起承転結の起についての返信
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起承転結の起について(元記事)
起承転結の起(プロローグ)について迷っています。
物語の問題提起にあたるような、センセーショナルなシーンを持ってこようと思っています(主人公が詰問されるシーンです)。
それは構成的には中盤に当たるシーンとなっています。
よって、第一章の起点は、プロローグから時間をさかのぼったところからスタートすることになります。
物語が進行して、冒頭のシーンにたどり着いた際、また同じシーンを繰り返すことについて、その見せ方に悩んでいます。
プロローグは、抽象的にぼかすのでなく、『何話してるんだこいつら』といったツッコミどころのある具体的なやりとりを示そうと思っています。
またもう一度同じ会話文を繰り返すのは、微妙ですよね!?
プロローグは第三者視点で端的に示し、中盤のシーンは主人公の心情を交えて主観的に示すだとか、それくらいしか思い浮かびません。
中盤のシーンを冒頭に持ってくるのは、割とよくあるパターンだと思うのですが、どんな風に書き換えているのか、知恵を貸して頂ければ幸いです。
起承転結の起についての返信
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 3
中盤よりも、冒頭をどう書くかの方がまずは重要かと。
>プロローグは、抽象的にぼかすのでなく、『何話してるんだこいつら』といったツッコミどころのある具体的なやりとりを示そうと思っています。
そうですね。そこは、その方がいいでしょう。
中盤を切り取って冒頭におくという手法は、まあ有るには有るのですが、うまく書かないと読者に不親切なやりかたになりがちです。
作品を読み始めた時点では読者の頭は白紙なので、へんにぼかすと何が書いてあるのか分からず、まったく興味を持ってもらえないおそれがあります。
>またもう一度同じ会話文を繰り返すのは、微妙ですよね!?
これについては、それほど気にする必要はないかと。
同じ会話文を繰り返すと言っても、それが気になるのは作者だけで、読者はそんなに正確に覚えているものではないから大丈夫ですよ。
そもそも文章がどうであっても、同じシーンを二回繰り返そうとしていることには変わりありませんよね? 気にしなければならないのは、シーンを二回繰り返すという構成自体が本当に効果的になっているかどうかです。
>中盤のシーンを冒頭に持ってくるのは、割とよくあるパターンだと思うのですが、
割とよくあるパターンですが、作者が期待するほど効果的なツカミになっていないというケースも割とよく見かけますから、注意が必要です。
意外と効果的にならない理由を、軽く説明します。
(1)読者にとっては分かりにくい。
繰り返しますが、読者は読み始めの時点では頭が白紙だということ。
なので具体的に会話が書かれていても、どうしてそういう会話に至ったのかが分からないため、
>『何話してるんだこいつら』
という感じが強くなりすぎて、興味を引く疑問を通りこし単に戸惑いになってしまう恐れがあります。
・物語の問題提起になるようなセンセーショナルなシーン。
・主人公が詰問されるシーン。
これを冒頭でいきなり読者にぶつけようという狙いはわかります。確かに緊迫したシーンだと思います。
しかし主人公が追い詰められているという状況は、じっくり順を追ってハラハラ感を高めてこそ読者の胸にせまるわけです。緊迫したシーンだけをいきなりぶつけても、作者が期待するほどには読者は興味を持ってくれないということが往々にしてあります。
(2)時間の流れが移動したところで、読者が興味がリセットしてしまうおそれがある。
これ、意外と気づいていない書き手がいるかもしれません。
仮に冒頭で読者の興味をぐっとつかむことに成功したとしても、その後すぐに第一章の起点に移り、たいてはまったく違うシーンからあらためてスタートする流れになりますよね? それが穏やかな日常シーンだったりすることが多く、せっかく冒頭で読者が「お、面白そう」と思ったのに、先を読むのが面倒くさくなってしまうということも有ります。
シーンが変わったら読む気が失せた、という事態を引き起こさないように注意が必要。
* * *
以上のような難点があるので、中盤を切り取って冒頭におくという手法には若干疑問も感じているのですが、まあ、大きなデメリットというほどでもないので書き方次第なのかなとも思います。
いずれにしても、その構成を採用するなら一にも二にも冒頭の方に全力を注ぐべきであって、そっちが成功する分には中盤の文章が同じかどうかなんて小さな問題です。
まあ。
仮に冒頭がうまく書けたとして。
中盤の方も、どうせなら多少の仕掛けは欲しくなりますね。せっかくそういう構成にするなら、まったく同じ会話では芸が無くてつまらないということは有ります。
>プロローグは第三者視点で端的に示し、中盤のシーンは主人公の心情を交えて主観的に示すだとか、それくらいしか思い浮かびません。
それくらいと仰いますが、けっこうそれは有力だと思いますよ。
同じシーンが別の人間の目から見ると違った意味を持つというのは、私的には割と好きな手法です。
小説作法の指南書などでタブーとされていることがある「時点移動」と「視点移動」を同時にやることになりますが、それは初心者が安易にやると構成が滅茶苦茶になりがちだからやめておけというだけの話なので、タブーは言いすぎだと思っています。構成力と筆力に自信がある人なら、挑戦してみる価値はあると思います。
う~ん。
なんか結局、お考えの通りにやってみるのがいいという結論になっている気がしますね。
ただご相談の文面を拝見すると、ある程度経験もあって、けっこうよく考えていらっしゃる方なのかな?とも思えます。
ご自分を信じてやってみるのがいいのではないでしょうか?
カテゴリー : ストーリー スレッド: 起承転結の起について