど変質しないストーリーとライトノベル一冊分というペースでの展開がweb小説の文法い合わせられなかった。短く、分かりやすい文。はできてると思います。
あと、設定も甘い自覚があります。

「小説家になろう」では数字という評価の可視化がなされます。
これが結果なのでしょう。
数字では測れないモノを知りたくて投稿させていただきました。
お時間を取らせてしまいますが、批評の程お願います。

上記の回答(自分の小説を面白くしたいの返信)

投稿者 サタン : 3 人気回答! 投稿日時:

まずはプロローグを読んだ感想としては、状況がさっぱり読めない、というのが本心です。
ラスト数行で、「ああ。主人公は何かしらの冒険をして、ヒロインたちを巻き込んで現代に戻ってきてしまった。彼女たちを元の世界へ戻すにはどうしたらよいか」という事なのかな? と理解しました。
ただ、その現状把握が出来るまでがえらい長い。
最初のスイとの問答で現状の把握が出来ることが望ましく、白無垢が出てきた時点でヒロインたちの目的をそれぞれ提示できるのが理想的かと思う。
辛口コメントだと思うけど、正直、プロローグの中盤で飽きる。
でも、「ヒロインたちを元の世界へ還すには」という主旨は目を見張るものがあり、面白いアイディアだと思う。それだけに、プロローグの最後まで読まずブラウザバックしてしまった人には勿体無いと言える。
もちろんそれは、現状と目的を伝えきる前に読者を飽きさせてしまった作者の技量が問われているわけだけども。

それと、背景がまったく見えない。
「襖」「神」「供え物」「布団」と、小道具は出てくるのでそれらに共通する場所をイメージするしかない。
和室かな? 神社の母屋? 供え物ってことは祭殿? そこで布団を敷いて寝てるのかな? どんな状況だ。という具合。
短く、わかりやすい文。これを意識するあまり、必要な情報が抜け落ちているのではないかなと感じます。
通常、「説明から入る物語は良くない」とされますが、物語をまったく知らない読者が必ず「しっかりと読む」のが冒頭ですから、ここに説明を置くのは実は理にかなっています。
無論、状況によりますが、背景の説明をサラッと書いてしまうのには適しています。
というのも、さっさと舞台を描かないと、読者も読んでてイメージが「地に足がつかない」感じでフワフワしてしまうためですね。

会話文は全体的に面白くて、セリフはキャラをよく扱えてると思う。「キャラらしさ」がよく出ていて、なのに「わざとらしさ」は感じない。
白無垢の廓言葉は、「狼と香辛料」あたりから始まって「Fateシリーズ」あたりでも人気キャラになって定番化してる感があるけど、多分に漏れず「可愛い感じ」が良くイメージできます。
でもそういう既存作からの流用という印象はなく、あくまで「この作品のこういうキャラ」と認識できる。
おそらく、所々で「関東人が使う関西弁」みたいに間違いがあるというか、ニュアンスが変な部分があるためでしょう。
でも「わざとらしさ」はなくて、「正しく発音できない子供」のような印象を得る。
正直、これはどうしてなのか不思議。真似できるものならしたいが、たぶん意図的にやったらコケるだろうから羨ましい。(……と思ったけど、本編だと廓詞じゃなく京都弁って話になってる。キャラがブレてるような……)

2話まで読んで思ったことは、文章は「主語」を意識しましょう。
Webで一人称の小説だと主人公の口語体が主体になることが多いですが、日本語というのは主語を省略できる言語で、日常的に主語を省略して会話することが多いです。
このため、無意識に一人称の口語体を書くと、主語を省略してしまい、文脈をよく読まないと理解できない(しかし把握してる作者にはスッと読めてしまう)という文章になってしまいます。
しかし毎度主語を書くとくどい事も多いので、あくまで「意識しましょう」という話です。

10話まで読んだ感じ、展開が遅いと思う。
プロローグの時点で「異世界に行きます」ということがわかってるのに、そこへ行くまでに、つまり「本筋が始まる」までに10話、全体の1/4もかかってる。
起承転結の「起」ですから、と言われたらまあそうなんだけど、全体の1/4も読んで「話が見えてこない」というのは展開が遅いとしか言いようがないと思う。
4話目くらいで、10話目の内容をしていても問題ないのでは。

15話まで読んだ感じ、展開が遅いと感じたのは余計な説明(解説)が長いためと理解しました。
竜の話、いつまでやってるんだろう? と思ったのが正直なところ。
「匿って欲しい者がいる」という話題になったら、読者の興味は「追ってる者」「追われてる者」に向かうでしょう。
それをなかなか出さずに2話3話と続けてる。
この流れだと、「追ってる者」「追われてる者」が登場しなければ話が進まないので、この2・3話は話が進行せず停滞している、と判断できます。
もっとシンプルにコンパクトに1話にまとめることが出来るのではないでしょうか。

28話まで読んだ感じ、どうも中盤から視点変更が目につきます。
視点移動する事自体は技術的に間違いではありませんが、「これを説明するためには別視点で書いたほうが楽」という作者の心情が透けて見えるタイプの視点移動だと思います。
「話を盛り上げようとして」のモノではなく、「説明するための」モノになってる。
これの何が悪いのかというと、物語は当然のこと進展するたびに説明しなければならないことが増えていきます。
ということは、話が進むたびに視点移動が増えていくってこと。
そうすると、終盤に近づくにつれて「主人公の一人称」をやる機会が少なくなってきて、主人公の印象が薄くなっていく。
事実、主人公が竜の背から落ちて以降、主人公の出番は視点移動した分は確実に減ってますし、白無垢など一度しか出てこなかった。
視点移動そのものが悪いわけではありませんが、「主人公の一人称」として書き始めたならば、可能な限り「主人公視点」で全てを語るべきだと考えます。
それに、一度「視点移動した」という事実が付くと、「視点主がわかりにくいシーン」が全て「これ誰視点?」となってわかりにくくなる。
なので、そもそも「たびたび視点移動してる」という私の解釈が誤解なのかもしれませんが、それくらいわかりにくい、という事です。
28話は誰かの主観による地の文があるけど、誰の視点なんでしょう。

読み終わりました。
全体的にイメージが難しく、誰が何をしてるのかがよくわからないといった感じで、読了したものの、たぶん私はこの物語を理解できていないと感じます。
既に書きましたが、主語を欠いた文が多くサッと読めない事が原因の一つで、また説明が長く不要な場面なども多いため、本題の「これを読んで!」というものがイマイチつかみにくいためだと思います。
また、プロローグでは「ヒロインたちを元の世界へ還すためには」という主旨が見えるものの、本筋では「そうなった経緯」を話してるだけで、この主旨はやってないって事になります。
すると「スイさんに毎朝お願いされている異世界への帰還。」このあたりの文は消してしまったほうが良いと思う。
それが本題じゃないんだし。
あえて「帰還」をプロローグに置いて回想するという形を取ったのだと思うけど、それが主旨でないなら、狙いを外してると思う。
「帰還」つまり「帰還することが主旨」「元の世界への未練が主旨」「異世界の捉え方が主旨」などなど、「異世界に戻る」ことが関係する主旨にしないと、「行って、暴れて、帰ってきただけ?」という感じになっちゃう。

正直なところ、スガヤヒロさんの自己評価とは全体的に真逆な印象を受けました。
出だしは良かった。プロローグについて指摘はしたけど、掛け合いの台詞回しはとても良かったです。竜頭蛇尾を欠き、とあるけどツカミは悪くないと思う。
ところが話が進むにつれ、作者のガス欠というか、失速感はなかったと思うけど、作者がこの世界観に慣れちゃって、説明が不足してたり、説明したい場所をやたら説明したり、読者の事が頭から抜け落ちている感じがありました。
主人公のキャラは、序盤のほうが出てたと思う。これは視点変更の話でしましたが、中盤から主人公の視点なのか誰の視点なのかわけがわからなかったためです。
短い、わかりやすい文。これも主語を欠いているので、あくまで「一文」ではわかりやすいかもしれないけど、連ねた「文章」になると文脈を読み取りにくい事が多く、わかりにくかったです。
そして設定が甘いことに自覚があると書いてありますが、そもそもそれほど設定が重要で設定を利用した物語ではないので、「設定が甘い」という事自体に読者が気づかない、と思います。なので、これはこれで十分だと思います。
そんなわけで、自己評価とはほとんど真逆の感想になってしまいましたが、こんな感じです。

カテゴリー : 小説の批評依頼 スレッド: 自分の小説を面白くしたい

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