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新人賞の受賞を目指すとしたら、この先どのように創作活動を進めていけばよいかの返信の返信(元記事)
のん様、ご返信ありがとうございます。
自作を読ませることのできる身内がいればよかったのですが、残念ながらそういう関係の者は身内にはいないです(友人がいません…)。
以前「小説家になろう」にて連載作品を投稿していた時期もありましたが、読者数は少なく、唯一読んで感想いただいた方からは「ご都合主義」とのご指摘を受けました。
それはもっともなご指摘であり、その後ご都合主義にならないよう意識したのですが、そこにばかり注意しすぎて自分の作品を面白いと考えられず、モチベーションが下がるのであれば創作としては本末転倒であったのかもしれません。
やはり長所、好みをいれるというのが創作の醍醐味ですよね。創作を楽しむこと第一だった初心を思い出すように、長所や好みを取り込んで作品作りに励みたいです。
ただのん様のご意見をいただいて、一つ具体的な疑問が浮かびました。
物語が急展開になってしまった原因なのですが、主人公が自身の認識できない新たな設定と出くわした際の「説明描写」「主人公がそれを認識するまでの心の揺れ動き」を簡単に済ませてしまい、また場面が「驚き⇨驚き⇨驚き」のように続いてしまっている為だと自己分析しました。
ただ、このことについて一つ疑問があります。
「主人公が非ファンタジーな現実世界に生きていて、突然主人公が異能を手にいれる(異能を手にできる人間が限定的)」という設定を物語に落とし込む場合、ご都合主義を避けるならば、主人公がその異能を手にいれる為の必然性を設ける必要があるかと思います。
有名な作品ではラノベ作品の「アクセル・ワールド」がそれにあたります。
ハルユキという主人公は非ファンタジーの日常を生きています。そこに黒雪姫というヒロインが現れ、ハルユキのゲームセンスを見込んで、ブレインバーストという特殊なゲームの「ゲーム内の能力」を与えます。
ここには異能を主人公に納得させる為の三つの必然性があり、
①ハルユキがゲームが得意であり、黒雪姫はゲームの得意の人間を求めていた。
②異能は、ゲーム内の能力のことを指す。
③黒雪姫は、このゲームの経験者であり、ゲームの内容をよく知っている。
であると思います。
②のおかげで、読者は異能をゲームの設定だと捉えて不思議なものだと思いません。さらに①のおかげで異能を手にいれるのが主人公である必要があるという必然性が生まれています。そして③により、黒雪姫というヒロインがゲームをよく知らない主人公ハルユキへのゲームの説明役となっています。
異能がゲームであったから良いですが、現実で同じように非ファンタジーの日常から主人公が異能を手にして、それを主人公が違和感なく理解するためには、
ファンタジー設定を理解している人間(異世界の住人や、そのファンタジー設定を理解している現実世界の人間)をファンタジー設定の説明役として用意するか、主人公が説明役なしで自力で時間をかけて理解するか、の二択だと思います。
いずれにせよ、非ファンタジーの世界にファンタジー設定が飛び込んでくるのですから、展開が急になります。説明的な描写も増え、急展開に対する主人公も心情も描くとなれば、テンポが悪くなってしまいがちです。
ここが悩みどころであるのですが、
異能を手にいれる対象が限定的かつ主人公が異能を手にいれる必然性、これを書こうとして先述のような、「つじつま合わせのつまらなさ」につながってしまっています。私がこういった場面の描写が苦手だから、そうなっているとは思うのですが。
いっそ主人公が異能を手に入れ、ファンタジー設定を理解しているところから始めた方がいいのでしょうか。
私の考える主人公はアクセルワールドのハルユキと人間性が近く、ただしハルユキのように「ほとんど取り柄はないけれど、ゲームセンスだけはある」訳ではなく、異能を手にいれるきっかけは「運が悪く、不慮の事故に巻き込まれ、そこで世渡り下手な主人公が下手な行動を取ってしまったため」であり、異能の内容も「単純に喜べない性質のもの」としています。
異能を手に入れた状態から始めるならば、この主人公の世渡り下手な様や平凡な様(主人公のカタルシスの種)が描けなくなってしまうのではないか、またなぜ主人公だけが異能を手に入れたのかを後日談的な単なる説明として書くことになるためによりご都合主義的になるのではないか、という危惧があります。
個人的な好みとしては、主人公が苦痛だった状態(カタルシスの種)は描きたいです。しかし主人公が異能を得る場面の描き方で、四苦八苦してしまっているのは現状としてあります。そもそもこの作品に固執するのはどうなのかという気もありますが…。
どのようにするのがいいと思いますか。
個人的なご意見で構いませんので、よろしければご回答いただけると助かります。
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投稿者 のん 投稿日時: : 0
こんにちは。【どのようにするのがいいか】と聞かれますと、お好きにどうぞと答えたくなるのですが......。お言葉に甘えて、個人的な意見を書かせて頂きますね。
先ず「ご都合主義」ですが、これは「言動や主張に一貫性がなく、その時々の当人の御都合に流されて行動する様のこと」と、Wikipedia大先生が仰っています。
物語にて指摘された場合は、「主人公にとって都合良く進みすぎている」せいでしょう。主人公だけが特別な能力を得たとして、その理由は運で片付けてしまっても良いんです。その後、その能力に振り回されて四苦八苦しながら成長していけば、完全に王道ですよね。
成功ばかりさせるからいけないんです。取り返しの付くような、笑える程度の失敗もさせましょう。そしてたまには、取り返しが付かない大きな失敗もしかけて下さい。そうすれば、ヒヤヒヤしてワクワクしませんか?
この辺りのスリル調整は、【約束のネバーランド】という作品が参考になります。漫画ですが、一読の価値は保証致します。
また、【運が悪く、不慮の事故に巻き込まれ、そこで世渡り下手な主人公が下手な行動を取ってしまったため】【単純に喜べない性質のもの】を手にいれるとの事ですが。これは異能が「嬉しくないこともない」ものであっても、ご都合主義ではなく不幸中の幸いだと思います。
変に主人公が喜んだり、周りが褒め称えなければ問題ないでしょう。異能と聞けば「都合の良いもの」を思い浮かべますし、それが「都合のあんまり良くないもの」なら、読んでいる方もあんまり羨ましいとは思いません。これが呪いでしたら、ラッキーになってしまうのですがね。
そもそも、ご都合主義との指摘は妬みからくるものです。ですから、不運と幸運をプラス・マイナス0か、マイナスにしてしまえば良いのです。成功には、それに見合うだけの苦労を与えましょう。「救済早く!!」と読者様に思われるほど鬱展開にするのも手だと思います。
続いて急展開ですが、先日私が申しました急展開は「読者様の付いて来れない話の飛躍」です。これは説明や描写の不足により起こるのですが、オル様の場合は情報の取捨選択が出来ていないのではないかと感じました。
唐突に日常から非日常に切り替わったとして、いきなり非日常の全てを知ることは出来ませんよね。謎は少しずつ分かっていけばいいんです。その分かっていく過程が楽しいのですから。説明は最低限に抑え、その都度小出しにしていけば十分です。主人公の心情描写や展開を重視して下さい。
例えばですが、宇宙人が空から降ってきて、謎の光線を発射したとしましょう。
ここで必要な描写は、宇宙人の容貌や光線が発射された結果。そして主人公の驚きです。そこからもし追いかけっこが始まったとしても、光線が当たれば怪我では済まないとか、宇宙人から並々ならない怒りを感じるだとか、そんな程度の説明で良いんです。
なぜ宇宙人が居るのか、なぜ怒っているのか、主人公は何をしでかしたのか、なんて事は後です。事情説明や現状把握より、テンポを優先しましょう。
私が中二病なものですから、私が書く主人公は強者ばかりです。弱者が主人公の場合はもありますが、強者にまでは成長しません。師弟モノっぽくなります。
もともとの日常が非日常に近いものですから、主人公があまり驚かずに処理していき【主人公が異能を手に入れ、ファンタジー設定を理解しているところから始めた】感じに近くなります。そのため【異能を得る場面の描き方】は、ふわっとした意見しかできませんでしたが、参考になりましたら幸いです。
カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 新人賞の受賞を目指すとしたら、この先どのように創作活動を進めていけばよいか