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剣豪ものとか、コナン君とか、幼女戦記とか

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主人公を苦戦すらさせずに無双させたい!(元記事)

 タイトル通り、主人公を苦戦すらさせずに無双させたいのです。
 しかし、それだと『主人公を活躍させる』にしても戦闘描写が短く終わってしまうし(というか相手を瞬殺)、ただただなぜ主人公が無双しているのかという能力的な話しの設定を説明しても、面白くない。
 ラノベは竜頭蛇尾とは言いますが、あまりにもクライマックスが陳腐では、ちょっと。
 ということで、主人公を無双させるには、どんな風に描写すれば良いと考えますか。

 カテゴリーは、『文章・描写』ですが、ストーリーなどの話しでも可です。
 よろしくお願いします❗️

剣豪ものとか、コナン君とか、幼女戦記とか

投稿者 あまくさ 投稿日時: : 1

前の質問に対し主人公無双には注意が必要という意味の考えを書きましたが、今回の他の方への返信を拝見すると、

>設定上、なぜ強いのか、なぜ主人公とヒロインはラブラブなのかという点に説得力を持たせるために、二人には暗い過去が有ったりしますが、

とのこと。
そうであれば基本、問題ないと思いますよ。
俺TUEEEEの魅力そのものは理解できます。主人公に苦戦させるのはストーリーを盛り上げる有効な方法の一つですが、苦戦するシーンが長すぎたり重すぎたりすると逆に読むのが苦痛になってしまう場合もありますからね。

で、ですね。
主人公の苦戦が盛り上げのテクニックだとすれば、逆に言えば他に作品のセールスポイントがあれば苦戦は別に必須ではないということになります。なので強さの理由付けと作品のウリ、この二つを考えればよいと言えます。

パターンはいろいろありますが、時代劇ドラマによく見られる古典的なものとして、

◎主人公が事件の当事者ではない。

というやつがあります。主人公はどこからかフラッとやってきて、事件を解決して、またフラッと去っていくんです。この形なら主人公をメチャクチャ強いヤツにできます。分かりやすい例としては水戸黄門ですが、あれの原型は剣豪もの。主人公は風来坊の謎の素浪人みたいなキャラで、立ち寄った宿場町とかで代官やら豪商やら悪いヤツに苦しめられている無力な善人を助けます。最後に十数人の敵をカッコいい殺陣でバタバタ斬り伏せてしまうのが定番の見せ場ですが、特徴は主人公がドラマの本筋にあまり絡んでいないことです。

主人公がストーリーの本筋にからまない。言うとちょっと変な感じがしますよね? でも、この場合は主人公の強烈なキャラ性と無双の強さそのものに鮮烈な「主人公補正」が効いていることが条件で、それさえあれば立派に主人公なんです。ちなみにこの場合のシナリオ論的な意味でのストーリーは、悪いヤツにいじめられている善良な弱者が担います。

このパターンの原型は剣豪もの。水戸黄門はその筋立ての基本形はそのままで、無双の剣技を印籠に置き換えただけなんですね。黄門様の長いTVシリーズの中で一度だけ印籠を出さない回を作ったらファンの抗議が殺到したとか。それとシリーズを重ねるうちにだんだん印籠の前に部下が大暴れするシーンを入れるようになったけど、あれは余計なんじゃないかと思うんですね。どうせ印籠でカタがつくんなら無益な殺生をさせるなよ、みたいな。でも部下は部下で楽しそうに暴れていたから、何のことはない『オーバーロード』のアインズ軍団と大して変わらない気さえしてしまいます。
「そろそろアレを出しなさい」。弱い者いじめだよねえ(笑

……それはそれとして。
剣豪キャラのままストーリーを凝ったものにしたのが、黒澤明監督の『用心棒』『椿三十郎』。また、考えようによっては『名探偵コナン』『美味しんぼ』など、実はこのパターンなんじゃないかと思ってるんですね。コナン君は武闘ではなく頭脳の俺TUEEEE、山岡士郎は料理技術の俺TUEEEE。二人ともシリーズ通しての最終目的はあるものの、一話ごとの話では事件の当事者ではないことが多いですよね?

ここまで書いたのは、どちらかと言うと古典的な俺TUEEEEストーリー。主人公と物語が分離しているのが大きな特徴で、分離しているからこそ無双できるんです。そして分離していても成立するのは、キャラの魅力を徹底して前面に出しているからだと考えられます。
しかし、他にもパターンはあります。

先の書き込みに、現代日本の学園ものは異世界ファンタジーより主人公無双は難しいと書きました。
戦場ものや、生死にかかわる状況が普通という設定の異世界ものでは、主人公は強くなければむしろダメです。弱かったらすぐに死んじゃいますから。
その手の物語が俺TUEEEEと相性がいいのは、まずは単純にそういう理由だと思います。
くわえて異世界転移ものでは、「強くてニューゲーム」という手法が使えるのが大きいと思うんですね。特にゲーム空間型なら分かりやすくて『オーバーロード』が典型。主人公が隔絶して強いのはゲームの世界に入れ込んでスキルをアップしたためで、「課金アイテムにボーナスをつぎ込んだことがある」とかね(笑)。そもそもチートというのもゲーム用語だし。
そういうのでなくても前世での知識を利用できることをアドバンテージにしている例は多いと思います。

このジャンルで興味深いのが『幼女戦記』です。
主人公が悪役ともちょっと違うけれど、モラルとは無縁の性格。それと転生の理由が神様(存在X)の嫌がらせみたいな感じなのがユニークなんですね。打算的な主人公が、悪意のようにしつこく絡んでくる超越存在にだけは依怙地になって反抗するのがいい感じ。そういう屈折した設定とキャラクターが主人公無双に説得力を与えているという面白い例です。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 主人公を苦戦すらさせずに無双させたい!

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