誇り高い異形たち
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ヴィランについて(元記事)
最近、ディズニー映画になるような作品を作りたいなーと思っています。
そこで、魅力的なヴィランを書きたいと思い立ちました。
ところが、私が考えると、どうも昼ドラの悪女みたいになってしまいます。
魅力的なヴィランの条件というものがありましたら教えてください。
誇り高い異形たち
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 1
ヴィランという概念がイマイチよく分かりませんが、要するに悪役ということでいいですか?
一応ググってみたところバットマンのジョーカーの顔に遭遇しました。なるほど、ああいう感じか(笑
あのタイプの悪役は突き抜けている感んじがいいんですね。非現実的なほど誇張されていて、人間が悪になったのではなくて、悪そのものが形象化して服を着ているようなキャラクター。どこか悪であることを楽しんでいるようにさえ見え、1日に3度は悪事をはたらかないと気分が悪くて夜も眠れなさそう。
そんな誇り高き悪の権化ながら、隠し味にどこか悲哀も漂うのがポイントかな。
ディズニー的な名悪役の多くは感情の振幅が大きく、心理描写も目一杯誇張されています。大袈裟に誇張した表現がゆるされるのが悪役のいいところで、ヒーローだとそういうわけにいかないでしょう?
正義の味方というやつは、多少やんちゃなところがあっても根は「いい人」であることを運命づけられています。倫理性という制約があるわけです。そのためあまり極端な行動をとることができず、悪役とくらべて精彩を欠く結果になりがちです。
制約のない悪役は大胆でためらいが無く、機を見るに敏。活き活きとした行動力を表現できます。同時に、邪悪でありながら時には視聴者(読者)のハートをつかむほどの悲しみを背負う自由も持っているんです。
彼ら、何かを背負っているんですね。昔のディズニー映画の単純素朴な悪役は、何かを背負っている雰囲気だけあって何を背負っているのかよく分からない感じもありましたが、最近はヴィランを主人化した物語も人気があるようです。
ヴィランに物語を与えて背負っているものを具体化する見せ方も魅力的ですが、彼らの悲しみの本質は少し違うような気もします。それは自由奔放な振る舞いの影にかくされた「(作者に)異形として生み出されたこと」の悲しみかもしれません。
そういう悪役の登場する物語と言えば、日本なら『ONE PIECE』あたりでしょうか。