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冒頭の場面(ワンシーン)の長さの返信

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冒頭の場面(ワンシーン)の長さ(元記事)

いつも創作Q&Aを拝見しております。
早速質問させて頂きたいのですが、それは表題の通り「ワンシーンの長さ」についてのことです。
私は今書いているのは「勇者とお姫様が二人で冒険の旅をする」というコメディチックなお話です。
そんな物語の冒頭が「勇者がお姫様を牢獄から助け出す」という二人の馴れ初めのシーンなのですが、なんと42字×34行のページ設定で20ページ・2万5000字もあります(全部で150ページくらいの話にしようと思っています)。
このシーンの流れとしては「勇者が牢獄にとらわれたお姫様を見つける」→「勇者はお姫様を連れて牢獄の外へ向かう」→「外にはお姫様を捕まえた強いモンスターがいた」→「勇者は強いモンスターと戦い、なんとか勝利を収める」というストーリーになっています(あくまでも物語の「冒頭」です)。勇者とお姫様の掛け合い(ギャグ)を書いていたら長くなってしまいました。
この初っ端の20ページは時間も場所もほとんど変わりません。話の筋も「勇者がお姫様を助け出す」というもので、多少変化はありますが(「お転婆なお姫様は王国に帰らず勇者と旅をしたいと言い出す」)、基本同じ話です。

他の方のライトノベルを読んでいると、冒頭のシーンは軽めに抑えてテンポよく場面を切り替えてる気がします。
(例えば……「酒場」で仲間を集めて、「翌日の朝」に「ダンジョン」を探索し、手に入れた財宝を「町の宝石店」に売る……という感じです)
中盤やラストシーンならともかく、やはり冒頭から20ページもの同じ場面を続けると読者はうんざりしてしまうのでしょうか?
冒頭は2~3ページごとに「別の日」、「別の場所」となるようにプロットを練った方が良いのでしょうか?

とりとめもない質問となりましたが、よろしくお願いします。

冒頭の場面(ワンシーン)の長さの返信

投稿者 手塚満 投稿日時: : 1

書いてみたら多少長くなりまして、結論から申し上げてみます。

冒頭の文章量が客観的に決まるわけではありません。どこまでが冒頭かも、作者の意図に関係なく、個々の読者が思い思いに判断します。気にしても仕方ない事項ですし、読み進める意欲を掻き立てる工夫のほうが大事です。

多少具体的に申せば、出だしから目を引くツカミを作りさえすればよく(興味の喚起)、かつ「この作品はどういう話なのか」(読むモチベーションの喚起)も同時に提示できれば充分です。

目安としては読み始めて3分以内にそれらができれば大丈夫でしょう(3分は無目的に待てる平均的な限界時間で、おおむね3千字以下と考えて可)。それが冒頭なのか、本筋なのかは(読者には)どうでもいいことです。

以下、そのことを補足的に説明してみたいと思います。

1.冒頭では「この物語は何の話か」を提示する必要がある

お示しの数時からは、冒頭部分は物語全体の10%~15%くらいになりそう。これくらいの割合となると、その冒頭で物語の方向性はほぼ決定づけられている、と読者は期待するはずです。

もっと短い冒頭でも、やっておくべきことがあります。よく言われるものですが「誰がどこで何をする話なのかの明示」ですね。もっと簡潔に言えば「何の話なのか」です。少し詳しく言うなら「主人公はどんなキャラか」「物語の舞台はどんな世界か」「主人公の目的は何か」です。

これが大事なのは、読者が読み進めるためのモチベーションとなるからです。もっとも、序盤で提示した「何の話なのか」は偽のものであっても可です。中盤でのどんでん返しを狙うといった展開もありますから。

その場合でも、真の「どこで何をする話なのかの明示」は改めて明示する必要があります。かつ、たいてい「誰が」の部分は変更できません。ある程度読み進んだ読者には、主人公(ないしは視点キャラ)への感情移入が発生するからです。

2.構想してお出での冒頭の流れについて

冒頭の流れは、テンションの高さや起承転結に対応させますと、

01:勇者が牢獄にとらわれたお姫様を見つける(テンション中:起)
02:勇者はお姫様を連れて牢獄の外へ向かう(テンション低:承)
03:外にはお姫様を捕まえた強いモンスターがいた(テンション高:転)
04:勇者は強いモンスターと戦い、なんとか勝利を収める(テンション高→低:結)

となって、この流れの中で、

05:01~04の過程で、お姫様は勇者を信頼し、強い興味も抱くようになっていた

となるようですね。起承転結が成立していますし、これだけでも長編1つくらい書けそうな内容です。つまり、完結性のある冒頭エピソードになりそうということです。

3.冒頭とその続きが話の流れとして断絶してしまわないか

この完結性を高くできそうな冒頭のイベント(姫探索・戦闘・救出)が終了して、「お転婆なお姫様は王国に帰らず勇者と旅をしたいと言い出す」はどうつながるのかが問題となりそうです。冒頭のイベントは勇者と姫をくっつけるためだけで、以降の話が冒頭のイベントと無関係に続くと、ちょっと面食らう展開と思われてしまうかもしれません。

特に気になるのは「勇者とお姫様の掛け合い(ギャグ)を書いていたら長くなってしまいました」という部分です。読者には、これが作品テーマと受け取られる可能性があります。しかし、勇者の行動上の主な活躍は魔物打倒と姫救出です。

どちらが作品の「何の話」なのかはしっかり提示する必要があります。もし「手に汗握る救出・脱出・戦闘・勝利」をしっかり描いたら、勇者と姫のコミカル掛け合いはコメディリリーフと思う読者も多くなるでしょう、もし冒頭後の2人冒険譚が実は勇者&姫の漫才主体だったら、「手に汗握る」を期待した読者は失望するリスクが高い。既に2万5千字分、読んだわけですから。

4.冒頭の比重=文章量を下げるやり方もある

もし冒頭とそれ以降の接続が悪そうで、しかし冒頭の緊張感も失いたくないとすれば、冒頭の量を削る手が考えられます。現在の冒頭の流れでは、01は必ずしも必要ありません。大事そうなのは姫と遭遇することですから。

一方、最大の山場は03~04でしょう。03から始めると、なかなか緊迫感高そうなシーンが描けそうです。そのモンスターが喋れるとしたら、「おっと、せっかく捕えた姫を逃がしてもらっては困るなあ」と言わせれば、シーンの事情や状況は分かります。そうだとしたらですが、02も削れる。

あくまでも、冒頭の(完結性が高そうな)エピソードと後のストーリーの接続が悪ければの話です。冒頭のエピソードが、ストーリーの開始になっているなどであれば、むしろしっかり描いたほうがよさそうです。その場合、繰り返しですが、読者に「これはこういう物語」と印象付ける可能性が高いので、期待には応える配慮が必要です。

せっかく思いついたいいシーンだとしても、読者にとってどうかが大事です。作者としてこれなら面白くなると思えても、読者は読みたがるかどうかで判断する必要があります。

その読者は御作や作者さん(スレ主)さんを知りたいのではなく、ただ単に楽しみたいと思っています。ゲームのほうが面白いと思ったら、読みかけの小説は放り出します。多少誇張すれば、読者は怠惰で無知で考えることも大嫌いです(もっとも、読み進めて面白くなってきたら豹変します)。

その読者を長い文章に付き合わせるには、作者に己を斬り捨てる覚悟が必要です。自分の努力は隠し、読者の努力は最小限に抑えなければなりません。繰り返しですが、要は、冒頭のツカミで読者を引き込むには、白紙の状態の怠惰な読者が面白がりそうなものだけにし、残りは削る、後に譲る等々を考える必要があります。

5.長い冒頭を後で活かす手もある

例えば「慎重勇者」(実はアニメしか見てないですが)ですと、冒険(魔王討伐)開始までかなり引っ張ります。序盤の見どころが勇者の非常識なまでの慎重さだからですよね。スラップスティックにしか見えない話作りです。「慎重勇者」の巧い点はそれが伏線だというところにありそうです。

非常識なまでの慎重さは、実は勇者(行動上の主人公)、ヒロインである女神(視点主人公)らに隠された事情があったから、と中盤~終盤に明かしていき、シリアスドラマになってバッドエンドになりかけ、しかしハッピーエンドとなります。ギャグのためのギャグではない、つまり「なるほど」となる仕掛けだったわけです。

もしスレ主さんの構想する作品で、序盤はギャグ主体で引っ張るにしても、そのギャグが各シーンの中で完結しないようにしたほうがいいでしょう。読者としたら、序盤で楽しんだことが、実は終盤で別の意味に見えたりしたら、何か見つけた気分になれます。

そういうのも読者が読んでくれた労に報いるものであり、読後の満足感につながります。冒頭のツカミは読み切る意欲を掻き立てるためにあり、作品の印象は締めくくり方にあります。もし冒頭のコミカルが長い、多いとお感じでしたら、その後の展開に活かすことを考えるのも悪くありません。

6.結論再掲

少し考えただけでも、以上のように「冒頭の長さって言っても、あーでもない、こーでもない」です。何文字なら長いとか、逆に短すぎるとかはありません。冒頭は読み進めたくなるかが第一で、できれば冒頭は冒頭で終わらせない工夫ができれば充分です。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 冒頭の場面(ワンシーン)の長さ

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