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許されるパクリと許されないパクリの違い(元記事)

異世界転移(転生)ものの異世界ってドラクエみたいな「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」が多いですけど、そういうのがいちいち「ドラクエのパクリだ」って言われないのは、「誰も彼もが真似してるからOK。もうフリー素材みたいなもの」ってことですか?
FF7・8・15みたいな「(少なくとも一部は)現代風の異世界」とでも言うべき独特の世界観は誰も真似してないから、もし真似したら「パクリだ」って言われますか?

許されるパクリと許されないパクリの違いの返信

投稿者 手塚満 投稿日時: : 2

パクリってそういう話じゃないです。以下、少し説明してみます。、

1.ドラクエは「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」の祖ではない

そのドラクエ(1986年)ってパクりじゃないのか、ということがあります。その前に、ドラクエを追うように出たFF(1987年)があり、やはり「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」です。FFがパクリ扱いされることはありませんでした。

ドラクエに戻りまして、ドラクエより先に「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」の「ウィザードリィ」(1981年)がありました。ファミコン進出はドラクエより後ですけど、PC用としてはドラクエより先です。しかしドラクエがパクリ呼ばわりされることはありませんでした。

2.ドラクエよりまえにテーブルトークRPGあり

その前があったからですね。デジタルのコンピュータRPGがあるのは、アナログのテーブルトークRPGがあるから(複数人でプレイするもの)。1970年代から「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」はプレイされてました。大雑把な言い方ですが、それを1人でも遊べるようにしたのがウィザードリィなどのコンピュータRPGであるわけです。

3.その前にトールキンの「指輪物語」あり

では、「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」初出をテーブルトークRPGに求めればいいのかというと、そうでもないです。ファンタジー創作では超有名な小説「指輪物語/ロード・オブ・ザ・リング」(J・R・R・トールキン著)がありますから。シリーズとして完成したのは1954~1955年です。

「指輪物語」は長く描き続けられたシリーズで、最初の話は1937年に書かれてます。さらに遡れば、トールキンが「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」を設定づくり含めて、やり始めたのは1917年ごろとされています。100年以上前ですね。1950年代には、今よくある「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」をほぼ完成させたといっていいほどの出来栄え、設定の膨大さだったりします。

3.その前に古代からの神話・伝承あり

では、「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」系作品はトールキンのパクリかというと、特にそんなことは言われてない。偉大な祖、みたいな尊敬はされたりしますが、後発作品を貶すために引き合いに出されることは極めて少ない。

だって、「指輪物語」より以前に「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」は、例えば「アーサー王伝説/アーサー王物語」があったりするんですから(伝承風ながらフィクション性が高い)。まとまった形になったのは12世紀です。時代的、地域的にモロに中世ヨーロッパです。アーサー王は5世紀ごろの人物とされてはいるものの、アーサー王物語初出の当時としたら、ほぼ現代劇みたいな感覚でしょうね。

ヨーロッパ中世における「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」がオリジナルなのかというと、そうでもない。例えば古代ギリシア神話とかあるわけですから。神、魔、怪物、魔法の類がふんだんにあります。今でも題材として人気ですよね。北欧神話なども同様です。

4.現代作品は古代からの元ネタをアレンジしている

現代の「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」ファンタジーの祖のトールキンとて、全てがオリジナルなわけではないです。神話、伝承などを題材に設定づくりしているのは間違いありません。トールキンの功績は、(変な言い方ですが)古代からの「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」伝承を、分類し、整理したことが8割でしょう。

要は、現代の「中世ヨーロッパ風の剣と魔法の世界」創作物は古代(というより有史以前)から世界中に発生してきた神話・伝承の類が元ネタなんですよ。創作者の腕前は、それをどう整理し、アレンジするかにあります。そしてちょっぴりオリジナルを加える。

元ネタが「誰も彼もが真似してるからOK。もうフリー素材みたいなもの」という面はありますが、ドラクエが初出のように思うなら、勘違いされてます。パクリか否かを考えるうえで、非常に危ういといえます。

5.パクリについて:面白ければOK

でも、パクリか否かって、割と単純な面があります。文章作品なら他の文章作品から表現まで含めてコピーするが如きならパクリ扱いなのは間違いありません。盗作扱いされるレベルでしょう。さすがにそういうひどいやり口はお考えではないと思います。

作者が考えたけれど、他に似ている作品がある気がする。そういう場合でしょうか。そうだとしてまして、大雑把に申せば以下のようになります。

・許されないパクリ:似ている先行作品があって、当該作品がつまらない。
・許されるパクリ:似ている先行作品があって、当該作品が面白い。

後者は「オマージュ」とか言われることがあります。もちろん誉め言葉です。

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