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リアリティラインとは何なのか(元記事)

「るろうに剣心」の原作では技の名前を叫びます。実際には技を出しながら技名を叫ぶことはないので、リアルではありません。一方でるろ剣は、赤報隊や新撰組といった史実に基づいた描写をするため、この点ではリアルです。このリアルでない部分とリアルな部分とのギャップがツッコまれる時もありますが、しかしながら「嘘をつくなら、それ以外の部分を本当のように描く」のは創作の基本だと思います。では、「ある部分ではリアルで、そうでない部分ではリアルでない」における「ある部分」と「そうでない部分」との境界はどこにあるのが適切なのでしょうか。(るろ剣はリアルさのチグハグさを誤魔化すために読者の意識を誘導していると思いますが、そのことは今考えないことにします。)

以下、リアリティを出すための説明のうち、「読者に余計な疑問を抱かれそうな部分で使用されるもの」のみについて考え(説明そのもので楽しませるような場合を含まない)、リアルであるとは、その際の説明がより高度な知識を要するものであると読者に認識されることを意味すると定義して、話を進めます。

私見によれば、この「リアルさの統一されているべき区画」の境界は、少なくとも人物の髪色と物語の間にあります。アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」や「響け!ユーフォニアム」は、人物関係の描写が生々しい反面、人物の絵はコミカルにデフォルメされています。人物の髪色という区画に関してはそのリアルさはエポケーされる一方で、物語のある部分の区画で視聴者は「生々しい」と感じると思います。しかもこの二つの作品は生々しさの質だけを見ても大分印象が違います。リアルさを演出する方法をさりげなくするのか意識させるのか, その区画を物語に深く関わらせるのか関わらせないのか, その区画に対して登場人物がどういう反応をするのか, 他の部分とのリアルさのギャップはどの程度あると視聴者に認識されているか, といった要素によって印象が変わるのだと思いますが、要素が多すぎて推測のしようがありません。

物語だけに関して、特に非ファンタジーの王道恋愛ものについて、どこからどこまでの区間あるいはレヴェルを一区切りとしてリアリティが統一されているべきなのか。また例えば「清楚な」印象を与えるにはそのリアリティの統一された区画をどういう風に扱えばいいのか。それを教えてください。

リアリティラインとは何なのかの返信

投稿者 サタン 投稿日時: : 1

物語の話なのに、その境界にキャラクターの視覚情報を持ってくるというのはどういう理由かなと。

単純に、「作者が見せたいもの」が基準だと思いますよ。
例えば推理ものでトリックにわかりやすい嘘があったら興ざめじゃないでしょうか。「犯人は被害者の首を日本刀で切断したものの、切れ味が凄まじかったので被害者の首はそのままくっついて数時間は生きていた」とか、アホかよ、って感じだと思う。
まあ、推理作家は病んでくるとそういうネタ書いて大コケしたりするんだけど、でも、同じようなネタでも「推理もの」ではなく「ミステリ」だとこれはアリになったりする。
流石に「切れ味が良かったからくっついた」は無いけど、京極夏彦の百鬼夜行シリーズだと「容疑者は認知機能に障害があって、別の家を自宅だと思いこんでた」とか「死体は足元にあったけど、主人公が鬱状態で正常な判断ができなかったから気が付かなかった」とか、そういうのがかなりある。
だから、百鬼夜行シリーズは終盤で探偵役が推理っぽいまとめをするんだけど推理ものとして読むとくっそ駄作で、でもミステリとして読むとすこぶる面白い。

つまり、推理ものの場合は推理すべき事件とそのトリックが主軸になるからここに嘘があってはならない。けど、例えばIQ200の高校生とか妙な薬品で小学生になったとか、トリック以外の場所では、逆に嘘をついたほうがインパクトが出やすい。
一方でミステリの場合は解くべき謎の「謎」が主軸になるので、その原因には嘘があっても良い。多少無理があっても世界観と作風で押し通せる。

たぶん物語ではなくキャラクターにリアリティを持たせたいのかなと読み取れるのですが、物語でいいんかな。
物語の場合は、見せたいものを明確にして、そこが嘘にならないようしっかり書くべきだと思う。

それ以外は、まあ、そもそもスレ主さんは物語における「リアリティ」を誤解されてると思うのですが、
創作において「リアリティ」というのは「現実的」という意味じゃないです。
創作において「リアリティ」というのは「説得力」という意味。
だから、バトル漫画でキャラクターが技名を叫んだりすることはただの演出であって演出に対して「リアルじゃない」というのは不毛で、「リアリティ」の話ではない。
「リアルな演出がしたい」のなら話は別だけど、創作においては「リアルな演出」のことを「リアリティ」と呼ぶわけではない。

なので、「見せたいもの」に関しては「リアル」にすべきだと思うけど、それ以外のものはあくまで「説得力」があれば良い。

キャラクターの場合は「清楚」を書きたいのなら「清楚」のエピソードを書けば良い。
ひょっとしたら、イメージは出来てもその「清楚」のエピソードを思いつかないから、その発想の起点としてリアリティについて悩み始めたんかな。
だとしたら、「清楚」という言葉から具体的なイメージを抽出していくといい。
「飾り気がない」「清らか」「立ち振る舞いが美しい」「謙虚」「上品」「淑やかだけど前向き」「ルールを守る」「誰に対しても優しい」
こんな感じかね。
そしたら、このワードをテーマに三題噺とか使って軽く小ネタを作る。
それで「清楚なエピソード」は作れる。
個人的には、これらワードを使った文章を考えてしまうのが楽。
例えば「悪さをした不良を優しく諭し、ルールを守って不正を暴く清楚さん」みたいな。
文章考えてしまえばなんとなくエピソードの形は出来るから、イメージしやすくなる。

ここに「リアル」を入れたいのなら、人は「熱血キャラクター」とか漫画のキャラクターみたく一面しか無いってことは稀なので、側面を用意すべきで、「清楚だけど○○」と別の面を考える。
これは個人的な感覚だけど、側面は「たまにしか見られない」から側面なわけで、例えば「清楚だけど腹黒」とかであれば、メインの「清楚」よりも側面の「腹黒」にこそ「リアルさ」を込めるべきじゃないかなと思う。
腹黒のリアルさが、かえって「清楚」に対する説得力になるからね。
まあ、これだと腹黒が悪目立ちしちゃうけども。
「ぼっちざろっく」でも、主人公は本当に一人きりのときは頭ハッピーな変な行動取ったりするじゃん。常にネガティブなわけじゃないでしょ。
そういう側面が、ボッチな人からすると「脳内でならこんな風にはっちゃけることはある」と思えてボッチな主人公に人間味を感じるんじゃないかな。

たぶん、スレ主さんが求めてるものは「そういうエピソードの総合的な印象」で、即物的なものではないと思うよ。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: リアリティラインとは何なのか

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