作品の流れについての返信
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作品の流れについて(元記事)
自分は以前にこちらで質問した「全編通しての主人公と各話の主人公に関しての件で聞きたいことがあったのでこちらに再度書きます。
1;いま迷っているのは「全編通しての主人公をメインにした作品」か「全編通しての主人公が各話の主人公を導く側の作品」のどちらを書くかで迷っています。前者の場合はその主人公の世界や仲間たちとの関わりがでます(イメージ的には漫画になりますがARIAみたいな感じで)後者は、全体の主人公より各話の主人公がメインになる感じで、全編通しての主人公の話は後々に来る感じです(イメージ的にはしにがみのバラッドやヴァイオレット・エヴァーガーデンみたいな感じで)
ただ前者の場合は、その主人公が関わる人の話が薄くなるのではないかと考えてしまいます。更に過去とか色々書いていいのか迷っています。後者は、ネタぎれになりそうな感じになってしまいます。
この場合、書きやすいほうがいいのでしょうか?
2;視点や心理の件ですが、こちらにある小説の書き方だと、主人公のみの視点や心理を描いたほうがいいと見ました。ただそうなると相手はどんな感じで思っているのかわからないんじゃないかと思ってしまいます。しかし混同しないためにはやはり一人の心理をかいたほうがいいのでしょうか?(境界線上のホライゾンみたいな感じの心理描写は難しいです)
長文での質問で申し訳ございません。なかなかうまくかけないのが現状です。何卒よろしくお願いします。
作品の流れについての返信
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0
>いま迷っているのは「全編通しての主人公をメインにした作品」か「全編通しての主人公が各話の主人公を導く側の作品」のどちらを書くかで迷っています。
「全編通しての主人公をメインにした作品」をA型、「全編通しての主人公が各話の主人公を導く側の作品」をB型とします。
で、参考にしてほしい作品があります。『水戸黄門』です。
あれは、いわばA・B折衷型という感じがします。ストーリーの骨組みはどちらかと言うとB型なのですが、黄門様一行の存在感が強すぎて各話のキャラの影が薄くなっています。
どうしてあれがB型なのかと言うと、黄門様一行はどんなに目立っていても「通りすがりの人」にすぎないからです。そういう位置づけのキャラはストーリーの基本から言えば「主人公」にふさわしくありません。
だって、自分の問題を解決しているわけではないんだから。立ち位置はサポート役の域を出ません。
ただ。
『水戸黄門』の主人公はやはり黄門様ご一行だと誰もがイメージしているだろうと思います。
あの作品の場合はストーリー以前に黄門一行のキャラに人気があるのが大きいのでしょうが、「通りすがり」とはいえ視点は黄門様寄りに作られている点も重要だと思います。(事件が起こったところに黄門様がやってくるのではなく、黄門様が旅先で事件を目撃する形が多い)
つまりですね。
「主人公らしさ」というのは理屈ではなく、「演出によるキャラ立ち」「視点」「登場頻度の多さ」でだいたい決まるんです。
そう考えると、
>後者は、全体の主人公より各話の主人公がメインになる感じで、全編通しての主人公の話は後々に来る感じです
ここは注意が必要かと思います。
そもそも「導く側」(サポート役)という立ち位置は主人公とやや相性が悪く、その上、前半の登場が少なかったり視点が別のキャラ寄りだったりすると、ほぼ「主人公らしさ」がありません。いいところ「重要な脇役」止まりになってしまいます。
ですから、全編を通してのキャラをあくまで「真の主人公」と読者にみなしてほしいのならば、そのキャラが構成上の必要から前半の活躍が少ないとしても、冒頭や要所要所でそのキャラの「視点」を読者に意識させるなどの工夫は不可欠だろうと思います。
以上のような問題もあるので、
>2;視点や心理の件ですが、
御作の構想のような「誰が主人公なのかわからなくなりそうな作品」では特に、視点の扱いは重要ですよ。
ぶっちゃけ読者は「視点人物」を主人公視する傾向がありますから。
>ただそうなると相手はどんな感じで思っているのかわからないんじゃないかと思ってしまいます。しかし混同しないためにはやはり一人の心理をかいたほうがいいのでしょうか?
はい。
読者が一人の心理にフォーカスするように誘導することが重要だと思います。その「特定の一人の心理」が「主人公らしさ」につながります。
最後に、視点人物以外のキャラの内心がわからないという問題について。
現実のスレ主様が誰かと話すとき、その人が何を考えているか本当にはわからないですよね? しかし、「多分こんなことを思っているんだろう」くらいはわかることもあるんじゃないですか? 正確に当たっているかどうかは別として、表情や口調からある程度は見当がつくのが普通だと思いますが、いかがでしょうか?
一人称または三人称一視点で視点人物以外のキャラの心理を描写するときは、視点人物からみた印象を想像しながら書けばいいです。具体的にどんな感じに書くかはサタンさんが説明されているので割愛します。
これは、わりと小説の技術の基本ですからマスターしておいた方がいいですよ。