「夢オチになりようのない展開」とは?の返信
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「夢オチになりようのない展開」とは?(元記事)
ある漫画の主人公が「自分のことを誰々だと思っている精神異常者」と呼ばれています。フィクションの主人公は、いつでも彼になり得るのでは、と考えていて、例えば「異世界に行って超能力で活躍し、猫耳の少女と結婚!」という小説を書いたとしても、犬耳派の読み手に「という夢を見たんだ」などとコメントされる可能性があるわけで、つまるところ、主人公が精神異常者であり、異世界が全て妄想の産物であるという可能性は排除できないのか、という問題です。
ゴールを決めておきますけど、そもそも小説が嘘をつくものですから、嘘が、「作者がこの内容で小説を書いている」という点だけであるという状態が、小説が最もリアルな状態(=ゴール)とします。つまり、主人公が精神異常から空想の彼女を作るのはアウトですが、誰かが小説を書いて、その内容がその誰かと無関係な別の誰か同士の恋愛であるというのであればOK、ということにします。「主人公」と「彼女」が同じ次元に居ればひとまず良い訳です。
最初は三人称小説がそれだと考えていたのですが、「語り手が主人公から聞いた話を、自分の解釈も交えて喋っている」というだけに過ぎないのかもしれませんし、視点が「主人公」と「彼女」で交互に入れ替わる一人称小説であるとしても、「彼女」の存在が、途中から主人公の想像するそれと入れ替わっている可能性も否定できません。
主人公を高校生という設定にして、高校生の考え付かなそうなことを彼女に言わせるということも考えたのですが、そもそも高校生でも相当な知識を持っている人は居るし、主人公が「自分を高校生だと思っている精神異常者」であるという可能性も捨てきれません。
この問題を解決するには何をすれば良いでしょうか。教えてください。
「夢オチになりようのない展開」とは?の返信
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0
すべての小説は作者の構築した嘘(虚構・フィクション)です。そこから逃れることはできません。
しかし。
そんなこと、読者にだって分かってるんですね。分かった上で、楽しみか、何らかの知見を得るためか目的は様々でしょうが、虚構性を承認して読んでいます。
創作は作者―小説―読者の間にそういう暗黙の約束事があった上で成立している世界なので、ご相談のような悩みは杞憂です。
要するにね。
読者は作り話だって分かっていても主人公がピンチに陥るとハラハラするじゃないですか。(フィクションへの感情移入)
この心理はなぜなのか?
考えてみるとけっこう不思議ですよね。
私見では、それが「物語の力」なんだと思います。プロットと言い換えてもいいですが、虚構かどうかに関わらず、人間の心理に働きかけてハラハラさせたり、泣かせたり、感動させたりする作用があるのだと。
もう一つ別の例をあげると、歌詞のない音楽はどうでしょうか?
短調のメロディーは暗かったり悲しい感じがしますよね? しかし、歌詞のない音楽は音の連なりに過ぎないじゃないですか。それでも、人間は悲しいと感じたりします。
結論。
小説や音楽は、人間の脳に作用して「誤作動」を起こさせる。
これが創作の真実だと思います。
だから創作者は、そういう作用の法則性を突き止めればいいんじゃないかなと。
カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 「夢オチになりようのない展開」とは?